全3件 (3件中 1-3件目)
1

鎖国時代の日本。西洋画などは時の為政者から毛嫌いされていたのではないかと勝手に考えていましたが、実はこの亜欧堂田善は、あの寛政の改革を行った老中松平定信の命で銅版画の研究を始めたという史実を知って、とても驚きました。日本ではじめて銅版画作品を作った司馬江漢が、そのノウハウを誰にも伝えなかったので、あえて田善に研究させこの名前まで与えたとのこと。松平定信はかなり先見の明があったのだとイメージが変わりました。さてこの展覧会。とても面白かったです。花鳥風月、風景画など見慣れた日本画との違和感がとても楽しいのです。見知らぬ光景がとても幻想的です。遠近法って、当時の人々にはどう受け入れられたのかが気になります。洋風画の江戸名所がシリーズ化されたようで、かなり好評を博していたのでしょう。「両国図」の的確な遠近法、そして人物のビビッドな影。実に面白い絵です。庶民受けする絵を作成しながら、人体解剖図なども描き、江戸時代のアカデミズムの分野でも活躍した画家の全貌を俯瞰することができました。(1/13)
2023年01月25日
コメント(0)

今年初めての美術館巡りは、昨年11月から始まっている世田谷美術館での展覧会。藤原新也は、昨年写真美術館で「メメントモリ」を見ているので二の足を踏んでいたのですが、何だか無性に彼の写真を見たくなって出かけてきました。良かったです。強烈な色彩の熱帯の蝶々の写真があるかと思えば、父親の臨終時のモノクロ写真があったりして、どれもこれも強烈に胸に突き刺さるものばかりでした。特にお父さんが死の間際に笑った写真。はっきりと生と死が映し出されています。この生から死に移り変わる瞬間の写真を見ながら、生と死を分けるものは何なのだろう。命というものはない単なる写真という表現手段で、どうしてこういう生の表現ができるのだろう。などと考えていました。香港の雨傘運動での反対側には、渋谷のハロウィンで仮装する若者の写真。この落差は激しすぎますが、平和と安定を享受する自分自身も問われます。ポスターにもなっているチベット高原の「寿命とは、切り花の限りある命のようなもの。」まさにメメント・モリであり、メメント・ヴィータ(生を想え)でした。(1/7)
2023年01月11日
コメント(0)

12月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:3528ナイス数:233スモールワールズの感想はじめての作家。評判が良いので一気読み。ミステリ、ホラー、ラブストーリー、家族愛・・・などいろいろなテイストの短編集。重い話はちょっときつかった。魔王の帰還の姉と弟の関係が楽しかった。他の方が書かれているようなそれぞれの作品の繋がりが読み取れなかったのが残念。読了日:12月04日 著者:一穂 ミチ栞と噓の季節の感想今回の事件は。人命にかかわることで本来だったら警察沙汰になるような重大事案だと思うのだが、高校生が解決しようとしているところに違和感を感じた。それに世間一般の高校生に比べて異様に大人びていることにも・・・。まぁ、それでもいいかと思いながら読んでいると、いろいろな展開をみせる物語としては面白かった。読了日:12月06日 著者:米澤 穂信夜が明けるの感想読み進めるのが辛くて、でも読まずにはいられない。という具合で、かなり時間を取ってしまった。昔々、テレビ番組の取材を受けたことがあり、その際ADの女の子が上司の男性に足蹴にされていた現場を見て、ひどい職場だなぁと感じたことを思い出した。夜明けは近いか?読了日:12月13日 著者:西加奈子捜査線上の夕映えの感想今年のこのミス3位作品ということで、初めて読む火村シリーズ。コロナ禍の現状がしっかり描かれているなという印象。ミステリとしては、大どんでん返しもなく、ゆったりのんびりと話が進んでいく感じだった。出来過ぎ感のある偶然、犯人の動機、あまりしっくりこなかった。読了日:12月20日 著者:有栖川 有栖ゴースト (朝日文庫)の感想タイトルから、めちゃくちゃホラーを想像していたら、少々ホラーテイストのある純文学といった感じの短編集。第一話の牡丹灯篭っぽいはなしが好き。アルバート・アイラーのゴーストを聴きたくなった。読了日:12月20日 著者:中島 京子商業美術家の逆襲: もうひとつの日本美術史 (NHK出版新書 666)の感想近代美術史の中で、イラストレーター、グラフィックデザイナー、漫画家等、ファインアートとは一線を画す人々を取り上げた良書。つげ義春の「ねじ式」の原画が国宝指定!という予測に拍手。読了日:12月22日 著者:山下 裕二アンダードッグスの感想登場人物とその背景に混乱するが、とにかく主人公が超人的な活躍で次々と危機を乗り越える姿にホッとした。ラストもよかった。久しぶりにワクワクしながら冒険活劇を読んだ。読了日:12月23日 著者:長浦 京名探偵のはらわたの感想ホラーなのかミステリなのか?どうもこの特殊設定というのが好きになれない。日本の猟奇犯罪を絡めていて興味深かったのだが・・・読了日:12月25日 著者:白井 智之眩 (くらら) (新潮文庫)の感想偉大な父・葛飾北斎や渓斎英泉との関係がよく分かり興味深く読んだ。ダメな甥っ子につきまとわれて、生涯、借金に苦しめられたということははじめて知ったが、史実なのだろうか。「もう六十かもしらないが、先々のあたしから見たら、今日のあたしがいっち若いじゃないか。」力強く生きるお栄に拍手。読了日:12月28日 著者:朝井 まかて月の光の届く距離の感想特別養子縁組制度をテーマにした辻村深月の「朝が来る」を思いおこした。読了後、巻頭の手紙を再読し、この本のタイトルの美しさをしみじみと味った。宇佐美まことのお得意の大どんでん返しを期待したのだが、そこは肩透かしにあったようで残念。読了日:12月31日 著者:宇佐美 まこと読書メーター
2023年01月01日
コメント(0)
全3件 (3件中 1-3件目)
1
![]()

