ある日の黄昏時、なんとなくある女性のことを思い出していた、僕のことを好きだったかもしれない女性。僕はずっと夢想するのが好きだった、現実の人生からは逃げ出して。変わろうとしても変われない、腰を落ち着けることのできない自分。でも最近見る夢はいつも同じような結末なのだ。だから、どこかハイウェイに連れてって標識を見せてくれ、そしてもう一度限界まで連れてってくれ。内省的な主人公の心に浮かぶ想念をあまり前後の繋がりなく並べた詩句だった。しかし、夕刻の青い光、女性の不確かな心情、現実に根を下ろせない夢想家、時間と金と愛の相互関係、粉々になりそうな心、それを誰かに救って欲しい、自由を求めながら孤立したくない自分。節ごとのこういったイメージは青春の曖昧で脆弱な方向性をうまく表現していた。そしてサビだ、So, put me on a highway, show me a sign, take it to the limit one more time。突然、ハイウェイにやってきて標識を見せろ、そして限界まで連れてけ、と昂揚感たっぷりに歌っている。ここは隠喩として読んで、自分の限界を試せとか限界に至るまで努力しろとか解釈するのが普通だろう。
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