ボランティアキャリアコンサルティング

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キャリアコンサルタントひろくん

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2025.04.07
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​​​【ビジネスライクという考え方】​ ​​
「ビジネスライク」は、英語の“businesslike”に由来します。“businesslike”という言葉は、 感情を交流させずに、効率的かつ合理的にふるまう という意味を持ちます。もともとはビジネス分野の言葉でしたが、現在は医療や教育など多様な業界で「事務的な対応が必要な場面」を示す際にも用いられます。こうした背景から、ビジネスライクという言葉は職種を問わず、迅速な回答や論理的思考を求められるときに重宝されてきました。
 しかし「ビジネスライク」という言葉が持つ冷たいイメージにとまどう人も少なくないでしょう。「効率性を最優しすぎる姿勢であり、関係性への配慮が全くないのでは?」という印象を抱かれがちです。
 そうではなく大切なのは 「感情を交流させずに、効率的かつ合理的にふるまうことで、不要な相手との対立を防ぎ、業務効率や人生の質を上げる」ことなのです。 「感情を抑える」姿勢と「相手を気づかう」姿勢は両立可能です。 自分の感情を抑制しつつ、相手のニーズを正確に把握して丁寧に伝えたり関わる行動は、感情交流抜きでも信頼関係を築く助けになります。

​【ビジネスライクの具体的な方法】 ​​
1.嫌いな人とは積極的に関わらない
 嫌いな人と積極的に関わらなくてもよい理由は、敵対関係になることを防ぐためです。そもそも人は相手との距離が近づくほど、親密関係または敵対関係になりやすいのです。敵対関係とは、相手の言動すべてが気に入らない状態です。「嫌い」「大嫌い」「顔も見たくない」という強い感情が伴います。また次のような5つのデメリットがあります。
1:意思の疎通が難しく、ストレスがたまる。
2:誤解などのすれちがいが増える。
3:共同作業や業務が非効率になる
4:お互いがいる場所の雰囲気が悪くなる
5:妨害行為などの敵対行動をとられる場合もある。
 「でも仲良くすべきなのでは?」と考える人もいるでしょう。もちろん、仲が良いに越したことはありません。しかし、全ての人から好意を得ようとする姿勢は、「自分を持たない八方美人状態」と言えます。単にストレスがたまりやすいだけでなく、相手の為に生きるようなものです。
 嫌いな人と親密にならなくても、ビジネスライクに接することで業務は円滑に進められます。敵対関係になって悪影響が出るくらいなら、最初から「仲良くしないこと」を選ぶ勇気が必要です。

2. 嫌いな人にはビジネスライクに接するのが正解
 ビジネスライクとは「やることはしっかりやる」「最低限の礼儀を守る」接し方です。具体的には以下のような付き合い方を指します。
1:やるべき事はしっかりやる
2:きちんと挨拶する。できれば笑顔で行えるとベター。
3:(予想外に)助けてもらったりしたときは、相手に感謝の意をきちんと伝える。
4:プライベートの話はしない
5:会話は当たり障りのない内容にとどめる
6:業務連絡はメールやチャットを使う
7:冷静沈着に対応する
8:(相手が同僚ならば)業務外で関わりを持たない
 関わる必要が無い場合は、そのまま関わらないようにします。しかし、接点を減らせない関係の場合は、嫌いな相手に「好かれなくていいけど、敵にならないようにしよう」と決めて、割り切ってビジネスライクを実行する事が有効です。
 なお職場での関係の場合、最も大切なのは仕事で結果を出すことです。そのためには嫌いな人とも最低限の関係を築く必要があります。

3.  無視はNG!感情交流しない上での交流は大切
次の5点は、嫌いな人にやらない方が賢明です。
1:無視をする
2:嫌いという感情を出す
3:職場の人に愚痴を言う
4:仲良くしようと頑張る
5:嫌いだと強く意識する
(1:無視をする)
 「嫌い」または「苦手」という理由で挨拶をしなかったり、返事をしなかったりするのは幼稚な行為です。社会人として完全なルール違反です。どんな理由であれ、嫌いな人を無視するとあなた自身が「非常識」「幼稚」と見られます。職場であれば、全体の雰囲気にも悪影響を及ぼしますので、絶対にやめましょう。
(2:嫌いという感情を態度に出す)
 嫌いだからといって露骨に避けたり、大人気ない態度を取ったりすると、相手だけではなく職場のメンバーに嫌な思いをさせることになります。嫌いな相手に対して露骨な態度をとると、相手は「自分は嫌われている」と感じるはずです。そうなると、相手もあなたに苦手意識を持つので、完全な敵対関係になってしまいます。
 人間関係は敵対的になると、先ほど紹介した5つのデメリットが発生しやすくなります。私たちの感情は周囲にも伝わるものです。特にネガティブな感情は伝わりやすいので気をつけましょう。
(3:職場の人に愚痴を言う)
 愚痴は時に悪口として受け取られてしまうことがあります。あなたは相談や単なる愚痴のつもりで話していたとしても、受け手側は悪口・陰口と感じる可能性があります。もし愚痴を言いたいのであれば、共通の知人ではない相手に行いましょう。
 愚痴を言ったことが相手に伝わると、相手は当然傷つきます。あなたへの信頼や好感は一気になくなるでしょう。職場には愚痴を言う人をよく思わない人も少なからずいます。嫌いな人の愚痴を言うあなたを見て、周囲の人が離れていく恐れもあります。
(4:仲良くしようと頑張る)
 「トラブルを防ぐために仲良くなったほうがいいのかな?」と考えるかもしれません。これはNGです。相手の長所を見つけて仲良くしようとするのは立派ですが、その行為がストレスになるのであればきっぱりやめてしまうべきです。せめて相手の長所を無理なく見つけて、嫌いという意識を減らす程度にとどめる方がよいでしょう。
 あなたが歩み寄っても、相手の反応次第では「私が譲歩しているのに!」と苛立たしい気持ちになるでしょう。これまで「嫌い」だった相手が「大嫌い」になってしまうと、存在そのものが大きなストレスになってしまいます。
(5:嫌いだと強く意識する)
 苦手意識や嫌いという感情を持つこと自体は問題ありません。問題なのはその感情が相手に悟られてしまうことです。「大嫌い」「顔も見るのも嫌」という強い感情を持ったまま接すると、相手にあなたの気持ちが伝わってしまいます。自分を嫌う相手に対しては、誰でも好意的になれないだけでなく、「失礼な人」「私も大嫌い」と憎悪を募らせやすくなります。この問題を解決するには、相手に対して「どうでもいい」「普通」とニュートラルにとらえることです。自分が相手を嫌っていることを絶対に悟られないようにしましょう。

4. 職場の嫌いな人を気にしない5つの方法
 職場の嫌いな人を気にせずに仕事をするには、あなたの考え方を少し変えることが大切です。ここでは職場の嫌いな人を気にしない5つの方法をご提案します。
<職場の嫌いな人を気にしない5つの方法>
(1:仕事に集中する)
 何かに集中している時は、周囲のことがあまり気にならなくなります。嫌いな人のことを考えたくないなら、目の前の仕事にひたすら打ち込みましょう。また業務で成果を上げてあなたが有用であると相手が知った場合、相手はあなたを利用したくなるので、相手が不要に敵対的になってくるのを防ぐ面も期待できます。
(2:スルースキルを身に付ける)
 スルースキルとは、自分にとってストレスや不安となる言葉や情報を受け流す能力のことです。たとえば「すごいね」は一般的にほめ言葉ですが、言い方によってはバカにしているようにも聞こえますよね。特に好意を持っていない相手の言動はネガティブに受け止めがちです。そのため嫌いな相手の発言はニュアンスを汲むのではなく、発言をストレートに受け止める姿勢が大事です。一方、相手の言動を真に受けずに、「嫌いな他人なのでどうでも良い」と関心を持たないことです。
(3:嫌いな人以外の人との時間を大切にする)
 世の中にはさまざまな人がいます。中には、尊敬できる人や一緒にいて楽しい人もいるでしょう。そういった人といると、あなたはポジティブな気持ちになれるはずです。ポジティブな気持ちになると、嫌いな人に対しても寛容でいられます。これまで「すごく嫌だ」と感じていたことも、自分に直接害がなければ「どうでもいい」と受け流せるようになります。私たちは周囲の影響を受けやすいものです。尊敬できる人・好きな人との時間は、あなたにとって手本を見る時間となり、良い方向に引っ張ってくれるでしょう。
(4:プライベートを充実させる)
 プライベートが充実していると、自己肯定感や人生の満足度が高まります。あなたの心が満たされていれば、自然と嫌いな人が気にならなくなります。私たちは心に余裕があると、案外嫌いな人のこともスルーできるもの。嫌いな相手に腹が立っても「私にはプライベートの楽しみがあるからいいか」と楽に考えることができるでしょう。つまり、レジリエンスを向上させることも有効なのです。
(5:嫌いな人はいてもOK。 I am OK! You are OK!の精神で)
 「人を嫌いになるのはいけないことだ」と考えてしまうと「人を嫌いになる自分は悪い」「なんとかしなければならない」と、自己嫌悪してしまう可能性があります。「嫌いな人はいても良い」と認めることができれば、あなたは自分を責めたり、追いつめたりしなくなります。
 「誰が悪いわけではなく、ただ相性が悪いだけ」と考えると、相手を憎悪することなく、適切な距離感で接することができるでしょう。自分も相手も基本的に、そのままでいいんだという考え方も、あなたのストレスを減らす一助になるはずです。
 またあまりにも嫌いになってはいけないと思い込んでいる場合は、「実は私は無力である。だから愛されなければならない。その為には、完璧に相手の期待に応えなければならない」というような「自己肯定感の不足、失愛恐怖、完璧主義」が隠れている場合もあります。それらに対しては認知行動療法のセルフワークなどが効果的です。

5. 悩みを相談する。
 相談には、いろいろな効果が期待できます。不安やイライラをなぐさめてくれる機能(カタルシス)もあれば、気持ちや状況を整理出来たり、効果的な対策を検討したりもできます。
 カタルシスであれば、身近で信頼できる人で良いでしょう。より効果的な内容を求めるならば、カウンセラーやキャリアコンサルタント等にカウンセリングを受けることも効果的です。但し、相談相手として職場の同僚の複数人に相談をしてしまうと、悪口や愚痴と受け取られたり、あなたが悪者とみなされるリスクがあります。注意してください。

6.嫌いな人に振り回されないための基本姿勢とは?
1:職場は仕事をする場所と割り切る。
2:誰からも好かれる人になる必要はない。
3:多くの人間関係は一時的なものという事実に気づく。付き合う期間を考えてみる。
4:職場よりもプライベートの人間関係の方が大切。
5:どこにでも相性の悪い人はいる。あなたも相手も人を嫌う権利がある。

7.ビジネスライクと感情交流はバランスよく使い分けよう
 ビジネスライクにはメリットとデメリットがあります。メリットには、効率がよい、さっぱりと交流できる、敵対化しにくいなどがありました。一方デメリットとしては、冷たい・味気ない・嫌われているのではないか?など、相手に誤解されるリスクがあります。人間関係は親密にはなっていかないことでしょう。
 ですから、自分と相手のコミュニケーションスタイルを知り、相手が属する組織内の文化を理解した上で、ビジネスライクな交流と、感情交流を使い分けることが効果的です。これは家庭でも、職場でも同じです。
 ビジネスライクを取り入れるうえで大切なのは、 感情そのものを完全に排除することではなく、「感情をコントロールしながら必要な場面で適切に表現する」ことです。自分と相手の双方の感情に気づきながら、置かれた状況も踏まえて、適切に表現することです。 その際、アサーションスキルも助けになることでしょう。





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Last updated  2025.04.07 12:46:36
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