組織的に言えば、今回の宮内庁の羽毛田長官の「1か月ルール」による会見をするしないについてなのだが、なんとも大人げないというか、一部局の担当者が指揮系統から反発して、苦言を呈したと言うよりも、反抗したということにしか感じない。
あくまで天皇制と中国という問題を無視して「組織・指揮系統」で考えないとややこしくなる。しかし、企業は組織の指揮系統で言ったらとてもわかりやすくなる。
これがこと自衛隊であったならば、シビリアンコントロールがきかなくなっていることになる。まだ、記憶に新しいところだが、石原東京都知事のお友達でテレフォンショッキングに出た田母神前航空幕僚長の発言等々で、事実上更迭になったと言うこと 記憶にあるでしょう。
一部所の組織を守るという形で、指揮系統が行き渡らなくなる人間がいた場合はとても問題だ。若干のボトルネック的な物はしょうがないのだが、いかがだろうか。
そして、そもそも、「苦言」とはどうしても思えないのだが、「反抗声明」を出した人間がいる部署の長は不要と言うことになる。
宮内庁長官がそもそも「政治的に云々」と発言したことで、尚のこと政治的な問題になってしまった。
何故、この長官は内部の問題を内部で処理しなかったのだろうか。
記者会見をすることで、世論を喚起したかったのだろうか。
自民党政権下でも1か月ルールを「やむをえない」と判断した事例があるが、その時はマスコミも騒いでいなかった。
政治に絡めて政治がらみと言えば全て国事行為なんて範疇を大きく捕らえれば、全て政治主導だ。
「内閣の助言と承認により・・云々」
まあ、いろいろな解釈があるのだが、天皇制に主眼を置けば、このような人たちの意見もある。
「国家の品格」などの著書がある藤原正彦・お茶の水女子大名誉教授は、「小沢幹事長は衆院選で圧勝したので、何をしても『民意』で通ると思っているが、間違い」と指摘。「民主党政権の官僚バッシングの中、あえて苦言を呈した宮内庁長官の勇気を国民は支持するのでは」と話す。現代史家の秦郁彦さんも「1か月ルールの背景には天皇陛下の健康問題もある。小沢幹事長の『優位性の低い行事はお休みになればいい』との発言には、敬意が全く感じられない」と批判している。
民意の問題ではなく 組織論で意見を述べる人がいても良いと思うのだがいかがだろうか。
シビリアンコントロールだと、敏感になる指揮系統問題、宮内庁の天皇になるとどうも指揮系統の問題よりも「天皇制」という、なぜか、微妙な問題になってしまう。
天皇制を持ち出すと話がややこしくなるのだが、小沢幹事長の内容はあくまで 指揮系統に何故従わないと言うことにつきると思う。
企業で、秘書室長から 取引先の副社長が視察したいので、受け入れてほしいと連絡をしたのだが、海外の取締役工場長は忙しいし、そもそも慣習の一ヶ月前までに連絡がないので受け入れませんと拒否したら、どうだろうか。
秘書室長では埒があかず、社長自ら、部下に連絡するだろうか。正当な理由がない限り、その取締役工場長は左遷させられている公算が大だ。
慣習というのは前後のはばがあって当然、1か月ルールを厳格に守ろうとするいかにも役人が考えそうなシステムだ。必ずさじ加減があるはずだ。
嗚呼、反骨精神があると言うよりも、融通が利かない人間と言うことだろうか。
組織をもう少し考えた方がいい。
わざわざ会見する必要もないのだが、会見して意に反することを公にしたかったとしか思えない。
この人が辞めたら、マスコミがまた航空幕僚長と同じように追いかけるかも。
余談だが、本当にこんな時しか自民党議員がマスコミに出てこなくなってしまった。
自民党の影がない。
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