Fastest Lap

Fastest Lap

November 7, 2007
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カテゴリ: Super GT
 100戦目を迎えた今季のスーパーGT最終戦はほぼ予想通りの展開でした。
 ウィナーは予想通り#32。ただし、#17が#12を抜けずに3位でフィニッシュしたのは誤算でした。
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 #32が昨年に引き続き最終戦で勝利したのは非常に嬉しいことですが、最終戦もNSXの1-2-3を狙っていただけに残念といえば残念な結果です。
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 1位#32、2位#17、3位#100というのがNSX勢の理想でした。実際、REAL NSXとRAYBRIG NSXの2台はピット・ストップの想定外の遅れがなければ確実に2位と3位のポジションを獲得できました。
 #17はアウト・ラップで捕らえられることもありませんでしたし、#100はストレートの速さだけで抜いても抜き返されるSCに頭を抑えられることなく細川君が#12をコース上でオーヴァー・テイクすることも可能でした。

 スーパーラップで#12にポールを獲られてしまうのは概ね予想できましたが決勝では決して速くはないことも解ってました。理由はシンプルです。
 まず第一にNSX勢がポールを獲れなかったのはロイックにしても金石君にしてもスーパーラップ時にタイアを十分に温められなかったことです。ロイックは「十分に温められれば・・・」と後悔してましたがやむをえないと言えばやむをえない状況もあります。
 NSXはミドシップ、リアドライヴであるためリアはすぐに温まりますがフロントは簡単には熱入れできません。タイア・ウォーマーが使えないスーパーGTの場合、夏場でなければNSXには厳しい側面がありNSXがピット・アウト後のアウト・ラップに弱いのはそのためでもあります。
 しかも今回は晴れていたとは言ってもGT500の最初のアタッカー、アンドレから後半のロイックや金石君まででは路面温度が急速に低下していて後ろにいけばいくほど不利でした。

 一方、決勝ではこれが逆の効果を生みます。発熱の早いZは磨耗が早くなる可能性が極めて高いので正直NSX勢はZのポールは恐れてませんでした。
 ポールをとられた場合注意せねばならないのは#38や#1のSC2台でしたが彼らは方向性を絞りきれなかったのか?あるいはインフィールド・セクションのタイム・アップを諦めたのか脅威となるタイムは刻めませんでした。
 早々にポールからスタートしたブノワのドライヴする2ランク救済を受ける#12をコース上で、しかもストレート・エンドで見事パッシングしたロイックは圧巻。
 #17の金石年弘君もタイアが壊れてペースが上がらない#12をコース上でオーヴァー・テイクしこれでNSXの1-2が完成したのですがピットの遅れで万事休す。獲れた2位を逃してしまったのは残念です。
 #100の細川君も見事でした。ストレートの速さだけを武器に抜かれても抜き返す#1の脇坂選手を執拗に追いたてた実力は本物です。ストレート・スピードだけを武器にポジションを守りきった脇坂選手よりは存在感を十分に見せました。
 それにしても#3のドライヴィングスルー・ペナルティはどうでしょうかね・・・。確かにセバスチャンが後ろのマシンを意識してブロック・ラインを取ったことで本山君が走ろうとしたライン上にマシンを乗せてしまってますが、本山君も接触を避けるためにいったん引くなり、ラインをアウトにはらませるなりすれば接触は避けられたはず。今季の彼は引く勇気を持っていなかったことでことごとくレースをフイにしそのつみかさねがシーズンを台無しにしています。
 ここまで流れを失うとリズムがどんどん悪くなっていくのでマシンの開発も思い通りにはいきません。来季まで引きずらないことを祈りますがニッサンそのものの流れが悪いですから来季もこの呪縛から逃れられるかどうかは微妙です。
 それからやっぱりブノワ・・・。彼は予選では良かった。良かったというより一気に冷え込んだ路面温度をリカヴァーする彼独特のステアリングをこじるアグレッシヴさがウリのドライヴィングが良い方向に作用したのでたまたま良い結果を呼び込みました。
 一発の予選ならではです。ところが決勝ディスタンスは案の定タイアを壊しそうそうにペース・ダウン。進歩ないですね。
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 一方パートナーの星野君はブノワほどペースを落とすことなく走りきってます。
 むしろ星野君のほうが全体的なペースは良かった。走ってるうちにマシンのバランスが変わるとは言え、今回の差を見る限りブノワの能力を疑問視せざるを得ません。少なくともスーパーGTというカテゴリーにおいて彼の能力は予選だけのパフォーマンスにすぎなくなってしまいます。

 そしてトヨタ勢・・。来季は大幅にドライヴァー交代や異動があるかもしれませんね。
 シートが安泰なのは4~5名(この数字も多いかな)ぐらいで他の方々は今季の成績を見る限り疑問符がつきます。来年のトヨタもニッサン同様どちらに転ぶかまだ未知数です。
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 今季はトヨタはマシン作りそのものが大失敗だったとはいえドライヴァーやティームの失策も結構響いてます。
 例えば岡山やSUGOの#1、鈴鹿1000km、もてぎ、オートポリスの#38はいずれも流れ次第で勝利することも決して不可能ではありませんでした。
 マシンのポテンシャル不足のせいだけにして何もしなければトヨタにしろニッサンにしろ今季よりももっと成績は落ち込むと思います。






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Last updated  November 7, 2007 02:39:54 AM
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