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2008.12.18
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カテゴリ: 戦争と平和
私は毎日新聞を購読しています。今日の朝刊の記事はとてもよかった。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081218ddm001010028000c.html

自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか=編集局次長・小松浩
 日米同盟の証しと米国に感謝され、一人の戦死者も出さず、無事任務を完了した自衛隊イラク派遣。隊員たちの規律と献身があったればこそだが、これを日本の「成功体験」と呼ぶことには、あえて異を唱えたい。「強い者(米国)につくのが国益」という損得勘定のほかに、私たちはイラク戦争とのかかわりを語る言葉を持たぬまま、今日まできてしまったからだ。
乱暴な理屈がまかり通った5年間だった。航空自衛隊の空輸活動を「憲法違反」と断じた名古屋高裁判決を、当時の田母神俊雄・航空幕僚長は「そんなの関係ねえ」と笑い飛ばした。司法を軽蔑(けいべつ)する制服組トップ、それを傍観する政治、イラクやアフガニスタンを政局の道具立てとしか考えない国会。安全保障論議がこれほど軽く扱われた時代は、かつてなかった。
「何を言っても許される」。そんな空気がまん延し、社会のタガが外れた。サマワやバグダッドで汗を流す自衛隊員たちを、どれだけの人が心にとめていただろうか。
幾万もの死者を出したイラク軍事介入を正当化できるものは果たしてあるか、という真摯(しんし)な議論も、大量破壊兵器情報の誤りに対する悔恨や反省も、日本の政治指導者の口から語られることはなかった。「強い者」への追従を決めた後、多くの日本人にとって、イラクは「人ごと」になってしまった。イラク健忘症である。
だがこの5年、世界はテロの拡散に加え、欧米社会とイスラム社会の共存をいかに図るか、というイラク戦争の「負の遺産」克服に苦悩してきた。その原因をつくった米国も、軍事力だけで問題は解決しないことをイラク戦争で学んだ。中国やインド、ロシア、欧州連合(EU)などを含む多極化時代が訪れ、新しい世界秩序の模索が始まった。
米国との半世紀に及ぶ同盟は、日本外交の貴重な資産である。しかし、米国というプリズムを通してしか外を知ろうとしない過度の対米依存は、世界で何が起きているかをしばしば見えなくする。金融やエネルギー、地球環境、食糧。あらゆる危機はもはや、日米同盟というモノサシだけでは、立ち位置すら決められない。
次はアフガン支援のあり方が、日本外交に問われるだろう。「新しい同盟」「同盟の再構築」を旗印にするオバマ次期米政権は、日本がどんな構想を持っているか、まずは聞き役に回るに違いない。地域の平和に日本は何ができるか、自分たちの頭で考えることから始めよう。「強い者」につく、という狭い国益論で思考停止に陥る愚だけは、繰り返してはならない。



まったくこの記事のとおり、と思います。
実際には、イラクが大量破壊兵器を持っているというブッシュ政権の主張を、イラク戦争以前の時点でも、よほど盲目的な対米従属派以外は、信用した人は少ないでしょう。そして、案の定ブッシュ政権の主張は誤っていた。おそらく、いくら小泉といえども、腹の中では大量破壊兵器「疑惑」など本当にあるとは思っていなかっただろうと思います。しかし自民党はそんな、明らかなデタラメを真に受けるポーズを示してまでも、対米従属の道を選んだ。
そして、デタラメがデタラメと明らかになった後でも、小泉、あるいは後継の歴代首相も誤りを認めなかったのです。その誤りによって、イラク人が何万人、ひょっとすると何十万人も殺されたにもかかわらず。当のブッシュは、大量破壊兵器の情報が誤りだったことを「最大の痛恨事はイラクの情報の誤りだった」と認めています(まあ、その責任はとっていないけど)。しかし、自民党の政治家は誤りすら認めていない。まさに、「強い者への追従」以外の何の論理もないということでしょう。





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最終更新日  2008.12.18 23:30:43
コメント(10) | コメントを書く


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同感です  
Bill McCreary さん
>そして、デタラメがデタラメと明らかになった後でも、小泉、あるいは後継の歴代首相も誤りを認めなかったのです。

安倍はどうだか知りませんが、小泉があんな与太を本気にしていたわけがありませんよね。で、親分(笑)ですら誤りを認めたのに手先は…。なーんか植民地的な光景なような気がします。 (2008.12.19 01:57:47)

Re:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか(12/18)  
ネッド。  さん
日本はアメリカに「守ってもらってる」状態ですから、ある程度は仕方ないですね。
それが嫌なら憲法改正した上で軍備を強化し、核を持つかどうかとかも議論するしかないです。

>そして、デタラメがデタラメと明らかになった後でも、小泉、あるいは後継の歴代首相も誤りを認めなかったのです。

する必要あるんですか?誤りを認める、というのなら「日本がイラクに大量破壊兵器があると認め、攻め込んだ」事が前提になります。
日本は国連決議に基づいて人道支援をしただけなので、そもそも認める誤り自体が存在しません。 (2008.12.19 19:18:59)

Re[1]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか(12/18)  
RYO0492  さん
Bill McCrearyさん
まさしく植民地的光景です。ネッド。

ネッド。さん
>日本はアメリカに「守ってもらってる」状態ですから、ある程度は仕方ないですね。

日本は、世界3位と言われる軍事費大国です。物価水準や給与水準の問題がありますから、軍事費=軍事力だとは言いませんが、航空自衛隊と海上自衛隊が世界有数の実力をもっていることは間違いない。それでも米国に「守ってもらっている」というなら、いったいどれだけの軍事力を抱え込めば気が済むんですか。まったくキリがない。

>>そして、デタラメがデタラメと明らかになった後でも、小泉、あるいは後継の歴代首相も誤りを認めなかったのです。

>する必要あるんですか?誤りを認める、というのなら「日本がイラクに大量破壊兵器があると認め、攻め込んだ」事が前提になります。

日本政府は、公式に「イラク戦争を支持する」と表明しているんですよ。そのことについての誤りを認める必要はあるでしょう。自らが戦争に直接参戦さえしなければ、イラク戦争をどんなに礼賛しても、なんの責任もない、とでもいうのでしょうか。だったら、北朝鮮を「地上の楽園」と言った人にも、何の責任もありませんね、ただ北朝鮮を礼賛しただけですから。

>日本は国連決議に基づいて人道支援をしただけなので、そもそも認める誤り自体が存在しません。
-----
(2008.12.19 21:46:48)

Re[2]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか(12/18)  
ネッド。  さん
RYO0492さん
>日本は、世界3位と言われる軍事費大国です。物価水準や給与水準の問題がありますから、軍事費=軍事力だとは言いませんが、航空自衛隊と海上自衛隊が世界有数の実力をもっていることは間違いない。それでも米国に「守ってもらっている」というなら、いったいどれだけの軍事力を抱え込めば気が済むんですか。まったくキリがない。

周辺国が軒並み軍拡してて(日本は軍縮してます)、核の照準を日本に向けてます。
さらに日本は憲法の足枷で自衛隊は違憲だ、とまで言われてる始末。
ぶっちゃけ核が無い国は核の有る国に圧力を掛けられたらどうしようもありません。
中国、ロシア、北朝鮮とアメリカ。組むならどこがマシかという問題です。

>日本政府は、公式に「イラク戦争を支持する」と表明しているんですよ。そのことについての誤りを認める必要はあるでしょう。自らが戦争に直接参戦さえしなければ、イラク戦争をどんなに礼賛しても、なんの責任もない、とでもいうのでしょうか。だったら、北朝鮮を「地上の楽園」と言った人にも、何の責任もありませんね、ただ北朝鮮を礼賛しただけですから。

アメリカを信用して支持していたわけですから、「騙された」とアメリカを非難するならともかく、イラク戦争は間違いだった、支持した日本も悪かった、となるのは自虐でしょう。

北朝鮮の例で行くと、騙された酷い目にあった人が自分が悪かった、と反省するようなものです。 (2008.12.20 08:49:29)

それと  
ネッド。  さん
>しかし自民党はそんな、明らかなデタラメを真に受けるポーズを示してまでも、対米従属の道を選んだ。

と言っておられるようですが、まともな諜報機関が無い日本がどうやってデタラメだと確認もしくは証明出来たんでしょうか?
同盟国であるアメリカが「フセインが査察を拒否したから、ある」と言えば、日本はそれを確かめる術すら持ってないんです。
よって、当時では支持以外の選択はありえません。

まともな諜報機関が無い、スパイ防止法も無い、核も無い、憲法で軍隊を否定している、交戦権も無い、歴史問題を持ち出せば金を払う、軍事的な圧力もかけない、そんな国の言う事を誰が聞いてくれるって言うんです?
追従したくなければ日本が強くなるしかありません。 (2008.12.20 09:15:37)

Re[3]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか 1  
RYO0492  さん
ネッド。さん

> ぶっちゃけ核が無い国は核の有る国に圧力を掛けられたらどうしようもありません。
> 中国、ロシア、北朝鮮とアメリカ。組むならどこがマシかという問題です。

世界192ヶ国の国連加盟国のうち、180ヶ国以上は核など持っていません。それらの国々は、核のある国に圧力をかけられたら「どうしようも」なくなっているわけではありません。第二次大戦後、非核保有国と核保有国の戦争など、いくらでもありますが、非核保有国が核が怖いから降伏した、という例を私は知りません。非核保有国が核保有国に対して戦争を仕掛けた例すらあります(第4次中東戦争とマルビナス紛争)。
核を先制使用する決断が容易に下せるものなら、第二次大戦後の63年間に5発や10発の核が使われたとしても不思議はありませんが、実際には1発も使われていません。
たとえ最初の1発の相手が非核保有国で、その時は核で反撃される可能性がないとしても、それ以降、核がはるかに「気軽に」使いやすくなります。「核の抑止力」が抑止力でなくなることは、核保有国にとっても怖いのです。

> アメリカを信用して支持していたわけですから、「騙された」とアメリカを非難するならともかく、イラク戦争は間違いだった、支持した日本も悪かった、となるのは自虐でしょう。

もちろん米国も非難すべきです。やってください、どうぞ!!!
で、それはともかくとして、れっきとした独立国の政府が、あんな見え透いた大量破壊兵器保有疑惑を信じたって、それは、信じた方も悪いです、はっきり言って。というか、いくら小泉でも、内心ではあんなものを信じていたはずがない、信じるふりをしていただけでしょうが。 (2008.12.20 11:00:30)

Re[3]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか 2  
RYO0492  さん
ネッド。さん
続きです

> 北朝鮮の例で行くと、騙された酷い目にあった人が自分が悪かった、と反省するようなものです。

まったく違うでしょうね。日本は、米国に「騙されて」その尻馬に乗っただけで、ひどい目にあったわけではありませんから。

> まともな諜報機関が無い日本がどうやってデタラメだと確認もしくは証明出来たんでしょうか?
> 同盟国であるアメリカが「フセインが査察を拒否したから、ある」と言えば、日本はそれを確かめる術すら持ってないんです。

ウソはいけません。当時、イラクは国連の査察団を受け容れています。そして、査察団は「イラクが大量破壊兵器を保有している証拠はない」と公式に報告しています。一方、米国は2003年2月に、「イラクが大量破壊兵器を保有している証拠」と称するものを国連安保理で報告していますが、その内容は当時の時点で世界の失笑を買っている。
http://www.ribbon-project.jp/SR-shiryou/shiryou-08.htm

パウエル国務長官も、後に『私の生涯の汚点であり、報告内容はひどいものだった』と認めています。

いずれにしても、ブッシュ政権に忠実に尻尾を振れ続けた結果、日本はいったい何が得られたのでしょう。特に、これから先、日本政府がブッシュの忠実な僕だったことが、オバマ政権との良好な関係につながるでしょうか。そう考えれば、その時々の政権のやることに、忠実に賛同してみせることが、長い目で見て良好な日米関係につながる、というものではないと思うのですが。 (2008.12.20 11:01:21)

Re[4]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか 1(12/18)  
ネッド。  さん
RYO0492さん
>世界192ヶ国の国連加盟国のうち、180ヶ国以上は核など持っていません。それらの国々は、核のある国に圧力をかけられたら「どうしようも」なくなっているわけではありません。第二次大戦後、非核保有国と核保有国の戦争など、いくらでもありますが、非核保有国が核が怖いから降伏した、という例を私は知りません。非核保有国が核保有国に対して戦争を仕掛けた例すらあります(第4次中東戦争とマルビナス紛争)。
>核を先制使用する決断が容易に下せるものなら、第二次大戦後の63年間に5発や10発の核が使われたとしても不思議はありませんが、実際には1発も使われていません。
>たとえ最初の1発の相手が非核保有国で、その時は核で反撃される可能性がないとしても、それ以降、核がはるかに「気軽に」使いやすくなります。「核の抑止力」が抑止力でなくなることは、核保有国にとっても怖いのです。

抑止力の意味分かってますか?
戦争を起こさない為に持っているのであって、持っている事に意義があるんです。
核があれば迂闊に戦争を仕掛けられる事もないし、強気にも出られるわけです。北朝鮮やアメリカが良い例でしょう。

>もちろん米国も非難すべきです。やってください、どうぞ!!!
>で、それはともかくとして、れっきとした独立国の政府が、あんな見え透いた大量破壊兵器保有疑惑を信じたって、それは、信じた方も悪いです、はっきり言って。というか、いくら小泉でも、内心ではあんなものを信じていたはずがない、信じるふりをしていただけでしょうが。
-----
当時、その確証が出来てた国はありません。
証拠も無いのにデタラメだ、支持できない、等とは同盟国との関係では絶対に言えません。

で、アメリカを支持した国で自国が悪かったと反省してる国を具体的に挙げてください。 (2008.12.21 07:57:04)

Re[4]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか 2(12/18)  
ネッド。  さん
RYO0492さん
>まったく違うでしょうね。日本は、米国に「騙されて」その尻馬に乗っただけで、ひどい目にあったわけではありませんから。

「騙された」なら自国も悪かった、となるのはおかしくないですか?
今度から騙されないように優秀な諜報機関が必要ですね。

>ウソはいけません。当時、イラクは国連の査察団を受け容れています。そして、査察団は「イラクが大量破壊兵器を保有している証拠はない」と公式に報告しています。一方、米国は2003年2月に、「イラクが大量破壊兵器を保有している証拠」と称するものを国連安保理で報告していますが、その内容は当時の時点で世界の失笑を買っている。

>パウエル国務長官も、後に『私の生涯の汚点であり、報告内容はひどいものだった』と認めています。

ではここをどうぞ。

http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq01b05.html #mass-destruction-weapons

>いずれにしても、ブッシュ政権に忠実に尻尾を振れ続けた結果、日本はいったい何が得られたのでしょう。特に、これから先、日本政府がブッシュの忠実な僕だったことが、オバマ政権との良好な関係につながるでしょうか。そう考えれば、その時々の政権のやることに、忠実に賛同してみせることが、長い目で見て良好な日米関係につながる、というものではないと思うのですが。
-----

日本が得られたのは自衛隊派遣の経験、米国との同盟強化、イラクでの日本のイメージアップ、でしょうかね。

何度も言ってますが、日本を「普通の国」にしないとダメです。
中国や韓国にすらへえへえ言ってるんですから、アメリカに逆らえるわけがない。 (2008.12.21 08:17:06)

Re[5]:自衛隊イラク派遣:「強者に追従」だけなのか 2(12/18)  
RYO0492  さん
長くなってきましたので、続きは今日の日記に書きます。
(2008.12.21 10:07:22)

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