2005年02月16日
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カテゴリ: カメラ
ロバート・キャパ写真展 『CAPA in COLOR』
日本橋の三越で開催されている
写真に興味がなくてもキャパを知っている人は多いだろう
ぼくがキャパを知ったのも自分のカメラを持つよりも
ずっと前の学生時代、彼自身の書いた『ちょっとピンぼけ』
という本がキャパを知るきっかけだった。

「闘争心」というのは人間が、特に男が自然に持つものらしい。
子供ならケンカをしたり、戦争ごっこ、チャンバラごっこを
するのは普通だろう。

引き金を引きたいと感じる。
大人になってもそれは基本的に変わらない。
それは戦争が好き、と同種の思いなのか、それとも違う種類の
ものなのかわからないけどね。
キャパをはじめ戦争カメラマンが血や硝煙の匂いを求めて
戦場に向かうとは思えない。
それでも彼らが純粋に戦争の悲惨さを伝え、平和な世の中を
願っている、とも思えない。
まぁそういう難しいことはどこかに置いといて、写真を見に行った。

さすがキャパなのか、さすが三越本店というべきなのかキャパ
写真展にはたくさんの人たちが集まっていた。

なかでもカラーフィルムを使った写真を集めた写真展である。
キャパの多くのモノクロ写真は本やネットで簡単に見ることができるが、
カラー写真を見たという記憶はなかった。だからカラーを使ったことが
ないのか、あるいは(写真に詳しくないので)キャパの時代にはカラー
フィルムがまだなかったんだろうと思っていた。

上等のポジフィルムで撮られているらしいのだ。
その写真は半世紀以上前に撮ったとは思えないような生々しい写真
だった。そこに写るのが人間ならば、その人の肌合いまでを感じる
ことができるし、着ているピーコートや皮ジャン、毛糸のセーターの
素材感や手触りまでもを想像させるような写真なのだ。
率直に言うと、それは半世紀以上の時間を経過しているとは思えない
ついこの間、映画の一場面を撮影したかのような写真だった。
だからこそ、これがキャパの生きた時代に撮られたということを
前提にして見ていると
写真とは、ある瞬間を切り取ったものだ
というのをひしひしと感じる

キャパは戦場だけを撮っていたのではなかった
ヘミングウェイの一家を取材した写真、スタインベックと共にソ連に
取材した写真(は今回なかったな)、1954年の京都・奈良・大阪
東京を切り取った写真などもあって、そういう戦時ではない普通の状態の
人々の表情や街の様子を撮った写真も、すばらしい。

この写真展のことはJ-WAVE(FMラジオ)を聴いていて偶然知った。
三越の催事が全て一週間づつなのかはわからないけど、この写真展は
今月の20日(日曜)までしかやっていない。
行けるかなぁ…と思っていたけど、今日は雨だったので行くことができた。
よかったよかった。


ロバート・キャパ資料
マグナム・フォト東京支社HP

: キャパの写真はもちろん、アンリ・カルティエなどの写真も見ることができる。

『キャパが最後に見た風景』

: 『ほぼ日』内にある松原耕二さんのライフ・ライブラリー『ぼくは見ておこう』
 とにかく読んでみて欲しい。この松原さんのページはキャパ以外のトピックも
 読み応えありです。 他にお勧めは藤原正彦さんインタビューなどだ。


ねむい…





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最終更新日  2005年02月17日 00時09分04秒
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