第3話
「何かを犠牲にするぐらいじゃなければスポーツ・カーじゃない」という論調が昔はありました。現代においてこんな論調を展開すれば矢面に立たされることになるのは必至です。そんな時代はもう終わりを告げようとしています。
何かを犠牲にしなければスポーツできない時代はもう終わりました。美学や哲学でスポーツを語る時代は終わり、21世紀は美意識の時代です。
各々の美意識に基づいた、100人いれば100通りのスポーツがある時代に、100台中1台しかスポーツ・カーが無いという時代は不自然です。ルックスでアピールするスポーツ・カー。パフォーマンス絶対主義のスポーツ・カー。意のままに操る楽しみを分かち合えるスポーツ・カー。種類は様々です。
僕個人の主観で言わせていただけるならスポーツ・カーとは「人間が全ての能力を傾けて意のままに操る楽しみと苦しみを分かち合うことの出来る存在」であると断言します。
そして現在、国産車の中でこの条件を満たしてくれるクルマは数えるほどしかありません。しかも、現行モデルが存在している生産中の車種となればさらに限定されます。AP1(S2000、現行モデルはAP2)とGD型IMPREZAは間違いなくその中に挙げられるクルマです。
スポーツ・カーがこれからの時代に生き残って行くためにこの2台には今後も頑張って欲しいと思います。
「Miss K」のIMPREZAと「Miss Y」のAP1のバトルは今後も続いていくでしょう。あの二人の競争心にも注目しておきます。
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