inti-solのブログ

inti-solのブログ

PR

×

カレンダー

コメント新着

nordhausen@ Re:政府の方針を押し付けるのが教育基本法の趣旨だということか(05/23) New! 仰るように、辺野古の事故では船を運航し…
inti-sol @ Re[1]:目詰まりではなく不足だ(05/22) マルダリッグさん 商品がない、そういう…
マルダリッグ@ Re:目詰まりではなく不足だ(05/22) 昔ソ連など旧社会主義国が、商店に商品が…
nordhausen@ Re:その昔、公務員叩きが流行したことがありましたが(05/25) ところで、北海道新聞2026年5月12日記事で…
2015.01.05
XML
カテゴリ: 政治
竹中平蔵氏の「正社員をなくせばいい」発言に賛否


竹中氏は正規社員が法律によって過剰に保護されていると指摘。非正規社員が増えているのは、1979年の最高裁の判例で整理解雇の四要件が示されたことが原因で、企業側が労働者を解雇した際の訴訟リスクを恐れて正社員を雇えなくなっているとした。一方で、訴訟リスクが低いと考える中小企業では、正規社員であっても簡単に解雇する現状があると述べた。
さらに竹中氏は、同じ仕事をするのならば、非正規社員であっても正社員と同じ賃金や待遇を得られる「同一労働・同一賃金」の制度が必要だとして、そのためには正規の社員と非正規社員の垣根をなくす必要があり「(同一労働・同一賃金の実現を目指すなら)正社員をなくしましょうって、やっぱりね、言わなきゃいけない」と発言した。

---

本来で言えば、非正規雇用は、その不安定な立場がゆえに、正規雇用よりむしろ給料が上でなければならないと私などは思うし、ヨーロッパなどではそうなっている国が多いようにも聞きます。しかし、日本の場合は、人件費を下げるための方便として使われているのが現状です。
で、竹中は

正規社員が法律によって過剰に保護されていると指摘。非正規社員が増えているのは、1979年の最高裁の判例で整理解雇の四要件が示されたことが原因

と言ったそうですが、法的な意味で正規社員が特別に保護されていることって、あるのでしょうか。
整理解雇の四要件というのは、
1 人員整理の必要性
2 解雇回避努力義務の履行
3 被解雇者選定の合理性
4 手続の妥当性

第一に、これが「過剰に保護」などというほどのものでしょうか。雇用という、人の生活におけるもっとも重大な条件を守るための、当然の保護規定だと思いますけど。
第二に、竹中は明らかに勘違いをしている(あるいは、知っていながら頬かむりをして言っているだけか)のですが、整理解雇の四要件というのは、正規雇用だけに適用されているものではありません。アルバイトであろうがパートであろうが、建前上雇用期間の定めがあったとしても、それを何回も更新を繰り返して長期雇用となっている場合は、期間の定めのない雇用契約と同じとして、同じ保護の対象となります。判例もあります。

ただ単に、雇っている側も雇われている側も、「非正規雇用とはそういうものだ」と思っているから、「辞めてくれ」「分かりました」みたいな形になっている例が多い、というだけの話です。
そして、それは正規雇用でも似たようなものです。「辞めてくれ」と言われて、整理解雇の4要件は知っていても、争えば勝てるかも知れないとは思いつつも、拒否して居座るのも針の筵の上に座っているようなものだからと、辞めてしまう正社員だって、実際には少なくないでしょう。

竹中が、整理解雇の四要件は「過剰な保護」だから、そんな条件は剥奪してしまえと考えていることだけは、よく分かりました。でも、それは経営者の胸先三寸で、気に入らない奴は好きにクビにしてしまえ、ということを合法化する、という話でもあります。そういうことが公然とまかり通ることになると、非正規雇用の労働者に何かいいことがあるのか。何もありません。

実際、次の仕事探しの間充分生活できるだけの蓄えがあり、かつ転職先に関してある程度の自信があるとすれば、解雇無効を争うより、サッサと退職したほうが自分自身の精神衛生上も楽な場合もあるでしょう。だけど、たくわえもない、転職先の見通しもない、という状況だったらどうします。争うしかない。その道すら剥奪されたら、あとは福祉事務所に駆け込むくらいしか道がなくなってしまいます。

だいたい、その竹中平蔵自身が、慶応大学の「教授」です。大学において、非正規雇用である非常勤講師と、正規雇用である専任講師以上との待遇差は非常に大きい。竹中の場合は、教授の地位をなげうって政界に打って出た、と思いきや、小泉首相が辞任したら、自身も任期途中で議員を辞職して、大学教授に復帰してしまった。最初から復帰できる約束をしていたとしか思えません。それこそ、百凡の正社員には及びも付かないくらいの手厚い保護です。
「正社員をなくせばいい」のであれば、まずはご自身から実践したらどうですか、と言いたいところです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.01.06 00:20:06
コメント(3) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:竹中平蔵も、「正社員」たる大学教授ですが(01/05)  
Bill McCreary さん
>小泉首相が辞任したら、自身も任期途中で議員を辞職して、大学教授に復帰してしまった。最初から復帰できる約束をしていたとしか思えません。それこそ、百凡の正社員には及びも付かないくらいの手厚い保護です。

私も同じことを考えました。竹中ほどこのような発言にそぐわない経歴の人間も少ないでしょう(笑)。

竹中の恥知らずぶりなんて、知っている人間には「またか」程度のものですが、こうなるとある種病的なものすら感じなくもありません。 (2015.01.06 00:20:58)

Re:竹中平蔵も、「正社員」たる大学教授ですが(01/05)  
アナグロ親爺 さん
雇用市場、特に解雇・退職の実態はそんな最高裁判例だけで片づける事ができる程単純ではなく、色々な要因や感情が複雑に絡み合っているのでコンセンサスを得るのには困難な分野なのですが、正規・非正規の二者を対立させる構図は、郵政民営化で体験したように彼の常套手段です。彼の作戦に世論がまんまと乗せられているようでもあります。それに、彼が日本の雇用市場の実態を丹念に調べあげた結果の主張とはとても思えません。

その一方、議員辞職する時日経新聞のインタビュー(記事)に対して「今後の事はまだ決まっていない」と返事しながら、その一か月先には復職していたのには驚きましたね。彼はこういう人物ですよ。ただ、当時それが話題にもなりませんでしたが、この卓越した彼のメディア操縦法は一般には気づかれていないようです。こういう人物が日本の政策や世論を側面からリード(誘導)しているなら、怖い世の中です。彼の立ち位置については、、国会でも議論されても、一強多弱では誰も阻止できていないようなので尚更です。 (2015.01.06 09:07:34)

Re[1]:竹中平蔵も、「正社員」たる大学教授ですが(01/05)  
Bill McCrearyさん

>私も同じことを考えました。竹中ほどこのような発言にそぐわない経歴の人間も少ないでしょう(笑)。

誰だって、そう思いますよねえ。
まあ、能力的にはきわめて優れたものを持っている人だとは思うのです。が、しかし現実に自分自身は「正社員」そのものである大学教授の地位に守られていることも事実ですからね。

アナグロ親爺 さん

>雇用市場、特に解雇・退職の実態はそんな最高裁判例だけで片づける事ができる程単純ではなく

もちろんそのとおりです。本文にも書いたように、解雇撤回を勝ち取って、針の筵で働き続けるより、求めに応じて退職してしまったほうが得な場合も少なくはないでしょう。が、常にそうではない。何しろ人間の人生ですから、選択は一律ではなく、多様な解決策が保障されていなくてはならないところです。

>正規・非正規の二者を対立させる構図は、郵政民営化で体験したように彼の常套手段です。

そのとおりです。ま、彼のというより小泉政権の、というべきでしょうけれど。本文中に、「竹中は明らかに勘違いをしている」と書きましたが、非正規雇用にも整理解雇の4条件を適用した判例があることは、いくらなんでも知っているはずです。知っていながら頬かむりしてそんなことを言っている可能性が高そうです。

>「今後の事はまだ決まっていない」と返事しながら、その一か月先には復職していたのには驚きました

はい。もはや一民間人の戻った人間の人生の選択に、ああだこうだと言っても仕方がないのですが、あれは鼻白んだ人が多いのではないでしょうか。 (2015.01.06 21:02:09)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: