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2011.02.06
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高尾山といえば、東京に住んでいる人は、まずたいてい、一度は行ったことのある山でしょう。標高600mに少し欠ける高さ(私が子どもの頃は、海抜600mって地図にあったのですが、現在は599mということになっているようです)で、小学校の遠足で一度は行ったことがあるでしょう。
私も、何度となく登ったことがあります。現在でも、ほぼ毎年1回は登っている。子どもも、2回連れて行きました。最初は3歳になったばかりのとき、史実を守る会の某氏とその奥さん(当時は婚約者)と4人で登ったのですが、そのときは残念ながら自分の足では10mと歩かなかった。全部私がおんぶして登りました(当時の子どもの体重はまだ20kg未満だったので、冬山のテント山行の荷物よりは軽かった)。
2度目はその翌年ですが、誕生日の直前だったので、まだ3歳でした。しかし、子どもの脚力の進歩はめざましいもので、1年前は全部おんぶだったのに、そのときは全行程の8割は自分の足で登りました。

2~3年前でしたか、ミシュランの観光ガイドで高尾山が「三つ星観光地」として認定されたというニュースが報じられたことがあります。ミシュランのレストランガイドの方は、三つ星レストランなんて私は一度も行ったことがないし、かなりいい値段のお店ばかりのようで、とても「行きたい」という気にはなりません。ある意味、値段が高いお店がおいしいのは、ある意味当たり前の話で、意外性がない。もちろん、値段ばかり高くて、あまりおいしくないお店も珍しくないことは承知していますが。
しかし、観光ガイドの方は、知床、日光、京都、奈良、富士山などと肩を並べて、あの高尾山が三つ星観光地というのは、なかなか意外性があります。東京に住んでいれば安上がりに旅行できる場所ですし。

※ただし、ミシュランのレストランガイドは日本語版が発売されていますが、高尾山を三つ星観光地に認定している観光ガイドの方は、フランス語版と英語版しかなく、日本語版は出ていないようです。

この高尾山を訪れる人は、近年急激に増加しており、年間に260万人に達しているそうです。時期的にいうと、やはり紅葉の時期つまり11月が一番多い。そういえば、ここ数年私も紅葉の時期に高尾山に行くことが多いけれど、確かに表参道は異様に混んでいます。だから、自然研究路3号路か4号路を通るようにしています。表参道がどんなに混んでいても、この脇道を通る人はあまり多くないので。

というわけで、紅葉を中心にして高尾山の写真など

去年の11月の写真です
高尾山の紅葉

高尾山の紅葉

高尾山の紅葉


高尾山の秋

やはり2006年、山頂のカシワの木
高尾山の紅葉

ケーブルカーの終点付近、モミの大木(2006年)
高尾山のモミ

2005年、山頂のモミジ
高尾山の紅葉

本当は、裏高尾まで足を伸ばせば、登山者はほとんどいなくなります。ただ、裏高尾まで行くと、登山道が非常に長い。高尾山から陣馬山まで縦走するコースは、全長18kmもあります。高校生の時、生物の教師に引率されて、有志数名で高尾山から陣馬山まで夜間に縦走したことがありますが、終電近い電車で高尾山口に着き、夜通し歩いて陣馬山の山頂で夜明けだった記憶があります。季節は、確か秋だったと思うのですが、何月だったか正確な記憶はありません。

さて、こんなに誰もが行ったことのある手軽な山ですが、実は意外に貴重な自然の宝庫なのです。
高尾山に自生する植物種は、1300種以上とされています。日本全体で植物種は6000種あると言われますから、その五分の一以上が、この小さな山に自生しているわけです。イギリス全土に自生する植物種が1500種とされているので、高尾山ひとつでイギリス全土並の植物の多様性ということになります。
位置的にいうと、高尾山は照葉樹林帯の北限に位置しています。だから、南斜面では照葉樹(常緑広葉樹)林、北斜面では落葉広葉樹林、山頂付近には、両者の中間に位置する、中間温帯林と呼ばれる暖地性の針葉樹林が広がっています。更に、なぜかブナが自生している。ブナ(シロブナ)は、落葉広葉樹の中でも雪が多くて寒冷な地域に分布する木で、東京付近だと奥多摩の海抜1500m近い山にしか分布していません。それが、なぜか飛び地のように、高尾山だけにポツリと分布している。理由ははっきりとは分かっていませんが、一説には、近世の小氷期と呼ばれる江戸時代中期の寒冷期に分布を広げたものがかろうじて生き延びているのだと言われます。実際、樹齢200年を超える大木ばかりで、若木や稚樹、実生はまったくないので、このまま行けば100年後にはみんな枯れてしまうかも知れません。

それに、おそらくフランス人の目には、照葉樹林というのはかなり熱帯の森っぽく見えるのだろうなという気がします。実際、照葉樹林の中でよく目にする ヤツデ なんて、どう見ても熱帯の植物然としています。下草の刈払われた「庭園」然とした森ではなく、鬱蒼とした、原生林然とした森が、東京の都心から1時間あまりのところにある、というのはある種の驚きかも知れません。





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最終更新日  2011.02.06 22:00:23
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