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昇り始めた太陽はいつも以上に眩しくて、気持ちとはウラハラにキラキラして見える。一睡もせずに姉ちゃん2人は仕事へ行く用意をしてる。当たり前の様に何も話さず、ただ淡々と日常をこなそうとしている姿はあまりにも悲しげで、俺はただ茫然とそれを眺める。学校に行く気にはなれなかった俺は、少し後ろめたい気持ちになり、まるで逃げるかの様に自分の部屋へ。ヒロが仕事に行く前に俺の部屋に来て言う。「お父さん、ちょっと心配やから頼んどくで。」昨日の晩から何も話さず、一点を見つめたままの親父。こんな親父の姿を見た事なかったし、俺も姉ちゃん等も声をかける事すら出来なかった。ただ何かとんでもない事になりそうな気がして、胸騒ぎが止まらんかったし、不安で心配で仕方なかったんだ。部屋で1人、これからどないなるんかな?とか考えていると部屋の扉が開く。親父だ。「マサノリ、ちょっと俺行く所あるから、なんかあったら爺ちゃん婆ちゃん、頼んどくど。」そう言うと親父は家を出て行った。部屋の窓から歩いてく親父を見てると何か1つ決心を決めた背中に思えたが、俺には親父を止める事が出来なかった。昼過ぎ。家のインターホンが鳴る。なんか婆ちゃんが誰かと話してる声が聞こえるが、その相手は冷静ではない。「誰や?」と思い俺は下へ降りる。玄関には2人の「いかにも」って奴がいる。借金取りだ。「お母さん知らんか?」こんな奴等から金を借りたオカンが悪いのは分かっていたが、今現在こんな奴等のせいで家庭が崩壊寸前なんやと思うとメチャクチャ腹が立った。どうしようもない感情が爆発しそうだった。すると婆ちゃんが「あんたらそれを探すのが仕事ちゃうんかいな?早よ見つけてここに連れて帰って来い!」すると1人の奴が靴を履いたままで家に上がろうとする。その瞬間に「爆発しそうだったもの」が爆発する。俺はとっさにそいつを玄関へと突き返し2人の前に立った。その瞬間、1人に髪の毛を鷲掴みにされ玄関の土壁に頭を叩きつけられる。無力だと感じた。心の底からコイツ等を殺してやりたいと思った。後にも先にも本気で殺してやりたいと言う感情を持ったのはこの時だけだと思う。その日から家の前、借りてた駐車場に「いかにも」な奴が見張りに立った。そして親父はその日から家に帰って来なくなった。
2022年12月17日
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それは突然の事だった。15歳の冬。いつもの様に夜遊びをして我が家へ帰る。いつもならば家の電気は全て消え、白い我が家が月の灯りにだけ照らされながら不気味にそこにあるのだか、今日は違った。一階の爺ちゃんと婆ちゃんの部屋の電気が付いてる。まぁ全盲やった爺ちゃんがトイレにでも行ったのか、それともタバコが吸いたくなって婆ちゃんを起こしたのか?何にしても大した理由ではないだろうと、いつも通り裏庭から家に入り、何気にその部屋のドアを開ける。するとそこには親父、2人の姉ちゃん、婆ちゃん。爺ちゃんはベットで横になっている。普段では有り得ない状況に俺が「どないしたん?」と話かけると親父が「オバハン、帰って来ん。連絡もない。蒸発した。」何を言っているのか?その言葉を理解するまでに時間がかかった。姉ちゃん2人の顔色は悪く、月の灯りに照らされる我が家よりも不気味に見えたが、その目は赤く腫れ、この状態に涙した事が分かった。「蒸発?どう言う事やねん?」と、親父に聞き返す俺の声は少し震えている。昼間に「闇金」みたいな所から電話があったみたいで、どうやらオカンはそこに手を出し、どうしようもなくなったから飛んだんやろと親父が淡々と話す。信じられなかった。俺はオカンが大好きだった。子供等の事を1番に想い、どうしようもない親父をいつでも笑顔で支え、弱音は吐かない、ホンマに強い人だった。自分の事よりも家族の事を優先する。その人柄が、その強い想いが、間違った方向へとオカンを導いたのだと思う。事実は分からないが俺はそう思いたかった。全ての力を奪われたかの様に座り込む親父は一点を見つめている。そこに過去を見ていたのか?ここからの未来を見ていたのか?何よりもその目に少しの涙がある事が、俺は不安で仕方なかった。ここから始まる地獄の日々。その日は朝が来るまで誰もそれ以上は話さず部屋を出ようとはしなかった。
2022年12月12日
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