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2020.07.26
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カテゴリ: 政治
尾瀬の写真の続きは次回に回すことにして・・・・・・

「共産主義で世界の覇権握る野望」米国務長官、対中批判強める 中国は抗議


一方、ポンペオ氏は自身の呼びかけを中国の「封じ込め」ではないとも述べた。そのうえで「米国だけで立ち向かうことはできない」とし、国連やNATO、G7、G20が力を結集させるべきだと訴えた。
また、テキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖要求の理由について、「スパイ活動と知的財産窃取の拠点だった」と説明した。
一方、中国外務省は24日、成都の米総領事館閉鎖を米国に要求したと発表。(以下略)

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米中全面対立の様相です。
確かに、現在の中国の政治体制や覇権主義的行動に問題があることは確かです。が、米国がよその国を悪し様に言えるようなことをやってきたのか、今もやっているのか、と言いたい。ポンペオの言い分は、鼻でせせら笑うしかない状況です。
中国のやっていることは、少し前に米国自身がやってた来たことに過ぎない、言ってみれば鏡に映った自分を批判しているようなものです。

>中国の経済発展を後押しして民主化を促すとする米国の歴代政権の「関与政策」

米国の歴代政権が、どこまで中国の「民主化を促す」ことを現実の問題として考えていたかは、極めて疑問です。端的に言って、冷戦後期、中ソ対立が表面化したことから、「敵の敵は味方」で中国を味方につけたかったこと、ベトナム戦争で疲弊し、それ以上中ソ両国をを敵にし続けるのは困難だったこと、そして中国の巨大人口は潜在的に大きな市場となる経済的魅力から中国と接近したのであって、「民主化」というのは、それまで長く対立してきた国との関係を一変させることへの、言ってみれば「言い訳」にしか過ぎないものです。

それまで米国が友好関係を築いてきた台湾の国民党政権は「民主的」でしたか?
今でこそ台湾では総統選挙や議会選挙が普通に行われていますが、米国が台湾を「中国の唯一正当な代表」と認めてきた時代、蒋介石の国民党は台湾で一党独裁体制を敷いており、それ以外の政党は結社禁止、選挙もありませんでした。米国が台湾の国民党政権と友好関係を築いたのは、台湾が「民主的」だったからではなく「親米的」だったからです。


これは、今でも状況は変わりません。充分に民主的とは言えないものの、一応は選挙が行われているイランを米国は目の敵にし続けています。その一方で選挙もない政党結成の自由もない、反政府派は弾圧し放題、殺害し放題という前近代的政治体制のサウジアラビアとは歴代米政権は親しい関係を築いてきました。要するに、イランは半分民主国家だけど反米だから敵、サウジアラビア(の政府・王家)は欠片ほどの民主主義もないけれど親米だから味方、という、それだけのことです。

つまり、「民主主義」とは自らの外交政策をそれらしく見せるための修辞語以上の何物でもない、ということです。

そもそも、ポンペオは民主主義と全体主義を対立概念のように言っているますが、実際にはそうではないことは言うまでもないでしょう。史上最悪の全体主義政権であるナチスは選挙によって多数を得て政権につきました。民主主義の結果非民主的な全体主義政権が選ばれる、そのような例は枚挙にいとまがなく、トランプ政権もその例の一つと私は思います。
他国である香港での政治的自由の迫害は批判しても、自国での黒人差別解消には冷淡な対応しか取らないそんな政権でも、確かに大統領選で多数を制して選出されているのです。

現在は民主主義が危機に瀕している時代である、多くの人がそう考えているでしょう。しかしそれは、「全体主義国が攻撃している」というような外的要因によるのではありません。自壊の危機ということです。まさしくトランプのような人物が選ばれる、いや、トランプだけではありません、ブラジルではボルソナーロ、イギリスではボリス・ジョンソン、日本では安倍晋三・・・・・・、民主的価値観を自己否定するような勢力が拡大し、政権を握っている、いわば民主主義の自己否定現象がどこの国でも起こっていることが民主主義の危機であると私は思っています。

1930年代のナチスやイタリアのファシストの勢力急拡大の背景には世界大恐慌がありました。現在において、民主主義が内側からの危機に瀕している背景にも、経済的な行き詰まりがあることは間違いないでしょう。私は自他ともに認める反アベ派ですが、それでも野党が政権を取れば経済状態が今より好転する、とは信じられないのが現実です(より悪くなるとも思わないですが)。

民主主義だ全体主義だと言っても、政治の最低限の基本的存在意義は、民衆を飢えさせない死なせないことでしょう。それができなければ、その上にどんな立派な理想を掲げても成り立ちません。
さて、中国の国家体制には重大な問題が多々あることは確かです。過去においては大躍進政策の失敗や文革で、国民を飢えさせないという最低限の目的も果たせなかった時期もありました。しかし、直近の新型コロナ禍を別にすれば、21世紀に入ってからの中国の経済発展は目覚ましいものがあります。
今の中国の経済政策は社会主義でもなんでもありませんが※ともかく「共産党」を名乗る政権が「社会主義」市場経済という経済政策を行い、それが史上まれにみる経済発展をもたらしたことは歴然たる事実です。
わずか20年前でも、中国人観光客が世界中を闊歩して各国の観光産業に莫大なお金を落とす時代が来る、そんなことを想像した人がいるでしょうか。

※今の中国の経済政策は社会主義でもなんでもないとは思いますが、世界各国の「社会党」「社民党」「労働党」等々の社民主義政党の経済政策も似たようなものでしょうから、その程度のレベルでなら「社会主義」と言えるでしょう。


「民主主義国陣営」は、経済政策の面で、中国を悪し様に罵れるような、どれほど素晴らしい経済的成果を達成できたのかと考えると、きわめて心もとない。

どこの国でも、自ら「より貧しい国になりたい」などと願うはずもなく、「我々が共産主義の中国を変えなければ」などといくら叫んだところで、それが中国が今より貧しくなる道であれば、米国が望むような方向に中国が変わることなどあり得ません。

いや、中国だけではありません。「国連やNATO、G7、G20が力を結集させるべき」だそうですが、そうすることで、米国以外の国々にいったいどのような経済的利益があるのでしょうか。
米国自身にとっては自らの覇権を脅かす中国が脅威だとしても、米国と中国以外の国にとっては、そんなことは知ったこっちゃないのではないでしょうか。
「米国の利益だけが第一」を標榜するトランプ政権の下で、各国に対して、米国と歩調を合わせて中国への敵対姿勢を取れば、中国と良好な関係を維持する以上の経済的利益を保証できるのか?いやそもそも保証する気があるのか?ということに尽きます。





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最終更新日  2020.07.26 13:06:44
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