inti-solのブログ

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2016.10.03
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カテゴリ: 政治
安倍晋三首相、北方領土交渉でEEZも考慮「2島先行返還」を明確に否定せず

首相は12月の日露首脳会談で交渉を前進させたい意向だ。予算委では、民進党の前原誠司元外相に歯舞群島と色丹島の「2島先行返還」を最低条件とするとの一部報道について問われると、「指摘のような事実はない」と否定した。ただ、前原氏が「2島先行返還がありうるか」と続けると、首相は「四島の帰属問題を解決して平和条約を締結する考えに変わりはない」と述べるにとどめた。(以下略)
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先日、読売新聞が、北方領土問題について、政府が2島返還を最低限とする方針を決めたと報じています。今日のこの報道は、産経の記事見出しは「2島先行返還を明確に否定せず」ですが、「(2島返還について)指摘のような事実はない」とも言っているので、肯定しているのか否定しているのかはいまひとつはっきりしません。でも、交渉が始まる前からそういうことを公言はしないでしょうから、おそらく「2島先行返還」という報道どおりの方針なのでしょう。

北方領土問題については、以前にも何回か記事を書いたことがありますが、日本国内での政府の公式見解(4島返還論)の根拠、正当性は極めて薄弱であるように思います。一方、2島返還(歯舞と色丹)については、根拠も正当性もあります。また、実現の可能性も、歯舞と色丹は返還される可能性は充分にありますが、国後と択捉が日本に変換される可能性はゼロです。だから、日本が4島返還と主張し続けている限りは、北方領土は絶対に帰ってきません。
その方針を改めて2島返還で妥協するならば、これは大英断です。が、安倍の支持母体であるネトウヨ層がこれを受け入れるかどうか、というところです。

先行返還なんて言っていますが、後から国後・択捉が帰ってくる可能性はゼロです。ただ、交渉は引き続き継続、みたいな文面でも入れられれば、国内的には「2島で終わりじゃない」というポーズがつけられる、という程度の話です。
そんなことよりも、国後と択捉に関しては、領土的主張はあきらめて、実利的を追求したほうがいいんじゃないでしょうか。たとえば、今みたいな官製ビザなし訪問団ではなくても、常時日本人はビザなし渡航を認めるとか、資源、あるいは観光資源を共同開発するとか、国後択捉はあきらめる代わりに、その分EEZは少し広目の水域をくれとか。





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最終更新日  2016.10.03 23:21:29
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Re:2島返還しか実現性はない(10/03)  
昨日の国会でやっていましたね。

2島返還は、半分帰ってくるようなイメージですが、面積では7%です。
戦後70年、すでにロシア人が定住している現状を考えると、これでも厳しいと思います。

中国の面子をつぶして、尖閣問題に火をつけた民主党。
海上保安庁の費用増などの無駄を生み出しました。
今後も、摩擦は続くことでしょう。
真に愚かでした。

民進党は反省してもう少し考えたほうがよいと思います。 (2016.10.04 07:35:10)

Re[1]:2島返還しか実現性はない(10/03)  
inti-sol さん
maki5417さん

>2島返還は、半分帰ってくるようなイメージですが、面積では7%です。

陸地面積はそうですが、経済水域では、境界線の取り方で4割くらいになる可能性があります。

>戦後70年、すでにロシア人が定住している現状を考えると、これでも厳しいと思います。

もちろん、今となっては2島返還も困難は伴いますが、ロシア側は、2島返還について認めることを、少なくともかつては公言していた。国際的に見て、国後、択捉についての日本側の主張に正当性はないが、歯舞、色丹については正当性がある、というところから、返還が実現する可能性はかなり高いと思われます。
旧ソ連崩壊の時に2島返還で合意しておけば、敷居は今よりはるかに低かったでしょうけどねえ。

>中国の面子をつぶして、尖閣問題に火をつけた民主党。

あの時石原が、東京都が尖閣を買うと言い出し、寄付金集めまでやってしまったことが原因です。国が買っていなければ東京都が買っていた、結果としては同じです。諸悪の根源は石原だ。もちろん、漁船の拿捕問題などで無駄に強硬路線で関係悪化を招いたのは民主党政権の責任でしたが。
(2016.10.04 12:44:03)

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