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いま、こうしてわたしの生活が西瓜糖の世界で過ぎてゆくように
かつても人々は西瓜糖の世界でいろいろなことをしたのだった。
あなたにそのことを話してあげよう。
わたしはここにいて、あなたは遠くにいるのだから
★ ★ ★
ここのところ、2日に1個、西瓜を一人で消費する食生活を送っているから
というわけではありませんが
晩夏とはいえ衰えぬ暑さのなか、ホットでダイナミック真夏の夜の夢より
クールでスタティックな幻想を注文したい気分。
すべてが西瓜糖で出来た世界。
動的平衡ならぬ静的均衡とでも言いたいような事象に満ちた 異空間アイデス(iDEATH)に生きて死んでいく人々。
この小説がユートピアを描いたものという解釈は不可解。
ユートピア(atopos) ギリシア語で何処にもない場所。
何処にもない場所は描きようがないはず
何処にもない場所は住むことができない
其処に住んだときから其処はユートピアではなくなるはず。
そんな取りとめもないことを思ううちに読み終えてしまう一冊。
名もない語り手の両親が人の言葉を話す虎に喰い殺される エピソードは「高丘親王航海記」を髣髴とさせる。
~ À suivre ~