
玄関前の金木犀がいいにおいを放っている。花が咲きだすより先にその香りが主張する。
この家を買ったのは16年前の秋である。夫と一緒に初めて家を見に来たとき、金木犀が満開だった。
もう少し時期がずれていたら、つまり金木犀の花の時期でなかったならば、もしかしたらこの家を買うことはなかったかもしれない。
家を見つけたのは私。家さがしなど、どうすればよいかもわからないでいた。住むならこの辺がいいなあと思いながら自転車で走っていて、たまたま「売家」の看板を見つけたのである。業者に連絡してともかく一度中を見せてもらおうと夫と訪れた
大きな買い物ほど迷わない夫であるが、まさか見に来たその日に即決するとは思わなかった。業者も驚いていたように思う。
何が決め手だったのかはいまもってわからない。だが、たぶん金木犀の香りにつられたのではないかとひそかに思っている。
読んでくれてありがとうございました(__) 2011年10月23日
秋の味覚がいっぱい 2011年10月10日
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