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2012.09.03
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カテゴリ: 環境問題
この夏結局は大飯原発の2基が再稼働しただけで電力供給は間に合ってしまいました。おそらく、大飯原発再稼働がなくても何とかなっただろうと思います。関西電力単独ではともかく、他社からの融通も含めればね。

そうしたら、原発推進派は、今度は燃料代がかさむという、カネの話にすり替えるのです。
典型例としてご紹介するのは、例によって 池田信夫 です。

昨年と今年だけで5.4兆円の国富が流出し、電気代は2割ぐらい上がり、企業は日本から出て行く。「毎日80億円以上をドブに捨てて何が得られるのか」と質問した

石油や天然ガスを輸入してその代金を支払うことを、池田語では「(お金を)ドブに捨てる」と言うらしいです。すごい言語感覚だなと思いますね。
それはともかく、2年間で5.4兆の燃料代と聞くと、確かにもの凄い金額だって気がしますね。では実態はどうなんでしょうか。
上記池田の記述のソースは、 政府の需給検証委員会の報告 です。(P.44-45)
なるほど、昨年実績で追加の燃料費が2.3兆円、今年の予測で、燃料費が昨年横ばいとして3.1兆円、燃料費が上昇した場合は3.4兆円という数字が記載されています。

逆に、今年に関しては、 別のソース によると


一方で、原油価格が下落していることから12年度の化石燃料の輸入額は22兆6000億円と、前年度比5000億円減少する。しかし、輸入額は輸出額を3.8兆円上回り2年連続の貿易赤字になる見通しだ。試算の前提として、12年度の原油輸入価格を11.39ドル安の1バレル当り103ドル、LNG輸入価格を1トン当たり45セント高の825ドルとしている。


とのことです。つまり、去年と比べて原油価格は下がっており、従って化石燃料の輸入金額は去年より減るというのです。それにも関わらず、上記の試算は、原油価格が横ばい、または上昇のケースしか想定していません。

とはいえ、それらの条件を考慮してもなお、 電力会社にとって 、原発停止による追加の燃料費が莫大だ、ということは分かります。燃料費が前年比で5割以上も増えているんですからね。価格上昇分を割り引いて考えても、相当の負担増だということは分かります。でも、それは電力会社にとっての負担増でしかありません。それをあえて「国富が流出」と表現するなら(そのような表現をするのは、池田だけではなく、原発推進派はおおむねそういう表現をしたがります)、国全体で考えなければなりません。
日本国全体としてみれば、上記の引用文にあるように、化石燃料の輸入費は年間22兆円にもなります。それに対して、原発停止による追加燃料費の2.4兆円(実際は価格上昇による追加費用も含まれる)は、全体の1割程度です。従って、原油価格が1割も変動すれば、追加燃料費の問題など吹っ飛んでしまう、その程度の話です。

私も、今後未来永劫原発が止まった分は化石燃料で代替すればよい、とは思いません。地球温暖化の問題が消えてなくなったわけではありませんから。
化石燃料に依存するのは、再生可能エネルギーに取って代わられるまでの「つまぎ」であれば良いのです。
それに、原発が止まった分をすべて化石燃料で代替する必要はないのです。節電によって消費電力が減っています。東京電力管内について言えば、一昨年と比べて、900万KWから1000万KW最大電力が減っています。これは、東京電力がかつて持っていた(廃炉になった福島第一原発1~4号機も含めた)原発の総出力(1730万KW)の半分以上に相当します。震災前だって常時すべての原発が稼働していたわけではない※ことを考慮に入れれば、7割くらいに相当するかも知れません。

※原発は1年ごとに3ヶ月間の法定点検を行わなければなりませんし、それ以外にも、東電に関して言えば、2007年7月の中越沖地震で緊急停止した柏崎刈羽原発は、去年の震災の時点でも7機中4機しか再稼働していませんでした。

これらの条件を考え合わせれば、電力会社には申し訳ないけれど、その程度の燃料費は仕方がないでしょと言うとかありません。電気料金の値上げも、それによって 原発稼働が回避できるなら





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最終更新日  2012.09.04 01:12:01
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