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2009.08.01
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先日、8名の死者を出したトムラウシ山での遭難事故の根本原因を考えてみると、大雪山の一番奥にあるこの山に登るには体力と装備の不十分な団体登山客をツアーで連れていったことに問題の一つがあったと思われます。
何故トムラウシなどという秘境中の秘境への登山ツアーが行われたかと言えば、この山が日本百名山の一つに数え上げられていていて、中高年登山者の人気を集めているから、ということに尽きます。

私が山歩きを始めたのは、かれこれ18~9年前、前の会社に勤めていた頃のことでした。初めて本格的に日本アルプスの山並みに接したのは、上高地から登った西穂高独標でした。実際には山頂にたどり着く前に天気が悪くなったため、途中で引き返したのですが、稜線上から見下ろした上高地の景色が鮮烈な印象となり、それ以来山登りが好きになりました。2度目は尾瀬の燧岳、3度目が北アルプスの蝶ヶ岳でした。9月に入っていたので、花はありませんでしたが、眼前に広がる槍穂高の絶景に、またまた山が好きになってしまいました。
その蝶ヶ岳に登ったあとのことです。同じ社内に山登りをされている方がいらっしゃって、たまたまその方に「蝶ヶ岳に登ってきたんですよ!」と言ったのです。そうしたら、帰ってきた返事が「でも、蝶ヶ岳って百名山じゃないわよね」

それが、私と「百名山」なるものの、初めての出会いでした。だから、そもそも私と「百名山」は相性が非常に良くない。(ただし、その同僚は人柄とか仕事上は何の問題もない方でした。一緒に山に行くことは一度もありませんでしたが)

その後、何かの機会に、書店か図書館か忘れましたが、深田久弥の「日本百名山」をパラパラとめくったことはありますが、内容はよく覚えていません。そんなに悪印象を抱いた記憶はないですが、かといって買ってあるいは借りて帰ろうとも思わなかったことも事実です。少なくとも、そこに名が上がっている100の山に登りたいという願望は、まったく抱きませんでした。
でも、私の場合は、最初の出会いはちょっとよろしくなかったけれど、それ以降は「百名山」への悪印象を更に増すようなきっかけもなく、単純に「百名山は興味の外」でここまで来ました。

改めてウィキペディアで 百名山の項目 を見てみると、まあ大半の山は過不足なく人気のありそうな山を選んでいるなという印象はあります。一部に、何故選ばれたのか意図がよく分からない山もありますが。
「花の百名山」 の方が、好きな山が多いかも知れません。(と言っても、花の百名山を全山踏破しようというつもりもありませんけれど)

ところが、インターネット上には、百名山や百名山登山者に対してやたらと敵意をむき出しにする人も少なくない。なんとかちゃんねるの登山板なんかによく見られますけれど。
私は、自分自身は百名山に全然興味はないけれど、「百名山に登りたくて登山をしています」という人がいるのは、それはそれで否定しようとは思いません。何に惹きつけられて登山を始めるかは人それぞれだし、人はそれぞれに自分が登りたい山に登ればいいのであって、他人の趣味を否定できるほど自分はエライ人間でもありません。そういう意味では、「反百名山」の人たちも、何だかな~~、と思ってしまうのです。

ただし、百名山のリストを見てみると、無雪期に限定すればそれほどの難易度ではない山が大半を占めます。ある程度技術を要するのは、北アルプス劔岳(剣岳)と日高山脈の幌尻岳でしょうか。どちらも登ったことはありませんが、劔岳は一般登山道としては日本有数の難易度と言われますし(あくまでも「一般登山道」としてはですが)、幌尻岳は渡渉が必要になるようです。
あとは、今回の遭難の舞台となったトムラウシは、岩登り的な技術は不要ですが、コースが長大で、営業山小屋がなくテント泊の装備一式を担いで歩かなければならない、かなりの体力を要します。同じように山小屋のない山が、ほかにいくつかあるようです。
でも、100のうち90くらいは、そこそこの体力と時間とお金があれば、多分誰でも登れる。無雪期なら、ですが。だから百名山を制覇したと言っても、それが無雪期のことで、劔岳や幌尻岳はガイドに連れていってもらいました、ということなら、全然山のベテランとは言えません。その点は肝に銘じておくべきでしょう。
ちなみに、そう書いている私自身も、山のベテランではまったくありませんので念のため。(初心者に毛の生えた程度です)





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最終更新日  2009.08.01 17:46:18
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