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2015.10.22
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カテゴリ: 医療・衛生
昨日、生活保護をめぐる問題に触れた中で、生活保護費の半分以上が医療扶助である、という話に触れました。

しかし、医療は国民健康保険に組み込まれていないので、生活保護費に占める医療扶助が異常に高額になるわけです。
よく知られているように、医療費自己負担というごくわずかな例外を除いて、生活保護受給者の大部分は医療費の自己負担がありません。そのことを利用して、必要もない医療を受ける、挙句の果てに複数の医療機関で向精神薬の処方を受けて、それを売り捌くような輩も中にはいるわけです。聞くところによると、以前大阪でその種の事件が起きた後、厚労省は早速全国の福祉事務所に、向精神薬の重複処方がないかどうか調査を行ったそうですが、各福祉事務所で、そういう事例がいくつも出てきたらしいです。
世の納税者の神経を逆なでする話ではあります。

生活保護に限らず、かつて高齢者の医療費が無料だった時代にも、それについて、ずいぶん批判がありました。だから高齢者の医療費は無料ではなくなり、後期高齢医療という制度が始まったわけですが、今でも後期高齢者の医療費自己負担は1割なので、やはりいろいろと批判をいう人はいます。
そういった批判が当を得ているか否かは、ひとまず措きます。(私も、生活保護受給者の医療費がまったく無料でよいのか、という点には、いささか疑問の余地があるようにも思いますが)

ただ、そういった、連日医者にかかりまくっている生活保護受給者や後期高齢者にかかる医療費は、実はたかが知れています。薬価10点(100円)の向精神薬を100錠処方されたとしたって、1万円です。町医者に、毎日のようにかかったところで、かかる医療費はたかが知れています。
ところが、入院すると、医療費はうなぎのぼりです。脳梗塞とか心筋梗塞のような重篤な病気でICUに担ぎ込まれたりすれば、1ヶ月(どころか、数日だけでも)の医療費が何百万なんて話はいくらでもあります。1千万だって珍しくはありません。危機を脱して、慢性期、回復期の、最低限の治療だけでも、1ヶ月入院すれば30万か40万かかります。100人の不届きな不正受給者が浪費する医療費より、1人の重篤な患者に要する医療費のほうが高かったりするわけです。医療扶助を不正にせしめるために入院してICUに担ぎ込まれよう、などと考える輩は、そうそういるものではありません。※このあたりは、一般的イメージと現実の落差はかなり大きいように思います。



私の父も、もちろん生活保護ではありませんでしたが、癌の治療で通算100日以上も入院、手術3回(そのあたりについては、 以前の記事で簡単に触れた ことがあります)の挙句に亡くなりました。本人負担の医療費も非常に高額になりましたが、保険請求された狭い意味での医療費は、もっと高額だったに違いありません。父の診療報酬のレセプトを見たことはありませんが・・・・・・。

もちろん、父の医療費が高額だったのは、保険外の個室代(差額ベット代)が高額だったためであり、健康保険対象の医療費の自己負担分は、高額療養費という制度のため、そこまで高額ではありませんでした。医療費自己負担は純然たる3割ではなく、負担の上限額があるのです。それがなかったら、集中治療室で生死の境をさまよってレセプトの診療報酬が100万点(1000万円)だったら、本人負担が300万円ということになってしまいます。高額療養費制度をやめれば、医療費は減るかもしれません。でも、そんなことが不可能であることは明らかであろうと思います。支払い不能の人が過半数を占めることになりかかねませんから。





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最終更新日  2015.10.22 23:50:20
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