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2008.08.18
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カテゴリ: 対中・対韓関係


ところで、中国の発表する第二次大戦の犠牲者数は、時代を経るに従って次第に数が多くなってきているようです。そのことをもって、「犠牲者数を水増しした」とか「信用できない」といった意見があるようです。
たとえば
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q128896407
こういう意見です。
こういうことを書く人は、きっと戦争が終われば直ちに被害の全貌が確定できるものだとでも思っているのでしょう。実際には、何年にも渡る全面戦争の被害の全貌は、そんなに簡単に把握しきれるものではないのです。これは、戦争に限ったことではなく、大規模な災害でも同様のことが言えるでしょう。地震などでも、最初に報じられる被害はごく小さく、それが次第に膨らんでいくというのはよくあることです。

たとえば、太平洋戦争の日本の死者は、現在では310万人というのが一応の定説となっています。しかし、敗戦から1ヶ月後の1945年9月、東久邇内閣が発表した最初の数字では、陸海軍の戦没者数50万7千人、一般国民24万1千人※の合計74万8千人だったのです。そこから見れば、現在の定説は、実に4倍にも膨れ上がっていることになりますが、そのことをもって「日本は戦争の犠牲者を水増しした」とでも言うのでしょうか。

※一般国民24万1千人という数字が抜けており、陸海軍の戦没者数50万7千人しか記述していなかったため、訂正しました。

ちなみに、日本でも死者310万人というのはもっとも広く認められている定説ではありますが、他にもいくつかの説があり、私の知る限りでは、約200万人というのがもっとも少ない説のようです。
また、これも昨日書いたように、各戦場ごとの犠牲者数を見ていくと、現在でも意見が分かれている例が見られます。たとえば沖縄戦の犠牲者数は公式には約18万人ですが、実際にはそれよりずっと多かったのではないかと言われていますし、シベリア抑留の犠牲者に至っては、厚生省(現厚労省)の認めている公式発表数値(約6万人)に対して、実際にはその6倍、30万人以上の死者が出たのではないか、と言われています。戦後63年を経た(シベリア抑留が終わってからは約50年ですが)現在でもなお、それだけ意見が分かれるのです。

このように、戦争の犠牲者数を確定するのは非常に困難なことであり、数字が揺れ動く(たいていの場合、数字が大きくなる方向に揺れ動く)のは当たり前のことなのです。それを「水増し」などというのはあまりに馬鹿馬鹿しい意見と言うしかありません。





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最終更新日  2009.10.25 18:19:48
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