成り行き日記~小人閑居して不善を為しまくる
2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
日常生活において最も幸福を感じる瞬間ってのはふらりと古本屋に入って陳列棚に現在人気の書籍、いわゆる新古本を発見した時に他ならない。今日もそうだ。そのさほど大きくない店は入口の左側の壁に発行されて日の浅いハードカバーが並んでいる。特に売れ筋のものは表紙を向けてドンと目立つように飾られている。その特等席に座っていたのは3冊。左にベストセラーとなった血液A型の本。そして、残りの2冊は。気が付いたら右手は本を1冊ずつ掴み左手に受け渡すバケツならぬブック・リレーを展開していた。そんじょそこらの小火なら欠伸1発する間に消し止められる早技。目は商品の状態を確かめる。カバーの擦り切れもなく小口も白い美品。おそらく読んですぐ売りに出したに相違ない見事なキャッチ&リリース。真ん中の本、東野圭吾著『流星の絆』右の本、湊かなえ著『告白』いずれも今回の本屋大賞にノミネートされている話題の書。流星の絆告白この喜びを如何せん。たとえ財布の中に無情な北風が吹き荒んでいようが定期券を買うつもりで取り置きしておいた札に手を着けようがこれを逃したらこの場所にこの本が並ぶのは次はいつのことだか分らぬのだ。出会いは一期一会。狙った獲物は逃さない。はい、レジへ直行毎度あり。惜しむべきは、この歓喜を共有する仲間の不在である。ウチの家族は小説を読まない。いや、正確には全くってわけじゃなく、親は某トラベルミステリーや某京都府内殺人事件などは読むが東野圭吾どころか宮部みゆきも伊坂幸太郎も読まないし、むしろ存在すら知っているのかどうか怪しい。2人いる妹たちもマンガとメディアミックス系のライトノベルは読むがそれ以外の小説には手を出さない。会社に行っても読んだ本を話題にするような人間はいない。内容について語ったところで「ふ~ん」と別に読む気はないがとりあえず愛想で相槌は一応打っとこう的な反応しかされそうにない。いいのさ。所詮読書とは孤独な娯楽なのさ。愉悦を独り占めにしていると思い込んでやるぜ。本日の教訓『血縁も職業も趣味嗜好の方向性には一切関係ない。』
2009年02月22日
コメント(2)