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2016.08.17
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テーマ: ニュース(96636)
カテゴリ: 環境問題
“勝ち組”スズメバチとの「ハチ合わせ」を防ぐために

日本でハチ被害が頻発するのは、巣が大きくなる8~10月の3か月間に集中している。
スズメバチは巣内の温度を32度程度に保つ習性がある。暑さが厳しくなると働きバチは巣内の温度を下げるために巣から脱出し、巣の中の温度を下げようとする。さらに、巣の外で翅を動かし、巣の中へ風を送る。35度超の猛暑日には、巣の表面に数十匹もの働きバチが出現することもある。このような状況になれば、人とスズメバチとの接触リスクは、極端に高まる。
大型スズメバチの仲間は、日本にはオオスズメバチなど7種がいる。その中で都市部で増えているのはキイロスズメバチだ。
キイロスズメバチにとって、日本家屋の軒下、屋根裏、床下、雨戸の戸袋は格好の営巣場所であり、家庭から出る生ごみやジュースの残り物は豊かな栄養源となっているのである。さらに、天敵であるオオスズメバチが都市部に適応できていないため、敵が少なく、しかも繁殖力が強い。

スズメバチに共通の特徴は、メスに「女王バチ」と「働きバチ」の階級がある点だ。女王バチは生殖を担当。働きバチは女王バチの娘にあたり、巣作りや育児、外敵からの防御などを担当する。
働きバチは自ら生殖しないが、その代わり、女王バチが生んだ子を保護・育成することを通じて、自分が属する集団の遺伝子を残すのが使命だ。そのため、命を懸けて人間を攻撃するのである。このような命知らずの働きバチが無数にいる巣に刺激を与えたら、何が起こるかは自明の理である。

スズメバチの毒で怖いのは、急性のアレルギー反応「アナフィラキシーショック」である。
スズメバチの針から注入される毒液は激痛を引き起こし、血球細胞や組織を溶解する一方、体内で抗体を作る引き金となる。この抗体は、毒液が再び体内に入ってきた際の、人間の免疫機能を発動させるアンテナの役割を果たしている。
複数回刺されて蜂の毒を感じやすくなると、さらに刺された時に急激なアレルギー反応が発症する。指先などの局所を刺されただけでも、全身に蕁麻疹が出たり、血圧の低下や呼吸困難が引き起こされ、数十分で意識を失い、死に至る場合もある。
一方、スズメバチは草木の緑を食べてしまう害虫を貪欲に捕えて幼虫の餌とし、生態系のバランスを保つ「益虫」の機能も担っている。
さらに、数百年前までは、ハチは人類にとって貴重な食料だった。スズメバチにしてみれば、人こそが怖い捕食者である。毒針を使った執拗な防衛戦略の進化は、人の捕食圧に対するものでもある。

もしスズメバチの巣を見つけても、近づいて刺激を与えるのは厳禁である。
キイロスズメバチの巣に近づくと、「門番」のハチが警戒して、人間の周りをまとわりつくように飛んでくる。手で追い払おうものなら、針先から毒液を噴射してくる。
空中に噴射された毒液は「警報フェロモン」となっている。この“香りの非常ベル”が放出されると、無数の働きバチが巣穴から飛び出し、黒い部分や動く箇所に毒針を突き立ててくる。
毎年、秋の行楽シーズンに遠足や郊外のマラソン大会などで、一度に大勢の方が被害に会うのは、このような連鎖的アクシデントであることが多い。
今の季節には素人では手のつけられないスズメバチの巣も、5月初め頃越冬を終えた1匹の女王バチによって巣作りが開始される。6月くらいまでの、巣が小さいうちは、専用のハチ駆除用のスプレー式殺虫剤で巣を取り除くことができる。ただ、その頃の巣は見つけられず、たいてい人が刺されてから巣の所在が明らかになるものである。
万一刺されてしまったら、まず一刻も早く遠くに逃げるべき。次に、刺された患部を指でつまんで圧力を与えると針の穴から血液と一緒に毒液が出てくるので、冷たい流水で洗いながら体外へ毒を排出する。蕁麻疹が出る、呼吸が苦しい、めまいがするなど全身に症状が出た場合には、蜂毒アレルギー(アナフィラキシーショック)の可能性が高い。一刻も早い医師の診察と治療が必要となる。

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なるほど、参考になります。都会でキイロスズメバチが増えているというのは知りませんでした。
私は、自分自身はまだハチ(スズメバチであれミツバチであれ)に刺された経験はありません。ただ、一緒にいた同僚が、引用記事中にあるキイロスズメバチに刺されたことがあります。細かい説明は省略しますが、窓を開け放った屋内で、かばんを開けたまま放置していたら、キイロスズメバチがその中に入り込んでいたのです。何も知らずに、タオルを取ろうとかばんに手を突っ込んだら、刺されちゃった。(刺されたのは手のひらだったので、その瞬間に刺したハチを握りつぶしてしまった)私のかばんもすぐ近くにおいてあったので、被害にあったのが私ではなく同僚だったのは、単なる偶然だったかもしれません(私のかばんも開けっ放しだったかどうかは記憶がありませんが)。その晩は、彼は手がはれて熱も出して、結構大変だったようです。

私自身も、刺されたことはないけれど、オオスズメバチに襲われたことはあります。先日写真を紹介した北海道の大雪山でのことです。下山して、登山口まで数十メートルのところで、オオスズメバチが飛んできて頭の上に止まったのです。小雨が降っていたので、雨具を着込んでおり、頭にもフードをかぶっていましたがスズメバチの毒針は、多分ゴアテックスの雨具のフードなんて貫通しちゃうでしょう。とにかく刺激しないように静かにしていたら、そこに不幸な人身御供の二人組がやってきたのです。彼らは登山者ではなく、Tシャツにサンダルの軽装でした。私の頭から離れたオオスズメバチは、その一人の肩に止まって、噛み付いたのです。
オオスズメバチは、毒針も強力ですが、あごもすごい※。彼の白いTシャツは、あっという間に血で赤く染まっちゃいました。それでも噛むのをやめないので、やむをえず、私が何かの棒でそのスズメバチを払いのけて、そのまま3人で一目散に逃げました。幸い、そのハチも、他の仲間も追いかけては来なかったですけど。
その他にも、山で頭上をスズメバチがぐるぐる回った経験は、何回かあります。

※高校生の頃、学校で弱って死にかけたオオスズメバチを捕まえたことがあり、生物の先生といろいろ実験をしたこともあるのです。ボールペンのキャップをかませたら、深々と噛み付いて、歯形くっきりに、プラスチックのキャップを噛み千切りました。だいたい、あごがでかいし。

そういえば、我が家にアシナガバチが巣を作ってしまったことがあります。アシナガバチもスズメバチにやや近縁ではありますが(スズメバチ科)、スズメバチには含まれません。刺されれば痛いようですが、スズメバチほど獰猛ではなく、人を刺すことは滅多にないようです。差しさわりのない場所に巣を作ったのなら、そのままにしておきたかったのですが、悪いことに階段の裏側に巣を作っちゃったのです。位置的に、人の足が目の前(笑)。階段を上り下りするだけで、刺激しまくりでしょうから、これは刺されるだろうなと。さすがにそのままにしておくわけにはいかず、ホームセンターでハチ用の殺虫剤(数メートルの距離から水鉄砲のように殺虫剤溶液を浴びせかけられるタイプ)を買ってきて、夜、離れたところから巣にむかって浴びせかけて駆除してしまいました。

引用記事にあるように、日本で野生動物による死亡事故が一番多いのは、クマでも毒ヘビでもサメでもなく、ハチ(ほとんどがスズメバチ)です。くれぐれも気をつけましょう。





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最終更新日  2016.08.18 00:27:34
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