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2014.09.30
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カテゴリ: 災害
御嶽山被害拡大は「火山観測」仕分けた民主党のせい? 早とちりで「仕分け人」勝間氏がとばっちり


(中略)
この発言は、2010年7月6日付の朝日新聞も特集記事の中で取り上げていた。加えて記事の後半部分には「長野県と岐阜県境で79年に有史以来初めて噴火し、91年、01年にも小規模な噴火を繰り返している御岳山でさえ、観測強化の対象から外された」という一文があった。
この記事の記述などをもとに、インターネット上では御嶽山が噴火した2014年9月27日以降、「事業仕分けがなければ、今回の大規模被害は防げたのではないか」という見方のもと「民主党叩き」「勝間叩き」が巻き起こった。
勝間氏のツイッターアカウントにも「あんたの仕分けが無ければ助かっていた可能性のある命が失われたのに」「あなた方の仕分けで人死にが出たことについて、道義的責任は免れないと思います。コメント下さい」といった非難や疑問の声が寄せられた。
加えて自民党の片山さつき参議院議員も28日、長野県の某町村長との話として「22年の民主政権事業仕分けで常時監視の対象から御嶽山ははずれ、政権奪還後漸く予算共々少し戻せたが、この状態では『予知困難』と気象庁も連絡会も言うだろう」などとツイート。事業仕分けによる御嶽山への影響を強調した。
ところが朝日新聞の記事を通して読んでみると、多くの人たちが指摘している点が誤解であることが分かる。「御嶽山が観測強化の対象から外された」という記述の前には「文部科学省は08年、大学が観測している全国の33火山のうち、活動が盛んな16火山で観測を強化する方針を打ち出した。残りの17火山については大学の裁量に任せ、支援はしない」という話が書かれているのだ。
気象庁の火山観測は同庁だけで完結するのではなく、大学等研究機関や自治体、防災機関などからのデータ提供によって補われている。つまり「御嶽山を対象から外した」というのは、あくまで文科省が火山観測の一端を担う大学に向けて打ち出した2008年の方針に過ぎず、国土交通省の2010年の事業仕分けの話ではない。一部まとめサイトなどではこの部分が「(中略)」として削られていたため、混同した人が少なくなかったようだ。ちなみに2008年時の政権は自民党である。
では御嶽山の監視はどうなっているかというと、気象庁のホームページに詳しい説明がある。御嶽山は火山噴火予知連絡会が47火山を選出した「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」の一つになっており、現在も24時間監視が行われている。さらに47のうち30火山で運用されている「噴火警戒レベル」の対象にもなっている。
こうした事情を考慮すれば、事業仕分けによって火山観測の予算が減ったとはいえ、御嶽山の被害拡大と事業仕分けに直接の因果関係があると断定するのは難しいだろう。(以下略)

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勝間和代というのは、今は安倍政権の支持者だし、原発推進派なので、私は大っ嫌いです。が、それはそれとして、デマに基づいて叩く、というのはいけません。
噴火で犠牲者が出たのは民主党の事業仕分けのせいだ、という話は、噴火以来2ちゃんねるの登山板などにしつこくしつこく投稿されていて、また例によってネットウヨクが騒いでいるなと思ったら、案の定まったくのデマだったそうです。
事実は、引用記事にあるとおりですが、要約すれば、民主党政権時代の事業仕分けでは、御嶽山の観測事業は俎上に上がっていない。御嶽山が観測強化の対象から外されたのは、2008年、自民党政権の時代の話である(気象庁ではなく大学の実施する観測体制の話)。しかし、結局は24時間体制の監視は続いている、というわけです。だから、このデマは三重の意味で間違った内容であるわけです。

まあ、ネットウヨクのデマは今に始まったことではないので今更驚きませんが、政治家までがそれに乗っかって、デマの拡散に一役買っているんだから、話になりません。片山さつきなんて、ネットウヨクが政治家をやっている、というだけの存在ではありますけど。

「22年の民主政権事業仕分けで常時監視の対象から御嶽山ははずれ、政権奪還後漸く予算共々少し戻せたが、この状態では『予知困難』と気象庁も連絡会も言うだろう」

だそうですが、前述の間違いだけでなく、常時監視していれば予知が可能になるという単純な話ではないし、政権を取って1年9ヶ月も経っているのに「予算を少し戻せたが」などと(その話自体も、この経過から考えるとデマっぽい)言っている時点で、いつまで前政権のせいにしておくつもりだ、政権担当者として当事者意識がなさ過ぎる、と思わざるを得ません。(実際には、これは前政権のせいではないのですが)
で、これについて片山さつき自身は、 産経新聞の取材に対して

「私が言ったわけではない。外交防衛委員長とは関係ない」と語った。

のだそうです。話にならない弁解です。「私が言ったわけではない」というのは、「某町村長」から聞いた話だ、ということなのでしょう。

問題のツィート

仮にその話を誰から聞いたにしろ、それを自分の名前で投稿した時点で、それはあなたの発言です。自分の発言ではないというなら、どこの誰の発言だったのかを明らかにすべきです。発言者不明でよいなら、「ある国会議員の話」として片山さつきに関してどんな罵詈雑言を並べても、「それは私が言ったのではない」で済むことになります。



で、それはともかくとして御嶽山の監視体制がどうなっていたかは、気象庁のホームページに観測点配置図があります。

御嶽山 観測点配置図
御嶽山観測点配置図

気象庁自身の観測点として、田の原、田の原上、開田高原西野、落合唐谷、三岳黒沢の5箇所があり、更に気象庁以外の国の機関や大学、県庁が何箇所かの観測拠点を持っている。特に、中部地方整備局の滝越に設置したカメラの映像は、ニュースで盛んに放送されていました。
でも、それだけの観測拠点から監視を行っていても、噴火は予知できなかった。
実際には、前兆現象である火山性地震の増加は検知されていて、そのことは発表されており、報道もされていました。ただ、火山性地震が増加しても必ず噴火が起こるとは限らず、今回はいったん増えて地震がその後減少していたこともあって、噴火が起こるという予測には至らなかったわけです。

では、測定機器を現在の何倍にも増やせば予知できたかというと、素人判断ではありますが、多分難しかっただろうと思います。
御嶽山は1979年に有史以来初めて噴火をしました。歴史上噴火の記録がない火山が噴火したことで、「活火山」「休火山」「死火山」という区別が撤廃されるきっかけとなったのが、この噴火でした。
その後1991年と2007年にも噴火が起きていますが、いずれも極めて小規模で、例えば91年の噴火は、火山灰の総量がたった10トンです。今回、火山性地震の増加が測定されたといっても、一番多かったのは9月11日の85回でしたが、極めて小規模だった2007年の噴火は、火山性地震は1日で164回を記録しています。山体の膨張も、2007年は観測されたけれど、今回は観測されなかったそうです。このデータから、2007年の規模を超える噴火が起こることを予想しろというのは、無理だったろうと私は思います。
今回の噴火は水蒸気爆発だと指摘されています。つまり、マグマ自体が噴出するのではなく、マグマと地下水が接触したことで、水蒸気が過熱、膨張して爆発に至ったわけです。マグマ噴火なら、おそらく予知はされたと思いますが、水蒸気爆発はマグマ自体が地上に接近しているわけではないので、予測が非常に難しい。
それに、予知というのは結局は経験の積み重ねです。桜島や阿蘇山、浅間山など頻繁に噴火している火山は(桜島なんて、毎日噴火している)データの蓄積がありますが、御嶽山は、事実上データの蓄積はない。1979年の噴火当時はまだ観測機器はなかったし、それ以降はほとんど噴火と呼べるような噴火ではなかったので、噴火時のデータがない。それで予測しろというのは、無理な相談だったのだろうと私は思います。





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最終更新日  2014.10.01 07:14:42
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