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1998.04.16
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日本社会の歴史(上) (中) (下) (著者:網野善彦|出版社:岩波新書)

 通史というのは読んでもあまり面白くなく、頭に入らない。中国史のたぐいも何種類か読んだが、その時は「ほう、そうだったのか」などと思っても後では何も憶えていないことが多い。
 この本も、全体としては事実の羅列が多く、一つ一つのできごとがあまり頭に入らない。いい加減に読むからだと言われればその通りだが、通史などにせず、どこか一部分だけ詳しく書いた本を読む方がよさそうだ。
 南北朝のあたりのように、もともと知らないところは読んでもさっぱり分からず、徳川幕府によるキリスト教禁止など少しは知っているところでは、キリスト教徒と豊臣家が結びつくことをおそれたことも原因になっていることなど、新たな知識も得られたりした。
 とにかく最後まで読んでみて驚いたのが、「むすびにかえて」に「いうまでもなく本書は「通史」の体をなしていない」という著者の言葉。おいおいおい、ここまできてなんだよ、という気になった。上巻の扉には「本格的通史」、中巻には「通史の続編」、下巻には「通史の完結編」と書いてあるじゃないか。編集者は通史のつもり、著者は通史にはなっていない、という気持ち。
 正直なところ、読んでよかったとは思えない。
 なお、中国人の人名に「和」が使われていると、どれにも「わ」とルビが振ってあった。漢音は「か」なので「か」と読むべきではないかと思うのだが、歴史の世界では「わ」とよむのだろうか(「わ」は呉音)。『水滸伝』に登場する「楽和」も「がくか」であって「がくわ」ではないはず。

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Last updated  2005.04.01 20:29:58
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