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2004.11.16
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 妖女の登場する「玉藻の前」「小坂部姫」「クラリモンド(翻訳)」
 いずれも独特の美意識によって書かれたもので、単なる正と邪、光と闇の戦いという話ではない。
 世を乱し人を滅ぼそうとするものの美しさが描かれている。
 「小坂部姫」では「天守閣」ではなく「天主閣」と表記している。
 キリスト教の影響によって、教会をまねて造られたという説を最近読んだが、その名残か。
 「まだまだ不幸が仕足らいで」(p415)は「不孝」の誤植。

 戯曲「平家蟹」「蟹萬寺縁起」「人狼」「青蛙神」
 いずれも怪異譚。歌舞伎と同じで、特に謎が解き明かされる、という訳ではなく、不思議な話は不思議なまま終わる。「青蛙神」は「猿の手」の本案だが、それとわからないほど独自性を持っている。

 短編小説「青蛙神」「蟹」「五色蟹」「木曽の旅人」


 随筆「江戸の化物」「高座の牡丹燈籠」「舞台の牡丹燈籠」「小坂部伝説」「怪談劇」「温泉雑記」
 怪談の考証や、怪談にまつわる思い出話。知識の広範さを知ることができる。
 「舞台の牡丹燈籠」の終わりに「巴里《パリ》にはバジン・テアトル(芝居風呂)などと洒落た名前を付けた湯屋もある。」とあるが、パリにも銭湯があるのだろうか?

 関連資料「木曽の怪物」「蓮華温泉の怪話」
 小説「木曽の旅人」の原話。こういうものを資料として採録してあるのはありがたい。

(「玉藻の前」だけの感想は ここ





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Last updated  2004.11.16 19:03:21
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