inti-solのブログ

inti-solのブログ

PR

×

カレンダー

コメント新着

inti-sol @ Re[1]:目詰まりではなく不足だ(05/22) マルダリッグさん 商品がない、そういう…
マルダリッグ@ Re:目詰まりではなく不足だ(05/22) 昔ソ連など旧社会主義国が、商店に商品が…
nordhausen@ Re:その昔、公務員叩きが流行したことがありましたが(05/25) ところで、北海道新聞2026年5月12日記事で…
inti-sol @ Re[1]:富士スバルラインで五合目へ(05/17) マルダリッグさん いや、エンジンのない…
2009.07.20
XML
http://www.asahi.com/national/update/0719/TKY200907190369.html



北海道大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で8人が死亡した遭難事故で、パーティーが前泊した避難小屋を出発する前に、悪天候や沢の増水、疲労の蓄積などを不安に思った複数のツアー客が「中止した方がいい」とガイドに申し出ていたことが北海道警への取材でわかった。出発後も「引き返した方がいい」「救助要請を」と訴えたツアー客がいたという。
(中略)
捜査幹部によると、一行はひんぱんに風雨に打たれ、15日はヒサゴ沼避難小屋で眠ったが、16日早朝はかなり疲れが残っている客がいたという。さらに小屋の外は激しい風雨で、当初午前5時ごろの出発を約30分間遅らせた。
この際、複数のツアー客が、ガイドに「今日は中止した方がいいのではないか」と申し出たという。しかし、ガイドは午後から天候は回復すると判断し、午前5時30分ごろ出発したという。
出発してしばらくすると、「体調が非常に悪い」と訴える人が出て、それを聞いた他の客が「引き返した方がいいのではないか」「救助を求めた方がいいのではないか」とガイドに訴えたというが、ツアーは続行。昼前には山頂に近い北沼付近で女性1人が低体温症で歩行困難となり、さらに男女4人も進めなくなった。この北沼付近には客5人、ガイド2人の計7人が野営することになったが、このうち4人が凍死した。
(後略)

----------------------------

http://www.asahi.com/national/update/0719/NGY200907190029.html

登山客、ガイドに業煮やし「救援要請を」 大雪山系遭難


戸田さんによると、16日午前10時半ごろ、山頂に近い北沼付近で女性が動けなくなり、ガイドが1人付きそった。戸田さんら他のメンバーは「何をしているのか」と、少し先で待っていたが、ガイドは一向に戻ってこない。風雨が強まり、「寒い。わーわー」と奇声を発し始める女性も出た。
1時間半が過ぎた。戸田さんはその場にいた別のガイドに「どうするんだ。様子を見てきてくれ」と頼んだ。しかし、さらに10分が過ぎても何の反応もない。我慢出来なくなった戸田さんは大声で叫んだ。「この事態をどうするんだ。遭難だと認めて救援を要請しろ」
すると、北沼付近にいたガイドが戻って来た。「歩ける人は、先に下りてもらえますか」。救援要請は聞き入れられず、違うガイドが先導して先を進むことになった。
1時間半も風雨の中で立ち止まっていたため、体が思うように動かないメンバーが多い。ペースが速いガイドにはついていけなかった。
(中略)
戸田さん自身も体力の限界が近づいた。何とか助かったのは、山頂に近づいた時に雨がっぱの下にフリースをもう1枚、着たからだという。着替えるために雨がっぱを脱ぐと雨にぬれるが、「このままでは寒さでやられる」と思い切った。
戸田さんは指摘する。「重ね着をさせるなど、ガイドが指示を出すべきだったのではないか」。戸田さんのほかに防寒対策をする人はほとんど見られなかったという。
(中略)
「ツアーだとこちらから中止を言いにくい。ガイドが参加者全体のことを考えて判断を下さないと。リーダーシップをとれる人がいなかった」と悔しがった。

----------------------------

どう考えても、この状況でガイド(と会社)の責任は免れ得ません。

しかも、そんな状況にも関わらず、4人のガイドのうち1人を避難小屋に残しているのです。前の日記に書いたように、ガイドが残ったのは、後続の登山ツアーのために避難小屋を確保しておくため、無理に出発したことも、後続のツアーのために小屋を空けておく必要があったためという可能性があります。
携帯が通じているのに救助要請をしなかった件も含めて、ガイドが旅行会社の営業上の都合と体面を取り繕うことを、客の生命を守ることより優先したと思えるフシがあります。
一方で、ガイドが現地の判断で行程を変更すると、ガイドやツアコンが会社から大変な怒りを買うという現実もあるらしい。旅行会社の営業上の都合と体面を取り繕わないと、自分がクビになるという恐れの中での判断だとすると、会社の責任も非常に大きいです。

もちろん、この背景には、予定していた山に登れないとクレームを付けるような客が少なからず存在することも事実です。ただし、あくまでも一般論の話です。今回のツアーにそういう客がいたかどうかは不明です。「岩にしがみついて四つんばいで歩くような状態」で、「それでも登らせろ」という客はいなかったのではないかと思いますが、それも推測です。

客の立場なら、ことは自分の命に関わることですから、ガイドが何と言おうが避難小屋に居座る、ガイドが救急通報しないなら自分で通報する、くらいの割り切りは必要だったと思います。要するに、ガイドの言うことなんか聞いていたら命なんかいくつあっても足りないから、自分の判断で行動するしかないってことです。


帰りの飛行機だって、ツアーを離れてしまったら自分で改めてチケットを買わなければなりません。その飛行機代相当分のお金を持ってきているかどうかという問題もあります。

で、結局のところそこまでの割り切りをするなら、ガイド付きツアー登山なんて必要なくて、個人で山に登ればいいのです。
前述のとおり、私はほとんどの山歩きに単独で行っています。で、時々登山ツアーの人たちと遭遇することがありますが、常々、非常に問題があると思っていました。
今回のツアーは客15人にガイド4人でしたが、客60人にガイド2人とツアコン1人という団体と遭遇したことがあります(確か南アルプスの北岳)。もう「団体」の態をなしていません。だって、参加者の脚力に大差があるから、登山口から数時間も歩いた時点で、すでに先頭から最後尾まで1時間も2時間もの距離が開いているのですから。ガイドは先頭と最後尾でしたから、団体の中間付近で何が起きたって、ガイドはどうしようもありません。
こうなると、「ツアー登山」といいながら、実態は行き帰りの交通と山小屋がセットになった手配旅行のようなものです。登る部分は自力で全部やれ、と。そういう割り切りでツアー登山を使うのも一つの方法ですが、「ガイドがいるから安心」と思ったら、とてつもない勘違いです。
それよりは遙かに小規模な団体でしたが、明らかに、客がその山に登れるだけの技術と体力を持ち合わせていないことが歴然としている例もありました。これは、南アルプスの甲斐駒ヶ岳でしたが、一般縦走路上のちょっとした岩場で、すでに立ち往生しているのです。さすがにガイドが適切な判断を下して、途中で引き返したようですが。

--

ところで、話は変わりますが、取材された方が、フリースを着たおかげで助かったと書いていますが、これはおそらく誇張ではなく事実と思います。山では、時として衣類の選択一つで生死が分かれる場合もあるのです。
山に登る人にとっては常識と思いますが、一応書いておきます。

山では綿の衣類はダメ、ウールか化繊にする
綿は濡れたときに保温性が悪く、体温が奪われるからです。

でも、綿の衣類を着ていて雨に濡れて、今回のような極限状態に至ったら
肌に接するところに綿ではない衣服を着ること。下着が綿だったら、下着は脱いで、セーターなど綿ではない衣類を直接肌の上に着る。綿の下着の上に厚着をしても効果がない場合が多い。
(私は、実はパンツだけは、ダメと知りつつ綿製を履いているので、いざとなったらパンツだけ脱いで直接ズボンを履くしかありません)

雨か雪か迷ったら、雨に対する装備をする
ゴアテックスの雨具で雪は防げますが、冬山用のアウター(たとえゴアテックスを使っていても)で雨は防げません。

乾雪より湿雪、みぞれ、雨の方が怖い
今回の事件に似た遭難騒ぎは、実は毎年のように起こっています。本州の山では、秋の連休あたりが多くて、7月というのは珍しいですが。(7月にこんな事故が起こるのは、やはり北海道だけのことはあると思います)
一番有名なのは、1989年10月の立山での中高年登山者8人凍死事故です。
私の印象では、厳冬期より、むしろ秋の方がこの種の疲労凍死が多い気がします。一つには、厳冬期はあまり経験のない登山者は山には入らないためでしょう。しかし、もう一つの理由は、秋の冷たい雨やみぞれ、暖かくて湿った雪は、低温時の乾燥した雪に比べて体を濡らす可能性が高く、体温が奪われる危険も大きいためだと思います。

何はともあれ、死んだ後で旅行会社やガイドの責任が指弾されても、失われた命は戻ってきませんから、山に登る際は人任せではなくくれぐれも自分でよく準備を整えましょう。

何だか山の怖さばかり書いてしまいましたが
大雪山の写真でも

旭岳
姿見の池付近から旭岳を望む

裾合平の地塘
裾合平の地塘

大雪山・お鉢平
大雪山・お鉢平。この谷底は有毒ガスがあって立入禁止です

お鉢平よりトムラウシを望む
お鉢平付近よりトムラウシを望む。中央やや右よりの一番奥が問題のトムラウシ岳。旭岳付近から見ると、こんなに遠いのです。

富良野岳
富良野岳、トムラウシより更に南西、大雪山の南端に当たる山です。

富良野岳のお花畑
富良野岳は花花花、全山お花畑の山です。天気が良ければこんなに素晴らしい景色。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.07.20 21:42:59
コメント(5) | コメントを書く
[登山・自然・山と野鳥の写真] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: