やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2011年10月15日
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カテゴリ: 読書メモ

与謝野晶子訳『源氏物語』全巻

半月も経ってしまうと新鮮味が薄れてしまうが、元々この物語は盛り上がって終わるようなものでもないことがわかったのでかまわない。

短編の集まりでストーリーが重複したり一貫性がなかったり、長編の物語としては完成していないと思う。

しかしながら、なかなかいい巻もあり駄作の巻もあり、紫式部さんおひとりで書き綴ったのではないだろう、という研究は古文の学者にまかせるとしても、

通して読んでたいへんよかったのである。
なんといっても日本の(誇れる)古典文学である。
訳とはいえ知らないよりは知っておいたほうがよい。

創造物なので光源氏の身勝手な性格も、女性達のしたたかさも許してしまおう。それよりもいにしえも現代同様、嫉妬や嫉みによるいじめや無視は絶え間なくあるよなーと思う。

思い通りに行かないと悪霊となって祟るなど、ほんとに身につまされる源氏物語の表現である。いや、現代は霊の如き見えないものではなくて、暗躍している実物が見えるのでなお恐ろしいかも。

うっかりしているとどこで何者が悪をたくらんでいるか知れたものではない。

だから
自分が怨霊となって他人を羨むのだけはつつしみたい。
つまり、冷静にはっきりと言いたいことを言い、話し合い議論を重ねていくということを心がけたいとしみじみ思う。

なかなかそうはいかないのだが。つい熱くなるのが人間の困るところ。






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最終更新日  2011年10月15日 08時20分02秒
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Re:遅くなってしまったが...(10/15)  
alex99  さん
偏見かも知れませんが、
韓国人は(北朝鮮人もそうかも知れませんが)非常に嫉妬心が強い民族性に見えます
歴史ドラマを見ると、全編、これ、嫉妬心だらけ
ドラマの展開も嫉妬心が原動力になって進行します(笑)

私は、源氏物語を読んでみたものの、興味が持てず、挫折しました
やはり、女性の小説ですね
(2011年10月15日 09時08分47秒)

Re[1]:遅くなってしまったが...(10/15)  
ばあチャル  さん
alex99さん

>偏見かも知れませんが、
>韓国人は(北朝鮮人もそうかも知れませんが)非常に嫉妬心が強い民族性に見えます
>歴史ドラマを見ると、全編、これ、嫉妬心だらけ
>ドラマの展開も嫉妬心が原動力になって進行します(笑)

「原動力が嫉妬心」はスポーツ(ゴルフ)にしても今回のFTAにしてもあるような気がします。恨み骨髄の日本に「なにくそ!負けるものか!稼いでやる!」と(笑)
そうなるとよい面もある?

>私は、源氏物語を読んでみたものの、興味が持てず、挫折しました
>やはり、女性の小説ですね

それは言えますね。

NHKの大河ドラマ「江」をわたしは楽しく見ていますが、酷評ですものね。(あ、これは女性というのではなくわたしだけがおもしろいのかも 汗)
(2011年10月16日 08時08分11秒)

Re:遅くなってしまったが...(10/15)  
ひよこ7444  さん
私は田辺聖子さんの訳で、源氏の出家まで読みました。
ほんとにわかりやすい口語訳でした。

古典の先生が『宇治10帖は暗いから読まなくてもいい』なぁんて言ってたのを真に受けて、薫のところは読んでいませんわ。 (2011年10月17日 09時53分21秒)

Re:遅くなってしまったが...(10/15)  
おはようございます

ずっと以前
田辺さん訳の本を読み
その後漫画になったのを読みましたが
与謝野晶子さんの訳はまた彼女の人間性があらわれているのでしょうね。

・・・うっかりしているとどこで何者が悪をたくらんでいるか知れたものではない。・・・

現代社会は、メディアの発達で何でも知らされている
なんてことは全くなく
真実が覆い隠されているということたくさんあるのですね。


(2011年10月18日 10時08分14秒)

Re[1]:遅くなってしまったが...(10/15)  
ばあチャル  さん
ひよこ7444さん

>私は田辺聖子さんの訳で、源氏の出家まで読みました。
>ほんとにわかりやすい口語訳でした。

わたしも若いころ読んだので、田辺さんのは意訳で創作があっておもしろかったのはしかり、です。
その田辺さんが宇治十帖は源氏物語ではないとおっしゃってましたね。でも後にまた書いていらっしゃいます。

>古典の先生が『宇治10帖は暗いから読まなくてもいい』なぁんて言ってたのを真に受けて、薫のところは読んでいませんわ。

田辺さんのをお読みになったらいいと思います(笑)
(2011年10月20日 08時09分53秒)

Re[1]:遅くなってしまったが...(10/15)  
ばあチャル  さん
イサムチャンさん

>おはようございます

>ずっと以前
>田辺さん訳の本を読み
>その後漫画になったのを読みましたが
>与謝野晶子さんの訳はまた彼女の人間性があらわれているのでしょうね。

たしかにマンガ的なところもあります!
紫式部さんはほの暗いことにも冷静に分析しております。
情緒に富んでいるかというとむしろドタバタです(笑)
それを与謝野さんは小説風にしていますね。

>・・・うっかりしているとどこで何者が悪をたくらんでいるか知れたものではない。・・・

>現代社会は、メディアの発達で何でも知らされている
>なんてことは全くなく
>真実が覆い隠されているということたくさんあるのですね。

それを見抜いて小説に出来たらすごい作家だと思いますが、今の日本にいらっしゃるでしょうか??
(2011年10月20日 08時19分36秒)

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