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2010.11.18
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テーマ: ニュース(96636)
カテゴリ: 政治
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101118-00000060-jij-pol



仙谷由人官房長官は18日午前の参院予算委員会で、自衛隊について「暴力装置でもある」と述べた。質問者の世耕弘成自民党幹事長代理の抗議を受け、直後に発言を撤回したが、野党から批判が強まりそうだ。
発言は、防衛省が関連行事の来賓に政治的発言を控えるよう求める通達を出したことに関する質問への答弁。仙谷長官は「公務員の世界では、(言動に)政治的中立性が求められる」と指摘、「暴力装置でもある自衛隊、軍事組織でもあるから、シビリアンコントロールが効かなければならない」と語った。
これに対し、世耕氏は発言の撤回と謝罪を要求。仙谷長官は「不適当だった。撤回して実力組織と言い換える」と述べた。

-------------------------

謝罪するところが違うだろう!と言いたい。「暴力装置」は、当たり前の事実を当たり前に言っただけなのに、何でそれを撤回してしまうのでしょうか。
確かに、なんの修辞も言い換えもない、「むき出しの事実」を表現した、ある意味ではキツイ表現ではありますが、しかし政治学上の一般用語ですよ。
マックス・ウェーバーの 「職業としての政治」 において(現物を読んだことはないのですが)、国家の定義とは合法的に暴力装置を独占していること、とされています。これは基礎的な社会学・政治学用語です。高校の現代社会か政経の教科書に載っていなかったかなあ、少なくとも大学の一般教養レベルでは習ったはずです。ここでいう暴力装置とは、何も軍隊だけではなく、警察もその範疇に含まれます。当然自衛隊や海上保安庁もそうです。



で、恥の上塗りをしているのがヒゲの隊長こと自民党の参議院議員佐藤正久。 ツィッターで、こんなことを書いています。

マックス・ウェーバーによる「暴力装置」とは「軍隊・警察は国家権力の暴力装置である。国家から権力奪還するためには社会の中に新たな暴力が組織化されなければならない」と暴力革命を是とし、国家は悪であるとの認識では?仙谷官房長官がこの考えであれば、マルクス主義から脱却していないの?

-------------------------

前述のとおり、私はマックス・ウェーバーの、「暴力装置」の語源となった「職業としての政治」は読んだことはありませんが、大まかな趣旨は先にリンクを張ったWikipediaの記事のとおりですので、佐藤正久のこの言い分がデタラメだということは分かります。付け加えるなら、マックス・ウェーバーは革命家でも社会主義者や共産主義者でもなく、むしろマルクス主義に対しては敵対的だったはずです。

で、仙谷由人の発言に批判点がないかというと、そんなことはありません。ただし、それは「暴力装置」なんて言葉ではない。

「暴力装置でもある自衛隊はある種の軍事組織でもあるから、シビリアンコントロール(文民統制)も利かないとならない」
・・・・・自衛隊が暴力装置であることは事実ですが、「軍事組織」ではないというのが歴代日本政府の公式見解であったはず。いや、もちろん事実としては「ある種の軍事組織」というのは、まったくそのとおりなのですが、事実であればどこでも何でも口にして良い、というものでもありません。少なくとも政府の中枢にいる人間が国会でそれを言ったのでは、自衛隊は軍隊ではない、という公式見解はどうなるの。
ところが、仙谷は「軍事組織」は撤回せず、「暴力装置」を撤回して「実力組織」に言い換えてしまった。撤回するところが違うだろう!!!

ところで、この発言は、 この事件 を巡るやり取りの文脈の中で飛び出したようです。

「政治的発言する人、行事に招くな」防衛省、幹部に通達


通達は10日付。「隊員の政治的中立性の確保について」と題し、同省や自衛隊が主催したり、関連施設で行われたりする行事に部外の団体が参加する場合(1)政治的行為をしているとの誤解を招くようなことを行わないよう要請する(2)誤解を招く恐れがあるときは、団体の参加を控えてもらう――の2点を指示している。
きっかけとなったのは、今月3日に埼玉県狭山市の航空自衛隊入間基地で行われた航空祭。同基地を支援する民間団体「入間航友会」の会長が式典で、尖閣諸島沖での中国漁船の衝突事件の対応を取り上げ「一刻も早く菅内閣をぶっつぶして」「民主党政権では国が持たない」とあいさつした。これに民主党議員の一部が強く反発したため、防衛省の政務三役が通達を出すよう指示したという。

-------------------------

これは、二つの問題があります。自衛隊が公式に開催する行事において、外部から招待した来賓の挨拶とはいえ、このような発言が許されていいはずがありません。立場が逆で、何年か後に自民党が政権を奪還したときに、自衛隊の公式行事で「内閣をぶっつぶして」などと来賓が挨拶したら、それを認めるんですか?という問題です。
まさしく、自衛隊は他の様々な行政機関と違い戦闘実力を持つ暴力装置です。それが、法の定めにより選挙で選ばれた政権に対して「ぶっ潰せ」などと発言することは、クーデターの煽動と言われても仕方がないでしょう。かつて、三島由紀夫は市ヶ谷の陸上自衛隊駐屯地で「決起せよ」と演説をぶった、それと何も変わりませんよ。

そうではなくて、「民主制度に相反する言動、文民統制を侵す言動、クーデターの煽動は行わないように」と、対象を明確にした通達であるべきだろうと私は思います。

とろこで、余談ですが、自民党の石破茂元防衛大臣も、「暴力装置」という言葉を使っているようですね。

http://www.asahi.com/international/aan/hatsu/hatsu090414d.html

破綻国家においてどうしてテロは起こるのかというと、警察と軍隊という暴力装置を独占していないのであんなことが起こるのだということなんだろうと私は思っています。国家の定義というのは、警察と軍隊という暴力装置を合法的に所有するというのが国家の1つの定義のはずなので、ところが、それがなくなってしまうと、武力を統制する主体がなくなってしまってああいうことが起こるのだと。

--------------------------

石破茂の主張全体に対する賛否は別にして、「警察と軍隊という暴力装置を合法的に所有するというのが国家の1つの定義」というのは、まったくそのとおり。この発言当時、石破は防衛大臣ではなかったけれど、農水大臣だったので、政府中枢の一員だったと言って良いでしょう。
そしてもう一つ。

http://afv.la.coocan.jp/index.php/2010/07/%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9A%E3%81%97%E3%81%A6%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%82%92%E8%AA%9E%E3%82%8B%E3%81%AA%E3%83%BB%E3%83%BB%E3%83%BB%E3%83%BB/

石破 そういうことですね。では、軍隊と自衛隊の違いを紐解きましょう。
まず、国家とはなんだろうというところから考える必要があります。
国家という存在は、国の独立や社会の秩序を守るために、暴力装置を合法的に独占・所有しています。それが国家のひとつの定義だろうと。暴力装置というのは、すなわち軍隊と警察です。日本では自衛隊と警察、それに海上保安庁も含まれます。

--------------------------

自民党内でも、石破茂の見識は、比較的まともな方と思います。それに比べると「暴力装置」という言葉に脊髄反射しているような連中ばかりが増殖している今の自民党のていたらくは、もはや落ちるところまで落ちろ、という感じです。
そして、菅直人。彼も政治家なら「暴力装置」が政治学用語だということくらいは知っているだろうに。菅も仙谷も、何できちんと説明しないのか。





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最終更新日  2010.11.19 00:30:39
コメント(16) | コメントを書く


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佐藤は  
Bill McCreary さん
理数系の人(防衛大学校出身)ですから、人文系の素養がないんですかね。そいういう問題ではないか。そういえば、かの杉村太蔵って、ケインズって何人、みたいなことをブログで書いていました(魚拓とっておけばよかったな)。ウェーバーにしてもケインズにしても、政治家やってるんなら少しは知っていなければ困りますよね。

>同基地を支援する民間団体「入間航友会」の会長が式典で、尖閣諸島沖での中国漁船の衝突事件の対応を取り上げ「一刻も早く菅内閣をぶっつぶして」「民主党政権では国が持たない」とあいさつした。

こんな発言論外としか言えませんよねえ。言論の自由の名に値しません。ただ、頭の悪い保守的な人間のメンタリティをうかがえて興味深いものはあります。また、産経新聞の論説も毎度おなじみです。

//www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/464402/

最後に、祖母の死に際してのコメントありがとうございます。 (2010.11.19 08:01:06)

Re:佐藤は(11/18)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん
>理数系の人(防衛大学校出身)ですから、人文系の素養がないんですかね。そいういう問題ではないか。

そうなのかも知れませんが、クラウゼヴィッツの「戦争論」に、「戦争とは他の手段をもってする政治の延長」とあるように政治と戦争は切っても切り離せない関係にあります。政治に口出しする軍人も問題ですが、政治のことが何も分からない軍人も、これまた問題です。まして、佐藤は過去の経歴はどうあれ、今は政治家なんとですからね。

>そういえば、かの杉村太蔵って、ケインズって何人、みたいなことをブログで書いていました(魚拓とっておけばよかったな)。

まあ、あの人は政治家になったこと自体が間違いだったんですから、仕方がないですよ。1期で消えて、本当によかった。いや、本当は1期たりとも議員などやるべきではなかったと思いますけれど。

ウェーバーにしてもケインズにしても、政治家やってるんなら少しは知っていなければ困りますよね。

>最後に、祖母の死に際してのコメントありがとうございます。

こちらこそ。 (2010.11.19 23:00:45)

質問  
勉強不足 さん
暴力装置の訳語は適切なんですか?確かに軍隊など国家権力は、使い方を間違えたら暴力になりかねないと思うんですが、そうなると国家自体が暴力装置になってしまうような気がするんです。そして国家は合法的暴力装置を独占してるんですから、ウェーバーの論を引用する人は左翼ではないですよね。どうなんでしょ? (2010.11.20 07:58:23)

Re:質問(11/18)  
inti-sol  さん
勉強不足さん

>暴力装置の訳語は適切なんですか?

それは何とも言えません。ただし、「暴力装置」という訳語が導入されて、10年や20年では済まない年月が経っていますので、少なくとも日本語の政治学用語としては確立していると言っていいんじゃないでしょうか。
厳密に言えば、マックス・ウェーバーの言葉では、ドイツ語でGewaltmonopol des Staates、英語訳でMonopoly on violenceであり、直訳すれば「暴力の独占」になります。つまり、暴力を正当に独占する存在が国家である、という意味です。
だから、暴力装置の部分は、より正しく直訳するなら、単純に「暴力」になるのかも知れません。(原典を読んだわけではありませんから、創造ですが)

>確かに軍隊など国家権力は、使い方を間違えたら暴力になりかねないと思うんですが、そうなると国家自体が暴力装置になってしまうような気がするんです。

いや、そのとおりでして、暴力(装置)を合法的に所有できるのが国家の定義であるということは、国家とはすなわち暴力装置である、ということも意味していると思います。実際、民主主義が定着する以前の、国家の起源というものを考えればそれは明らかでしょう。徳川家康や、明治政府がどうやって政権を握ったのかって話です。

>そして国家は合法的暴力装置を独占してるんですから、ウェーバーの論を引用する人は左翼ではないですよね。どうなんでしょ?

はい、「暴力装置」という言葉が左派に比較的頻繁に使われることは事実ですが、暴力装置という言葉を使う人が左派とは限らない、ということです。 (2010.11.20 09:14:52)

暴力装置  
ポチャリン さん
大学で国際政治を専攻したものです。ウェーバーはワイマール憲法の起草者の一人でもあるのですが、第一次大戦の教訓もあり、軍隊が暴走しないように政治家が管理することの重要性を説いたのが使われた文脈だったと記憶しています。日本でも三矢研究問題といった、戦時における自衛隊の独走が検討されたこともあり、今でも無縁では無いです。

仙石氏が暴力装置と発言した際に、議場がざわめいたところを見ると、マスコミを含め殆ど知らなかったと見ています。「職業としての政治」はその名の通り、政治を志す人にとっては必読書だと思っていましたが、悲しいかな、あまり読まれていないようです。
(2010.11.21 08:59:57)

Re:暴力装置(11/18)  
inti-sol  さん
ポチャリンさん

>日本でも三矢研究問題といった、戦時における自衛隊の独走が検討されたこともあり、今でも無縁では無いです。

まったくそのとおりですね、自衛隊の公式行事の中で、「来賓」が現政権をぶっ潰せと公言する、そのことの重大性がどこまで認識されているのかと危惧します。

>仙石氏が暴力装置と発言した際に、議場がざわめいたところを見ると、マスコミを含め殆ど知らなかったと見ています。「職業としての政治」はその名の通り、政治を志す人にとっては必読書だと思っていましたが、悲しいかな、あまり読まれていないようです。

本文でも記したように、私も「職業としての政治」は未読です(これでも社会学部出身なのに、実にお恥ずかしい話ですが)。でも、いくら何でも「暴力装置」という言葉と、それが政治学・社会学の一般用語であるという程度の知識はあります。というか、私だって「社会学小辞典」は持っていますからね。(本当のところを言うと、実は一連の騒ぎが起こったときに、「社会学小辞典!」と思ったのですが、本棚のどこに入っちゃったのか分からなくてなってしまいまして、今朝改めて家捜ししたらやっと出てきました) (2010.11.21 10:15:55)

左派  
???? さん
暴力装置は左派の人達が頻繁に使うとありましたが、使う理由は何ですか?左派の人が言う暴力装置はレーニンの方の暴力装置という言葉なんじゃないですか?となると、学生の時に左翼活動をしていた仙石官房長官の暴力装置発言は違う意味合いがあるのではないでしょうか? (2010.11.21 12:35:57)

Re:左派(11/18)  
inti-sol  さん
????さん

>暴力装置は左派の人達が頻繁に使うとありましたが、使う理由は何ですか?

理由は人それぞれじゃないでしょうか。危険な存在、という意味で使っている人が多いのかな。(軍隊にしろ警察にしろ、使い方を間違えれば危険な存在に決まっているのです。薬と同じです。効果の強い優れた薬であるほど、使い方を間違えれば危険なものです)

>左派の人が言う暴力装置はレーニンの方の暴力装置という言葉なんじゃないですか?

レーニンが言う「暴力装置」だろうが、ウェーバーが言う暴力装置だろうが、語源がドイツ語かロシア語かという違いはあっても、日本語の中では「ぼうりょくそうち」という同じ単語で、いちいち「暴力装置L」と「暴力装置W」というように区別して使ってなんていないことは明白です。ただし、少なくともこの単語が政治学・社会学用語として(左翼用語としてではなく)定着したのは、レーニンではなくウェーバーの用語としてでしょう。

もちろん、仙谷が頭の中で何を考えて発言したのかまでは分かりませんし、分かる必要もないんじゃないでしょうか。人間には、他人の頭の中をのぞき込んで思想の中身を吟味する能力も権限もありません。出てきた言葉から判断するのみです。「その言葉は左翼的な思想に基づいて口にしただろう」なんてのは、一言でいって、因縁付けでしかありません。 (2010.11.21 14:28:12)

Re:暴力装置に決まっています(11/18)  
自覚のない人が大嫌い さん
仙谷が「自衛隊は暴力装置だ」と言ったと思い込んでいる人達が多過ぎる。
「暴力装置でもある自衛隊、・・・・・・これはシビリアンコントロールが効かなければならない」
これなら正論を言ったにすぎません。話を正しく聞くことができない自覚なき人達が怖いです。
日本の何かが狂っています。 (2010.11.24 01:29:12)

Re[1]:暴力装置に決まっています(11/18)  
inti-sol  さん
自覚のない人が大嫌いさん

まったくおっしゃるとおりだと思います。この件で吹き上がっている人たちの言っていることといったら、まったく滅茶苦茶です。 (2010.11.24 22:16:00)

定義されてりゃなんでも使って良いわけでもないでしょ  
う~ん さん
件の発言は学問的には間違ってないですが、誰が見ているか、どの様に受け止めるか分からない場における政治家の発言としては如何なものか、と思います。

記事にも書いてあるように当該用語は"学術用語"ですが、予算委員会というのは政治学の場ではなく政治の場です。

社会人であれば、公の場において自分の発言が相手に十分通じる様に配慮するのが当たり前のはずです。ましてや、それが不特定多数の方々に注目される政治家であれば尚のこと。
だからこそ、政治家のコメントというのは冗長的なものが多いのではありませんか?(最近は減って来ているように感じていますが・・・)

今回の騒ぎで、どの様に受け止めるかは相手にお任せというのが危険だと再認識している方は少ないのでしょうか。
ネット上ではほとんど見受けられませんし、識者と呼ばれている方々はこぞって「社会学、政治学、法哲学の基礎。憚る必要はない。」と発言されていて、メディアリテラシーが変な方向へ向いていないかと、学問と社会の区別がついてないのではないかと心配です。 (2010.11.25 15:23:53)

Re:定義されてりゃなんでも使って良いわけでもないでしょ(11/18)  
inti-sol  さん
う~んさん

おっしゃっていることの一部は理解できます。仙谷は、暴力装置という言葉について何も説明せず、いきなり訂正してしまった。これでは理解されないのも当然です。
本来は、安易に撤回などせず、きちんと言葉の意味を説明するべきでした。

で、それはそれとして、国会という国権の最高機関に集っているのは一般人の集団ではなく、曲がりなりにも政治家であるはずです。
そして、予算委員会の質疑において、政治の世界の専門用語が飛び交うのは、いわば当たり前の話です。どこの世界にだって、専門家には専門家の用語があるものです。それを排除していたら、議論なんかできないでしょう。たとえば、シビリアンコントロール(文民統制)なんて言葉は、専門用語の最たるものです。

で、何でシビリアンコントロールなんてものが存在するかと言えば、それは軍隊(自衛隊)がまさしく暴力装置であり、本質的には危険なものだからに他なりません。別記事にも書いたように、強力な薬であればあるほど、使い方を間違えれば猛毒になる。 (2010.11.25 21:27:50)

国会そのものは政治家の集まりですが  
う~ん さん
国会そのものは政治家の集まりですが、同時にNHKがラジオ、TVで生中継し民放各局が取材している場所でもあります。
そんな国会において、いきなり政治学の表現を引用したのだからこうなっても仕方ないと思いますが。
そもそも、マスコミというのは古今東西を問わず扇動的なものです。そのことに一切触れない論調が今回に限らず多すぎです。

今回の一件で"暴力装置"という用語は広く認知されることになったと思いますが、政治用語になったかどうかは怪しいです。少なくとも、今回初めて知った方も多いわけですし、あの時点では学問の領域でしか使用に適さなかったのではないかと。(訂正できたということは、今回の発言では使用する必要もなかったわけですし。)

専門用語を使用するのは構いませんが、自分の意図が通じなければ意味がありません。しかも、今回は思想、信条まで引き合いにされていますので、やはり"失言"でしょう。 (2010.11.26 17:59:33)

Re:国会そのものは政治家の集まりですが(11/18)  
inti-sol  さん
う~んさん
>国会そのものは政治家の集まりですが、同時にNHKがラジオ、TVで生中継し民放各局が取材している場所でもあります。

でも、現実に視聴者から苦情が出る以前に自民党の国会議員が騒いだという事実は動かし難いです。私も、一般国民から「暴力装置」という言葉が何となく反感を持たれる、というなら分かりますが、政治家であり、早稲田大学政経学部卒だという世耕がこの用語と意味を知らないとしたら、あまりにレベルが低すぎます。

もう一つ、別の記事でも指摘したことですが、自民党は政権与党だった当時、公務員攻撃は堂々と行っています。少なくとも公式ホームページや、全国中継されている選挙演説などで「役人天国」とか「無駄遣いの温床」などと言っていた。

ということは、「暴力装置」は許されないけれど、「役人天国」は許されるらしい、すると「自衛隊は役人天国」「自衛隊は無駄遣いの温床」も許されるんでしょうか。それとも、自衛隊は批判してはいけないが、それ以外の公務員は批判自由であるとそういうことなんでしょうか。だとしたら、何故同じ公務員でも自衛隊とそれ以外で扱いに差があるんでしょうか。

それらのことを考えると、「現場で頑張っている」自衛隊員に対してこんな暴言・・・・・・というのは、もの凄~~くご都合主義的な批判としか思えないのです。 (2010.11.26 20:10:58)

つまり政治用語ではなかったと  
う~ん さん
>現実に視聴者から苦情が出る以前に自民党の国会議員が騒いだという事実は動かし難いです。

仙谷官房長官の経歴、昨今の言動を踏まえて騒ぎだしたのかは知るところではありませんが、政治の場での使用は適さなかったということですね。(直後に撤回、謝罪してますし。)
つまり、政治用語ではなく学術用語であるということですね。


>ということは、「暴力装置」は許されないけれど、「役人天国」は許されるらしい、すると「自衛隊は役人天国」「自衛隊は無駄遣いの温床」も許されるんでしょうか。それとも、自衛隊は批判してはいけないが、それ以外の公務員は批判自由であるとそういうことなんでしょうか。だとしたら、何故同じ公務員でも自衛隊とそれ以外で扱いに差があるんでしょうか。

風呂敷広げすぎです。自民党への批判は良いが民主党への批判は許さない、と聞こえてきそうです。

とりあえず、共有されている認識であるのか、という点だけが両者に共通する答えですかね。全く関係のない話です。
公務員一人一人を見ると誠実にお仕事されている方々も大勢いらっしゃいますが、一部とんでもないことをされる方々がいるので、そういう認識を国民が共有してしまった。それだけのことです。
守屋元事務次官や田母神元空幕長もそういった認識を共有するに至った一因ではないでしょうか。

そもそも、マックス・ウェーバーを知らない人にとっては、"治安維持"や"国土防衛"などの任務は"暴力"ではないのですよ。 (2010.11.30 14:43:50)

Re:つまり政治用語ではなかったと(11/18)  
inti-sol  さん
う~んさん

>つまり、政治用語ではなく学術用語であるということですね。

学術用語を国会で使ってはいけないとは思いませんし、まして、「暴力装置」って学術用語といっても、大学の一般教養レベルで習う言葉ですから、それほど専門性の高い単語とは言えません。

>風呂敷広げすぎです。自民党への批判は良いが民主党への批判は許さない、と聞こえてきそうです。

えっ?わたし、このブログで民主党批判をしまくっていますけど・・・・・・・・。別記事でも明記しているとおり、私は「暴力装置」発言は断固擁護しますけれど、それ以外の菅政権の政策、言動は基本的に不支持です。

>とりあえず、共有されている認識であるのか、という点だけが両者に共通する答えですかね。全く関係のない話です。

まったく関係のない話でもないでしょう。「自衛隊は暴力装置」→「現場で頑張っている自衛隊員に対してこんな暴言」と、「役人天国」→「現場で頑張っている公務員に対してこんな暴言」というのは、単語レベルに対しての幼稚な反応という意味で同列としか思えません。

>そもそも、マックス・ウェーバーを知らない人にとっては、"治安維持"や"国土防衛"などの任務は"暴力"ではないのですよ。

政治家ともあろう人がマックスウェーバーを知らないというのは、「私は政治に無知な人間です」と言っているに等しいでしょう。別に、政治家以外の人間が政治に無知だったり興味がなかったりするのは各人の自由ですけれど、政治を職業としている人間がそれでは困ります。
それに、マックスウェーバーを知っていようがいまいが、防衛とは具体的にどうやって行うのかと考えてみれば、暴力以外の何者でもないことは明白です。 (2010.11.30 20:36:30)

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