
暑い日が続いて、クロは多少ダウン気味である。昼日中はほとんど寝てばかりいる。餌もあまり食べようとしない。すっかり痩せてしまった。
と、ここまでだけなら可哀想にということになるのだが。
寝ているようでも、人間様が食事を始めるとどこからともなく現れ、猫にはべた甘い夫のとなりに陣取る。狙いは、もちろん夫が食べているおいしい魚や肉である。バターやマーガリンのたっぷりついたパンも好きである。
魚にも好みがあるらしい。鮭や鰤、鯵は大好物である。塩鮭はしょっぱいからと夫をいさめるのだが、皮でさえもぺろりと平らげてしまう。
こんな調子であるから、当然キャットフードには見向きもしないことになる。
食欲がまんざらないではないというのは、餌を変えてみれば食べることからもよくわかる。
今はキャットフードも7歳以上用とか10歳以上用、13歳以上というように高齢猫用のものが数多く出ている。とうとう15歳以上用も種々出回るようになった。
それならと言うので、15歳以上用のキャットフードを買い与えてみるが、見事に食べようとしない。ドライフードだけではつまらないだろうからと、温情を出してレトルトのものやらを買い与えていたら、それもだんだん飽きてくるらしい。
去年くらいからかなり体重が落ちてしまっているので、こちらとしては何とかして食べさせたい。いや食べてもらいたい。
というわけで、いろいろなキャットフードを買い与えているうちにかなり贅沢なものとなってしまった。もっとも、年をとるとおいしいものや好きなものしか食べたくないというのは人間も同じであろうが。
ためしに、今我が家にあるクロの餌を集めてみたら写真のとおりである。このなかで一番値段の安いのは、黄色のパッケージのものであるが、これはもうどうやら飽きてしまったらしい。ドライの銀のスプーンが2種類、そのうち15歳以上用にはよっぽどのことがないかぎり口を付けない。
まったく贅沢なグルメ猫である。長生きをしてほしいとは願っているが、当面は何とか餌を食べてほしいというのが切なる願いである。なにしろ、全盛期に4.8kgあった体重が3.7kgほどしかないのである。クロよ。お前ね、贅沢言っている場合じゃないんだけどね。大丈夫かい?ほんとにね。
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