ボランティアキャリアコンサルティング

ボランティアキャリアコンサルティング

PR

Profile

キャリアコンサルタントひろくん

キャリアコンサルタントひろくん

2025.09.24
XML
カテゴリ: ソーシャルスキル
​​​​​​  ソーシャルスキル の中には、 相手との関係性をきずくために、お世辞ではなく本心から相手をほめる という技術があります。文字にすると簡単にできそうですが、 意外とこれは難しい ものです。例えば私が十数年前に しでかしてしまったエピソード があります。

 かつて介護施設で働いていたときの話です。そこに入浴支援をしてくれている看護師さんがいました。彼女は元大学病院勤務経験もある方でした。容姿としては 美人 でした。そして、入浴支援をする必要上、あえてラフな格好をしていました。その姿は、私には「 可愛いなぁ 」と思えました。ですから思わず「女子力ありますね!」という表現でほめました。

看護師さんの表情はとても曇りました 。 それから私は彼女から冷たい言動を急にされるようになりました。正直嫌がらせもかなりされました。なぜでしょう?ここからは私の推測なのですが、看護師さんは 「ラフな格好をしているときに、女子力が高いわけがない。嫌味を言うヤバい人間だ ​など​ と感じたのではないでしょうか?

こうして私は彼女が本当に美人だし可愛い容姿をしているという意味を込めて、今後さらに同僚として親密に協力していきたいと考えていたにもかかわらず(彼女は既婚者です)、相手はむしろ逆のメッセージとして捉えてしまったわけです。その結果、私たちの業務連携は殆ど不可能になりました。

 なぜ私の言動は不興をかってしまったのでしょうか?原因の1つには 「女子力」という 言葉の曖昧さが働いた ように思います。最近ではジェンダー問題もあって、なおのこと「女子力」という言葉にポジティブなイメージが無くなってきているように感じますが、こうした言葉は受け取る側によって意味が異なりやすい面があります。
​  定義があいまいな言葉を投げかけられたとき、ポジティブに受け取る人もいれば、「外見や性別役割で評価された」と不快に感じる人もいる わけです。特に賞賛の内容が、 「見た目」や「女性性」へ言及されるケースでは。容姿やファッションに関する褒め言葉は、相手の価値観次第で「評価された/ジャッジされた」と感じやすい と考えられます。また職場などの公的関係においては、 プライベートに踏み込みすぎた印象を与えがち でもあるかと思います。​

 では、今後どのような点に注意すればいいのでしょうか? 対応策その1として める対象を「努力・行動・スキル」にする ことが挙げられます。例えば
「丁寧にケアしてくださってありがたいです」
「今日も予定通りに入浴支援が終えられそうです。スムーズに行ってくださってありがとうございます。」​
 こういう表現で評価(感謝)されても、相手は嫌味に受け取りにくいことでしょう。もちろん、それがお世辞ではなく、事実に基づいている部分があることが大切です。(お世辞も有効なケースはありますが、活用レベルが高くなりますので、別の機会に。あまり書きたくないけれど)
​ 対応策その2は 「Iメッセージ」を活用する方法 です。 Iメッセージは主語を私にすることで、断定的な表現にすることを避ける技術 です。アサーションなどで用いられます。この方法を「主観的な感想」の前置きとするわけです。例えば「私にはこう感じました」と主観を明確化することで、押しつけを避けられるわけです。​
 とはいえ、「ラフな格好が逆に、私には可愛らしく感じました」とIメッセージで賞賛したとしても、相手は気持ち悪いと思ったかもしれません。正直2か月ぐらい勤務したぐらいのタイミングで、私が相手から言われる場面を想像してみたら、 気持ち悪い と感じました。やはり、外見を褒めたいときは間接的・控えめにする方が無難でしょう。
​​​ 対応策その3は、 関係性(ラポール)を徐々に深めていく姿勢をとり、最初の段階ではプライベートに踏み込んだ内容をからませない ​という方法​ です。あくまで仕事上の話題(成果、技術、姿勢、行動)に、意図して無難に行うことが有効です。それを続けていけば、初歩的な信頼関係(≒とりあえず敵ではないようだ)ぐらいの関係を築けることでしょう。 ちょっとプライベートや感情交流を交えた賞賛をするならば、この段階になった上で、その後ちょっとずつ行ってみることが無難 です。そして相手の反応をしっかりと確認していきます。スモールステップの応用とも言えますね。

 対応策その4は、言葉遣いを意図して正確に行うという方法です。相手をほめたいとき、「明るい印象ですね」「爽やかに見えますね」など、相手の解釈がずれにくい言葉を選んで伝えます。それでも、相手の小さな反応を見落とさないようにしましょう。残念なことに、実は…
​ほめられた相手側に心理的・精神的な問題がある場合、メッセージを歪んでとらえてしまう方々びっくり ​​
が、意外といらっしゃるからです。  ほめる目的は基本的になんでしたか? 円滑に協調できるような関係性を築いて、仕事などの目的を達成しやすくする為 でしたね。(もちろんそれ以上に親密になれる場合、それは幸運ですし、人生を豊かにもしてくれるでしょう。ありがたいですね)​​​
【まとめ】
①「女子力」など曖昧で価値判断を含む言葉は避ける。
②外見よりも行動・スキルを褒める方が安全で誠実に伝わる。
③褒めたいときは「私には〜と感じられます」と主観表現を加えると、誤解を防げる。
​​​​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.09.24 15:27:12
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: