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はじめて名前を知った作家でしたが、これは楽しい展覧会でした。山形出身でニューヨークで活躍したポップアートのアーティストで2000年に亡くなられています。作品のほとんどは山形の米沢市上杉博物館に寄贈されていて、今回の展覧会はそこからの出展です。河原温とか荒川修作、篠原有司男と親しかったとのことですが、彼らと異なり、後藤克義のことはまったく知りませんでした。ほとんどが日常にある「モノ」を木で再構築し、カラフルに塗り上げた立体作品です。テーマも古臭さを感じさせず、今でも身近にあるものを使った親しみやすいものばかりでした。アメリカで有名な接着剤の箱にカエルが貼りついているオブジェやさびついた巨大なビクトリノックスのアーミーナイフなど、愉快な作品がたくさんありました。ずっとアメリカで活躍されており、今まで日本で紹介されなかったのでしょう。この展覧会がきっかけで、今後、メジャーになるかもしれません。(11月23日終了)
2020年11月28日
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東所沢駅前。商店街もスーパーマーケットもなく、開発途上の郊外の新興住宅地のような雰囲気。駅から歩くこと10分、東所沢公園、チームラボのどんぐりの森を抜けるとその建物が建っていました。隈研吾設計の巨大な岩石をごそっと置いたような建物です。今回は、前売りチケットを購入し、荒俣宏の妖怪伏魔殿と本棚劇場、エディットタウンを見てきました。荒俣宏の妖怪伏魔殿。見世物小屋と博物館が融合したような雰囲気でした。日本の各県の妖怪の紹介や、妖怪のミイラ、東北の藁人形の神様などの展示。それから京極夏彦の本のカバーとなった妖怪のオブジェなど。興味をそそられるものも多数あったのですが、子ども向けのような部分も多く、中途半端に感じました。三田平凡寺という珍品収集家のコーナーなど、それぞれの内容がもう少し濃ければ素晴らしかったと思います。エディットタウンと本棚劇場は図書館施設です。既存の図書館にはない選書方法で配架されているのですが、ここはじっくりと腰を落ち着けて、読書をすべき空間です。展示を見にくる意識だとさほど面白くありません。でも雰囲気だけは抜群でした。本棚劇場では、角川映画の森村誠一特集をやっていました。30分に一度、プロジェクションマッピングをやっていて、人間の証明など、懐かしい映像が流れて楽しかったです。ギャラリーの「米谷健+ジュリア展」の展示は美しかっです。暗闇につるされた様々な大きさのシャンデリア。しかしそれは世界各国の原発の発電量の多さに応じたものであると知った時の衝撃も大きかったです。最後の晩餐のオブジェも実は環境破壊による食の安全性を喚起する作品です。「荒俣ワンダー秘宝館」も会場は狭いのですが、面白かったです。まさにミニ博物館。標本、鉱物、模型など雑多な小物が多数展示されていて、実際に手に取ることの出来るものもあります。人面カメムシはしげしげと眺めました。また魚の透明標本にはその美しさに見とれてしまいました。総じて、ここは美術館、博物館、図書館のごった煮の雰囲気を味わえるステキな空間でしたが、入館料も高く、公共図書館のように気楽に利用できる施設ではないのが残念です。
2020年11月23日
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この「Trans-Sacred Deer」(雲鹿)を見たくて出かけました。一見したときは麒麟かと思いましたが、実は鎌倉時代の「春日神鹿舎利厨子」へのオマージュということです。金銀に彩られた雲で縁取られた神鹿。背中には立派な舎利壺を乗せています。壺の中の舎利は作家お得意のピクセルでした。ゴージャスで見る者を圧倒する彫刻です。名和晃平といったら、私が思い出すのはまずはピクセルシリーズです。今回もカラスや鹿のピクセルに心は萌えました。その他、いろいろな表現に挑戦した作品がありましたが、そちらの方は正直なところあまり響きませんでした。
2020年11月12日
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サントリー美術館のリニューアルオープン記念第2弾とのこと。「第1章の空間をつくる」のコーナーが楽しかったです。部屋の中に掛け軸や屏風を置き、広大な空間や異空間を演出する日本家屋。日本人は昔からバーチャルリアリティ空間に浸っていたのです。チラシやポスターになっているいちばん最初の応挙の「青楓瀑布図」の掛け軸が素敵でした。一枚の掛け軸によって目前に清涼な滝が出現します。そして、四季花鳥図屏風。一隻の屏風で四季を表す異空間。言われてみれば、四季の花々や桜と紅葉が同時に存在することなんてありえないのに今までまったく不思議に思ってもいなかったです。洛中洛外図は京都という空間と人々の生活感を屏風の中に封じ込めました。そして武蔵野図屏風は万葉集の「武蔵野は月の入るべき山もなし、草より出でて草にこそ入れ」を絵で表現したもの。ほかの美術館でも眺めたことがありますが、この美術館のものは2隻で遠方の富士と月が見事です。願わくば劣化していない描かれたばかりの絵を眺めたい・・・今回は屏風を直角に並べて、間に本物のススキを置いたりして、演出も凝っていました。
2020年11月11日
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ルドンとロートレックを中心に、1894年前後のフランス絵画を概観する展覧会。1894年は前身の三菱一号館が開館した年とのこと。印象派、後期印象派、象徴派、ナビ派それに当時の日本の西洋画など幅広い作品が展示されていました。岐阜県立美術館の所蔵作品が多かったです。まずルドンの幻想的な版画と油絵の作品とロートレックの諧謔味あふれるポスターを楽しむことができました。三菱一号館美術館が誇るルドンの「グラン・ブーケ」。今回、つくづくと眺めて今まで大きな勘違いをしていたことに気づきました。絵のてっぺんにある花・・・これをずっとキノコだとばかり思っていたのです。実はヒマワリなんですね、きっと。その他の版画では、この美術館お得意のヴァロットンやゴーギャンもありました。タヒチでのゴーギャンの版画、ノアノアの刷り違いのものが何点もあり見比べ、違いを味わいました。神秘的なおどろおどろしさが好きです。おどろおどろしさと言えば、山本芳翠の「浦島」です。不気味な亀の背に乗り、多くの眷族を率いて海を渡る浦島太郎と乙姫。太郎の持つのは玉手箱でしょう。螺鈿細工が美しいです。後方に見えるのはヴェネチアの光景のようです。この絵は何度か見ましたが、その都度、ドキドキしてしまいます。パリに法律を学びに来た黒田清輝に画家になるように勧めたのが山本芳翠だったとのことです。最後の部屋には、このところお気に入りのシダネルが1点ありました。やはり岐阜県立美術館所有のものでした。展覧会のタイトルからは想像もつきませんが、幅広く楽しめた展覧会でした。
2020年11月07日
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10月の読書メーター読んだ本の数:15読んだページ数:5311ナイス数:352南冥の雫 満州国演義八 (新潮文庫)の感想地獄のインパール作戦でこの巻、終了。佐々木譲の解説は全巻が終わってから載せてほしかった。まだ1巻残ってます。しかし精神論のみで戦いを遂行させた上層部には怒りしか沸かない。読了日:10月29日 著者:船戸 与一たのしい路上園芸観察の感想普段の街歩き、視点を変えるといろんなものが見えてくる。本書で紹介されている路上園芸は、全体的に緑の葉物が多かった。色とりどりの花々の写真が多ければもっと心地よい本になったと思う。読了日:10月24日 著者:村田 あやこ現代オカルトの根源:霊性進化論の光と闇 (ちくま新書)の感想結論にあるように「霊性進化論=妄想の体系」ということを延々と読んだ。でもこの妄想は身近にも潜んでいることに気づいた。昨日飲んだワインもビオディナミワインだったし。読了日:10月24日 著者:大田 俊寛嘘ですけど、なにか? (講談社文庫)の感想初木内一裕。突っ込みどころ満載の設定ですが、面白くて一気読み。主人公のキャラが好きなので、ここまでドタバタにしなくてもよかったかなとも思いますが。読了日:10月22日 著者:木内 一裕新装版 パン屋再襲撃 (文春文庫)の感想「ファミリー・アフェア」の兄と妹の関係がとてもドライでよかった。ワタナベ・ノボル、笠原メイ、双子、ねじまき鳥など、おなじみの名前が出てきて嬉しい。読了日:10月21日 著者:村上 春樹カンガルー日和 (講談社文庫)の感想「鏡」はよくあるタイプのホラー作品だが、とても怖い。日常の隣り合わせにある異界に迷う「図書館奇譚」が好き。佐々木マキのイラストがステキ。読了日:10月19日 著者:村上 春樹はじめての暗渠散歩: 水のない水辺をあるく (ちくま文庫)の感想都内には無数の暗渠がある。何気なく歩いていた小道が実は暗渠だったりする。暗渠にはいろいろなサインが隠されていて、そんなことに気づくと街歩きの楽しみはますます増える。暗渠は異界への入り口だ。(住民には迷惑千万かもしれないけれども)読了日:10月19日 著者:本田 創,高山 英男,吉村 生,三土 たつおペンギン・ハイウェイ (角川文庫)の感想常に理論を重んじ、いじめにも屈しない小学4年生のアオヤマ君の年上のお姉さんへの恋物語。少年の淡い恋心に共感。町はずれの草原に現れた海、私は惑星ソラリスの海を連想した。読了日:10月18日 著者:森見 登美彦裏閻魔の感想日本版「ポーの一族」かなというのが第一印象。幕末から終戦までの80年間、歳を取らない主人公と老いていく周囲の人々との心の葛藤が切ない。そこに同じ境遇のライバルが絡み、話が盛り上がる。一気読みでした。読了日:10月16日 著者:中村 ふみW県警の悲劇 (文芸書)の感想W県警の女性警察官たちの物語。女性蔑視の風潮を変えようと地位を上りつめる主人公をラストに待ち受けていたものは・・・・ブラックな展開にびっくり。すっきり騙される作品と、イヤミスと様々な短編集。読了日:10月13日 著者:葉真中 顕ラットマン (光文社文庫)の感想一気読みでしたが、全体的に重苦しいムードが漂っていて、ラストのどんでん返しにもすっきりとしないのは残念でした。「カラスの~」のような爽やかさが欲しかったなぁ。読了日:10月11日 著者:道尾 秀介欺す衆生の感想しがないサラリーマンが詐欺の世界でのし上がっていくサクセスストーリー。だが内容は非常にブラックで、ラストは将来の破滅をほのめかして終わる。後半は詐欺のスケールが大きくなりすぎ、具体性が乏しくなっていくが、まぁそれはそれで面白かった。読了日:10月10日 著者:月村 了衛Blueの感想平成の30年余りの世相がフラッシュバックする。児童虐待についての「陽の当たる社会からの斥力、陽の当たらぬ密室での暴力への引力」というフレーズが的を得ていると実感する。ラストが少々端折り過ぎていたのが残念。読了日:10月07日 著者:葉真中 顕medium 霊媒探偵城塚翡翠の感想ずいぶん前に図書館に予約していたので、どんな感じの本だか全く忘れており、虚心に読んで大正解。表紙絵に騙されて、ライトノベルタッチのミステリかと思いきや、世界が反転するラストに驚愕。読了日:10月04日 著者:相沢 沙呼風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)の感想現代パートの主人公が語るように、研究者が聞けば一笑に付される「夢物語」。コジモ・ディ・メディチの幽霊まで登場する壮大なファンタジーでした。確かに夢はありましたが、出来過ぎ感が強すぎて、今ひとつ物語に入っていけませんでした。狩野永徳の「洛中洛外図屛風」が今月、東京国立博物館で展示されるので見に行きます。読了日:10月01日 著者:原田 マハ読書メーター
2020年11月03日
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