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May 25, 2008

ドミの眼

(5)

カテゴリ：ペット

この事を書くと、各方面にご心痛を広げてしまうというのがわかっていたので、書こうかどうしようか迷っていたのだが、一応書いておこうと思う。

ドミは失明した。

…片眼を緑内障で失って以来、もう片方が悪くならないように、定期的に病院に通っていた。
ついこの間、新しい動物病院で経過観察してもらったばっかりだった。

緑内障の症状が出たら、すぐに病院に連れてきてください。
いつもそう言われていたから、気を付けていた。

「ドミの様子がおかしい。なんだか歩いていていろんな物にぶつかる。」
両親が気づいて、週の半ばで仕事のある父や私が動けないから、母が一人で片道約2時間、往復4時間運転して、ドミをこないだ初めてかかった動物病院に連れて行った。
先生は外来を閉めて（入り口に鍵をかけて）ドミの診察に専念してくれたらしい。

そして一番気を付けてくださいと言われていた充血もあまり目立ってなかった。

それもそのはず、動物病院で診察しても、眼圧は全然上がっていなかった。
そう、今回は緑内障ではなかったのである。

診断は「網膜剥離」。
それもかなり広汎に剥がれているので、視力はほぼ絶望的でしょうとのことであった。

もちろん、人間では網膜剥離で失明は少ない。
レーザー凝固だとか、手術だとかでなんとか視力の回復をはかる。

…絶対安静が守られるならの話だけどね。

もともとドミは、上下運動が好きだった。
椅子に飛び上がり、ソファから飛び降り、短足なので腰を悪くするんじゃないかと気が付いたときはなるべく飛び降りないように抱き上げて降ろしたりしていたんだけど、いつもいつもは難しくて。
それだけが原因かはわからないが、網膜は衝撃で剥離することが多い。

「視力を取り戻すような治療は、犬では難しいです。実質このまま様子を見ることになります。」

…まあそうだろうね…どう考えても難しいだろうし。

「犬は失明しても結構慣れます。急に視力がなくなったから今はぶつかったりしますが、そのうち本当に見えないのかと思うぐらい、普通に動けるようになります。なるべく家具とかの位置を動かさないようにして、慣れるまで気を付けてあげてください。」

というわけで、当分動物病院に通うことになりそうだ。
視力回復のためではなく、その後の緑内障の続発を防ぐためである。

視力がなくなって数日であちこちにぶつかることも格段に少なくなった。
家の中だけなら、サークルにも勝手に入って（ぶつからないように母が工夫してサークルの入り口に小さいマットを敷いたら、入り口の位置がわかりやすくなったのかほとんどぶつかりもしなくなった）勝手に水も飲めるし、トイレの位置も把握している。
私が帰ってくれば玄関に普通にお出迎えにも来てくれるし、今までの生活範囲エリアを動く分には、確かに日々慣れてきている印象がある。
ただし、ちょっとしたものでも段差が苦手になって、動きはやはり以前よりかなり緩慢になった。
庭に出るのに、階段をそろーっと降りたり上がったりしている。

今日、ちょっと頑張らせていつものお散歩コースを散歩させてみた。
今までもだらだら歩く方だったけど、さらにダラダラ度がひどくなった。でもそれは想定の範囲内。
そんな状態でもイヤだとなるとテコでも動かない。何度か抱えて運ぶ羽目にもなった。
それも今までと同じと言えば同じ。

路肩から側溝に落ちそうになるのが一番危ないかな。
こちらがリードを持って、落ちないようにちゃんと距離を取らせれば大丈夫なんだけど、それでもそっち方向が気になるとなると、危ないといっても、リードを引っ張ってもそっちに歩く頑固さが問題。
何度か落ちない程度に少し斜めの所に足を持っていったりして側溝に落ちる危険を教えてはみたけど、ぜーんぜんわからないらしい。理解力少ないしなあ、元から。

今日、トラブル発生後二回目の受診に母と父が連れて行ってきた。
私が休日出勤で身動き取れなかったもので（先週インフルエンザで死んでたので、たまには働かないと）。
炎症は目薬で治まってきている。眼圧も上がっていない。
当分、かなりの頻度で通うことになりそうだ。
このまま緑内障を発症しないで経過してくれればいいんだけど…。

視力を失ったドミとつきあう覚悟は出来ている。
前回手術の時にも気合いを入れたけど、今回もう一回入れ直してみた。
前回は眼内腫瘍の疑いまであって、最悪命の覚悟もする羽目になったのだ。
まだ眼で良かった。しかも緑内障じゃなくてよかった。命に関わる部分じゃないし、痛みもない。

ドミがまずまず元気でいてくれるなら、贅沢は言わない。
とにかくまずドミが家の中で心地よく暮らせるように、お互いで工夫していくことが次の課題である。
眼が見えなくても、ドミがいてくれるだけでありがたい。これは本音である。

しかし、犬は五感の中での視力のウェイトが少ない方だというのは知ってるけど、ドミは野生が薄いから、あまり聴覚や嗅覚が効くタイプとは思えないんだよね…。
そろそろシニア犬の年齢だし、これからそっち方面が鋭敏になったり出来るのかなあ、ホントに。
「普通の犬ならもうちょっと鋭いんですが…。」って言われない程度に、お互い頑張ろうよね、ドミ。

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最終更新日 May 26, 2008 01:01:22 AM
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■コメント

Re:ドミの眼(05/25)

mikiboo125 さん

そうなんですか････。
とてもショックで残念です････。
それでも元気でいるドミちゃんの様子に、私も
少しはホッとしています。
残っている片方の眼球は、どうにか見えるようにはならないのですかね。
きっとならないのでしょうけど、どうにかできないのか!!と、悔しくてなりません。
あとは、緑内障が発症しない事を祈っています。
そして、大事な大事な可愛い命はある訳で、
ドミちゃんは元気なんだから、亜巳さんの
「ドミがいてくれるだけでありがたい。」は
よく分かります。
通院も遠いので、事故などに気をつけられて
頑張ってくださいね。
あ～～、神様はそこまでするかぁーーって感じです。 (May 26, 2008 12:04:33 AM)

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Re:ドミの眼(05/25)

ゾウムシさん

こんにちは

お見舞い申し上げます．

私事ですが，ボクの妻も2年前の次男出産のとき網膜剥離になったので他人事（他犬事？）とは思えません．

妻の剥離の主因は出産時の「いきみ」じゃないかと素人ながら思っていますが，出産3日目に大学病院に転院して，その次の日に緊急手術だったので「てんやわんや」でした．

幸い手術は成功して今のところ再剥離などにはなっていませんし，日常生活では特に困った様子もないようです．車の運転などもしていますし．

ただ，剥離が半分以上いっていたようで，結構な重症のようでした．なので，日常生活に大きな問題はないといっても，当然，元の見え方とはかなり違うはずだと思います．

とにかく，こういうのは確かに辛いことですが，ドミちゃんはAMIさんやAMIさんのご両親にこれだけ愛されているのだから，きっと通じているし，語弊があるかもしれませんが幸せでもあるように思います．世の中でペットを石ころのように扱う人だっているんですから．AMIさんのようにされて当然とはいえ，やはり頭が下がります．単にかわいいからとか家族の一員だからということもおありでしょうが，そんな当然のことを当たり前にするのが如何に大変か．

ボクの場合はどうなんでしょう・・・

嫁さんから感謝されているのかな（笑）

AMIさんを見習って妻にやさしくしたいと思います（←どういうオチやねん）

ドミちゃんの幸福を遠くから祈念しております．
(May 26, 2008 12:47:47 PM)

返事を書く

うう…。

chilime さん

朝から何度もこの記事を覗きに来ては
何も書き込めずに閉じ→また開き、を繰り返してました。
ヘタレ犬スキーでごめんなさいorz

亜巳さんそしてご家族の皆様が
どれだけドミくんを可愛がっているか知っているだけに
何だかこう…うまい言葉が見つからない…（－－；

知人のワンコさん失明のケースだと、
「あまりに普通に生活していたために（ワンコが失明したことに）家族の誰もが素でずーっと気づかなかった」
とかそのくらいだったようなので、
ドミくんの場合も「ん？なんか見えないけどま、いっかー（はぐはぐ＠食事音）」
程度にしか感じていないような気もしないではないのですがorz

とはいえ何だか心がむずむず。
「何があってもドミはうちの可愛い王子様だぜ！！永遠に愛してるぜ、いわゆる一つのフォーエバーラブ！！（忠誠度100）」
という感じでドミくんに対する愛情はちらとも揺らがなかったってことも
理解しようとするまでもなくわかってはいるんですが、
だからこそ何かちょっと…うーん、残念？です。
いい先生が見つかったーって、綺麗な公園が近くにーって、
そんな記事を読んでそんなに日が経ってなかったこともあって…

ってワタクシが辛気臭い菌ばらまいてどうする（T∀T)

でもホントにドミくんの目に痛みや不快感がなくてよかったなと。
野生が薄いから心配、というのは同じく野生の薄い犬を飼っているだけに禿げ上がるほど同意せざるを得ないのですがorzｱｳｱｳ
けれどその分マイペースに行動することにも慣れていそうなので
ちょっとずつ新しい生活に慣れていってくれたらいいな、なんて（＊ノノ）

何かいているかワケわからないでしょうが許してくださいorz (May 26, 2008 06:38:21 PM)

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お見舞いコメントありがとうございます。

亜巳さん

あー、やっぱり皆さんにご心痛を広めてしまった…。
どうもすいませんー。
心温まるお見舞いメッセージ、本当にありがとうございます。

目の病気が多いのは、犬種特性のようです。
頭蓋骨に比例して目の大きいワンコ（シーズー、チワワ、パグなど）は、どうも目のトラブルが多いようです。

そもそも緑内障を発症したとき、もう片方が発症する確率はかなり高いと言われていました。
今度こそ、初期に発見して失明する前に眼圧を下げるぞと思っていたら、予想に反して網膜剥離でやられた訳です。

ショックはショックでしたが、以前から言われていたので覚悟は出来ていました。
以前の緑内障の時はドミ自身が痛みでかなりつらい思いをしたので、緑内障じゃなくて良かったと半ば本気で思いましたです。

ここのところドミの疲労度はちょっと高いようです。やっぱりいきなり視力がなくなったので、神経を使っているのかなと思います。
よく寝ます。人の気配がするところで寝るのが安心するみたいですが、それもあまり今までと変わらないと言えば変わらないか。
疲れてはいるみたいですが、食欲は旺盛です。つーか普段よりすごいぐらいかも…。

でもあまり甘やかしすぎると、いつまでたっても環境に慣れないおそれがあるので、怪我をしないようにかなり真剣に見守りつつ、でもちょっとした段差で躓いたりするのは、あえて放置しています。

あ、長くなりすぎてしまったので、続きます。 (May 26, 2008 08:44:41 PM)

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お見舞いコメントありがとうございます。続き

亜巳さん

mikiboo125さん

いやでも、ももちゃんもエライ目に遭ったですし、やっぱりある程度ワンコも歳を取ると、体のトラブルがちょいちょい出てきますよね。
目が見えなくても、元気で一日でも長生きしてくれれば、それが一番、それだけでも僥倖ですよ、ホント。

ゾウムシさん

えええー！奥様も網膜剥離されたんですかー！？
出産と手術なんて、奥様ともどもゾウムシさん自身もものすごーく大変だったでしょう…視力が保てて、本当に良かったですね！

ドミが今幸せかどうかの判断は確かに難しいですが、とりあえずドミがいてくれて、我々家族は幸せです。今後どんなにドミの事で心配したりつらい思いをしても、ドミがくれた幸せがあまりに大きいんで、後悔だけはしないだろうと思います。

chilimeさん

いやー、きっとそんな気分にさせてしまうとは思ったんですが…。
そのうちエントリで出てきちゃいそうだし、思い切って書いておいたほうがいいかなと思いまして。

上で書いたように、急に視力を失ってしまったので、今は疲労がいつもより強いみたいですが、食べて寝て、それなりに元気にやってます。

いずれ来る可能性がある事態だったので、引き延ばせなかったのは確かに痛恨でしたが、ある程度覚悟は出来ていたので、今後は切り替えて、ドミの生活を快適に出来るようにいろいろ工夫していきたいと思います。

みなさん、温かいお言葉、本当にありがとうございました。 (May 26, 2008 08:45:59 PM)

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