ただ、女性は男性と違って、人類の歴史からして、群れ・集団の中にとどまる必要があったと思います

群れを離れて一匹狼的になっては子育てが困難になる
そんなことを今、考えました

(2009年02月27日 10時20分30秒)

やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2009年02月25日
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カテゴリ: 読書感想

 『戦争と平和』を読んでいて感じたことの一つは、ナポレオンとロシアが戦争をするのだが、戦場が最初はロシア帝国の領地でなくオーストリアだったり、プロシアだったりあの辺の地図がごちゃっとしてしまい、すぐには頭に入ってこなかったということ。

 それにロシアなのになんでフランス語も話すのだ?(もちろん上流階級だけだが)

 つまり日本という海に囲まれた島国頭なのだ。

 ああ、薄っすらしか解からない悲しさよ。

 ということでヨーロッパという土地柄に(bonbonさんというフランス在住の「コメンテーター」の「欧米文化」という言い方はおかしいという、ご指摘もありそれも目からウロコ)

 興味を持ち、手持ちの『私のヨーロッパ』を再読すれば、再読はするもんだね、まえには頭に入らなかった部分が、理解の助けになった。

 ヨーロッパの本質と歴史がやさしい文章で表されている。1972年の著書だから古いが、日常生活とヨーロッパ各地を旅してとらえた本質と特質は変わらないと思う。

 わたしなどのように観光旅行しかしない者には、人の目を通して知るほかないのだ。

 著者はヨーロッパを 「一反の着尺」…きものの模様にたとえている。

 裾から濃紫のぼかし、光琳風の縫い取りが腰にかけて薄くなり、肩のあたりで薄紫が消えて白になる。袖には縫いだけ。

 その着物をばらばらに断ち切った布で、何物を作って眺めても、本当のものは見えない。

「そういうルーズな国家群や領土の事情を、らくにゆるすだけの共同要素」で「成り立ったのがヨーロッパというものであった。」

 という本質特質。ルーズであったからこそ逆説的に、近隣地方の真似をすることなく、自分自身の個性を頑強に守ろうとする傾向がある文化。

 ところが先輩明治時代の人たちは、フランスの文化、ドイツの文化とばらばらに取り入れ、もたらしてくれた。だからわたしたちは「欧米文化」などと、ひとからげにしてしまいがちだ。

 ほんとうのヨーロッパ文化とはぼかしもようの一着の着物みたいで、

「市民共同体の生活ルールを、強制されずに守る意志と行動である」

 と著者はまとめているが、

 だとしたら、いまのわたしのアイデンティティだ。なあんだ(笑)

 でも、日本がなってるのかな?






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最終更新日  2009年02月26日 15時19分27秒
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Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
Rinn さん
たった今、alexさんのとこでbonbonさんの問いに答えてきたので、「一反の着尺」の例えがすっと頭に入りました。
bonbonさんが『階級というのは、それぞれがそれぞれの生き方をするということ』と教えてくださったので。それがヨーロッパの文化の一端だとすると、わかる(わかった気になる?)ことでした。(笑)
しかし、ここでまたばあチャルさんがおっしゃった「私のアイデンティティ」ということ。また考えてしまってます。(困
(2009年02月26日 15時58分32秒)

Rinnさん  
ばあチャル  さん

>たった今、alexさんのとこでbonbonさんの問いに答えてきたので、「一反の着尺」の例えがすっと頭に入りました。
>bonbonさんが『階級というのは、それぞれがそれぞれの生き方をするということ』と教えてくださったので。それがヨーロッパの文化の一端だとすると、わかる(わかった気になる?)ことでした。(笑)

>『階級というのは、それぞれがそれぞれの生き方をするということ』

そうでしょうね。個が主体ですから。個の自由を尊重するには当然責任と義務も加わっていわゆる自己責任(笑)

>しかし、ここでまたばあチャルさんがおっしゃった「私のアイデンティティ」ということ。また考えてしまってます。(困

たいしたものがあるわけじゃありません。
ここは日本ですから、もちろんできるだけ即して暮らします。
しかし、信ずるところ、思うところを自信を持ってする。と言おうか、してしまっているようです。もちろん、えらそうなこといえません。浮いたら寂しいですもん(笑)


(2009年02月26日 20時45分54秒)

Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
alex99  さん
ばあチャルさん

>浮いたら寂しいですもん(笑)

そういう横並び意識がいけません (笑)

○ ユニークであること
○ 余人を持って代えがたいこと

こんなに素晴らしいことはありません
そうなりたい
(本気で思っています)


(2009年02月26日 22時04分11秒)

alex99さん  
ばあチャル  さん

>ばあチャルさん

>>浮いたら寂しいですもん(笑)

>そういう横並び意識がいけません (笑)

きっと村社会でつちかったDNAがそうさせるのだと思います。血のせいにするのはずるいですが、なさけないことに。かといって忸怩たる思い、我慢できないので、正直、奮い立たせてるところがあります。


>○ ユニークであること
>○ 余人を持って代えがたいこと

>こんなに素晴らしいことはありません
>そうなりたい
>(本気で思っています)

「余人を持って代えがたいこと」
なぜか意識がめざめた時(4、5歳ころ)からそう思ってました(笑)
それで常に違和感がありながらの成長。
自己中心ではなく、知恵の限りを尽くして貫く意志かなと、今まで生きてきてわかってきたことです。
(2009年02月27日 06時53分24秒)

Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
alex99  さん

今思ったのですが
小学校から高校まで、私は決してクラスのマジョリティーと同調する方ではありませんでした
仲が悪いという事でもなかったのですが、クラスのみんなの空気とちがうところに存在していた
それは自分で選び取った行動だった
そんな気がします
ちょっと表現し難い事なのですが

原因は多分、私が読書好きで、本に影響されて、意識の持ち方が、未だ子供っぽかった級友たちと違っていたのだろうと思います
偉そうな言い方ですが、でも多分そうなんだろうと思います
中学生の時に書いていた日記で、しきりに「自分は違うんだ」と孤高の意識を書いていた事を思い出します

とりとめの無いことを書きました
でも、ばあチャルさんも、ひょっとしたらそういう生徒だったのでは?

(2009年02月27日 10時17分14秒)

Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
alex99  さん

alex99さん Re[1]:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
ばあチャル  さん

>原因は多分、私が読書好きで、本に影響されて、意識の持ち方が、未だ子供っぽかった級友たちと違っていたのだろうと思います
>偉そうな言い方ですが、でも多分そうなんだろうと思います
>中学生の時に書いていた日記で、しきりに「自分は違うんだ」と孤高の意識を書いていた事を思い出します

>とりとめの無いことを書きました
>でも、ばあチャルさんも、ひょっとしたらそういう生徒だったのでは?

子供のころ(中学低学年まで)はそう深い読書をしたわけではありませんでしたが、孤独に強かったですね。むしろ、友達と学校帰りに一緒になるのが嫌で、ぐずぐずしていたりして、ひとりで帰れるように工夫していました(笑)
そして長い道のり思う様空想にふけっていました。
でも、誘われれば断らず、調子よく仲間入りしてましたから、もうそのころから世渡りを…(笑)きっと現代のように陰湿ないじめがなかったのでは。明るい(?)のはあったと思いますが。ガキ大将が命令していじめるとか、女王様の女の子とか(笑)




(2009年02月27日 12時41分09秒)

Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
ぼんぼn さん
市民共同体の生活ルールを,強制されずに守る意志と行動とユーモアを
もって生活をする。,不眠亭に出入りする貴女史はじめ、みなさん充分その資格をお持ちです。
日本にもそのような方が絶滅せずに生息されていることに私は驚いています。これも不眠亭マスターのおかげです。

30代の人たちは もう絶滅してしまっただろうか。このような意識をもって生きていくのに。20代の人はどうなんだろうか。


今ヨーロッパという国が出来つつあり、ヨーロッパ人とは何か
ヨーロッパ人になる。という事はどういうことなのだ。と盛んに
学校や社会で議論されています。庶民は肌で生活で既に,ヨーロッパ人になりつつありますが,学問的,哲学的の位置付けがまだまだ遅れています。日本人で自分はアジア人と思っている人はいないでしょうね。アジアのひとは軽蔑する人ばかりですからね。
(2009年02月28日 11時00分26秒)

Re[1]:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
bonbon さん
ぼんぼnさん
>市民共同体の生活ルールを,強制されずに守る意志と行動とユーモアを
>もって生活をする。,不眠亭に出入りする貴女史はじめ、みなさん充分その資格をお持ちです。
>日本にもそのような方が絶滅せずに生息されていることに私は驚いています。これも不眠亭マスターのおかげです。

>30代の人たちは もう絶滅してしまっただろうか。このような意識をもって生きていくのに。20代の人はどうなんだろうか。


>今ヨーロッパという国が出来つつあり、ヨーロッパ人とは何か
>ヨーロッパ人になる。という事はどういうことなのだ。と盛んに
>学校や社会で議論されています。庶民は肌で生活で既に,ヨーロッパ人になりつつありますが,学問的,哲学的の位置付けがまだまだ遅れています。日本人で自分はアジア人と思っている人はいないでしょうね。アジアのひとは軽蔑する人ばかりですからね。
-----
誤解されるような文章なのでちょっとつけ加えます。
日本人はアジア人の中の一員であると言う意識が,現在の日本人に
欠落しているのではとふと思いました。
むかしから脱亜入欧という国家政策の下で育ちましたからね。
外国で「あなたはアジア人ですか?」と尋ねられて、むっとして「いえ
私は日本人です!!!」と答えている人が多くみられます。

白人(フランス人)から「ニーhao]と言われて 憤慨している方をみかけます。白人からみたらアジア人であることは体つきで理解できる
けれど国までは難しい。
日本人は仏蘭西は英語が通じないと憤慨するけれど,外国人が日本に
来て中国語が通じないと憤慨したら,どういう気持ちでしょうか。
ドイツ人とスペイン人とハンガリア人とフランス人と区別がついますか? 彼らだって中国人,朝鮮人,ベトナム人,日本人の区別がつきません。

(2009年02月28日 17時59分04秒)

Re:犬養道子の『私のヨーロッパ』(02/25)  
bonbon さん
目からウロコがはやっていますが、みなさんと話していて,自分も脱亜
入欧という意識で,若いときにパリに来たように思えます。
20年近く住んだとき,私にアジアの意識が抜けていたことに、すごく反省し(仏蘭西人の影響)ベトナム,カンボジアのアンコールワット、
別の機会に,タイ,マレーシア。別の機会に韓国.丶中国には2度。
(観光が許可されていない時期ですが)自分の意識の反省を込めて
ー私は間違っていたのではないかといつも考えながらーーー

遠藤周作が,外国に住む日本人の意識を初期の著作のなかでこう言っていました。私はいつもそれを思い出しては,意識の微調整を行っているのですが,以下のようなことを言っていたと思います。
「外国にいる日本人の意識は振り子の様なもので、あるときはその国
に振れ、あるときは反対に自分の祖国に振れ、それぞれを激しく
軽蔑非難する。」
観察していると,パリにくる日本人の方は,パリのレストランで食事して,日本のほうがおいしいとか,ホテルの風呂の水の出が悪いと
いって仏蘭西は遅れているとか。。。。
あるいは逆にパリは素晴らしいとか。。。。。
私はそれを見て聞いて,「あー振り子だな.」と自省も込めてつぶやきます。 (2009年02月28日 18時41分26秒)

bonbonさん  
ばあチャル  さん
通貨がユーロで統一され、共同体になろうとしているヨーロッパはそんな(新しいヨーロッパ人としての基盤を模索しているような)なのでしょうか。アジア圏の国々とは様相がちがうのでしょうと思います。

アジアは憎みあっているけれども、お互いに利用しあわないと生きてゆけないと思います。日本がたくさん輸出している、安い製品を輸入しているいい例が中国です。

昔、文化は中国、朝鮮半島を経由してやってきたました。そんな跡をたどる(漢字や単語、陶器や書物)と親しみが湧くのに、間違えられると怒る日本人。おかしいですね。むかし(戦後の、子供たちが)白人はアメリカ人と思っていた一時期あったのですから。

また、わたしたちはアメリカのヒスパニックたちを一からげにしている失礼があります。メキシコ人プエルトルコ人キューバ人ベネゼーラ人…区別つきません。村上龍の『KYOKO キョウコ』を読み知りました。アメリカの黒人にもルーツがあるのですよね。

とりとめなくなりました。


(2009年02月28日 20時24分07秒)

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