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談志師匠から、風吉が立川流をやめた、という電話があった、それをこの日記に書いた直後に、本人が家に挨拶に現れた、それも突然。理由は、自分に対する反省というか、「私は落語にたいする情熱がたりない。このままじゃ、落語家としても一人前になれない」こんな結論を出すのはまだ早いが、本人の決意が固いようなので、報告を聞くにとどめた。きちんとセビロを着て、かしこまって挨拶をしていったが、まだ20歳だよ。若い奴の可能性は無限?だから、クールに見ておこう。心配して、ごく当たり前の忠告をしても、はじまらない。
2005/07/31
日曜日お昼、突然、談志師匠から電話。「いま、風吉がきてね、辞めたいという。落語に情熱を失った、という理由だと。引き止める必要もないので、ほっといた」寝耳に水だ。まさか、と思うが、弟子の風吉にはこの一、二年、そんな気配は全くなかった。昨夜も、師匠の独演会についていたのに。半信半疑だが、談志がいうのだから、風吉が立川流をやめたのはホントなんだろう。風吉はやや過保護状態で、けっこう前座生活を楽しんでると思ったが、なぜ今辞めるのか、見当もつかない。今の若い奴は、独自の価値観で動くから、風吉の本心など、想像すべくもないが、もったいない話だ。まあ、勝手にしろ、というしかないかな。
2005/07/31
このところ、蒸し暑い日がつづくが、この陳さん、暑さに弱い。外出は苦手なので、家でじっとしてるしかない。ゲンコウ書こう、と思っても、ペンが滑らない。パソコンでゲンコウ書いてもいいのだが、ペンのほうがラクなので、いまだに手書きである。談志さんも、同じだ。かれは、パソコンにも興味ないし、ゲンコウの字も陳さんより読みにくから、みんな苦労する。家にいると、ろくなものを食べないから、美味いものが時には食いたい。ヒトリ暮らしの不便さかな。明日は、競馬で退屈を忘れよう。
2005/07/30
暑いから、外に出ない。雑用と読書。八月の、入院予定がきまる。少なくも10日は、拘束?されそうだ。前立腺の手術もこわいし、術後のオシッコの出ない状況もイヤだ。ま、どうせ真夏の休み中だから、病院の涼しい部屋で過ごすのも悪くない、と割り切るか。ホテルより高いのは、困るが、これもやむなし。入院中は本を読み、ナニか面白い構想を考えよう。7月もあと数日だ。ウナギでも食べて、元気だすか。
2005/07/28
今日は、川崎で講演会の予定あり。大雨でイヤだな、と思っていたら、主催者から、急遽、中止にしたいとの連絡あり。渡りに舟で、中止にしてもらった。この台風じゃ、お客も集まらん。少数の人相手に話しても盛り上がらない。かくて夕方まで、家にいる。外は相かわらずヒドイ雨、在宅で正解。本でも読むかな。こういう日は、ミスター高橋のプロレス小説「東京デンジャラス・ボーイ」が、気楽に読めそうだ。それにしても、部屋の中にいて外の雨を見てるのは、ラクでいいや。紅茶にクッキーで十時のオヤツだ。恵まれたいい人生だな。かろうじて健康なのがうれしいよ。
2005/07/26
昨日は浜松への日帰り出張で、疲れた。一昨日は、夕方すごい地震があり、マンションの6Fなので揺れた。少し慌てたが、この地震で、エレベーターが止まり、階段の昇り降りでえらいことに。荷物持ったままで、体力との戦い(?)だった。この地震で、ほかにも、いい教訓を得た。東京の高層マンションは危ない。今日からまた新しい週が始まるが、予定がけっこう詰まってるので、先が思いやられる。
2005/07/25
土曜日の今日は、わりと涼しいので助かる。相変わらず体調がパッとせず、ヒマさえあればゴロゴロして外に出たくない。明日の日曜は、浜松のゴルフ場に役員会議で行く。経営側にいるので、頭の痛いことばかりだ。しかも日帰り、疲れて当たり前かな。責任のあることはもうやりたくない。月曜日は、ボリショイサーカスだ。連れは、かわいい美女、といいたいが、談志師匠の弟子の立川風吉だから情けない。火曜日は、講演がある。水曜日も、同じく。しかも、医者にもいかねばならん。思うだけで疲れるのも、トシだよ。こうしてナニか書くのも、じつはシンドイ。生きてるだけで人間は疲れる。サルは疲れない。腰が痛くなったので、もうやめる。チンペイ老いたり。談志は、まだ元気らしい。
2005/07/23
家元、文句と愚痴をいいます。東京メトロの車内アナウンスに、乗る度に腹が立つ。田舎の素人の女が喋っているのである。発声がまるで違うのだ。喋ってる奴ァ頼まれたから仕事として台本を読んでるのだろうが、これを決めた奴ァ一度でも、他の会社の、つまり西武線だ、東急だ、東武だという、東京メトロ以外の車内アナウンスを聞いた事がないのだろう。それともあの調子、あの素人口調が”いい”と決めたのか。そうかもしれない。どんな調子か、皆さんも聞いてみるといい。新幹線の車内販売のアナウンスに似てる。鉄道と共に生きてきた都会人には、その伝統のメロディが沁み込んでいる。例えば野球のアナウンスとて、字では判りにくいが、「四番サード長嶋‥」という調子を棒読みにしているのだ、と思ってくれれば判るかも‥。家元、疲れているとき、”やめろォ”と怒鳴りたくなる衝動にかられる。もしこれが高座の芸人なら、”降りろ、バカヤロー”と、高座から降ろす。ま、物事時代と共に変わるもの‥とはいうが、あまりにも酷い。けど、一般の乗客たちは、「別にィ」なのだろう。(暑い某日、談志記)
2005/07/21
暑いから外出したくはないが、国立博物館で「遣唐使と唐の美術」特別展の報道内見会があるので、お隣のブティック社の会長と出かけた。1時間ミッチリ見たが、飲まず食わずでさすがに疲れた。この頃は、美術館めぐりも昔ほどしない。混むものは特に敬遠する。帰りはタクシー。帰宅と同時に、ゴロリと横に。これじゃ、もうダメだね。明日は、テレビ用のVTRをとるため、練馬へ行く予定。暑い盛りに出かけなくてはならん。気が重い。ヒマな時間に本を読むが、すぐに、目が疲れて痛くなる。今日は、文芸春秋から出た「直木三十五伝」だが、半日で百ページそこそこ。来月、入院中に2、3冊読むつもりだが、これじゃ危ない。徹夜して読了した、若いころが懐かしい。
2005/07/19
(チンペイ前説・久しぶりに、家元立川談志の日記の一部が公開されます。またもや、この陳さんを引き合いにだし、グズグズ何かボヤイていますが、老人のグチと読み流してくださいね) ★家元、生きているということに、辛さ、苦しさを猛烈に感じている、ここ二、三年である。一口にいうと、空しいのだ。これ程世の中にモテ、仕事も山の如くあり、落語も面白く語れて、湧くようにアイディアもあり、酒もいける。身体も柔らかいし、よく歩き、よく喋る‥。けど、何だろう、ウツ病かなァ‥。とくに夜が怖いのだ。といって小心だから、スイミン薬も引っかかる、毎晩飲んでるくせに‥。陳平のせいかも知れない、「ああはなりたくない」とかね。いや、陳さんのほうが大人である。「そんな事考えたってしかたないよ」である。その通りなのだが、家元、”駄羅仕”がない。「もう死んでもいい」と思い、そのくせ健康を気遣っている。いや、文明に怯えている、医学という名の文明に‥‥。 ★まァ、ネ、小心だし、セコイから、落語という人間のヒダの隅隅を語る稼業に向いているのだろうけれど‥。(7月某日、談志記) (チンペイ註・電話でもこういう話になる時があるが、しょせん、ゼイタク病です。誰にも訪れる辛い老化を、グチでまぎらすユトリがあるだけ、師匠は幸せなんです。 談志「また、同じグチ話になったな」陳平「グチじゃねえ、おたがいの状況報告だ」談志「モノはいいようだ」陳平「たとえ電話でも、同病相憐れむ相手がいるだけ、おれたちは幸せだよ」談志「いっしょにするな」ここらでやっと、どちらかが電話をきる。昨日もそうでした。往生際が悪いね、ふたりとも。
2005/07/16
昨夜寝不足で、今日は体が重いので、どこにも出ない。談志の落語会が吉祥寺であるが、残念ながら行けない。週刊誌を読んでたら、ポスト小泉、次の総理は誰か、そんな記事があった。陳じいの無責任予想では、待望論の強い石原慎太郎はタイミングが悪くてムリだ。なりたくてウズウズしてる亀井静香、加藤紘一、菅直人らはザンネン!(菅のダンナは都知事狙いかな)国民的人気が上すべりの安部晋三、まだ早い。次の、次かな。今のところ、福田康夫と谷垣財務大臣、それに平沼赳夫あたりかな。でも、小泉”変人”くんの辞め方次第では、大穴も。サプライズの辞め方の、可能性なしとしない。ま、誰がやっても同じ、という見方もあるが、次の総理はすぐ消費税の税率UPをしなければならないし、小泉クンの尻拭いもしなけりゃならん。多分、短命だろう。でも、政治家はみんな総理になりたい。参議院で、郵政民営化法案はどうなるか。否決と可決は、どちらも微妙だね。継続審議がオチじゃないのかな。来月には、結果がでる。陳じいの予想、果たしてあたるか。マスコミの今一番の、楽しみがこれだろう。
2005/07/15
今日も一日、家にいたが、とくに退屈もしない。談志さんがよく聞く。「家でなにしてるんだ?」陳じい答えて、「何もしてない」「退屈しないの?」陳じい「それがねえ、退屈しないんだ。ナニかしてるからな」談志さん、なかば呆れてる様子。でも、これは引きこもりではなく、もう外出するエネルギーもないというか、外へ出るのが面倒なんだね。用事があれば、そそくさと出かけるし、ヒマさえあれば、お菓子を食ってる。そんなわけで、一日ブラブラ、ゴロゴロしていても、とくに困らない。時間の経過も大して気にならん。トシとったら、退屈を感じないのかも。これを情けないと思うか、老人だから致し方ない、と思うか、人それぞれだろうが、退屈を感じること、それ自体が若さなんだろうね。今日もまた、くだらないことを書いてしまった。テレビでは、いろいろなニュースをやってるのに、これじゃね。談志と陳平の、「陳談通信」のほうものぞいてください。お休みなさい。
2005/07/13
早いもので、もう7月の中旬か。毎日が日曜日状態でヒマなのに、時の流れが早すぎる。今週はとくに、やることがないので、ゆっくりできる。最近は、仕事以外では、電話もFAXもこないし、仕事関連も激減したし、メールも皆無に近いから、静かなものだ。家族とは、といっても妻一人だが、週に一ぺん会ってメシ喰うだけ。あとは二人とも自由で勝手だから、この関係も静かを画に描いたようだ。こんなに時間のある恵まれた環境なのに、まとまった仕事がはかどらないし、どこか旅行にいくでもない。漠然と、時を浪費している。「十年若ければ‥」という、弁解のセリフがうらめしい。こんな取りとめのないことを綴って、ナニになるのか。「人生は死ぬまでのヒマつぶし」とはいうものの、ここまで衰退したおのれが情けない。皆の衆はどうなのかな。
2005/07/11
このHPも読んでくれる人が結構多くて、中には、書き込みまでしてくれる。返事の書き方がわからないので、そのままで失礼しているが、「わたしみたいな凡才は、陳平老師の生きかたを参考にしたいから、過去を教えろ」なんて、嬉しいような、困るような問いもあれば、「お情けで新刊・頭のいい日本語力を買う」とか、その他いろいろ。ありがとう。このトシで、やりたいことはやりつくしたし、本来陳じいは特別の才能もなく、普通の努力だけでここまでこれた、つまりは運がよかっただけの人生だから、残りの人生ただお釣り、もう野心も欲もないし、語ることもあまりない。「過去を語るのは面倒だし、そのエネルギーもない」という心境、ここらがホンネにちかい。皆の衆、人生はバカ騒ぎの連続だ。マジメに考えすぎるのもつまらんし、後悔しない人生もないのだから、流されるままに気楽に生きていこうよ。参考になるとすれば、「老子」を読むことかな。いま、談志から電話あり。「糖尿のためにあれこれ食事を規制するのはやめた。飲むぞ、喰うぞ。どうだい?」という。こっちは糖尿ではなく、前立腺のほうだから、「そうだ、そうだ。医者の言うことなんか聞くな。規制はやめろ、なんでも食え。どうせトシだ、のこり時間は少ない」と無責任に答えておいた。談志も大喜びで、「そうだ、そうだ。ようし、それでいく」これで、電話おわり。まだまだ、師匠は元気で長生きしそうです。こんなもんだよ、人間なんて。じゃ、またな。遅かれ早かれ、死ぬんだよ。
2005/07/08
過去はめったに語らない主義だが、ジジイになった証拠か、寝付けない時など昔のことを思い出す。きまって、よくない思い出だ。それも、自分の性格の悪さによる話。もう直らないが、陳さんの性格の悪さは自己嫌悪のきわみだ。飽きっぽい、三日坊主、執念がない、あきらめが早い、粘りがない。なにやっても中途半端、核がない、オリジナリティーがない、独自の専門分野がない。知識が広く薄くで、深い厚味がない。気がみじかい、せっかち、言葉が足りない、一言多い、お世辞がたりない。軽挙盲動、無計画、出たとこ勝負、成り行きまかせ。くよくよ、いつも後悔、細かいことにこだわる、ケチ、ヤキモチ。責任転嫁、付和雷同、噂大好き、弁解得意。いやもう、キリがないからやめるが、人間のもつ短所・欠点のすべてを持つイヤな性格が、この陳じいである、といってもよい。直そうと思えど、このトシまで遂に直らず。悪い性格のまま、あの世へ行くしかない。せめて、短所も長所のうち、と自ら慰めるしかない。嗚呼、こんな一生だったのか。つまらんことを書いてしまったな。
2005/07/07
久しぶりに、夕食をサイゼリヤで食べた。三人で、4000円ちょっとだよ。たらふく食って飲んで、一時間半ばかりいたが、安いねえ。家で作るより、外食のほうが安上がりだ。ここの店はとくに安いが、味もそんなにひどくない。クルマもおけるし、ファミレスのほうがむしろ高めだね。ドリンクも、あきるまで飲んで、120円だから悪くない。コンビニの昼飯もうまくなった。ヒトリでも、食生活に不自由しない。このごろ世間づき合いをやめたので、生活費もかからない。老人には、暮らしやすい、いい国だ。皆の衆には、白い目でみられそうだね。
2005/07/05
陳平の101冊目の新刊「頭のいい日本語力」ですが、やっと、全国の本屋さんに並びました。売れるかどうか、やっぱり気になりますね。日本語の本がハンランしすぎている現状ですから、この本もその他大勢の一冊となってしまい、本屋さんで目立ちません。談志さんが、「もっと派手に宣伝しよう」というので、悪乗りして今週のMXテレビで露骨にPRする予定。実は談志さんも、この本に特別参加?してくれてるので、好意的に言ってるわけですが、テレビではどんな悪口言うかわかりません。日曜日はいつも、ブラブラしたり、ゴロゴロしたり、休みの日です。でも今日は都議選だったな、関心ないけど。それにしても、梅雨なのかどうか、よくわからない日が続きますが、どうせなら早く夏になったほうがいいね。
2005/07/02
今夜は、うまいものをたらふく喰った。立川談志サマサマである。昼間ゴロゴロしていたら、談志師匠から電話あり。「ヒマならお出でよ。メシ作ってあげる」というわけで、大久保のきたねえ談志のマンションに、勇んででかけた。まずセロリの葉っぱに蜂蜜をいれて、ミキサーでジュースに。これをニ杯飲んで、次に手ばさき。その次、オムレツだ。上質のひき肉、キザミ玉ねぎ、塩、コショウなどでふっくら焼いて、これがうまい。それに、鮎の一夜干し。ゴハンは、あさりなどを炊き込んだ深川めしだよ。みんな師匠の手作りだ。こっちは喰うだけ。食わせてもらいながら、話はいくらでも、続く。デザートは、さくらんぼ。きっともらいものだろう、と思ったので、パクパク喰う。外で食えば、全部で軽くン千円だね。かわいそうに、師匠は飲みたいのをガマンして、ここまで料理してくれたので、満腹の陳さん、ここでやっと一言。「ごめん、ごめん。飲んでいいよ」すると、師匠。「いや、葛藤してるんだ、ビール飲むか、飲まないか」しばらく、また話が盛り上がる。ついにダメ、師匠「飲もう」缶ビール一本に、例のハルシオン半錠。「おれも欲しい」と、ここが陳さんの図々しいところで、ビールは飲まないからいらない、ユウミン剤だけいろいろもらって、9時過ぎに帰ることになった。師匠は、銭湯にいくというので、駅まで一しょに。10時前に帰宅したら、師匠からルス電。「オレがバカだった。銭湯は定休日だった。これからフロわかして、はいる」だとさ。なんと不運な師匠であることよ。まるで落語だね。陳さんとしては、楽しい夜だった。たまには、こういう幸せな金曜日があってもいいな。談志さん、ありがとう。
2005/07/01
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