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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックにケリは情報不足と区分され掲載されています。情報不足との区分となった理由について「生息状況をはじめとしてカテゴリーを判定するに足る情報が得られていない」と記されています。また、概要で「繁殖地として農耕地をよく利用するため、耕作方法や耕作時期の変化などが、繁殖成績に影響を与えている可能性がある」と報告しています。前記の「生息状況をはじめとしてカテゴリーを判定するに足る情報」について、鳥友とやりとりをしていたところ、採食行動やどのような環境を選択しているか掘り下げてみようと文献などの知見を復習してみました。(視覚に頼った採食と休耕田の存在)兼島ほか(2012)は、岐阜県岐阜市の水田地帯において採食行動や環境選択に関して調査を実施し、採食行動や捕食物について報告しています。(1)採食行動について獲物を見つけて立ち止まり、走り出して、嘴を突き出してくわえ採る、つつき採食を基本としていたと述べています。周囲をよく見て獲物に狙いを定めて捕獲することから視覚に依存した捕食である点が特徴と記しています。さらに、72%の確率で停止したあと4歩進んで捕食行為を行うことが判明したと述べています。歩行前から捕食地点までの距離、4歩あまり前方までの視界が開けていることが採食環境のひとつとして考えられると報告しています。(2)捕食物にについて調査ではカエル6回、ミミズ39回、カタツムリ11回、水124回、不明644回との結果だったと記していますが水については同時にプランクトンや小型の水生昆虫を捕食している可能性を上げてます。また、水田のステージ別にみると、田植え前はミミズやカタツムリ類、田植え後期から中干前には前者にくわえてカエル類を捕食、中干期には小さな餌生物、収穫期にはミミズ類、カタツムリ類などを捕食していたと述べています。なお、草丈が40cmをこえて採食が困難となる中干期以降で休耕田に分布が移動していたと記しています。(帰還性の強さ)私共が2009年秋に千葉県流山市に広がる水田地帯でケリ11羽の姿をみつけて以来、2026年2月までの17年にわたりほぼ同じエリアでその姿を見かけています。しかし、物流団地の建設が進行中で隣接する水田地帯も売却され、次から次に造成がされているため、越冬地が風前の灯です。ケリは帰還性が強いのかもしれないと思い、文献で同様のことが記されていないかを調べてみました。すると毎年定期的に同じ営巣場所に帰還すると記載されている文献を見つけました。新保ほか(1999)は、1998年に野田市今上でケリが繁殖した件を報告しています。2009年秋から2026年2月の間の冬期に観察しているケリは、前記繁殖地から2km程度の距離しかなく、ほぼ同一エリアとみて差し支えないと思われます。繁殖期、冬期ともに生息していることになります。一体に広がる水田地帯であることがその生息を支えているとも考えられます。このほか、次の文献が同じ営巣場所で営巣、帰還性の強さにふれていました。脇阪ほか(2018)は、京都府京都府の巨椋池干拓地でケリに関して寿命と繁殖能力の調査を行った結果を報告しいます。報告の中に「毎年定期的に同じ営巣場所で営巣する帰還性の強い個体がいる 一方で、必ずしも営巣場所に毎年戻らずに、空白年を経て帰還する個体も存在した」「早成性のヒナは親鳥から給餌を受けずに自ら採餌する 。そのため ヒナが成長に必要な餌量を確保するには、同一田面に留まるよりも隣接田面へ移動する方が有利なのかもしれない」と報告しています。河地(2018)は、栃木県北東部で行ったケリの調査結果を報告しています。報告では「ケリは、年を隔てても同じ営巣場所を利用し続ける帰還性の強い鳥であることが確認された。しかも、雌よりも雄にその傾向が強く見られた。同じ営巣場所を継続して利用した年数は,雌が平均2.4年に対して、雄は平均6.1年で有意差が認められた」と報告しています。(ケリの生息を可能にする環境)環境省(2026)の冒頭に「各地域で積極的な生息・生育地の保全活動等が展開され、対象種の保全が進むことが期待されます」と記されています。前進させていくためには、レッドデータブックが種の基礎的情報を提供する役割を果たすことが重要と考えています。(引用)新保國弘・柳沢朝江・片山真智子・北城道夫・柄澤保彦・桑原和之.1999.千葉県におけるケリの繁殖記録.Strix.第17巻.p93-99.日本野鳥の会.兼島香織・千家正照・伊藤健吾・大西健夫・平松 研.2012.水田地帯におけるケリの採食行動と採食環境の選択.農業農村工学会論文集.no279.pp81-88脇坂英弥・脇坂啓子・中川宗孝.2018.巨椋池干拓地におけるカラーリングをつけたケリの観察.pp1河地辰彦.2018.ケリ Vanellus cinereus のつがい関係の継続年数および離婚再婚の例.鳥類標識誌.第30巻.p71–79.環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)1枚目:2019年11月17日、2枚目:2020年11月7日、3枚目:2021年12月16日、4枚目:2021年11月10日いずれも流山市(いずれの撮影地も物流団地造成工事中で立ち入りができないところがほとんど)
2026.09.07
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昨日、茨城県稲敷市浮島でオオハシシギ夏羽を観察できました。類似種のシベリアオオハシシギとの違いを復習してみました。(昨日観察したオオハシシギの特徴)・眉斑がありました。・足は黄緑色で、嘴は長くて基部に緑色味がありました。・下面が一様に赤褐色に見えました。(春では下面の各羽に横斑と白い羽縁が目立ちますが、白い羽縁と横斑が擦り切れて一様に見えたと思われます)・額から後頭は黒褐色。・春に見かける夏羽にみられる腹から下尾筒にかけての黒斑が見られます。観察した個体には黒斑の名残が少し残っていました。(オオハシシギとシベリアオオハシシギと比較すると)昨日観察したオオハシシギと2013年7月に葛西臨海公園で観察したシベリアオオハシシギを比較してみました。・上面の各羽はシベリアオオハシシギでは笹の葉状で、先端が尖り気味に見えます。オオハシシギでは上面の模様は複雑なパターンで、三列風切は一様に見えます。・嘴に着目すると、シベリアオオハシシギは太く、特に嘴基部の太さが目立ちます。下嘴はほぼ黒く見えました。・シベリアオオハシシギは腰から尾に黒褐色の横斑が見え、脇から下尾筒が白い。オオハシシギは春先の個体では腰から尾に黒褐色の横斑があり、下面は赤褐色。・記録写真はありませんが、シベリアオオハシシギは翼下面が白いのに対してオオハシシギは翼下面に黒褐色の小斑があります。このため、灰色味があるように見えます。(繁殖地の違い)・オオハシシギは、吉井(1988)が報告しているように、シベリア東北部かアラスカの一部で繁殖し、シベリアオオハシシギの繁殖地はシベリアオビ川流域と中国北東部に局地的と報告されています。(写真)オオハシシギ:2025年8月24日茨城県稲敷市シベリアオオハシシギ:2013年7月7日都内江戸川区葛西臨海公園(引用)吉井正.1988.コンサイス鳥名事典.p95、p259、.三省堂.
2025.08.25
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これから夏にかけて森林、林などでキビタキと出会う時期となりました。繁殖期に空中を移動する昆虫類を空中で捕獲する姿を捉える姿を見かけます。実はこの採餌高が雌雄で差異があること、植生によって採餌する高さが違うことが研究者の調査で判明しています。参考としてその一部を紹介します。岡久ほか(2012)は、山梨県富士山麓の落葉広葉樹林と常緑針葉樹林でキビタキを対象として雌雄で採餌行動に違いがあるか、植生に応じた採餌行動で雌雄の差があるかを調査した結果を報告しています。その結果、キビタキの雄は植生に関わらず樹冠下部で囀り、なわばりの防衛のためにソングポストに留まっており、採餌高はソングポストの高さのみによって決まっていたことが判明しました。一方、キビタキの雌の採餌高には巣の高さが影響していたことが判明し、巣の傍で採餌する傾向があり、巣が高い位置にあるほど高い位置で採餌を行っていたと記しています。さらに、雌は植生によって採餌する高さが異なっており、常緑針葉樹林では落葉広葉樹林より高い場所で採餌を行ったと述べています。調査結果から、キビタキ雌雄で採餌高に性差が見られ、それは雌雄の繁殖分担と環境に応じて採餌戦略を変化させていたことがわかったとむすんでいます。(引用)岡久雄二・森本 元・高木憲太郎.2012.キビタキの採餌行動の性差.日本鳥学会誌.第61巻.p91-99.(写真)2024年4月18日水元公園、2016年4月24日松戸市で撮影
2024.04.19
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鳥友から干潟のシギ・チドリは満潮の時はどうしているかと質問をもらいました。文献に報告されている内容を紹介します。(1)水底に餌がある時間帯はどうしているか守屋(2023)は、「シギ・チドリはどうしているかというと、消化のために羽を休め、羽繕いをしたり、眠ったり、無駄なエネルギーを使わないようにジッとしたり(loaf)と休息する時間をとっています。この休息時間のために滞在する場所も実は重要です」と述べています。さらに、「利用されているのは、潮間帯上部の干潟から浜へ上がる移行帯部分、後背地にある塩性や淡水の湿地、マングローブの枝や根、岩礁などの自然のねぐらのほか、養殖池、水田やハス田などの耕作地、杭、海苔ヒビ、堤防などの港湾施設、塩田(国内にはほぼありません)、下水処理池などの人工的な場所もねぐらとして利用されます」と報告しています。千葉県船橋市潮見町のふなばし海浜公園先の三番瀬ではどうしているかを見てみると、満潮時には東突堤(ひがしとってい、緯度35.6、経度139.9)の堤防で休むシギ・チドリを多く見かけます。アップした写真は、東突堤と隣接する干潟の区画を仕切るパイプと網が設置されているエリアで観察・撮影したものです。(2)休息場の再生守屋(2023)は、福岡県博多湾東部の名島海岸、多々良川河口で2007年に休息場の再生が実現した事例を紹介しています。多々良川河口は、鳥類が満潮時に休息できる河川周辺の農地や荒れ地が人間により開発され住宅、倉庫、商業施設などに変化しました。状況を憂慮した住民が行政に働きかけを行い、川底に杭を打ち込み板や短管を横に渡した止まり木状のものを設置しました。設置後直ぐに利用したクロツラヘラサギを始め、シギ・チドリ類、カモメ類、ウ類、サギ類と言った多くの水鳥に利用されたと記されています。また、名島海岸では親水空間の造成と養浜が行われ餌場と休息場を再生しました。休息場は、海岸から少し離れた場所に、事業で使う石材を高さ2.4m、幅4.4mの島状に積み上げてのものと記されています。満潮時のねぐらとして利用され、渡り期や越冬期のハマシギなど利用され、複数種のシギ・チドリが利用していると報告されています。あわせて、習志野市谷津干潟での盛土の造成を紹介しています。2019年度に国指定谷津鳥獣保護区保全事業推進事業で浚渫土壌の活用の一環として盛土が造成されました。殻や土砂泥を盛土しましたが、土砂は流れて貝殻が主に基質として残り、通称「貝殻島」(約 10m×10m)と呼ばれています。満潮時に利用される場所が少なかったため、満 潮時の休息場所としてシギ・チドリ類に利用されてお り、定着の効果があるとのことです。また、越冬時のハ マシギ、渡り期のキアシシギ、チュウシャクシギは夜間のねぐらとしても利用しているとのこと。(引用)服部 卓朗.2023.博多湾東部におけるシギ・チドリ類の休息場再生.バードリサーチ水鳥通信.2023年9月号.p6-7.守屋 年史.2023.谷津干潟の盛土の利用.バードリサーチ水鳥通信.2023年9月号.p7.(写真)1枚目:ミヤコドリ(セグロカモメ、カワウ)2022年3月3日、2枚目:ダイゼン2021年8月6日、3枚目:オオソリハシシギ(ウミネコ、コアジサシ)2021年8月6日、4枚目:トウネン2023年9月13日、5枚目:ミユビシギ(コアジサシ)2021年8月6日、6枚目:ミユビシギ(ダイゼン)2023年9月13日、7枚目:ハマシギ(ダイゼン)2022年3月4日、8枚目:ソリハシシギ2023年9月13日、9枚目:オニアジサシ2020年1月13日、10枚目:コアジサシ2019年8月12日いずれも三番瀬(注意)立ち入り禁止エリアへの立ち入りと火器使用は厳禁です。
2026.09.06
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6月4日に柏の葉公園近郊でヒメアマツバメの巣を発見した旨をリポートしました。鳥友から巣はどのように作られているものなのかと質問をもらいました。堀田(2012)は、ヒメアマツバメの分布や生息環境、生活史などを整理し報告しています。それによると、巣は雌雄共同で、空中で羽毛や植物の葉、茎などを採集し,それらを唾液で貼り付けて半球状の巣を鉄筋コンクリートづくりの建造物の庇下などにつくる。造巣期間は長く,1歳のペアで約5か月,2歳以上のペアで約2か月かかると述べています。また、内部は羽毛などでしっかり裏打ちされている写真を掲載しています。写真は、一枚目はイワツバメの古巣の上から作った巣、二枚目は同日に観察した昨年使っていたものです。三枚目は昨年7月11日に観察した巣とヒメアマツバメ、四枚目は2019年9月19日に観察した巣とヒメアマツバメ、五枚目は2018年8月22日に観察した巣とヒメアマツバメです。柏市でヒメアマツバメが観察されたのは2015年のことですが、産卵・育雛した確証は得ていないので根気よく観察をしてまいります。(引用文献)堀田昌伸.2012. ヒメアマツバメ.Bird Research News Vol.9 No.6.p4-5.
2022.06.09
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鳥友から水元公園で観察した所謂ベンケイヤマガラについて亜種でなく変異個体ということだが、変異の原因は何かと質問をもらいました。観察されている個体のDNAを調べないと確定的なことは申し上げられないものの、ヤマガラとコガラの交雑、ナミエヤマガラの羽色変異個体が飛来している可能性などが考えられると返事をさせてもらいました。なお、写真はイメージとしてアップしもので水元の濃色化した個体ではありません。(1)ベンケイヤマガラの論文への登場私共の手元には論文がないのですが、理学博士黒田長禮氏の「本邦産ヤマガラの色變型と雑種」に博士が1925年3月銀座松坂屋でベンケイヤマガラとして入手し、飼育したとの記載があると友人より教えてもらいました。なお、三島(1969)に本邦産ヤマガラの色變型と雑種に報告されているヤマガラは、ヤマガラとコガラの交雑個体である旨の記載があります。(2)亜種ナミエヤマガラで見られる高い羽色変異について上田ほか(2006)は、2003年から2004年の繁殖期に伊豆諸島神津島でに亜種ナミエヤマガラPv. namiyeiを捕獲し羽色などを調査した結果を報告しています。報告によると、本土に生息する亜種ヤマガラPv. variusや伊豆諸島南部に生息する亜種オーストンヤマガラP.v. owstoniでは見られないほどに、頬のパッチの色彩が幅広く変異し乳白色から煉瓦色まで様々な個体が存在すると記しています。また、要因として、神津島個体群が複数の亜種からなっている、さまざまな雑種の存在、浸透交雑、近親交配などの可能性を指摘しています。このうち、浸透交雑について、亜種ヤマガラPv. variusや亜種オーストンヤマガラPv. owstoniが神津島に侵入し、雑種を形成していれば、遺伝子が浸透する可能性は充分考えられるとしている点は注目されます。(引用)三島冬嗣.1969.ヤマガラ× コガラの雑種およびアオジの淡色型について.山階鳥研報.第5巻.第6号.p92-94.上田恵介•山口典之・森本元•福永杏.2006.稀少鳥類ナミエヤマガラの基礎生態研究一少ない生息数が引き起こす独特な生活史形質一.プロ・ナトゥーラ・ファンド第15期助成成果報告書.p39-46.(写真)2020年10月25日柏市内で撮影一般的な亜種ヤマガラの写真で、濃色化した個体ではありません。
2023.10.04
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4月に入ると水田にムナグロが飛来し、初夏到来を実感できます。胸が黒いチドリ科ムナグロとダイゼンの違いについて質問をもらうことがあります。違いについて整理してみました。(ムナグロとダイゼンの飛翔している場面の決定的な違い)決定的な違いは、ダイゼンの脇羽は黒く、ムナグロの脇羽は黒くないことにあります。飛翔している時にこの点を確認できれば遠距離であっても種類の同定が可能です。ダイゼンでは年齢に関係なく翼下面の大部分が白く黒い脇羽が目立ちます。対するムナグロは、翼下面は淡い灰褐色で、脇羽は淡褐色でありません、また、飛翔時に見えるムナグロの腰は褐色斑があり白く見えず、翼帯は不明瞭です。ダイゼンでは飛翔時に翼上面に明瞭な白帯が出て腰が白く見える点で違いがあります。(ムナグロ雄夏羽について)ダイゼン雄夏羽は、頭頂が白く、顔、腹が黒く、体上面は白く黒斑が散在します。ムナグロ雄夏羽では、頭頂には黄褐色斑と黒色斑があり、ダイゼン夏羽のように白くはありません。額から側頸、脇に続く白い帯は下尾筒まで続いていて体上面は黄褐色、黒色、白色の斑模様があります。(写真1枚目、2枚目のムナグロと7枚目のダイゼン成鳥をご覧ください)(ムナグロ夏羽、冬羽から夏羽に移行中の個体)写真3枚目から5枚目が冬羽から夏羽に移行の個体です。同じ水田に採餌しているムナグロを観察していると、実に羽衣はいろいろです。写真5枚目のような顔の黒色が不鮮明で下面の黒色斑がで始まった個体を見かけたと思ったら、換羽が進行して3枚目、4枚目のような顔や下面の黒さが濃くなっている個体と遭遇します。(ムナグロ幼羽)写真6枚目は手前が幼羽、奥が冬羽から夏羽の換羽が進行している個体です。幼羽は冬羽に似ていますが、眉斑の黄色味が強く、背や翼の黄色味が出ています。(ダイゼン雄夏羽について)写真7枚目はダイゼン成鳥夏羽です。頭上、背、翼に白斑が散在しています。くわえて、額から脇にかけての白い帯が目立ちます。ダイゼンの頭上は白色ですが、ムナグロの頭上は黄・黒・白の斑があります。このほか、ダイゼンは頚が太く、嘴も太い印象があります。(ダイゼンの冬羽から夏羽に移行中の個体)写真8枚目は、ダイゼンの冬羽から夏羽に移行中の個体です。顔と下面の黒色が濃くなりつつあります。(写真)1枚目:ムナグロ、2020年4月26日印西市、2枚目:ムナグロ、2022年5月4日手賀沼沿岸、3枚目:ムナグロ、2000年5月3日茨城県、4枚目:ムナグロ、2020年4月25日手賀沼沿岸、5枚目:ムナグロ、2019年4月24日手賀沼沿岸、6枚目:ダイゼン、2021年4月28日船橋市、7枚目:ダイゼン、2022年4月21日船橋市で観察・撮影
2026.04.02
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暮れの11日に手賀沼沿岸でシジュウカラガンを観察した旨のリポートしました。その後、複数の方がその姿を観察なさっていますが、新年どうしているだろうと再び訪ねました。オオバンやカンムリカイツブリ、他の水禽の群れの中にその姿はありました。活発に動きまわり、餌をついばんでいました。このほか、沼の水面の杭にミサゴの姿、近郊の水田地帯でノスリ、チョウゲンボウ、トビと猛禽類も健在。また、沿岸の葦原にはホオジロ、オオジュリン、その横をカワセミが通過したり見応えがありました。なお、JK77の標識が装着されているコブハクチョウですが、標識が邪魔なのか何度も嘴でつつく動作をみせていて気の毒な印象を持ちました。(写真)2022年1月02日撮影(備考)シジュウカラガンの観察地は撮影者が殺到する可能性もあるので非公開とします。お問い合わせをいただいたとしてもお伝えいたしかねます。
2022.01.02
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秋の渡りの時期、カッコウ科の鳥類が公園、霊園などに立ち寄る姿を見かけます。識別ポイントは、鳴き声、大きさ、上面の色、体下面の横斑、下尾筒の色と横斑、初列風切の横斑、虹彩の色です。(1)腹の横斑カッコウ科のジュウイチ、カッコウ、ツツドリ、ホトトギスのうち、腹の白地に黒色横斑があるのはカッコウ、ツツドリ、ホトトギスです。カッコウの黒色横斑は細い11~13本、ツツドリは間隔の広い太めの横斑が9~11本、ホトトギスは太めで間隔のある黒色横斑が7~9本です。なお、ジュウイチには横斑はありません。なお、カッコウは後頭に白斑があります。一枚目の写真は昨日八柱で観察したツツドリ、二枚目の写真は2022年9月7日に都内で観察・撮影したツツドリです。三枚目、四枚目は2017年9月2日野田市で観察・撮影したカッコウです。(2)下尾筒の横斑と色下尾筒に注目してみると、ジュウイチ、ホトトギスには横斑は見えず、カッコウ、ツツドリには黒色横斑があります。また、カッコウでは白地に細かい黒色横斑、ツツドリでは淡いバフ色にはっきりとした黒色横斑があります。一枚目も二枚目のツツドリと三枚目、四枚目のカッコウを比較してみると、違いがおわかりいただけるものと思います。
2023.09.06
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湖沼の鳥を探索しに出かける予定でしたが、北北西の5mをこえる冷たい風が吹き抜けていたので変更し、成田市坂田ヶ池から栄町房総のむらのエリアを探索しました。池には、カルガモとマガモの交雑個体1羽(頬が赤褐色で、胸が赤茶色、三列風切が淡褐色、脇の羽縁はぼやっとした印象)、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ミコアイサ、カンムリカイツブリ、カイツブリの姿がありました。また。岸辺に近い木の枝にはカワセミが枝に止まり小魚を捕獲している光景を目撃しました。このほか、林の斜面でトラツグミが立ち止まって首をかしげて地面の方向に耳を傾けているような素振りを見せたと思ったら、ミミズらしきものを引き抜いているような光景を見かけました。(写真)2025年2月9日撮影(トラツグミは2023年2月23日撮影)
2025.02.09
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鳥友から3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」が公表されリストの解説板である第5次レッドデータブックについて質問をもらいました。質問は、ハヤブサについてレッドデータブックに「2000年代に入り、これまで生息や繁殖が確認されていなかった地域で、個体の目撃や生息の事例が増えていることから、個体数は回復してきていると思われる」と記載があるが、手賀沼とその周辺地域での状況はどうかというものでした。(手賀沼とその周辺地域におけるハヤブサの観察記録)(1)昭和中期以降の観察記録我孫子市(1995)は、鳥類の生息状況について文献に報告されている記録をもらいました整理し報告しています。報告には、「1959年-1969年の間にトビ・クマタカ・チュウヒ・ハヤブサの4種が記録」、1970年から1980年代になると、ハヤブサを含むワシタカ類の記録があると記されています。(2)手賀沼とその周辺地域の観察記録1973年から2000年の間では観察記録は見当たらないが、2001年12月に手賀沼沿岸で観察されて以来断続的に観察されています。その後、繁殖期である2008年5月、2009年4月に姿が観察され、2020年8月には柏市内で飛翔する姿が目撃されています。さらに、2024年6月、2025年4月に柏市内で姿が観察されています。このうち、2025年4月では高層住宅の一角で繁殖の可能性が考えられる行動が見られています。(3)全国的なハヤブサの繁殖状況バードリサーチ(2025)は、全国145地点におけるハヤブサの繁殖状況について収集した情報を整理し報告しています。報告には「繁殖成績を営巣地タイプ別に比較すると、と自然崖では繁殖成功率が高く,人工崖や人工構造物では繁殖成功率が低い」、「繁殖に成功した巣の巣立ちビナ数について見ると,自然崖では巣立ちヒナ数が少なく、人工構造物では多いという傾向が見られました」と記されています。(4)レッドデータブックが指摘している生息状況の悪化報告には、「レジャーの影響による営巣放棄と思われる事例が確認されており、その他の地域でも同様の影響が指摘されている」と記載されています。(写真)2021年12月4日茨城県、2025年4月11日千葉県で観察撮影(引用)我孫子市.1995.我孫子市自然環境調査 鳥類調査報告書.p81-82.バードリサーチ.2005.ハヤブサの繁殖状況調2025年 年次報告.pp2.環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.
2026.03.20
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先週25日に葛西臨海公園でカラシラサギと出会うことができました。葛西では2008年9月14日に観察して以来、16年ぶりの再会でした。雨降りでフィールドに出かけられないので、特徴を復習していました。(アップした画像のうち、コメントがないものは葛西で撮影)(1)観察した個体について観察した個体は夏羽で、コサギと違ってふさふさした冠羽、嘴のベースが黄色で基部から真ん中あたりまで赤っぽく、眼先は青緑色の婚姻色個体でした。なお、足は黒色、趾は黒っぽく見えていますが本来は黄色です(泥で汚れていた可能性あり)(2)夏羽と冬羽について前回の個体は嘴が黒味がかって基部近くが黄色で冬羽にかわりつつあり、後頭の冠羽は短いものが残っているだけでした。完全な冬羽の冠羽はなくなります。一枚目の画像:夏羽、2024年6月25日撮影、二枚目の画像:冬羽に換羽中、2008年9月14日撮影(3)嘴の長さ嘴先端から後頭までを100とすると、カラシラサギでは嘴が35%、コサギが54%を占めています。第一印象ではカラシラサギの嘴が長く感じましたが、嘴の割合を調べてみると逆でした。三枚目の画像:2024年6月25日撮影(左カラシラサギ、右コサギ)(4)後頭の冠羽画像では14本まで数えることができました。コサギより冠羽の本数が多いのがわかります。なお、コサギの冠羽は2本と記している図鑑類がほとんどですが、その長さは個体差があります。四枚目の画像:後方からの姿、2024年6月25日撮影五枚目の画像:コサギ、2022年3月5日谷津干潟で撮影(5)餌の取り方の違いカラシラサギは、魚の動きを見て、バスケットボールでいうピボットターンのような動作をしているのを観察しました。足を軸にして90度近く回るような動きをしていました。それに対して、コサギは魚を狙う時、浅瀬を直線的に羽を広げて移動し小躍りするようにステップを踏んで水中の魚を驚かせているように見える動きをしていました。同じサギなのにずいぶん違いがあるものだと思いました。六枚目、七枚目の画像、2024年6月25日(最初左側を向いていたものがくるりと回転)八枚目の画像:コサギ、2020年9月20日撮影
2024.07.01
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朝から晴れとなったものの北北西の風が5m以上で、鳥見には不適でした。しかし、風が避けられてカモの仲間を観察できるフィールドの中から成田市坂田ヶ池総合公園に出かけることにしました。到着して池にいる水鳥を見ていくと、マガモ、カルガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロ、ミコアイサ、オオバンが羽を休めていました。今季まだ姿を観察できていなかったミコアイサは、成鳥雄、目先が黒くない雄エクリプス、目先が黒い雌恋を観察できました。トモエガモは頭部が暗色に見えて目の下に黒条痕があり長い肩羽が目立った雌個体でした。頬を膨らませる光景も披露してくれました。このほか、ハシビロガモはエクリプス個体が生殖羽に換羽中の個体、雄生殖羽個体、オオバンは白い顔板の大きい成鳥、小さい若鳥を見つけました。また、帰り際にヒッヒッと鳴き声がしてその方向を注目すると、後頭部が白いジョウビタキ雄の姿を見つけました。(写真)2024年12月12日撮影
2024.12.12
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タカ科のサシバは、一夫一婦制での繁殖とされていますが、2羽の雄が給餌に参加する協同繁殖の形態をとったとの観察報告があります。2023年4月9日に手賀沼沿岸でサシバ雌1羽をめぐって2羽の雄が争奪戦を展開している姿、同月14日同地でサシバ雄2羽、雌1羽が鳴きながら移動する姿を目撃しました。このほか、2022年4月にも別の谷津田で3羽のサシバが鳴きながら移動しているのを観察しています。(成鳥を同時に3羽観察した事例)前澤(1990)は、三重県で成鳥3羽を同時に観察した内容を報告しています。1988年6月から7月にかけて合計3羽の親鳥が巣内のヒナを養育していた光景を観察したと報告しています。二羽の雄のうち1羽が巣を訪ねた回数は4回,別の雄が訪ねたのが1回、雌が22回であり、雄の2羽がヒナに運んだ食物はほとんどカエルであるのに対して、雌はシマヘビ、モグラを運んだ。また、雌はヒナの巣立つ2日前さかんに松の青葉のついた小枝を巣内に運びこんだのを観察したと記しています。そのうえで、複数の雄はそれぞれヒナの父親である可能性があると結んでいます。(複数の雄を識別するために)サシバは、五百沢(2000)が述べているように、淡色型(頭部は灰褐色で眉斑はほとんどなく胸は一様な暗褐色で腹は横斑状)、暗色型(全身黒褐色で虹彩は黄色。性別は外観からわからない)が存在しています。手賀沼沿岸で観察した個体を復習してみるとほとんどが淡色型ですが、全身赤褐色味が強く胸も赤褐色の個体を2017年7月に見かけたことがあります。(写真)一枚目:2017年7月2日、二枚目・三枚目:2023年6月15日、四枚目:2016年4月30日、五枚目:2019年4月24日、六枚目:2020年6月17日、七枚目:2021年4月11日、八枚目:2020年4月11日いずれも手賀沼沿岸で撮影一枚目の個体は全身赤褐色で、胸も赤褐色、虹彩は黄色で眉斑はほとんどなし。二枚目、三枚目の個体は頭部が灰褐色で胸が濃い褐色で、虹彩は黄色。四枚目の個体は頭部が灰褐色で胸は小豆色、虹彩は黄色。五枚目の個体は四枚目の個体とほぼ同様。六枚目の個体は頭頸部まで灰色で、眉斑はなし。虹彩は黄色七枚目の個体は四枚目、五枚目の個体とほぼ同様八枚目の個体は、頭頸部まで灰色で額と喉の白さが目立つ個体。(引用)前津昭彦.1990.サシバの複数雄をともなった繁殖例.Strix.第9巻.p225-229.日本野鳥の会.五百沢日丸.2000.日本の鳥550.山野の鳥.p36-37.文一総合出版.
2025.04.13
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印旛沼沿岸に姿が見られるモモイロペリカン(通称ガー君またはカンタ君)は、2002年に姿を観察して以来、早25年が経過しています。それ以前に姿があった可能性もありますから、年齢は25歳以上ということになります。先週5月29日に観察した際は、体が濃いピンク色となっていました。これまで観察した際に撮影した画像を使って羽色のいろいろを整理するとともに知見を整理してみました。(ピンク色への変化)サンシャイン水族館オンラインショップが紹介している中に、羽の色の変化について次のように記されています。羽の色が変化する仕組みには諸説あり、食べる餌の成分により羽の色が変わるともいわれています。モモイロペリカンのお尻の近くにある尾脂腺からは、防水効果のある油脂が分泌されており、それを羽に塗ることで際にピンク色に変化します。(https://onlineshop.sunshinecity.jp/blog/post-3828/)写真1枚目は2026年5月29日の撮影したもので体が濃いピンク色、写真2枚目は漁師の船に同乗しているもので体は白色です。(モモイロペリカンの喉袋)前記ホームページには、喉袋についても解説があります。内容は、「喉袋の皮膚はゴムのように柔軟に伸び、なんと最大で10Lほどの水が入ります。喉袋に入った水はくちばしの端から排水。上下のくちばしがうまく噛み合う様になっていて、中のものを出さず、水だけ出すことができ、魚だけを飲み込める仕組みになっています。大きなくちばしと喉袋を広げて魚を捕まえる様子は、なかなかの迫力です」と記されています。写真3枚目は2024年7月3日に撮影の姿、写真4枚目は2019年7月29日撮影の姿です。(印旛沼のモモイロペリカンの雄それとも雌?)外観からは雌雄の識別をするには難しいと聞いていますが、外観から識別する方法がないかと調べてみました。日本平動物園のホームページに「繁殖期の間、オスは顔の皮膚が黄色がかったピンク色になり、メスは明るいオレンジ色になる。脚はかすかに茜色を呈する」と記されていました。多磨動物園のホームページにも同様の解説がありました。(https://www.nhdzoo.jp/animals/naka.php?animal_uid=168)(https://www.tokyo-zoo.net/tama/encyclopedia/great-white-pelican/index.html)(風切について)モモイロペリカンの幅広の翼を広げると黒い風切が見えます。写真5枚目から8枚目が翼を広げた際に見えた黒い風切です。桐原(2000)が述べているように、風切は翼下面でもはっきりと黒く、雨覆の白と黒との境が明瞭です。印旛沼の個体では観察したことがありませんが、ヨーロッパの集団がアフリカのに渡り越冬をする際に幅広い翼を広げて遠くまで出かける姿が文献で紹介されています。(冠羽について)後頭部に房状の冠羽があります。寝かせている時と冠羽を起こしている時の形状の変化があります。写真9枚目、10枚目がその光景です。(ダイナミックの水浴び)船着き場近くの水域で水浴びをする光景を見かけます。写真11枚目がその光景です。船着き場から水をすーと移動し、大きな翼を羽ばたき水浴びを行っていました。(引用)長谷川博.1991.カツオドリ、ペリカンの仲間たち.朝日百科 動物たちの地球.p6-61.朝日新聞社.(写真)1枚目:2026年5月29日、2枚目:2021年10月30日、3枚目:2024年7月3日、4枚目2019年7月29日、5枚目:2025年3月10日、6枚目:2021年10月30日、7枚目:2021年6月5日、8枚目2021年3月6日、9枚目2018年12月2日、10枚目:2018年12月2日、11枚目:2021年3月6日撮影
2026.06.05
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昨日、稲敷市浮島でシギ・チドリとの出会いを楽しみました。鳥友からウズラシギ成鳥と幼鳥との識別について質問をもらいました。(1)成鳥の胸から腹の密度と胸から脇のV字斑写真1枚目から3枚目が昨日観察したウズラシギ夏羽で、頭部と上面の赤茶色が淡く胸や脇にかけてV字型の斑がありました。春先の夏羽では頭部と上面の赤茶の色が強いのとは違っています。また、昨日観察していて発見したのが上尾筒にもV字斑があることです。(写真3枚目)なお、8月に見かける夏羽で羽縁が擦り切れ黒ずんて見える個体と遭遇することがあります。(2)幼羽写真4枚目から6枚目が幼鳥です。眉斑がはっきりとしており、胸は橙色味をおび、胸と腹の境界はぼやけています。胸や脇にはV字斑はありません。(近似種のアメリカウズラシギでは喉から胸まで密に縦斑があり、腹以下は斑はなく境界線ははっきりしています。なお、眉斑はウズラシギのような白さはありません)浮島では、幼鳥の姿は8月下旬から11月の間に姿を見かけます。(ウズラシギの越冬地と繁殖地)吉井(1988)が「繁殖地はシベリア北東部で局地的(中略)、ニューギニア、オーストラリア、ニュージーランドで越冬」と報告しています。また、近似種のアメリカウズラシギは「シベリア北部と北アメリカ北部で繁殖しオーストラリアや南アメリカで越冬」と記しています。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p66.(写真)1枚目から3枚目:2026年8月31日稲敷市、4枚目:2021年10月18日稲敷市、5枚目:2021年9月24日稲敷市、6枚目:2023年10月6日稲敷市、7枚目:2021年9月24日稲敷市、8枚目:2019年11月9日稲敷市
2026.09.01
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9月に入りエゾビタキが飛来したとニュースが届く時期となりました。その識別での参考資料を提供します。(若鳥と成鳥の識別)エゾビタキは、胸から脇腹にかけて縦斑があります。太くてより明瞭なのが若鳥、太くないのが成鳥です。一枚目の写真は、2021年9月8日成田市で観察・撮影した若鳥です。二枚目の写真は、一枚目と同地で観察・撮影した成鳥です。(嘴の形状で近似しているサメビタキ、コサメビタキと比べてみる)エゾビタキの嘴の形状を下から見ると、二等辺三角形で内側に凹んでいます。あいにくエゾビタキの写真しかありませんが、サメビタキは嘴が短く正三角形をしています。また、コサメビタキは二等辺三角形で外側に膨らんでいます。三枚目、四枚目の写真はエゾビタキを下方向から見たものです。(嘴の形状に関する引用文献)渡辺修.2003.考える識別・感じる識別.Birder.第17巻.第5号.p105.文一総合出版.渡辺修.2015.夏から秋に見られるヒタキ・ツグミ類識別ポケットガイド.Birder.第29巻.特別付録.
2023.09.02
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サギのコロニーは埼玉県では久喜市と越谷市の2地区のみが残っているだけです。昨年レジ袋のようなものが、従来サギが餌をとるために飛来する木々に人為的に結ばれていました。今シーズンも同様のものが昨年と違う場所にセットされていました。その効果は絶大で越谷市中島の昨年まで営巣していた場所にサギの姿は皆無でした。かわって対岸の吉川市側の一角にサギの混群が造巣中でした。今後の推移を見守っていきたいと思います。(観察できたサギ科の鳥)真夏並みのお日様が照り付けるので混群の姿のあったエリアの木陰は快適そのものでした。ゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギがそれぞれ造巣している姿を観察しました。嘴が黒色で目先が緑色のダイサギ、嘴は黒色で目先の裸出部が黄色のチュウサギ、黒い嘴と嘴が細長いコサギ、頭頂から背が紺色で光彩が赤いゴイサギ成鳥、全体に褐色で白と褐色の斑が入るゴイサギ幼鳥の姿を観察しました。なお、コサギの撮影は枝に隠れてしまったのでアップできずご容赦ください。(写真)2026年5月19日撮影(8枚目、9枚目が本日の越谷市側の光景、10枚目はレジ袋のようなものがセットされていた昨シーズンの光景)
2026.05.19
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昨日、5月12日に観察したのを最後に渡去し行方不明だったツミの姿を目撃したことをリポートしました。今朝は朝まで雨が降っていたものの、やみ間がありこんな日はツミの日光浴を観察できる可能性が高くなります。同時に初列風切の状態を確認できる絶好のチャンスでもあるのでうきうきしながら現地に向かいました。複数のオナガが鳴きながらツミを追尾している姿を目にしたので、落ち着くまで林の一角で待機していると、電柱の上に雌成鳥が止まり、望んでいた通りの日光浴を披露してくれました。今朝観察した限りでは、換羽ははじまっていないようでした。(初列風切の状態)ツミの初列風切は11枚あります。初列風切は内側から外側にむかって数えます。研究者はP1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、P10、P11と表しています。(ツミの複数の換羽様式を持つ)産卵前の時期は、ツミの羽の状態を注目する絶好の時期です。森岡ほか(1995)が「ツミは年一回完全換羽する、5月頃から体羽から換羽を開始し少し遅れて風切の換羽が続く、雌は雄より早く抱卵を開始すると同時に換羽」と報告していることを考えると、換羽がどのようにスタートするかを観察できるチャンスと考えられるからです。井関ほか(2012)は、ツミに関して一般的なタカ科とは異なる換羽をしている、ハヤブサ科と同じタイプの換羽パターンであったと考えられたと報告をしています。報告では、「換羽の開始時期が早く、渡る前に越冬地で一部を換羽しているという共通点」があり、「P1 のみ換羽した個体(愛媛・繁殖 1 個体)、P1 は不明だが P2~P4 が換羽した個体(沖縄・繁殖 1 個体)、P6 のみ旧羽の個体(福岡・渡り 1 個体)、P6,7 のみ旧羽の個体(福岡・渡り 1 個体)など計 6 個体である。これらの個体が同一の換羽をしているとすると、P1 からP5(内から外)に向って順番に換羽するとともに、P10 から P6(外から内)に向って換羽している」「6月末にもかかわらず初列風切羽根を 1枚しか換羽していない、秋の渡り時期に換羽が終了していないといった換羽の時期が遅いという特徴を持っている」と記しています。前記に加え、初列風切を最内側のP1から最外側のP10へと順番に換羽する標準的な換羽様式の個体が存在していることから複数の換羽様式を持っていると考えられたと記しています。なお、前記報告後、井関ほか(2021)が「換羽様式は全容解明には至っておらず,更なる調査が必要」と指摘し、「換羽における性別,時期別,地理別の違いの有無を調べるために統計解析を行った。これらの解析により,ツミの独特な換羽様式が得られた」と報告しています。(写真)1枚目から4枚目は2026年6月21日撮影、6枚目から8枚目は観察地は違いますが、羽の状態に関する資料として添付します。(引用)森岡照明.叶内拓哉・川田隆・山形則男.1995.日本のワシタカ類.p480-486.文一総合出版.伊関文隆・佐藤達夫・三上かつら・片岡宣彦・梶田学. 2012.ツミは複数の換羽様式を持つ非常に稀な鳥だった-ツミには2つのグループがある?.日本鳥学会2012年度大会報告資料.pp1
2026.06.21
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春と秋の渡りの時期に姿を見かけるムナグロ、個体数は、春に多く、秋は少ないと聞いています。その理由について疑問を持つ方もいらっしゃるものと思い、文献を紐解してみました。(1)渡りルートについて長嶋(2020)が、文献に報告されているムナグロの渡りルート、行動および日本列島を通過するムナグロの個体数などについて整理し、記しています。それによると、春の渡りは越冬地のフィジー諸島→マーシャル諸島→マリアナ諸島→ 日本→繁殖地の北極圏までのルートで移動し、秋の渡りは極北の繁殖地からクリスマス島→サモア諸島まで時計まわりで移動する大きな経路があると述べています。さらに、春と秋の渡りコースに違いがあり、成鳥と幼鳥で渡りの時期に差があると指摘しています。春は、2月から3月にかけて南の越冬地から渡りをスタートし、4月下旬から5月が渡りのピークとなると述べいます。成鳥は6月下旬から7月に繁殖に失敗した成鳥が繁殖地を飛び立ち、そのほかの成鳥は8月初旬に繁殖地をはなれ、成鳥の大半は7月下旬から9月にかけて米国西海岸からハワイ諸島に到着、10月にュージーランドに到着のルートをとると述べています。これに対して、その年に生まれた幼鳥は8月中下旬に繁殖地を旅立ち、9月中旬に日本に飛来する、発育の遅れた幼鳥は10月初旬に繁殖地を旅立つと記しています。(2)春と秋の個体数について渡辺(2015)は、環境省モニタリングサイト1000の調査結果をとりあげ、越冬地である南西諸島を除く各渡来地の2014年春期の最大渡来数合計が2938羽、秋期が408羽と述べています。環境省(2022)は、2022年度冬期調査結果によると、ムナグロの個体数は2021年冬1716羽、2022年冬は935羽と報告しています。渡辺 (2015)の記している秋期の408羽と比べると、2021年、2022年冬のいずれも増加しています。調査時期の違いがあるので、増減の評価はむずかしいのですが、発育の遅れた幼鳥の日本への飛来が増えているのか、繁殖時期がずれてきているのかと興味のあるところです。(3)千葉県北西部と茨城県で秋・冬に見かけるムナグロこれまで観察した記録を振り返ると、秋・冬でも30羽未満の群れを観察しています。千葉県北西部、茨城県で観察したムナグロの秋。冬の観察記録を整理すると次の通りです。1998//9/19我孫子市北新田(8)、1999/9/5稲敷市結佐(8)、1999/10/16我孫子市北新田(6)、2000/10/16稲敷市西の洲(3)若鳥、2001/9/30富津市富津岬(4)2003/10/19柏市大井(2)、2011/10/19稲敷市浮島(26)、2011/10/24柏市片山(5)、2011/12/18栄町矢口(1)、2013/12/23稲敷市浮島(22)、2014/10/12柏市泉村(7)、2020/1/2稲敷市甘田(20)、2020/1/13船橋市ふなばし海浜公園(2)、2021/2/13稲敷市稲波(1)、2021/11/13稲敷市浮島(10)、2022/1/28稲敷市浮島(2)、2023/11/8稲敷市浮島(7)、2024/1/10稲敷市浮島(9)、2024/9/20稲敷市浮島(17)、2025/2/25取手市取手(7)、2025/2/26取手市取手(6)・手賀沼とその周辺地域では、利根川南側の水田地帯、手賀沼美岸の水田が記録されています。・茨城県では稲敷市で30羽以下の群れ、取手市で10羽以下の群れが記録されています。・東京湾沿岸では、三番瀬で記録されています。(4)秋・冬に見かけるムナグロの羽衣写真1枚目、2枚目の個体は、同一個体で、眉斑があり、嘴が細めで短くて背や肩羽に横斑が多く、体下面に褐色味を帯びていることから第一回冬羽と思われます。写真3枚目は、上面が全体的に黄色味を帯びており成鳥夏羽から冬羽に移行中の個体と思われます。(写真)1枚目:2010/1/10稲敷市浮島、2枚目、3枚目2023年11月8日稲敷市浮島で撮影(引用)渡辺朝一.2015.ムナグロ Bird Research News Vol.12 No.5.p2-3.長嶋宏之.2020.ムナグロの生態と年齢識別の紹介.野鳥観察の部屋.日本野鳥の会埼玉.環境省.2022.モニタリングサイト1000シギ・チドリ類調査 2022年度冬期調査結果の概要.pp2.
2026.08.29
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一昨日、茨城県稲敷市浮島エリアでアカアシシギ7羽と出会ったことをリポートしました。何人かの方から、ツルシギとの識別で質問をいただきました。画像をアップし比較してみました。一昨日見かけたアカアシシギは、上面は一様に灰褐色で、嘴は上下ともに朱色。これ対してツルシギは下嘴だけが朱色で違いがあります。また、ツルシギの上面には白斑が点在しているもの特徴です。(写真)アカアシシギは2019年9月9日撮影、ツルシギは2018年10月6日撮影
2019.09.11
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鳥友からコサギの飾り羽について質問を受けました。コサギの羽毛について整理しました。参考となれば幸いです。繁殖期のコサギには頭部に2本程度の飾り羽と胸や背に飾り羽がのびています。独身の雄が背と胸につけている蓑毛(繁殖羽)をディスプレーのときに広げてのダンスお見事です。なお、非繁殖期で灰黄色だった嘴基部が赤色に変化し婚姻色と呼ばれます。(飾り羽について)飾り羽は正羽と呼ばれるもので、1本の軸を中心に膜のように広がる羽毛です。これに対してダウンのような軸がない羽毛は綿羽と呼ばれます。(羽毛の種類)コサギの羽毛は正羽、綿羽、半綿羽(半正羽)、粉綿羽、糸状羽、剛毛羽の6種類から構成されています。正羽は,羽弁,羽軸,羽軸根(羽柄)で構成され、羽には分岐構造がある点で動物の毛髪と異なります。(写真)一枚目:飾り羽が長いコサギ、2022年3月21日谷津干潟二枚目:蓑毛と嘴基部がピンク色の婚姻色となったコサギ、2015年5月31日越谷市三枚目:上から見た蓑毛、2021年5月23日土浦市四枚目:後方から見た蓑毛、2021年5月23日土浦市五枚目:正面から見た蓑毛、2022年2月19日柏市六枚目:横方向から見たコサギ、2016年7月12日葛西臨海公園
2022.04.10
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20日茨城県浮島でシギ・チドリを探索していましたら、タカブシギ、クサシギが同じ蓮田に姿がみつけました。全部タカブシギと思っていたのですが、一羽はクサシギでした。違いに気づいたのは尾の黒い横縞の違いでした。クサシギのほうが横縞が少なく、タカブシギでは本数が多いのです。帰宅後、複数の図鑑を見てみると、桐原(2000)にクサシギでは尾に黒い横縞、タカブシギに黒い横縞がある、永井(2014)にクサシギに尾の先端にわずかに黒帯、タカブシギに尾全体に黒帯があると記載がありました。ただし、本数については記述がありませんでした。しかし、日本野鳥の会三重(2018)に同様の見分けのポイントが報告されていました。それによると、「タカブシギとクサシギは腰が白く尾羽も白いですが、尾羽にある黒褐色の横斑の濃さや太さで両種を見分けることができます。尾羽の横帯がタカブシギは5-6 本、クサシギは2-3本、イソシギは腰が褐色で尾羽は外縁だけが白い」と記されていました。(過去の写真で復習してみると)写真一枚目(2020年5月17日千葉県柏市)、二枚目(2019年9月9日茨城県浮島)は、クサシギです。いずれも尾羽の横縞は3本あるように見えます。写真三枚目(2019年8月24日茨城県浮島)、四枚目は(2018年9月8日茨城県浮島)は、タカブシギです。尾羽の横縞は5本あるように見えます。写真五枚目(2018年8月18日千葉県谷津干潟)、六枚目(2018年9月9日千葉県谷津干潟)は、イソシギです。いずれも尾羽は外縁だけ白くなっているのがわかります。(尾羽以外の特徴)クサシギは、タカブシギよの少し小さめで上面の白斑はやや大きく、色が明るい印象があります。また、眉斑は目の後方まで続き、嘴は短めの印象があります。また、羽縁の白斑は小さい点はイソシギと似た印象があります。こうした点とあわせて、尾羽の横縞の違いを観察すると識別に役立つことがわかりました。(引用)桐原政志.2000.日本の鳥550.水鳥の鳥.p228-229.p234.文一総合出版.今井 光昌.2018.シギ・チドリ類の年齢・季節による羽衣の変化第12回タカブシギ、クサシギ、イソシギ. 日本野鳥の会三重会報しろちどり96号.p8-12.永井真人.2014.野鳥図鑑670.p291、p304-305.文一総合出版.
2024.04.24
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野田市三ツ堀にあるこうのとりの里でたける(個体番号J0760)、だん(個体番号J0761)が誕生し、7月1日に1日にたける、3日にだんが巣立ちました。その後、野外で観察しているとコウノトリの行動のいろいろを見かけます。野外での動き、行動は発見の連続です。(ヒナのために日陰をつくる親鳥)一枚目と二枚目は体で影を作っている光景、三枚目は翼を広げて影を作っていた光景です。直射日光が我が子に当たらないように身を挺しての行動でした。(ヒナの体に水をかけていた光景)四枚目は、親鳥が巣の直下の水田に降りて、稲わらをくわえ水を含ませて巣に帰還したと思ったら含んだ水をかけていた光景です。(ヒナへの餌の与え方)観察していると、親が餌場で捕まえた餌を飲み込んで巣に帰還してから未消化の餌を吐き戻してヒナに与えるパターンと水田でとってきた草を嘴にくわえて巣に帰還し、その上に吐き戻しをしてヒナがそれを食べていたというパターンが観察できました。また、餌が大きすぎてヒナが食べられなかった場合は、親鳥がもう一回食べてしまう光景を目撃しました。その場合は、親鳥が出かけた後に帰還すると、ヒナが親の嘴をつつくと餌を吐き戻して与えていました。(羽づくろい)七枚目は親が若鳥の羽づくろい、八枚目は若鳥同士が羽づくろいしている光景です。(クラッタリング)成鳥雌雄が巣に帰還した際の披露してくれたクラッタリングです。(写真)一枚目:2024年5月5日、二枚目:2024年5月18日、三枚目:2024年6月3日、四枚目:2024年5月18日、五枚目:2024年6月3日、六枚目:2024年7月5日、七枚目:2024年6月17日、八枚目:2024年6月26日、九枚目:2024年6月26日、十枚目:2024年7月5日撮影
2024.07.10
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オフィスのある千葉県柏市ではヒメアマツバメの姿を春から秋に見かけます。ところが平田和彦さんが「しいむじな」(房総の山のフィールド・ミュージアムニュースレター)に「真冬にまで巣を使うヒメアマツバメ」について紹介しています。平田(2019)は、「日本ではほとんど記録のない鳥でした。1967年に静岡県で繁殖が確認されるまでは、日本ではほとんど記録のない鳥でした。その後、急速に分布を広げました。勢力を拡大できた理由は定かでありませんが、もともといたコシアカツバメやイワツバメの存在が影響した可能性も考えられます。冬の特集にツバメ“だなんて違和があるかもしれません。ヒメメアマツバメだけは留鳥として、夏に繁殖のため使った巣を冬にはねぐらとして使い続ける」と述べています。(東葛地区でのヒメアマツバメの観察記録)我孫子野鳥を守る会の観察記録によると、2005年5月27日に我孫子市内で飛翔している姿が観察され、2020年6月27日に柏市内で営巣した巣に出入りしていたのが目撃され、2021年4月23日に柏市内で8羽が飛翔する姿が観察され、以降2024年7月まで継続して姿が観察されています。ただし、いずれも繁殖期の観察記録ですがヒナは観察されておらず、塒として巣を使っているものと思われます。(引用)平田和彦.2019.房総の山のフィールド・ミュージアムニュースレター.第67号.p1-2(参照)我孫子野鳥を守る会.会報ほーほーどり.NO1-297.1975-2024年3-4月号(写真)2020年9月19日、2023年5月30日いずれも柏市内で撮影
2024.07.24
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一昨日、谷津干潟でオオメダイチドリ幼鳥との再会を楽しみました。観察した個体の特徴を復習してみました。(観察した個体について)一枚目、二枚目の写真が8日に観察した個体です。・長い嘴は黒色、足が緑ががった黒色に見えました。・嘴の長さは、嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上に見えました。・各羽の羽縁が白くはっきりしていました。(幼鳥の特徴)・各羽の羽縁が白くはっきりしていること、雨覆の先の羽縁が尖って見えます。(メダイチドリは雨覆の先の羽縁に丸みがあります。写真三枚目、四枚目を参照)(幼鳥以外の個体)五枚目から七枚目の写真は、幼鳥以外の記録画像です。いずれも後頸は黒っぽくなっていますが、胸のオレンジ色が残っています。喉と胸の境の黒線がないことから成鳥雌個体が冬羽に換羽中の個体と思われます。(オオメダイチドリとメダイチドリの識別)(a)体の大きさで識別できるか図鑑によってはメダイチドリはオオメダイチドリより体が小さいと解説しているものも見受けますが、メダイチドリは数亜種が飛来していると言われており、オオメダイチドリより体の大きいものの存在を報告している研究者が存在します。(b)嘴の長さについてオオメダイチドリの嘴は長く(嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上)で、メダイチドリは嘴が短く(嘴基部から眼の後端までの長さと同等かそれ以下)点との違いがあると解説している図鑑類が多いのですが、真横からでないと長さの把握は難しいので注意が必要です。(c)足の色についてオオメダイチドリの足の色は黄緑色のものが多いですが、黒っぽい個体も存在します。メダイチドリの足は淡色から黒っぽいものまで存在します。(写真)一枚目、二枚目:2025年8月8日谷津干潟、三枚目:2020年8月10日三番瀬、四枚目:2019年8月31日三番瀬、五枚目:2020年8月21日三番瀬、六枚目、七枚目:2017年8月11日谷津干潟で撮影
2025.08.10
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昨日、柏の葉キャンパス駅近郊の調整池で越夏しているヒドリガモが藻に覆われている水中から嘴をびしゃびしゃとさせて微小生物を漉し取って食べている光景を目撃しました。鳥友からカモは嘴の縁にギザギザの構造になっていると聞いたことがあり、板歯(ばんし)と呼ばれているはずだが、哺乳類と同じ歯なのかと質問をもらいました。(水面採餌のカモの口器)松原(1996)が「水中の微小生物を漉し取って食べるという採餌様式を持つ生物は、それに適した形態の口器を発達させている」と報告しています。後述するハシビロガモについて「ほかのカモ類と比較して最大で先端が裾広がりになっている」と報告しています。(歯の字が入っているが歯ではない)広くカモに見られる嘴の板歯は、人間の爪と同様のタンパク質が変化したもので、食物を漉し取って水だけを外に排出しています。獣医師の鳥友によると、哺乳類の歯は、象牙質を主体として表面の歯冠部はエナメル質、歯根部はセメント質で覆われ、象牙質の内部には歯髄を入れる歯髄腔を持っているものです。(板歯が見えるカモ、なかなか見えないカモ)板歯が観察しやすいカモは、ハシビロガモです。平たくて幅広の嘴を横方向から見ていると、白いギザギザの板歯を見ることができます。これは、松原(1996)が報告しているハシビロガモの嘴の形状によるものではないかと思われます。同じ水面採餌型のカモであるヨシガモ、ヒドリガモ、コガモは同じ構造の口器を持っていますが、なかなか見る機会がありません。水面で餌を漉し取っていたら、今後も注目したいと思います。写真1枚目、2枚目のハシビロガモでは板歯がわかりますが、写真3枚目のハシビロガモは漉し取った水草が見えていますが板歯を見られず、写真4枚目のヨシガモ、6枚目のコガモも板歯は見られずでした。昨日、観察した写真5枚目、6枚目のヒドリガモは、漉し取った水草と思われるものは目に入りましたが板歯は確認できずでした。(ハシビロガモの水面での回転)ハシビロガモが群れで水面をぐるぐると回転している姿を見かけます。集団で回転することで渦を発生させ沈んでいる餌、水面の餌を集めて効率よく板歯で漉し取っています。(引用)松原健司.1996.ハシビロガモの嘴の形態と生息地選択性および食性との関係.我孫子市鳥の博物館調査研究報告.第5巻.p1-83.(写真)1枚目:ハシビロガモ、2025年1月1日柏市内、2枚目:ハシビロガモ、2019年12月28日成田市、3枚目:ハシビロガモ、2026年2月26日印西市、4枚目:ヨシガモ、2025年10月30日印旛沼、5枚目、6枚目:ヒドリガモ、2026年9月3日柏市、7枚目:コガモ、2020年1月1日印旛沼で撮影
2026.09.04
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一昨日、柏の葉近郊の調整池でタシギ20羽以上を観察しました。鳥友から成鳥と若鳥の識別について質問をもらいました。(1)タシギ成鳥と幼鳥の比較タシギの成鳥、幼鳥ともに嘴長は頭長の2倍以上あります。ただし、成鳥は下列肩羽の外縁は内弁のほうが外弁より細く、赤褐色味が目立ちます。なお、外弁は太くてバフ色です。これに対してタシギ幼鳥は、肩羽は羽縁が白くて細く等幅です。フィールドでは背の帯が淡い感じがします。(ただし、春から初秋までで、初秋をすぎると成鳥との識別は難しくなります)(3)眉斑と過眼線タシギは、眉斑は、目の前で太くなくて後方でも等幅です。ハリオシギは前方で太いのが特徴、チュウジシギは前方では太めで後方は細くて不明瞭です。また、オオジシギは前方が太めで後方は細くて明瞭な眉斑があります。また、タシギの過眼線は太く、ハリオシギ、チュウジシギ、オオジシギが細いのとは違いがあります。(4)尾羽タシギはジシギ類の中では尾羽が長めに見えます。(写真)すべて2022年3月25日柏の葉近郊で撮影
2022.03.27
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茨城県北部の那珂川沿いにある林道を訪ねました。お目当てはサンコウチョウは、杉林の一角に雄2羽、雌1羽、別の林で雄が各2羽を発見しました。林の中をギッギッと濁った声を出してからツキヒホシ、ホイホイホイと囀りを繰り返していました。夏鳥以外では、ミヤマカワトンボがじっくり観察できるフィールドです。写真は雌個体で雄ほど翅は濃くなく、薄い褐色に濃い褐色の帯が目立つのが特徴です。腹部は雄ほど金属光沢は強くありません。(雄の翅は濃い褐色をしており、腹部は青味がかった金属光沢色)国内のカワトンボの中では最大で、威圧感がある大きさです。(写真)2022年6月10日撮影
2022.06.10
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昨日水元公園でカッコウ若鳥、13日に八柱霊園でホトトギス若鳥と出会うことができました。ツツドリ若鳥との違いを整理してみました。(1)カッコウ若鳥1枚目から3枚目が昨日水元で観察したカッコウ若鳥、4枚目が2017年9月2日に野田市で観察・撮影したカッコウ若鳥です。後頭に白斑があり、上面に褐色味があり(ツツドリは暗色)、黄色のアイリング、虹彩は橙黄色です。(2)ホトトギス若鳥五枚目と六枚目が13日に八柱で観察したホトトギス若鳥です。目の色が暗色で頭から上面が一様に黒く、頭部から上面が黒灰色で淡色の羽縁がありました。なお、下尾筒はバフ色で横斑は見えず、ツツドリの下尾筒がバフ色で横斑が見えるのとは相違していました。また、カッコウ、ツツドリよりは体が小さい印象を受けます。(3)ツツドリ若鳥5枚目の写真は、八柱で2014年10月4日に出会ったツツドリ若鳥です。頭部から上面が黒灰色で上面は黒~褐色味があります。
2023.10.18
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これから初秋にかけて市街地の一角にタカ類が立ち寄る姿を見かけることがあります。特に、オオタカとサシバ若鳥は短期間滞在する姿が見られることがあり、わからないタカがいると質問をもらうことがあります。違いについて整理してみました。(1)サシバ若鳥一枚目、二枚目の写真は、2024年7月8日に手賀沼沿岸の谷津田で出会った若鳥です。眉斑がはっきりしていること、下面に縦斑があり、虹彩が暗色です。(2)オオタカ若鳥1枚目、2枚目の写真は柏市で2007年4月に見かけたオオタカ若鳥です。白い眉斑と虹彩が黄色が目立ちます。サシバは虹彩が暗色です。また、耳羽は淡色でサシバの暗褐色との違いがあります。(飛翔のスタイルの違い)サシバとオオタカの飛翔している際の翼後縁を比べてみると、サシバは直線的で前縁の線と平行に見えますが、オオタカは後縁が膨らんで見えます。また、羽ばたきの速さもサシバと比較すると細かく早い印象があります。
2024.07.28
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9月に入り、ツツドリが公園の桜に立ち寄ったと情報を耳にするようになりました。桜の木にはモンクロシャチホコの成熟した幼虫(紫黒色の体に黄色味がかった毛が生える)が葉を食べるために集まっています。これを食べに、ツツドリ、カッコウ、ホトトギスなどのカッコウ科の鳥類が立ち寄ります。モンクロシャチホコ幼虫は、葉を食べて成長し、9月前後に樹上から地面に降りてきます。その後、落ち葉や土の中に潜りさなぎになって越冬し、6月すぎに成虫になります。時折、害が心配だから駆除すべきと耳にします。ところが、人間には無害であることからむやみに農薬を使っての駆除はしないとする自治体も多いのが実情です。さて、秋にツツドリなどを観察できる環境はどうかとフィールドに立ち寄ってみました。柏市北部にある公園には桜の木が多数あり、モンクロシャチホコが大量に確認できました。例年ですと、9月下旬にツツドリを観察することが多いフィールドです。ただし、家族連れが子どもたちを遊ばせるエリアであり、三脚+巨大望遠レンズを設置した方が占拠した折、苦情が寄せられたことがあり独り占めしない、共存する配慮が必要です。(写真)モンクロシャチホコ:2023年9月3日撮影ツツドリ:2022年9月28日撮影
2023.09.03
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先週、柏の葉公園と柏の葉キャンパス駅近郊を散策していたら、ハクセキレイの水浴びを観察。見入ってたら近くの住民の方に、ハクセキレイっていろいろな羽色のものを見かけますが、成鳥と幼鳥の見分け方について教えてもらえると助かりますと質問をもらいました。私のブログに見分けのポイントを整理したものをアップすると約束し、帰宅しました。(雄成鳥夏羽)1枚目の写真(2023年5月4日柏市内)、二枚目(2009年3月29日柏市内)の写真が雄成鳥夏羽です。一見すると、セグロセキレイのように見えますが、耳羽は黒色ではありません。この他、上面の黒色、胸の黒色が広く、全体的に白黒のコントラストが目立ちます。(雌成鳥夏羽)三枚目の写真(2019年4月14日柏市内)が、雌成鳥夏羽です。嘴全体が黒色で、背が灰色、喉の黒色は雄より狭く見えます。(雄第一回冬羽)四枚目の写真(2022年10月14日柏市内)が雄第一回冬羽です。頭上が黒く、顔に少し黄色味があります。(若鳥から第一回冬羽に換羽中)五枚目の写真(2022年10月14日柏市内)、六枚目(2019年9月4日都内)が若鳥から第一回冬羽に換羽中と思われる個体です。頭から上面に若鳥に見られるバフ色がなく第一回冬羽のようにグレーとなっていました。(若鳥)七枚目の写真(2008年7月5日茨城県神栖市)、八枚目の写真(2018年8月23日柏市)が若鳥です。口角が黄色で、上面が少しバフ色がかったグレーでした。
2023.10.01
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夏鳥到来のシーズンとなり、都内水元公園内を探索しました。林の一角でキビタキ、複数のセンダイムシクイ、オオルリが登場。このうち、枝にとまり姿を披露してくれたのはキビタキのみでしたが、橙色の喉の色が艶やかな雄の姿に見惚れてしまいました。このほか、ユリカモメの頭巾をかぶったような夏羽、冬羽から夏羽に換羽中の個体、コサギの婚姻色個体(目先がピンク色、趾が赤味を帯び、飾り羽の先も黄金色)、あちこちの芝生エリアで群れとなっていたツグミは、下面が真っ黒な個体、黒色斑のある個体、上面の褐色が淡い雌個体と実にいろいろでした。(写真)2024年4月18日撮影(参考:黒い部分の多いキビタキと褐色の個体)岡久(2015)はキビタキの生態などの知見を整理し紹介しています。越冬地で多くの羽を換羽した黒色の個体は体重が軽く、一方あまり換羽していない褐色の個体は体重が重い傾向にあると述べています。また、繁殖地では褐色の割合が高い個体ほど攻撃性が低く激しいオス間闘争を回避する傾向にあると記しています。(引用)岡久雄二.2015.キビタキ.Bird Research News Vol.12 No.6.p4-5.
2024.04.18
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ウミネコといえば、沿岸部や漁港に生息し、海面や地上で採食するというイメージがあります。これまでは、富田(2009)が述べているように「雑食性。海面採食によってイカナゴやカタクチイワシなどの小型魚、イカ類、オキアミなどの甲殻類、魚卵、陸上では投棄された魚、水産加工品、ゴミ、水田や河川では水生昆虫も採食する。さらに、人がばらまくパンや菓子類なども食べる」と理解していました。水谷ほか(2021)は、2018年5月から6月にかけて青森県蕪島で繁殖するウミネコにGPS 内蔵のビデオロガーを装着し、昆虫捕食の記録した結果を報告しています。撮影記録では、河口域を含む海洋上で捕食の成功および捕食の可能性があった場面が撮影されており、62回でそのうち捕食の成功と断定できた場面が25回記録できたこと、市街地や水田の上空でも捕食成功(海上での捕食の成功と同様に嘴に咥えられたことを確認できた行動)が 8回および捕食の可能性があった行動が17 回記録されたと述べています。また、捕食していた一部の昆虫類を同定したところ、ハチ目等を積極的に捕食していたと判明したと記しています。さらに、水谷ほか(2021)が「海上飛翔中に昆虫捕食が多数行われていたことから、時期によっては昆虫類も補助的な栄養源として機能している可能性がある」と指摘している点は、新たな知見です。なお、蕪島で繁殖するウミネコに関しては、従来の研究報告では、ゲンゴロウ科の幼虫やミズアブ科の幼虫などが雛へ給餌されたという記録や水田や河川などで水生昆虫を捕食したという件が報告されていますが、昆虫捕食が行われた回数や場所の記載および昆虫類の特定などを行い昆虫捕食について考察している点と時期により補助的な栄養源である可能性があると指摘しているのは画期的と思います。(引用)富田直樹.2009.ウミネコ Bird Research News Vol.6 No.7.p4-5.水谷友一・鈴木宏和・前川卓也・Joseph Korpela・宮竹貴久・越山洋三・依田 憲.2021.海上飛翔中のウミネコによる昆虫捕食とその同定.日本鳥学会誌.第70巻.第1号.p53-60.(写真)1枚目:2026年8月26日三番瀬、2枚目:2017年8月6日三番瀬で撮影
2026.09.02
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昼過ぎから雨が降り出すとの予報でしたので遠出は避けて越夏したヒドリガモと今年誕生したバン家族の様子を見に柏の葉キャンパス駅近郊を探索しました。(ヒドリガモは雄エクリプス、それとも雌)頭部と脇に赤さがあり、三列風切に橙褐色の斑がないので雄エクリプスと考えています。ところが白い雨覆は今日になってもまだ確認できずです。その確認ができてはじめてエクリプスと同定できます。識別、なかなか奥の深いものです。(カルガモは成鳥か幼羽か)商業施設前にある調整池の小島周辺で見かけるカルガモ、脇と肩羽の淡色の羽縁は羽先で途切れていない点と三列風切に淡褐色の斑が見られないので成鳥とみてよいと思っています。(バン)今朝も複数のバンの姿を商業施設前の池で見かけました。成鳥2羽、額板と嘴が赤くほぼ成鳥と同じですが、脇の白斑が未完全に個体が1羽、遠目に見ると別種かと思うような個体ですが、嘴基部あたりに赤みがあり、その他が褐色で脇にベージュ色の斑のようなものが出ている若鳥(未成鳥)2羽の姿を見つけました。(そのほか)・商業施設前の池のふちでは餌探しをしていたアオサギ、ハクセキレイの姿を観察。・16号線をはさんで反対側にある調整池の縁の電柱に止まって、オオルリ似の鳴き声を披露していたイソヒヨドリは、雨覆先端が白色だったので雌幼羽または第一回冬羽と思われました。(写真)2026年9月3日撮影
2026.09.03
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手賀沼の三大源泉地で現在も現存するこんぶくろ池は、台地の上に地下水がしみ出すタイプの湧水です。カワセミが餌の魚を捕食する大切なスポットです。ところが、今年に入りつい最近まで渇水状態が続いていました。今日、様子を見に出かけたところ、池に久しぶりに水が入っている状態でした。ツィーと鳴き声がしたと思ったらカワセミが登場し、複数回池にダイビングして魚を捕獲。幼鳥などの姿はなかったので、成鳥の捕食場所と思われますがうれしい復活です。(柏の葉公園内の野鳥情報)こんぶくろ池に立ち寄る前に柏の葉公園内を探索しました。秋は、カッコウ科ツツドリ、ヒタキ科エゾビタキ、キビタキが立ち寄る姿を目撃しますが、まだ姿は発見できす、次回のお楽しみとなりました。カルガモ、アオサギがボート池の縁に姿があったのにくわえてオオタカが広場上空に登場したのみでした。(商業施設前の池のヒドリガモ、バン幼鳥、成鳥の様子)越夏したヒドリガモ、頭部と脇に赤さがあり、三列風切に橙褐色の斑がないのですが、前回訪ねた3日では白い雨覆を確認できないままでした。今日、ようやく白い雨覆を確認することができ、ようやくエクリプス(雄)と同定できました。池で誕生したバンの幼鳥、独力で水面を移動し活発に採餌をしています。満腹になると、頑丈な脚と足指でえいと踏ん張って葦の茎をたどって葦原で休むのも一人前となってきました。バンには足に水かきがないので泳ぎは苦手で、尾羽を上げて頭を前後に振り前のめりで水面を泳ぎます。ところが込み入った葦の中をすすむのは得意です。スリムな体型が素早い動きを支えています。(キャンパス駅東口の調整池の近況)7月半ばに草刈りが行われましたが、再び草が繁茂していること、先月の豪雨の影響で水位が高く、水鳥の観察が困難な状況が続いています。鳥との出会いは、再び、草刈りが行われてからとなります。(参考)我孫子市.鳥の博物館企画展ガイド 第66回企画展 鳥の骨展-空飛ぶ鳥の骨組み.pp64.(写真)2026年9月5日撮影
2026.09.05
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チドリ科のシロチドリとコチドリは水田、干潟で毎回のように出会っています。しかし、記録画像を復習してみると、所蔵のものが少ないことにびっくり。なんだ~シロチドリか、コチドリかと見過ごしていたものと反省しています。シロチドリは、前面から見ると胸の帯はつながっていない個体がほとんどです。しかし、ときに微かに胸の帯がつながっている個体も見かけることがあります。アップした画像は、2012年1月に茨城県平磯海岸で観察した個体と2016年8月に船橋市三番瀬で撮影した個体です。前者は冬羽、後者は足が長く胸の帯はつながっておらず、後頸で白色がつながっていたなどの特徴から第一回冬羽と思われました。コチドリは、2枚とも河内町古河林で2012年夏に撮影した個体です。前者は黄色のアイリング、比較的細い嘴、胸の黒帯が前面でつながっていて成鳥夏羽、後者は胸には褐色色の帯があり、アイリングは目立たない、羽縁がバフ色で翼が鱗模様のように見える点から若鳥と思われます。
2019.08.15
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最近、いくつかのブログでオオアカハラの観察報告がアップされています。鳥友から亜種アカハラと亜種オオアカハラの違いについて質問をもらいました。違いについて整理してみました。(1)水元公園の亜種アカハラと亜種オオアカハラ一枚目の写真は2019年12月16日に観察した亜種アカハラです。これに対して二枚目、三枚目の写真は2022年2月4日に観察した亜種オオアカハラです。亜種アカハラは、頭部がオリーブ色がかった褐色で、顔と喉に黒みがあります。胸から脇腹にかけて橙色です。これに対して亜種オオアカハラは、亜種アカハラに比べて頭部全体が強いのが特徴です。(2)国内に飛来している冬のアカハラは亜種オオアカハラ?冬、国内に飛来しているアカハラは亜種オオアカハラの可能性が高いと指摘している文献があります。四枚目の写真は2013年1月28日千葉県柏市で観察・撮影した個体です。2022年2月水元公園の個体と同様に頭部全体が黒く、以前から飛来していた可能性があります。ただし、冬期の亜種アカハラと亜種オオアカハラの飛来している数が把握された上で、結論を出す必要があると思います。(3)冬以外の亜種アカハラ私共夫婦が出かけたフィールドで観察した個体の記録写真を紹介します。繁殖期でも亜種オオアカハラを見かけています。五枚目の写真は2019年7月に長野県戸隠で観察した亜種アカハラです。頭部の色はオリーブがかった褐色に見えます。六枚目の写真は、2009年5月に栃木県日光市湯滝で観察した亜種オオアカハラです。頭部全体が黒いのがおわかりいただけるものと思います。七枚目の写真は、2014年7月に長野県佐久穂市で観察した亜種アカハラの雌夏羽です。上面が雄に比べて淡い褐色です。
2022.02.20
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朝から強風が吹き荒れており、フィールドに出かけるのを諦め、一昨日に成田市から柏市にいたる水田地帯を訪ねました。その時出会ったムナグロの羽色と過去観察した羽色の個体を復習していました。(1)第一回夏羽(一枚目の写真は2023年4月27日撮影)第一回冬羽から第一回夏羽は変化があり、じっくり観察したい羽色です。多くは頭や体の羽 が換羽して三列風切や尾羽や雨覆の一部が換羽して、ほぼ成鳥の様な羽衣になりますが、初列風切羽には摩耗して幼鳥羽が残っているものも見かけます。(2)第二回冬羽から第二回夏羽に換羽中の個体(2010年5月4日印西市で撮影)第二回冬羽への換羽は完全換羽で、初列風切羽は全て成鳥羽となります。頬の濃い褐色の斑が目立ち、眉斑は白、眉斑が白く目立ちます。尾羽端に届きそうに、三列風切が長いように思います。(3)第二回夏羽(2019年4月24日柏市手賀沼沿岸で撮影)第二回夏羽は頭から腹まで黒で額から黒色部に沿って白色帯が続いています。脇から下尾筒には黒色黄斑があり、頭頂から上面は黄色、褐色、黒色などから構成されるまだら模様で、嘴は黒く、足は灰黒色です。(4)第三回夏羽(2022年5月4日、2009年5月4日手賀沼沿岸で撮影)第三回夏羽になるまで完全な繁殖羽とならない個体もいますが、大半は2歳の第一回夏羽でほぼ完全な繁殖となっているものと思います。ほぼ第二回夏羽と同様と思われ、頭から腹まで黒く、額から黒色部に沿って白色帯が続きます。脇から下尾筒には黒色黄斑、頭頂から上面は黄色。上面の黄色が鮮やかな黄金色に見える個体も数はすくないですが、見かける年もあります。翼下面は灰褐色で、脇羽は淡褐色。嘴は黒く、足は灰黒色。
2023.04.29
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今月下旬頃から公園などにカッコウ科の鳥類が姿を見せ始めます。よく見かけるツツドリの成鳥と幼鳥の識別のポイントを紹介します。(1)幼鳥頭部から上面が黒灰色で淡色の羽縁があります。体下面は白くて黒褐色の横縞があります。光彩は暗黄褐色。一枚目の写真は2012年10月6日柏市内、二枚目は2018年10月18日水元公園で撮影(2)成鳥写真は、2015年9月2日千葉県野田市で観察・撮影した成鳥です。頭部は濃い青灰色で黄色のアイリングがあります。虹彩は黄色または黄褐色。嘴は黒褐色で下嘴基部に黄色味があります。(カッコウは基部に黄色味、ホトトギスは下嘴基部に黄色味)
2023.08.11
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先日、渡良瀬遊水池周辺の冬鳥をリポートしましたが、鳥友からトラフズクはどんなもの餌にしているのかと質問をもらいました。渡良瀬遊水地のトラフズクについては、平野(2012)がペレット採集した結果を整理し報告しています。調査は2004年から2011年の間で、10月下旬から2月下旬にかけて行ったと述べています。渡良瀬遊水地の塒を利用しているトラフズクは、年による変動はあるものの7年間の合計の餌動物数によると、哺乳類が69.9%、鳥類が28.8%との結果と記しています。日本のトラフズクの冬期食性に占める鳥類の割合は最大9.6%から最小0%で、28.8%を占める渡良瀬の場合は著しく多い結果となっていると指摘しています。また、年によってその割合は著しい変動があったと報告しています。要因は、トラフズクは餌動物の生息数の変動などによって捕食が困難になると、主要な餌動物を別種に変更することが知られており、ネズミ類特にハタネズミの個体数の変動による可能性が高いと記しています。(引用)平野伸明.2012.渡良瀬遊水地におけるトラフズクの食性.日本鳥学会誌.第61巻.p130-136.(写真)2024年1月29日、2020年5月11日、2020年5月31日いずれも渡良瀬で撮影
2024.02.04
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(ヒバリの減少について)ヒバリというと、「チーチビ チーチビ」空に上昇し、「チュクチュクチー チュクチュクチー ツゥイ ツゥイ ピチ ピチ ピーツツチー ピーツツチー ツォイ ツォイ」と空で鳴き、その後下降するという姿を想像します。ところが、佐々木(2008)が空中でのさえずりが多いのは営巣初期だけで、その他の時期は地上での方が多いと報告し、あわせて、ヒバリの減少が指摘されている点にふれています。東京では1970年代から1990年代で繁殖期に確認された3次メッシュの数が70年代の218からほぼ半数の105に減少しており、要因は定かではないが農地などの平坦な環境に建築物が建つことによって生息適地の分断化が進んだことが影響しているのではないかと記しています。手賀沼と沿岸地域では、2010年以前は継続して観察されていましたが、2011年以降では手賀沼と印西市の境界地域と我孫子市北部の水田地帯、利根川沿岸という生息適地が残っているエリアで姿が細々と観察されているのが現状です。(雌雄の違いについて)佐々木(2008)は、ヒバリの雌雄を外見で識別するのは困難としながらも、文献に繁殖地にペアが同時に飛来する場合とオスが先に飛来してメスが後から入る場合があり、後者が多いと記されているものがあり、別の文献には造巣はメスが行い、2~7日で造りあげ、抱卵はメスのみが行い、給餌は雌雄両方で行うが,オス36%,メス64%とメスの方が多いと報告があると記しています。なお、叶内(1998)が、雌雄はほとんど同じだが、雌は冠羽を立てる行動はほとんどないと報告しています。手賀沼沿岸で、冠羽を立てることがなかった個体を観察・撮影したことがあります。写真の五枚目、六枚目を参照ください。(引用)叶内拓哉.1998,日本の野鳥.p443.山と溪谷社.佐々木茂樹.2008.ヒバリ.Bird Research News Vol.5 No.3.p3-5.(写真)一枚目、二枚目:2015年6月6日、三枚目、四枚目:2014年6月15日、五枚目、六枚目:2017年7月18日いずれも手賀沼沿岸で観察
2024.02.19
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねました。水位が低く、浅瀬がかなり出ていました。ダイサギ、コサギ、アオサギが水中に嘴を突き刺し小魚などの餌を物色していました。前回姿を目撃したカワセミ若鳥は健在で、遊歩道下の水路で小魚の動きを凝視し捕獲。うち一羽の下面は橙色が強くなっていました。このほか、カワセミが餌を捕獲している水路には、セグロセキレイ、スズメが登場したり、5羽ものコチドリが登場し、餌の昆虫類や節足動物類を探し回っていました。通っていると、月ごとに目撃する種類が変化しており、珍鳥との出会いはないものの、発見する楽しさのあるフィールドです。(写真)2024年8月7日撮影
2024.08.07
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春・秋の渡りの時期、行動を共にするオオメダイチドリとメダイチドリは、ゴカイ類、貝類、甲殻類、昆虫類などを捕食する食性もよく似ています。メダイチドリの群れにオオメダイチドリが混じっていることが多い印象があり、干潟では一羽ずつ嘴の長さ、足の長さ、足の色を確かめていくしかありません。8月から9月に出会うことが多い個体について復習してみました。(1)幼鳥について一枚目の写真は2016年8月7日に三番瀬で観察したオオメダイチドリ幼鳥です。羽先は尖り気味で、メダイチドリの羽先が丸いのとは違いがあります。また、羽縁は太いのが特徴です。なお、幼鳥の羽縁は太く淡い茶褐色ですが、それは見当たらず幼鳥から若鳥に換羽している個体の可能性があります。二枚目の写真は2020年9月5日三番瀬で観察したメダイチドリ幼鳥です。上面各羽に淡色の羽縁があり、わかりにくさがありますが、羽縁の内側に褐色のサブターミナルバンドがありました。(a)体の大きさで識別できるか図鑑によってはメダイチドリはオオメダイチドリより体が小さいと解説しているものも見受けますが、メダイチドリは数亜種が飛来していると言われており、オオメダイチドリより体の大きいものに遭遇することがあります。(b)嘴の長さについてオオメダイチドリの嘴は長く(嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上)で、メダイチドリは嘴が短く(嘴基部から眼の後端までの長さと同等かそれ以下)点との違いがあると解説している図鑑類が多いのですが、真横からでないと長さの把握は難しいので注意が必要です。(c)足の色についてオオメダイチドリの足の色は黄緑色のものが多いですが黒っぽい個体も存在します。メダイチドリの足は淡色から黒っぽいものまで存在します。(2)若鳥について三枚目の写真は2016年8月7日三番瀬、四枚目は2013年8月24日三番瀬で観察したオオメダイチドリ若鳥です。翼の羽縁が白いのが特徴です。(3)第一回冬羽について五枚目の写真は2016年7月31日に谷津干潟で観察した第一回冬羽です。体がほっそりした印象で上面の羽縁が白いのが特徴です。なお、若鳥のほうが羽縁の白さが目立ちます。(4)夏羽が冬羽に換羽中六枚目の写真は2020年8月21日に三番瀬で観察した夏羽が冬羽に換羽中の個体です。胸の橙色が残っており、背や頭に赤褐色味があり換羽中の個体と思われました。
2024.08.12
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友人から住まいのある近くを流れる新逆川でアオサギ(4歳前後)、カワセミ、イソヒヨドリの3種の青い鳥の姿がよく見られると教えてもらったので、現地を訪ねました。JR馬橋駅西口から北松戸方向に向い新坂川沿いを探索しました。友人から新坂川は人工的に掘って作られ、昭和30年代から生活排水と工場排水で汚染が進行し、昭和45年にはBODが136と日本で最も汚染が進んだ川と教えてもらいました。それが様々な対策が講じられ、その後、水鳥たちの姿がみられるようになった由。今日は、3種の青い鳥(アオサギ、カワセミ、イソヒヨドリ)のうち、イソヒヨドリを除く2種の姿を見つけました。アオサギは川沿いにある会社の屋根の上に姿があり、時折川の浅瀬に降り立ち餌を物色していました。同じエリアにいるダイサギ、コサギとの関係では、アオサギが最も強く2種を追い払うオーラを発していました。また、カワセミは嘴の黒い成鳥雄で、飛翔しては水面にある枝に止まったり、堤防壁にとまり水中の魚を捕獲していました。友人によると、イソヒヨドリを含めた3種が勢揃いした光景が複数回あるとのこと。このほか、川の水際に生えている外来種アメリカセンダングサの茎をついばむカルガモ、川の中の水生植物をついばみながら移動していたオオバン、沿道の木々にメジロ、シジュウカラ、スズメが鳴きながら降り立つ姿を見つけたり、楽しい時間を過ごしました。(写真)2024年11月26日撮影
2024.11.26
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お神酒、雑煮を口にしてから公共交通機関を使って柏の葉公園近郊を探索しました。西よりの5m前後の風が吹き抜けており、強風を避けるようにコガモが草むらで休んでいたのみで、ヨシガモが羽を休める県民プラザ前の第二水辺公園の調整池に移動しました。ただし、3日までは年始休業で閉鎖されているのでフェンスごしに観察し、国道16号隣接の調整池まで足をのばし探索してみました。堆積した土壌の中で餌探しに余念のないタシギ、サギ類をはじめ、浅瀬で休むオカヨシガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモの姿をフェンスごしに見つけました。中でもタシギは、水の中にその嘴を突き刺してミミズなどを捕食していました。風よけになるものがないので気温よりもはるかに寒さを感じました。(観察したカモのメモ)・オカヨシガモは雄生殖羽の灰色をベースで落ち着いた配色で、頭部の少し褐色がかった灰色、嘴が黒色、白黒の翼鏡が目立っていました。・ハシビロガモは、脇の羽が丸みが強い雌非生殖羽と緑色の頭と白い胸の目立つ雄生殖羽の姿を観察しました。・ヒドリガモは、雨覆に白い羽縁が目立つ雌非生殖羽でした。・コガモは、強風をさけて小島の影で休んでいましたが、灰色の体と黒くて細かい波状斑がある雄生殖羽でした。(写真)2025年1月1日撮影
2025.01.01
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観察会でリーダーからカワラヒワは種子食に特化した種類ですと説明を受けた方が多いものと思います。中村ら(1996)が「キク科、イネ科、タデ科、マメ科などの種子を食べる」と報告していることからそのような説明となっているものと思います。今朝、オフィス近くの公園を散策していたら、カワラヒワ20羽ほどの向けがアキニレの実をついばむ姿を目撃し、まさにその通りの光景を目撃しました。ところが、中国野菜のチンゲンサイでの摂食、ソメイヨシノ花芽の採食に関する報告があります。参考までに紹介します。(1)チンゲンサイでの食害藤原・白松(2004)は、山口県で「多くのカワラヒワがチンゲンサイの株の上に止まり、葉を食べている」「飛び去った直後の株を確認すると、(中略)葉にはいずれも、鋭利にちぎりとられたような跡や職でつついたと考えられる跡がみられ」と報告しています。あわせて、白菜についても摂食していることが観察されたと記しています。なお、時期は、「カワラヒワは水稲が乳熟期を迎えると水田へと移動し、水稲が加害対象となった。葉野菜が水稲の乳熟を待つあいだの単なる「つなぎ的」な食物だったのか、この時期に葉野菜を食べること自体に意味があるのかは不明」と述べています。(2)ソメイヨシノの花芽の採食鈴木(2020)は、2017年と2018年に千葉県成田市および横芝光町でカワラヒワがソメイヨシノの花芽を採食した結果、開花不良につながった件を報告しています。具体的には、「花芽(又は葉芽)を嘴で枝よりもぎ取り、もぎ取った花芽(又は葉芽)を嘴に咥え暫く上下の嘴に挟んで転がすようにして採食する行動を確認」と記しています。(引用)藤原知美・白松博之.2004.カワラヒワのチンゲンサイ食害.Strix voL22.ppl47-154.日本野鳥の会.鈴木 弘行.2020.カワラヒワによるソメイヨシノ花芽の採食.我孫子市鳥の博物館調査研究報告 Vol.25. No.1.p1-4.(写真)2024年1月7日柏市内で撮影一枚目、二枚目は亜種オオカワラヒワ成鳥雌(雄に比べて全体に淡く、頭部が褐色)三枚目、四枚目は亜種オオカワラヒワ成鳥雄(頭部に緑色味があり、三列風切外縁の白色部が目立つ)
2025.01.07
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鳥友からシギ科キリアイの名前の由来について質問をもらいました。図鑑には錐合と記されているが、錐は穴をあけるために先が尖っている形状でキリアイの嘴は先端まで幅広で下方に曲がっている。むしろ鎌のような形状と言えるのではないかとの内容でした。(キリアイの嘴の形状と和名、学名)キリアイは、和名では錐合、学名Limicola falcinellusと記されます。和名は、錐のような嘴を表したものなどの諸説(*)がありますが、定まった由来は存在していない模様です。一方、学名のLimicolaは泥に住むもの、小種名falcinellusは小さな鎌の意味と言われています。キリアイの嘴に注目してみると、先端部分まで幅広く、先端は下方に曲がっていることがわかります。そもそも錐は穴を開けるための道具で先端が尖っているもの、鎌は、草や穀物などを刈り取るための道具で刃が湾曲しているものです。したがって和名の錐はそのルーツはどこにあるのかと疑問を持つのが当然だと思います。(キリアイは干潟で出会える、水田で出会える?)三番瀬、谷津干潟で出会うイメージがありますが、キリアイと近年出会った記録を見返してみると、1999年から2024年の間では、水田11回、干潟11回とその比率は半々。捕食している餌は、甲殻類やゴカイ類、昆虫類の幼虫と言われていますから、餌が採食できれば水田か干潟かは問わないというところでしょうか。(羽衣のいろいろ)(1)夏羽後期胸から脇にかけてはっきりと縦斑があり、上面は若鳥よりも赤褐色がなく黒色がかっています。写真は2024年10月3日に谷津干潟で観察した個体です。(2)夏羽から冬羽に換羽中の個体写真は2021年10月18日茨城県稲敷市で観察した個体です。肩羽の上段にグレーの冬羽が出ていること、眉斑が2つに分かれていることを考える第一回冬羽の可能性がある個体と思われます。
2025.08.27
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2025年3月31日で運営終了となった川村記念美術館内の池に毎年オシドリが飛来します。複数の鳥友から今秋からはもう観察することができないのでしょうねと問い合わせをもらいました。庭園が開放されていることを耳にしました。調べてみると、美術館周辺および自然散策路を除き、芝生の広場まで開放されていることがDIC川村記念美術館のホームページで記されています。https://kawamura-museum.dic.co.jp/news/nature/開園時間:10:00-16:00、休園日:月曜日、火曜日、年末年始なお、送迎バスは終了し、自家用車か京成佐倉駅からのバス(本数は少ない)利用。(オシドリの羽衣)オシドリは、完全なエクリプスが見られる種類として知られています。その羽衣を整理してみました。(1)成鳥雄生殖羽(一枚目の写真:2017年11月3日撮影)三列風切の内側の一対が銀杏の葉に似た羽が大きな特徴です。嘴は赤く嘴爪は白く、足は橙色です。(2)雄エクリプス(二枚目の写真:2015年10月25日撮影)雌に似た雰囲気がありますが、嘴は鈍い赤色で、肩羽や雨覆にパフ色の羽縁はありません。(3)成鳥雌(三枚目の写真:2018年11月4日撮影)脇の淡色斑が丸いのが雌成鳥の特徴です。(4)幼羽(四枚目の写真:2016年11月3日撮影)嘴が鉛色で基部がピンク色です。脇の淡色斑は丸みがなく細いのが幼羽の特徴です。(オシドリの初認)過去最も早く姿を見かけたのは、2009年10月10日の15羽でした。(お願い)一般市民の方も散策で訪ねます。長時間、場所の占拠した撮影は厳禁です。
2025.09.16
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