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2013.11.25
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テーマ: 戦争反対(1248)
カテゴリ: 対中・対韓関係
中国、東シナ海に防空識別圏…尖閣上空を含む

沖縄県・尖閣諸島の上空を含んでおり、日本が既に設定している防空識別圏と大きく重なる。同省は、防空識別圏に入った航空機には軍用機で対応する方針も示しており、尖閣諸島上空で日中間の緊張が一層高まるのは必至だ。
中国が防空識別圏の設定を発表するのは初めて。国防省が公表した声明や公告によると、防空識別圏を飛行する航空機が中国側の指令に従わない場合、「中国の武装力が防御的な緊急措置を講じる」と明記。事前通報のない航空機などが入ってきた場合、軍用機が緊急発進して対応する方針を示した。
国防省の楊宇軍報道官は、防空識別圏の設定は「国家主権と領土・領空の安全を守る」ためだと強調した。
中国が防空識別圏を設定したのは、尖閣諸島周辺海域での監視船の活動に加え、軍用機を上空に飛来させる「根拠」を示し、海と空の両方から一方的な主権の主張を強めて日本を威嚇する狙いがある。

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中国は、これまで防空識別圏を特に設定していなかったようですが、今回防空識別圏を設定し、そこに日本の領空である尖閣諸島を組み込んだことで、騒動が起きているようです。

防空識別圏とは何か、ごく単純に言えば、各国空軍(日本では航空自衛隊)が、領空侵犯を警戒するために、領空の更に外側に設定する警戒空域です。
もちろん領空ではないので主権が及ぶわけではなく、国際法上なんの規定があるわけでもありません。中国もこれまではそうだったようですが、防空識別圏を設定しない国もある。設定していても公表していない国もある。そして、防空識別圏が他国の領空にかかることだってあるし、逆に自国領空を防空識別圏から外している例もあります。複数の国の防空識別圏が重複することだって、おそらくあるでしょう。

たとえば、日本が北方領土と竹島の領有を主張していますが、防空識別圏からは外しています。実効支配していないので、そこを飛行する不明機を警戒しても意味がないからです。
それどころか、日本が名実ともに実効支配している沖縄の与那国島すら、なぜか島の上空2/3ほどが台湾の防空識別圏に組み込まれていた、という事実もあります。

Wikipedia 与那国空港の項目

与那国島の事例は、台湾側がいつの間にか与那国上空を実質的に防空識別圏から外す運用をしていたことが発覚したことから、2010年に日本側が防空識別圏に組み込んでいます。しかし、台湾はこの決定を受け入れていないので、名目上は日本と台湾の防空識別圏は重複した状態になっているようです。

別の国の例で見ると、同じくWikipediaの「防空識別圏」の項目の英語版 Air Defense Identification Zone (North America) に、米国の防空識別圏の地図が載っています。

Alaskan_ADIZ


逆にロシアの防空識別圏がどうなっているかは知りませんが、米国の領空に食い込んでいることも考えられますし、少なくとも自国の領空を防空識別圏から外してはいないでしょうから、米ロ両国の防空識別圏は、おそらく重複していると思われます。

ちなみに、日本の防空識別圏は、こうなっています。

japaneseADIZ

他国の領海にこそかかっていませんが、他国の経済水域にはかかっていますし、ロシア沿海州では、ロシア領海にかなり近いところまでかかっています。これも、おそらくロシアの防空識別圏と重複していると思われます。(ロシアの防空識別圏がどのように設定されているかは、検索したけれど分かりませんでした)。
逆に、この図で見る限り、前述の与那国島以外にも、小笠原や硫黄島、沖ノ鳥島や南鳥島などが防空識別圏から外れているようです。もともと、日本の防空識別圏は、在日米軍から深く考えずにそのまま引き継いできた、ということなのでしょう。

防空識別圏というものが、国際法上何の規定もなく、主権が及ぶという空域でもない以上、中国がどこに防空識別圏を設定するのも、中国の自由なのです。日本だって他国の経済水域にかかる空域に、防空識別圏を勝手に設定しているのですから、同じことです。
ただし、設定は自由である代わりに、そこに侵入する飛行機に対して何かを要求する権利もないはずです。
Wikipediaの記述によれば、防空識別圏への侵入は飛行計画の提出を義務付けられている、とされています。しかし、自国機および自国に乗り入れる飛行機はともかく、主権の及ばない空域で主権の及ばない他国機が飛行するのに、飛行計画提出を義務付けるいわれは、本来ありません。もちろん、領空でもない防空識別圏に、飛行計画なしに侵入したからといって、撃墜など許されるわけもないし、軍事的措置を匂わせること自体も、不当です。その点に関しては、中国の対応は大問題と言えるでしょう。
要するに、防空識別圏は領空でもなんでもないのに、まるで領空であるかのような対応を取っているのがおかしいのです。

とはいえ、飛行計画を提出しないで防空識別圏に入ってしまうと、国籍不明機としてスクランブル(迎撃戦闘機の緊急発進)を受けてしまう可能性があるので、民間航空機は防空識別圏進入に当たっては飛行計画を該当国に提出するようです。スクランブルを受けたって撃墜などあり得ないですが、そうは言っても人の命を預かる民間航空としては、スクランブルを受ける事態そのものを避けたいでしょうからね。





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最終更新日  2013.11.26 22:59:33
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