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気まぐれ80s~第15弾(その1) 久しぶりに1980年代の洋曲選をお届けします。動画とともに懐かしい名曲を振り返っていきたいと思います。 まずは、デュラン・デュラン(Duran Duran)の「リオ(Rio)」です。イギリス・バーミンガムで結成されたデュラン・デュランは、英国から米国・世界へと人気を広げていきましたが、ちょうどその時期に当たるセカンド作のタイトル・チューンです。この曲、日本でははやりませんでしたが、彼らのライヴでは見せ場となるナンバーとして定着しました。 続いては、この曲のライヴ演奏のシーンをご覧いただこうと思います。時は流れて、およそ四半世紀後の演奏です。2007年にダイアナ元皇太子妃の没後10年を記念して開催されたライヴでのステージをご覧ください。 80年代曲選、いつものように全10回を予定しています。よろしければしばしの間お付き合いください。[収録アルバム]Duran Duran / Rio(1982年) リオ/デュラン・デュラン[CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2025年03月31日
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AOR再燃期の好作 マイケル・フランクス(Michael Franks)は、1976年のメジャー・デビュー以降、アルバム制作を重ね、ジャズ側の関心のあるリスナーのみならず、AOR(大人向けロックを指す和製英語の略)志向のファンからも人気を得ていった。1980年代末、3年ぶりのアルバムとなったのが、本盤『ブルー・パシフィック(Blue Pacific)』であった。折しも1980年代の末は、AORブームが再燃した時期である。ボズ・スキャッグス(参考過去記事)がシーンに返り咲き、ロビー・デュプリー(参考過去記事)が復活するなどした。そんな中、このマイケル・フランクスのアルバムも、AORファンからこうした流れの中で捉えられる好作に仕上がった。 特徴としては、複数のプロデューサーを起用している点が挙げられる。その内の一人はトミー・リピューマ(4., 8., 9.)で、1980年のアルバム以来10年ぶりのマイケル・フランクスの作品のプロデュースとなった。二人めは、スティーリー・ダンのウォルター・ベッカー(3., 5., 10.)、そしてもう一人がジェフ・ローバー(1., 2., 6., 7.)という、いずれも腕の立つ人物がプロデュースを分担して担当した形になっている。 アルバムは前半(A面、1.~5.)、後半(B面、6.~10.)とも、ジェフ・ローバーがプロデュースした比較的キャッチーなナンバーから始まっている。冒頭の1.「アート・オブ・ラヴ」はアップテンポながらフランクスのヴォーカルの魅力がよく発揮されたナンバー。3.「オール・アイ・ニード」は、精緻な作りでヴォーカルのよさを際立たせるという、ウォルター・ベッカーのプロデュースならではの仕上がりとなっている。 後半は、ダンサブルな6.「スピーク・トゥ・ミー」から始まり、7.「オン・ジ・インサイド」ではフランクスらしいまったりした雰囲気で一気に聴き手は引き込まれる。リピューマがプロデュースした8.「シェ・ヌー」は、フランクスらしさが満載の好ナンバー。結果として、異なる3名のプロデューサーを起用し、その作風の違いが組み合わさってアルバムを構成するというのが見事に成功した作品になったと言えるように思う。[収録曲]1. The Art of Love2. Woman in the Waves3. All I Need4. Long Slow Distance5. Vincent's Ear6. Speak to Me7. On the Inside8. Chez Nous9. Blue Pacific10. Crayon Sun (Safe at Home)1990年リリース。 【中古】 ブルー・パシフィック/マイケル・フランクス 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2025年03月27日
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ジャケはべったりでも、中身はすっきり “人は見かけによらず”とは言うけれども、ひるがえって、“レコード(アルバム)も見かけによらず”。要するに、ジャケットのイメージと中身が一致しないことは、頻繁とは言わないけれども、時には起こり得ることのようである。 そんな作品の例の一つが、バーニー・ケッセル(ギター)とハロルド・ランド(テナー)の二人の名義盤『エル・ティグレ(El Tigre)』である。アルバム表題は、収録されている曲のうちの一つ(5.)に由来し、スペイン語で定冠詞付きのトラ、つまりは英語で言うと“The Tiger”の意味。だからということなのだろうか、横たわってポーズをとっているジャケット写真の女性は、トラ柄(ヒョウ柄?)のビキニをまとっている。なんともベタなジャケットで、正直、この点に関しては、センスに疑問を感じる出来具合である。 でもって、実際の演奏を聴いてみると、このジャケット・イメージからは想像しにくい内容で、ストレートなハード・バップ調の演奏が繰り広げられる。バーニー・ケッセルのギターのほかに、ヴィブラフォン(ラリー・バンカー)もフィーチャーされているあたりは、ど真ん中のハード・バップとは少し異なるかもしれないけれど、この緊張感とスリリングな演奏は、まぎれもなく、すっきりとしたハード・バップのそれである。 アルバム全体を通して一貫性と統一感の感じられる内容だが、個別にお勧めの曲をいくつか挙げてみたい。1.「バードランドの子守唄」は、他のいくつもの楽曲と同様に、ヴィブラフォンの存在感が際立っていて、バーニー・ケッセルのギターがカギとなる曲の演奏、その展開は実に安心して聴けるといったもの。表題曲の5.「エル・ティグレ」は、スペイン語の表題曲だからラテン調?というのはご愛嬌にしても、軽快感があって、それはそれでいいように思う。 それから、8.「イースト・オブ・ザ・サン」は、本盤のメンバーのバランス感覚がよく分かる演奏のような気がする。テナーのハロルド・ランドは目立ち過ぎず、着実な演奏。ラリー・バンカーのヴィブラフォンにもちゃんと見せ場がある。そして何よりも、(この曲に限ったことではないが、)ベースのレッド・ミッチェルの安定感が素晴らしい。アルバムを締めくくる10.「パーディド」(正しくは「ペルディード」)は、スタンダードな演奏に収まっているように見えるけれども、各メンバーの個性がうまく一つの楽曲にまとめられている。[収録曲]1. Lullaby of Birdland2. Tea for Two3. All for You4. Body and Soul5. El Tigre6. Cheeta’s for Two7. The Cobra8. East of the Sun9. The Blues10. Perdido[パーソネル、録音]Barney Kessel (g), Harold Land (ts), Pete Candoli (tp), Larry Bunker (vb), Jimmy Rowles (p), Red Mitchell (b), Mel Lewis (ds)1958年6月20日録音。 エル・ティグレ [ バーニー・ケッセル~ハロルド・ランド ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2025年03月24日
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2025年03月22日
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完成度マックスの大ヒット作 1984年の『焔』の後、U2は1987年までニューアルバムを発表することはなかった。とはいえ、バンドは既に成功を収めており、この間、ボノもしくはバンドそのものは、バンド・エイドの「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス」、アフリカ難民救済のためのライヴ・エイド、反アパルトヘイトの「サン・シティ」、アムネスティ・インターナショナルのライヴなど精力的に活動をこなしていた。そうして3年ぶりに発表された本盤『ヨシュア・トゥリー(The Joshua Tree)』は、バンドとしての成熟度を存分に示し、全米・全英ともに1位を記録するヒット作となった。 1.「約束の地(ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム)」は、元々はザ・フーの「ピンボールの魔術師」に着想を得たものらしいが、複雑で斬新な曲調は、ライヴでもハイライトを飾る曲となった。2.「終りなき旅(アイ・スティル・ハヴント・ファウンド・ホワット・アイム・ルッキング・フォー)」は個人的にお気に入りのナンバーで、全米1位(イギリスでは6位)のヒットとなった。3.「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」は、上記の2.に先立ってU2にとって初の全米1位(全英では4位)となったナンバー。こうした3曲がアルバム序盤から続くというだけでも、本盤のクオリティの高さがよくわかる。 U2の楽曲や活動には、政治的な意味合いを持ったものも多いが、本盤でもその姿勢は明確である。4.「ブレット・ザ・ブルー・スカイ」では、当時の米政権の対ニカラグア制作(反政府組織コントラ支援)を取り上げている。6.「レッド・ヒル・マイニング・タウン」は、イギリスの炭鉱労働者をモチーフとしたもので、11.「マザーズ・オブ・ザ・ディサピアード」は、チリの軍政(ピノチェト政権)の失踪者をテーマとしている。また、7.「神の国(イン・ゴッズ・カントリー)」はアップテンポでこのような表題ながら、米国の現状を憂い、“神の国では眠りは麻薬のようにやってくる/悲しい目、歪んだ十字架、神の国では”と歌われる。 50分を超える総収録時間は、LP時代の当時としてはやや長めと言えるが、11曲の密度は濃厚で、完成度の高さは抜きんでている。内容的にも、セールス的にも、U2の代表作と呼ぶにふさわしい作品ではないかと思う。[収録曲]1. Where the Streets Have No Name2. I Still Haven't Found What I'm Looking for3. With or Without You4. Bullet the Blue Sky5. Running to Stand Still6. Red Hill Mining Town7. In God's Country8. Trip Through Your Wires9. One Tree Hill10. Exit11. Mothers of the Disappeared1987年リリース。 ヨシュア・トゥリー [ U2 ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月21日
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完成度の高いデビュー盤 ブラッド・メルドー(Brad Mehldau)は、1970年、米国フロリダ州出身のジャズ・ピアノ奏者。ジョシュア・レッドマンやパット・メセニーなどとの演奏でも広く知られる。1993年にはスペインでリリースされたライヴ盤『ニューヨーク・バルセロナ・クロッシング』(Vol. 1とVol. 2の2枚あり)に登場してはいるものの、彼にとってメジャー・デビューの録音盤となったのが、1995年の『イントロデューシング・ブラッド・メルドー(Introducing Brad Mehldau)』である。 全9曲のうち、4曲(4.、5.、7.、9.)がメルドーによるオリジナル。残りは、主にジャズ・スタンダードで、コルトレーン曲(2.)なんかも含まれている。トリオでの演奏だが、前半と後半でメンバーは異なっている。1.~5.は、ベースがラリー・グレナディエ、ドラムスがホルヘ・ロッシー。学生時代からの仲であるこのトリオ編成は、本盤の後に“アート・オブ・ザ・トリオ”で継続されていく。他方、6.~9.は、ベースがクリスチャン・マクブライド、ドラムスがブライアン・ブレイドとなっている。 全体の印象としては、このデビュー盤の時点で、既にブラッド・メルドーの完成度が高かったというものである。いかにもといったスタンダード曲を取り上げても、ありきたりに終わるのではなく、自身の色に染められるという自信があったのだろうと想像する。上で触れたように、2つの異なるトリオで吹き込まれているが、結果的にそうした“自分色”により合致していたのは、前半のトリオだったということだろうか。 ブラッド・メルドーのピアノに即して注目したい曲をいくつか挙げてみたい。1.「イット・マイト・アズ・ウェル・ビー・スプリング」は、メルドーのピアノの饒舌さが印象的で、冒頭から聴き手を引き込む演奏。3.「マイ・ロマンス」は、静けさの中で柔らかく包み込むピアノ演奏で、演奏力の高さと幅広さが感じられる。 その一方、上述の通り、自作曲も4曲含まれている。その中で注目したいのは、7.「ロンドン・ブルース」。初リーダー作とは思えない安定感がいい。あと、9.「セイ・グッドバイ」は曲の展開も演奏も完成度が高く、なんだかこのピアニストはずっと前から目の前にいたかのような気にさせられる。つまるところ、安定した演奏が聴き手にとって安らぎになるという典型例と言えるのかもしれない。 ブラッド・メルドーの華々しい経歴からすると、必ずしも代表盤やベストの盤というわけではないかもしれない。けれども、コーヒー(紅茶あるいはスープ?)をすすっている地味な写真ジャケットとは裏腹に、たいへん魅力的なピアノ盤と言っていいのではないかと思う。[収録曲]1. It Might as Well Be Spring2. Countdown3. My Romance4. Angst5. Young Werther6. Prelude to a Kiss7. London Blues8. From This Moment On9. Say Goodbye[パーソネル、録音]Brad Mehldau (p), Larry Grenadier (b, 1.-5.), Christian McBride (b, 6.-9.), Jorge Rossy (ds, 1.-5.), Brian Blade (ds, 6.-9.)1995年3月13日・4月3日録音。 【中古】 イントロデューシング/ブラッド・メルドー 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月17日
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人気絶頂期の多彩なサビーナ スペイン出身のシンガーソングライター、ホアキン・サビーナ(Joaquín Sabina)にとって、1978年のデビュー盤から数えて10枚目のスタジオ作となったのが、1996年リリースの本盤『ジョ・ミ・メ・コンティーゴ(Yo, mi, me, contigo)』である。一見すると、英語の“アイ・マイ・ミー・マイン”のもじりかと思われるタイトルだが、“マイン”に当たる部分は“コンティーゴ”つまりは英語だと“ウィズ・ユー”に当たる表現になっている。 1990年の『メンティーラス・ピアドサス』以降、『フィシカ・イ・キミカ』(1992年)、『エスタ・ボカ・エス・ミア』(1994年)とヒット作を連発していたサビーナのキャリアの中、本盤『ジョ・ミ・・メ・コンティーゴ』もまた大きなヒットとなった。スペインの統計によるとリリース1週間で8万枚が売れ、国内の年間アルバム売上ベスト10位内にも入った。さらに、スペインを皮切りに、ペルー、メキシコ、チリ、アルゼンチンなどをまわる世界ツアーを行い、成功を収めた。 サビーナの作品全般にも見られる現象ではあるけれど、本盤の楽曲を見渡すと、実に幅広いジャンルの音楽が取り込まれている。ロックだけでなく、ボレロやサルサ、ジプシー系の音楽、ペルーのバルツなど多彩な音楽性を見せる。そのようなわけで、全体を通しての多様な楽曲を楽しむのが本盤の正当な楽しみ方と言えるだろう。 とはいえ、個人的な好みでいくつか注目曲に触れておきたい。1.「エル・ロカンロル・デ・ロス・イディオタス」は“愚か者たちのロックンロール”という表題だが、ロックというよりはフォーク調に近い弾き語り調の曲をロック/ポップ寄りのリズムに乗せたという感じ。他のいくつもの曲にも言えることではあるが、詞の内容を語りかけるような感じのメッセージ性がいい。味があるという意味では、3.「フガール・ポル・フガール」がおすすめ。詞を聴かせるための背後の音楽が、上で述べたような多彩さを持っているところが聴き手を飽きさせない。 5.「ミ・プリーモ・エル・ナーノ」は、カタルーニャ出身のシンガーソングライターであるジョアン・マヌエル・セラ―に捧げられたナンバーで、ルンバ・カタラーナ(カタルーニャ風ルンバ)を取り込んだ演奏。“ハバナの絵葉書”というタイトルの8.「ポスタル・デ・ラ・アバナ」では、一転してカリブのリズムに乗せてキューバのハバナの情景を歌う。 名曲度ナンバー1と言えそうなのは、9.「イ・シン・エンバルゴ」。詞もよし、メロディもよしの、サビーナのキャリア全体の中でも五指に入るような名曲だと思う。11.「セイス・デ・ラ・マニャーナ」では、正統なロック調ナンバーでも実力を発揮している。最後にもう一つ。アルバム末尾の13.「タン・ホベン・イ・タン・ビエホ」は、アコギをバックにして語りかけるようなヴォーカルのナンバーで、詩人でもあるサビーナの本領発揮曲として聴き逃がせない。[収録曲]1. El rocanrol de los idiotas2. Contigo 3. Jugar por jugar 4. Es mentira 5. Mi primo El Nano 6. Aves de paso7. El capitán de su calle8. Postal de La Habana 9. Y sin embargo 10. Viridiana11. Seis de la mañana12. No sopor..., no sopor... 13. Tan joven y tan viejo 1996年リリース。 ↓LP盤です↓ 【輸入盤LPレコード】【新品】Joaquin Sabina / Yo Mi Me Contigo【LP2019/5/10発売】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月14日
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名プロデューサーによる極上の作品 ジョン・サイモン(John Simon)は、1941年生まれの米国の音楽プロデューサー。当初はコロンビア・レーベルの下で、後には独立したプロデューサーとして、とりわけ1960年代から70年代の数々のアルバムを担当した経歴を持つ。あくまで一例を挙げると、ブラッド・スウェット&ティアーズの『子供は人類の父である』、ザ・バンドの諸作(『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』、『ザ・バンド』、『ラスト・ワルツ』など)、レナード・コーエンのデビュー盤、ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーの『チープ・スリル』、といった具合である(なお、1990年代には佐野元春のアルバムもプロデュースしている)。 そんな彼が自身の名義の作品を発表したのは1970年のことだった。さすがは名プロデューサーだけあって、自身の作品を手掛けるのもその能力が最大限に発揮された、そんな盤に仕上がっている。 また、本盤には、数多くのゲスト・ミュージシャンが参加している。何人か挙げると、レオン・ラッセル(ギター)、ザ・バンドの面々であるリック・ダンコ(ベース)、リチャード・マニュエル(ドラムス)、ガース・ハドソン(ソプラノ・サックス)、さらには、ジョン・ホール(ギター)、デラニー&ボラニーのデラニー・ブラムレット(タンバリン)、リタ・クーリッジ(コーラス)といった具合である。 個人的なにお勧めしたい注目曲を少し挙げておこう。アルバムは、なかなかインパクトの強い1.「エルヴス・ソング」から始まる。この楽曲に加え、3.「タネンバウム」や5.「モーターサイクル・マン」、さらには11.「レイルロード・トレイン」といった辺りは、本盤を代表するナンバーと言っていいだろうか。サイモンのヴォーカルは決して巧いといった感じではないのだけれど、独特の特徴があり、その上で編曲や演奏の工夫が随所に光るのは、プロデューサーとしての彼の実力発揮といったところだろう。 注目すべきスローナンバーやバラード曲も収められており、個人的に特におすすめなのは、6.「レイン・ソング」と9.「アニーの憂鬱」。どちらも極上の出来に仕上がっており、ここでもまたプロデュースの腕が光っている。[収録曲]1. The Song of the Elves2. Nobody Knows3. Tannenbaum 4. Davy's on the Road Again 5. Motorcycle Man6. Rain Song7. Don't Forget What I Told You8. The Fool Dressed in Velvet9. Annie Looks Down10. Did You See?11. Railroad Train Runnin' Up My Back1970年リリース。 【中古】 ジョン・サイモンズ・アルバム/ジョン・サイモン 【中古】CD ジョン・サイモン; ジョン・サイモンズ ジョン・サイモンズ・アルバム WPCR1437 Warner Bros. Records /00110 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月11日
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スペイン語ロック曲選・PART 6(その5) 最後は、再びスペインのロック・ナンバーです。レーニョ(Leño)というバンドによる1980年代初頭の「ソルプレンデンテ(Sorprendente)」という楽曲です。まずは曲をお聴きください(映像は動きませんが、静止画はこのナンバーが収録されたアルバム『コレ・コレ』のジャケットです)。 このレーニョの中心人物でヴォーカルを務め、曲作りもしていたのが、後にソロ・アーティストとして活躍するロセンド(Rosendo)ことロセンド・メルカード(Rosendo Mercado)でした。実際、上記のアルバムはバンドの解散が決まった後に発表されたものでしたが、ソロ活動においても、この楽曲はロセンドの代表曲の一つとして演じられていきました。 そんなわけで、1989年のライヴ演奏の様子をご覧ください。スペインを代表するロック・ギタリストに相応しい熱狂ぶりのライヴ・パフォーマンスです。 今回のスペイン語ロック曲選は以上でいったん終了となります。また、そのうちに機会を見て続きをお届けしたいと思っています。[収録アルバム]Leño / Corre, corre(1982年)Rosendo / Directo(1989年) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月09日
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スペイン語ロック曲選・PART 6(その4) さらにメキシコのロック・バンドが続きます。今回は、ラ・クカ(La Cuca)の代表曲である「エル・ソン・デル・ドロール(El son del dolor)」というナンバーです。 このラ・クカというバンドは、1989年にメキシコ第二の都市グアダラハラで結成され、1990年代に聴衆の人気を得ました。そして彼らを代表する楽曲の一つが、1992年発表のファースト作に収録されたこの「エル・ソン・デル・ドロール」というわけです。彼らの出身国であるメキシコだけでなく、スペインやコロンビアといったスペイン語圏の他国でも大きなヒットとなりました。 ライヴでのこの楽曲も見ていただこうと思います。2010年のライヴ映像とのことですが、会場の熱狂ぶりが伝わってくる映像です。 なお、このバンドは現在も健在で、コロナ禍の2020年にもヒット作を発表していたりします。[収録アルバム]La Cuca / La invasión de los blátidos(1992年) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2025年03月07日
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スペイン語ロック曲選・PART 6(その3) 前回に続きメキシコのロック・バンドなのですが、今回は都市部の若者をターゲットとしたややベタな(といいながら、筆者的にはかなりツボにはまっている)バンドのナンバーです。 カリフォルニア・ブルース(California Blues)の「ペルドナメ(Perdóname)」というのがそのナンバーです。カリフォルニア・ブルースは、ヴォーカルのアルフレド・ラジョ(Alfredo Rayo)らラジョ3兄弟を中心にして、1998年にメキシコシティで結成されたバンドです。この表題(“許しておくれ”の意)からしてベタな感じなのですが、上述の通り、筆者はこれをなかなか気に入ってしまっています。 続いては、動画での演奏の場面をご覧ください。これまたベタなメキシコ人的風貌(失礼!)なのです。筆者の勝手な思い込みと言えばそれまでなのかもしれませんが、スタイリッシュではないというのが彼らのよいところ。こういう部分が、現地のリスナー層(都市部の裕福ではない層を中心に人気を得ているのが、この手のバンドです)にも受け入れられる要因なのだろうと想像します。 [収録アルバム]California Blues / Magia(2008年) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月06日
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スペイン語ロック曲選・PART 6(その2) 続いては、1980年代末から1990年代前半にかけてのメキシコのロックシーンを牽引したカイファネスの有名曲です。「ペルディ・ミ・オホ・デ・ベナード(Perdí mi ojo de venado)」というのがそのナンバーなのですが、1988年のEP盤(コンパクト盤)に収められたものでした。 カイファネスは、1995年にいったん解散し、2011年の復活まで間が空きました。その間、喉を痛めた中心人物でヴォーカルのサウル・エルナンデスは、ハグアーレス(Jaguares)を結成して活動しましたが、その頃の秀逸なライヴ・ヴァージョンもお聴きいただきたいと思います。 残念ながら映像は動かないのですが、ハグアーレスによる「ペルディ・ミ・オホ・デ・ベナード」をどうぞ。 [収録アルバム]Caifanes / La historia(1997年)Jaguares / El primer instinto(2002年) 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2025年03月05日
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スペイン語ロック曲選・PART 6(その1) 久々にスペイン語ロック曲選です。5回にわたって続けようと思いますので、よろしければお付き合いください。 最初の曲は、スペイン人シンガー、ミゲル・リオス(Miguel Ríos)の「歓喜の歌(Himno a la alegría)」です。表題からもわかるように、有名なベートーヴェンのいわゆる第九の第4楽章のあれです。これがスペインでロック・ナンバーとして知られるようになったのは、以下に述べるような経緯があるのですが、まずは往時の映像をご覧ください。 この曲が最初に発表されたのは1969年。スペインではフランコ独裁政権がまだ続いていた時代です。とはいえ、この年はフランコ政権も終わりに近づき、フランコ総統が後継者にフアン・カルロス(先代のスペイン国王)を指名した年でもありました。つまり、軍人出身の独裁者フランコが従来のスペイン王家に権力を戻すことを決めた時期でもありました。 時が流れ、スペインは民主化された後、1980年代、1990年代と時代が進むと、ミゲル・リオスのパフォーマンスもより自由なものへと変わっていきました。表現の自由が大きく制限されていた時代からロック音楽も臆することなく表現できるスペインへと変貌しました。1990年代、ジョアン・マヌエル・セラ―、ビクトル・マヌエル、アナ・ベレンと共演でのライヴの様子をご覧ください。 [収録アルバム]Miguel Ríos / Despierta(1970年)Víctor Manuel, Ana Belén, Miguel Ríos, Joan Manuel Serrat / Mucho más que dos(1994年) 【輸入盤】 Ana Belen / Mucho Mas Que Dos 【CD】 【輸入盤CD】【新品】Miguel Rios / Rock & Rios: 40th Anniversary (w/DVD)【K2022/11/25発売】 ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひクリックをお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月03日
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2025年03月02日
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セールスにはつながらずともひた向きに精進した1枚 ジェイ・ファーガソン(ギター、ヴォーカル、キーボード)を中心とするバンド、ジョ・ジョ・ガン(Jo Jo Gunne)は、派手なヒットを連発することもなければ、長い期間にわたって活躍することもなかったが、ハード志向の正統的なロックをしっかり聴かせるバンドだった。セルフタイトルのファースト作(過去記事)に続いて翌1973年にリリースされたセカンド作が、本盤『ジョ・ジョ・ガン 2ND(Bite Down Hard)』だった。 前作と比べるとメンバーが一部入れ替わっている(脱退して別バンドが発足したため)が、音楽的方向性はしっかりと継続されている。この時代にしてはハードロック寄りのサウンド、そして音圧の強さが特徴となっている。楽曲や演奏に結構ヴァリエーションがあるにもかかわらず、この音楽面でのひた向きさは彼らのよさであると同時に、時代に合わせたヒットという方向につながらかった理由でもあったのかもしれない。 そのひた向きさという点では、1.「レディ・フレディ」が心地よい。前を向いてハードにブギーを展開する姿は、(半分冗談ではあるが)神棚に置いて拝みたくなる。圧(それはベースだったりもすれば、声の重なりだったりもする)の強さをバックに迫ってくる演奏も彼らの特徴となっている。4.「ロック・アラウンド・ザ・シンボル」、7.「テイク・ミー・ダウン・イージー」、9.「ローダ」などはそうしたナンバーの例である。 ハード寄りとはいえ、メロディアスな要素や実験性を含む楽曲もジョ・ジョ・ガンの魅力。そういう観点から楽しめるナンバーとしては、2.「ロール・オーヴァー・ミー」、さらには、ブルースロック的要素をうまく生かした8.「ウェイト・ア・ライフタイム」なんかが挙げられる。あと、個人的な好みをもう一つ付け加えておくと、6.「スペシャル・シチュエーション」はなかなか渋い楽曲で、聴き逃がせない1曲と言えるように思う。[収録曲]1. Ready Freddy2. Roll Over Me3. 60 Minutes to Go4. Rock Around the Symbol5. Broken Down Man6. Special Situation7. Take Me Down Easy8. Wait a Lifetime9. Rhoda1973年リリース。 【中古】Jo Jo Gunne/Bite Down Hard/Jumpin the Gun & So [CD] ↓LP盤です↓ 【中古】LP Jo Jo Gunne Bite Down Hard IAP80811PROMO ASYLUM プロモ /00260 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2025年03月01日
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