夏は、汗をかきながら本を読むのがわたし流ブログは休んでも読み続ける。
けれども読書感想はメモ程度で...(汗)
『上海』 横光利一
大戦前の上海での物語。
国際都市のエキゾチックさ、猥雑さが彷彿、今はどうなのでしょうか。でも、現代に通じるものがあるのではと思わせる。
やっぱり大作家です。
『にあんちゃん』 安本末子
なつかしい~!作者はわたしよりふたつ下だけなんだった。
ベストセラーになっていた高校生の時に読みましたが、
その時は小学生の日記のうまいこなんていう印象で、同時代性は感じていません。
読み直してみると貧乏ということが少々ちがっていても、
小学生の時の気持ちはおんなじですね。物が不足していてもあかるい気持ち、ひとにしんせつな気持ちを忘れなかった。
うらやましいお金持ちのおじょうさんもいたし(笑)
いいところは貧乏を権利にしていないから。でも、この本が売れて末子さんの奨学金になったというおまけが。
『蝶々と戦車・何を見ても何かを思いだす』 ヘミングウェイ
全短編集の3なのでこれでヘミングウェイの短編は全部読んだことになります。
わたしの好みは長編小説なのですが、こんなうまい短編を読むと、
小説を書きたいなーという気分にさせてくれますね。書きはしませんが。
でも、4回も結婚したなんてすごいエネルギー!しかも61歳で自殺。太く短く。
『読書画録』 安野光雅
もうあきあきの読書案内!(自分に言っている)と思ったらそうではなかった。
こういう風に書けばいいんだ!とひらめきました。
しかし、文才がある人の話ですよ。
『IN』 桐野夏生
島尾敏雄のあの小説『死の棘』を思わせる「小説中の小説」の愛人はだれか?と作家が推理していくストーリー。
奥さんを精神的にめちゃくちゃに嫉妬させた相手なのに、
姿かたちも性格もなにも表されていない。故意に忘れられたのか?
なるほど目のつけどころだわ。
しかし、この小説にも忘れられた存在が...。ミステリーではないのだけれども。
『私の「漱石」と「龍之介」』 内田百けん
夏目漱石の弟子ということはよくわかったけれども、
内田さんは漱石さんの死ぬ間際までお金の心配をかけていたなんて、凄すぎるわ。
なんだかだらしが無い内田百けんさん。『冥途』の印象がまた違ってくる。
『闇の奥』 コンラッド
『ジム・ロード』のようでもあり、テーマも似ている。文明を武器に悪逆の限りを尽くすというのは、一時代前の話と思いたいけど。
『綾の鼓』 中里恒子
おとなの恋愛小説なのだけれども、それは飽きてしまって、
スペインの風物が魅惑的なので読み通す。
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