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2016.05.16
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テーマ: ニュース(96636)
同じ業務で定年後再雇用、賃金差別は違法 東京地裁判決


判決によると、3人は同社に正社員として勤務。2014年に60歳の定年を迎えた後、1年契約の嘱託社員として再雇用された。業務内容は定年前と全く同じだったが、嘱託社員の賃金規定が適用され、年収が約2~3割下がった。
判決は「『特段の事情』がない限り、同じ業務内容にもかかわらず賃金格差を設けることは不合理だ」と指摘。この会社については「再雇用時の賃下げで賃金コスト圧縮を必要とするような財務・経営状況ではなかった」として、特段の事情はなかったと判断した。
コストを抑制しつつ定年後の雇用確保のために賃下げをすること自体には「合理性はある」と認めつつ、業務は変わらないまま賃金を下げる慣行が社会通念上、広く受け入れられているという証拠はないと指摘。「コスト圧縮の手段とすることは正当化されない」と述べた。
会社側は「運転手らは賃下げに同意していた」とも主張したが、判決は、同意しないと再雇用されない恐れがある状況だったことから、この点も特段の事情にはあたらないと判断した。
運送会社は判決について「コメントしない」としている。

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この判決に対して、一部の競争原理主義者が反発していますが、一見すると画期的な判決のように見えますが、実際のところ、社会常識からそれほどかけ離れた内容ではなさそうです。
というのは、判決は、「コストを抑制しつつ定年後の雇用確保のために賃下げをすること自体には合理性はあると認め」ているとのことだからです。
私の知る範囲で言えば、定年退職後再雇用になると、必ずどこの会社(あるいは役所)でも、給料は下がります。ただし、それに伴って必ず勤務条件も変わる。仕事の内容が補助的になるか、勤務日数が減ります(公務員の再任用制度では、フルタイム再任用も登場していますが、短時間勤務とどちらを選ぶかは本人の自由)。定年前と同じ仕事内容、同じ勤務時間で給料だけを下げるというのは、そう一般的でもないだろうと思います。
もちろん、時給換算では給料は下がっているはずです。月例給の時給換算では同額だったとしても、再雇用にはボーナスがない、または非常に低額なのが普通なので、ボーナス込みの年収を時給換算すれば、確実に給料は下がります。それでも、「給料は下げたけど勤務時間も多少減らした」という交換条件があれば、まだそこまでトラブルになることはないだろうと思いますけどね。
「勤務時間は定年前と同じだ、給料だけ下げる、嫌なら雇わない」っていうような高圧的態度が話をこじらせる原因になったんじゃないか、証拠はありませんが、何となくそんな予感がします。

もう一つ、記事には何の情報もないので分からないのですが、この原告の人たちは定年の時点では退職金をもらったんでしょうか。もらったとしていくらくらいだったんでしょう。それによっても、この判決の妥当性についての私の評価は多少変わるかな、と思います。
世の中には、「正社員」という肩書きでも、定年で退職金が出ない、あるいは出てもすずめの涙、という会社はいっぱいあります。退職金も出さずに、「今日で定年です、明日から再雇用で給料は3割減です、勤務時間・日数は変わりません」と言われたら、「ふざけんな!」と思うけど、ある程度の退職金が出た上でなら、まあ再雇用時の給料の一部前渡みたいなもの(もちろん、理論上は違うんだけど、感情のレベルでは)と言えなくもないので、仕方がないかなという感情が強くなります。

まあ、私がこの原告の立場になったら、一も二もなく辞めますけどね。非正規で構わないと割り切れば、職がまったくないわけでもないし。





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最終更新日  2016.05.17 00:08:43
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