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2008.10.07
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カテゴリ: 音楽
私の行っていた小学校は、やたらと何でも「検定」をやっていました。きっとそういう校風だったのでしょう。
水泳の検定は多分どこの学校にもあるでしょうが、それだけではありませんでした。漢字の検定とか縄跳びの検定なんてものもありました。そして、音楽にも検定まであったのです。確か小学校の音楽の教材は、最初はハーモニカで、3年生くらいからリコーダー(ソプラノリコーダー)に代わるのですが、ハーモニカの検定を通過しないと、リコーダーをやらせてもらえなかった。
ところが、私はこの検定を、どうしても通過できなかったのです。すでに他の児童がほぼ全員リコーダーを吹き始めた後になっても、クラスの中で私を含めて2~3人だけが、どうしても検定が通過できずにハーモニカをやらされていました。最後は半べそです。あのときの、音楽の授業に対する恐怖心は、今でも良く覚えています。

結局、ハーモニカは最後まで吹けなかったのですが、半ばみそっかす的に検定を通過したことにして(そうしないと、永遠に終わらなかったでしょうから)、他の児童の半年遅れくらいでやっとリコーダーを始めました。
が、今度はリコーダーで他の児童に比べて半年くらいスタートが遅いというハンデを背負ってしまったのです。加えて、当時(今もそうですが)指が細くて小さくて、リコーダーの指穴を全部塞ぎきるのが難しかったので、どうしてもうまく吹けなかった。だから、またまた検定で立ち往生です。
そうこうしているうちに、小学校4年生くらいのときに音楽の先生が転勤になり、新しい音楽の先生は検定などというシステムをすぐに廃止してしまったので、やっと私は救われました。もっとも、その時までにすでに音楽の授業に対する恐怖感と、音楽に対する苦手意識(音楽って難しくて怖いものなんだ、自分は音楽なんてできないんだ、という思いこみ)が植え付けられて、それは中学・高校まで尾を引きました。

その後、ちょっとした偶然から演奏することの魅力を知ってみると、小学校の音楽の検定が、いかに自分の演奏に対する好奇心を殺いでいたか、その大きさを痛感します。もし音楽との第二の出会いがなかったら、「自分は音楽の演奏なんてできないんだ」と一生思い続けていたかも知れません。そうならなくて、本当に幸せでした。
今ではリコーダーは吹きますが、ハーモニカは小学生以来吹いたことがない。
そのような原体験があるものだから、私は学校教育における音楽の授業のあり方に対して、どうしても好意的になることが出来ません。実際には、音楽の検定なんてことをやったのは小学校3年までの音楽の先生だけです。だから、それは音楽の授業として一般的なものではなかったのかも知れません。

教育に対する個人的な不信が日教組という最大多数の教職員組合に向けられるのは、筋違いとは思います。それは理解した上で、しかしそれが正しいかどうかではなく、感情のレベルとしては、分からないわけではない、という気もするのです。





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最終更新日  2008.10.07 21:28:24
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