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よく見かけるようになった、秋に咲く桜。春秋の年に2回咲く”四季桜”、冬に咲く”寒桜”など、秋に咲く桜は多くあります。先日見かけた、秋の桜。何気なく撮ったので、見苦しい写真ですみません。写真の桜はまばらですが、満開の桜の名所も増えているとか。桜さん。秋の桜があまり綺麗に咲くと、秋桜(コスモス)がひがみますよ。【楽天商品: 秋らしく】
2019.11.25
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梅雨はカビの季節。嫌われ者のカビですが、役立つカビも知られている。味噌に醤油、コウジカビは美味しい食品を作ってくれる。だからといって、カビが生えた食品を食べてはならない。たとえカビを取ったとしても、周囲にも目に見えないカビがある。食べて良いカビと、駄目なカビ。区別の仕方がわからない。よくわからないから、酒を飲む。酒を飲めばきっと答えがわかるだろう。酒もコウジカビが作ったのだから。一杯、二杯、まだわからない。今日わからなければ、明日も飲む。真理の追究のためには、飲まなくてはならないのだ。【コウジカビは、こんなやつ (画像出典:ウィキペディア)】****「楽天商品 黒コウジ酢、酸っぱい?」
2019.07.10
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花が枯れた後に、あなたは驚くことでしょう。そこには髑髏が残されるのですから。(画像出典: livedoor.blogimg.jp)花は皆が良く知るキンギョソウ。キンギョソウは、姿も色も愛らしい植物。(画像出典: フリー画像 https://photo-pot.com/)髑髏の正体は、キンギョソウの莢(さや)。莢、つまり種を包んでいた殻。髑髏の目や口の穴は、種が出た痕。この髑髏は、まさしくキンギョソウが生を全うした後の姿。人は死に骨となり、髑髏を残す。死んで髑髏を残すなら、キンギョソウは人に近い植物なのかもしれない。****「楽天商品 (鬼灯の冷徹)金魚草が地獄に咲く理由がよくわかりました」
2019.04.28
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この色鮮やかな幹をした木を御存じでしょうか。(画像出典: ウィキペディア)名前は レインボーユーカリ。北半球に自生する、唯一のユーカリです。鮮やかな色の幹は、樹皮が剥がれ落ちることでできます。剥がれ落ちる性質の樹皮の下からは、初めは明るい緑の幹が顔を出します。その緑の幹は、時間が経つと色を変えます。青、紫、橙、えび茶色、徐々に色が変わります。樹皮は、様々な時間のずれで剥がれ落ちます。その結果、幹は緑、橙など、鮮やかな多色で彩られます。この木は日本でも、園芸種として購入できます。しかし、御注意を。巨木に成長しないと、この木の虹色は現れません。どなたか、巨木のレインボーユーカリを育ててみませんか?虹色の木を夢見て。****「楽天商品 にゃんこはこちらの方が好き」
2019.04.26
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イチョウは謎が多い植物です。イチョウ科の植物は、中生代に世界中で繁栄しました。しかし氷河期にほぼ絶滅し、現代のイチョウ一種のみが最後の生き残りです。そのためイチョウは「生きている化石」と呼ばれます。イチョウは絶滅危惧種として、レッドリストに登録されています。寺院ではイチョウをよく見かけます。寺院にイチョウがある理由は、ふたつあると思います。ひとつは、イチョウは中国から仏教伝来とともに伝わったと言われること。ただし、その時期には諸説あります。それとともに、イチョウは薬用として伝わったとも言われます。しかし、イチョウの薬効はまだ未解明です。むしろ銀杏には、食べすぎると中毒死する毒性があります。食べすぎると中毒死するとはいえ、銀杏は食用になります。それが伝来の理由だと思いますが、イチョウの伝来時期と理由は正確にはわかっていません。それがイチョウの謎のひとつめ。ふたつめは、乳イチョウ。寺院でイチョウを見かける理由に「乳イチョウ」の存在があります。イチョウは、幹にこぶができ、垂れ下がることがあります。そのこぶの形を乳房に例え、乳の出が良くなると寺院では大切にされます。しかし、このイチョウのこぶが何かも、いまだに解明されていません。この謎のこぶを「気根」と説明する例が多くあります。下記の画像の引用元との仙台市のH.P.にも「気根」とありますが、正しくありません。なぜなら垂れ下がったこぶは根にならずに、枝になり葉が出ることもあるからです。根にも枝にもなる器官を「担根体」と呼びます。しかしイチョウのこぶが担根体なのかは、まだ結論が出ていません。もちろん、乳の出が良くなるご利益があるかもわかりません。これがふたつめの謎。古代から、長い年月を生き延びた最後の生き残り、イチョウ。その謎の解明には、まだ時間がかかりそうです。謎の解明ができるまで、私たちは美味しく銀杏をいただきましょう。食べすぎには注意しつつ。【乳イチョウ】 (仙台市H.P.より)・・・・・・・
2019.01.21
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南極で巨大な長方形の氷山が見つかりました。それは長さ1.6kmもある巨大なものらしい。(画像出典: http://karapaia.com/archives/52266747.html)宇宙人が作った構造物?そう見えますが、この氷山は自然にできたものだそうです。これを「卓上氷山」と呼びます。これを見ると、与那国島にある階段状の海底地形を連想します。写真は「亀の岩」と呼ばれる地形です。様々な見解がありますが、おそらくこれも自然の造形なのでしょう。(画像出典:ウィキペディア)雪の結晶にもあるように、自然は不思議な形を作るものです。
2018.10.28
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のどが渇いても海水は飲んではいけない。被災時に守るべき事柄です。あなたがもし、飲み水がなく海原を漂流しても、決して海水は飲んではなりません。海水を飲ねば死期が早まる、それは愚かな行為なのだから。血液などすべて、ヒトの体内の塩分濃度は0.9%です。人が生きるには、この塩分濃度が保たれなくてはなりません。ところが、海水の塩分濃度は3.4%。ヒトの体内の数倍の塩分濃度です。ヒトが海水を飲むと、体内の塩分濃度が高まります。この塩分を薄めようと体内の調整機能が発動して、脱水症状を起こします。海水浴中であれば、海水を飲んでも水分の補給ができます。しかし漂流中はそうはいきません。海水を飲めば飲むほど、脱水症状が進みます。この脱水症状で、さらにのどが渇きます。そして、さらに海水が飲みたくなり、海水を飲み続けて死に至ります。脱水症状に最も弱い体の器官は脳です。脱水症状で意識は混濁し、幻覚を見始めます。自制心も利かなくなり、さらに海水を飲めば、残された選択は死しかありません。生命は海から生まれました。しかしヒトは陸に上がり、海水を飲めず、海に溺れる生き物になりました。今も様々な天災に、ヒトは苦しめられ続けています。それでもヒトは厳しい環境の陸に住むしかありません。海を捨てたヒトの生き方を、海は許してはくれないから。
2018.09.10
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北海道でマグニチュード6.7の地震がありました。被害の全容はわかりませんが、被災された皆様の苦労がしのばれます。どこかで地震がある度に「次は東南海トラフ」と恐れます。いつ来ても不思議ではない東南海トラフの巨大地震。東南海トラフ地震では、モーメント・マグニチュード9と予想されています。モーメント・マグニチュードは、数字が1増えると約32倍のエネルギーになります。北海道の地震のマグニチュードを概算で7としてみます。東南海トラフ地震のエネルギーは、今回の北海道の32×32倍になります。つまり1024倍です。1024倍のあまりに巨大な破壊エネルギー。東南海トラフ地震は、日本に壊滅的な打撃を与えることでしょう。東南海トラフの怖さは、物理的な破壊ばかりではありません。以前の日記で、あまりに大きな経済的ダメージで、日本の復興は難しいことを書きました。【以前の日記】 「復興のためには - 南海トラフ地震 -」今回の北海道の1000倍以上の破壊エネルギー。国家予算をはるかに上回る200兆円の経済損失。私たちは東南海トラフ地震を生き延びて、そしてその後の飢えを耐えてゆくことはできるでしょうか。
2018.09.06
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夏は落雷が怖い季節でもあります。特に巨大な雷、超電光が落ちたとしたら。通常、雷は雲の下層で発生します。そのために、落雷の距離は地上との距離は1㎞程度です。 それに対して、超電光は雲の上部で発生します。その落雷の距離は10㎞。この距離を落ちる超電光は、通常の雷の100倍も高いエネルギーを持ちます。1838年、イギリスの軍艦ロドニーに超電光が落ちました。重さ360㎏fの巨大なマストは一瞬で砕け散り、木くずと成り果てました。1959年9月、イリノイ州リーランドにも超電光が落ちました。その結果、トウモロコシ畑に直径4mの大きな穴が開きました。1974年4月、アメリカの監視衛星ヴェラは核実験を検知しました。場所はニューファンドランド島沖のベル島。しかしそれは、超電光の落雷を核爆発と誤検知したものでした。超電光の落雷は、通常の落雷の100万分の1と言います。その頻度は高くはありません。しかし異常気象の昨今は、想定外も恐れなくてはなりません。以前、私は運転中の車に落雷し、それでも車内の私は無傷でした。しかし超電光なら、助からなかったかもしれません。大雨、台風、猛暑の夏。それに加えて、落雷の脅威もお忘れなきように。
2018.08.10
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野山に生える野草との生存競争に負け、野山から追われた弱い植物を雑草と呼ぶ。だから雑草は野山では生き残れず、野草が取り除かれた農道やあぜ道に育つ。しかしそこでは、人に除草される危険が常に伴う。ツユクサは、野草が除かれた農道を好む雑草だ。種の存続のために、ツユクサには独立した雄花と雌花がある。雄花と雌花の分離は種の多様性を増すには有利だが、受粉の確率が低下する。そのためにツユクサには、より受粉の可能性が高い雌雄一体の花もある。雌雄一体とは、おしべとめしべをひとつの花に持つ植物を言う。しかし、ツユクサの花は半日しか咲かず、雌雄一体の花でも昆虫による受粉の確率は低い。それを知るツユクサは、種を作るための秘策を持つ。ツユクサは受粉できない時、めしべがゆっくりと丸まり、自らおしべに接触して受粉する。この自家受粉では種の多様性は失われるが、とりあえず種を作ることはできる。こうしてできたツユクサの種は硬く大きく、しかし数は少ない。硬い種は何年も土の中で生き続け、しかも時期をずらして発芽できる。この結果、人による除草のタイミングをずらして発芽でき、ツユクサは生き延びる。生き延び、多様性を増し続けるツユクサには、多数の亜種が存在する。亜種、つまり今までとは違うツユクサは、人が作る環境により適用できる可能性を持つ。野草から逃れ、除草から逃れて生き延びるために、ツユクサは今も進化し続ける。ツユクサは野山から追われ、危険な地で生きることを選択した弱い雑草だ。だからこそツユクサは、たくましく生きる。
2018.07.18
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もうしばらくすると、アサガオの種をまく人もいることでしょう。子供たちは、アサガオの観察日記をつけるかもしれません。朝に花開いていたアサガオは、夜には閉じる。その現象に、子供たちは気づくかもしれません。アサガオは朝日を浴びると、花開く。もし子供たちがそう思ったなら、そのまちがいを正してあげましょう。アサガオは、朝日を浴びても花は開きません。ただし、「暗くなると花が閉じる」のは真実です。アサガオには暗くなると花が閉じ、10時間後に花開く性質があります。日が暮れて10時間後の花が開く時が、朝だというだけです。朝日を浴びると花開く植物もあります。例えばタンポポは、朝日を浴びると花開きます。夜になると眠る、アサガオ。アサガオは、「ねぼけ顔」と呼ぶべきかもしれません。
2018.04.19
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今年は早くも、ツツジが咲く季節になりました。ツツジの花をよく見ると、特定の花びらに色が濃い斑点があるのに気づきます。この斑点は、ツツジが昆虫たちに仕掛けた罠です。【レンゲツツジ】 (画像はウィキペディアより)この斑点に向かって、おしべが傾いているのに気付いたでしょうか。昆虫が斑点の箇所に止まると、蜜が採りやすくなっています。するとおしべから、昆虫の体に花粉が付く構造になっているのです。ツツジの蜜は、甘い蜜。しかしその蜜には、致死性の毒グラヤノトキシンが含まれています。ツツジの蜜は、私はなめたことがある気がします。しかし特にレンゲツツジには、この毒が多いそうです。御注意を。甘い蜜に誘われて、ツツジの罠にはまらないように。 ※ 上記の絵皿のツツジには斑点がないような・・・。 ※ 花粉の影響か、眼球から出血して右目が真っ赤です。 昨日眼科で目薬をもらって、早く治るように願っています。
2018.04.11
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砂漠に育つ植物「キソウテンガイ」は、とても長寿命です。その寿命は1000年以上、2000年生きるものもあると言われます。キソウテンガイはその一生で、葉を2枚しか生やしません。葉がたくさんある様に見えるのは、長年の雨風で葉が裂けてしまったためです。キソウテンガイは長寿命なためか、繁殖は旺盛ではありません。種を植えて発芽し、また種をつけるまで、25年かかります。あまりに繁殖力が弱いため、キソウテンガイは絶滅が危惧されています。現在、世界各国の植物園では、懸命にキソウテンガイが栽培され、保護されています。長すぎる寿命は甘えを呼び、その種の存続を脅かす。人の寿命は短く限りあるからこそ、今を大切に生きることができるのでしょう。「キソウテンガイ」 ※ 画像はウィキペディアより
2018.03.21
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正月早々、風邪で寝込んでいましたが、復活です。ゴロゴロ寝込んでいると、西部劇で風で転がるタンブル・ウィードを思い出しました。タンブル・ウィードは、いつも風に吹かれて転がっているわけではありません。秋に実が熟すると、種をばらまくために茎が折れて転がるのです。”西部劇の草”のイメージですが、アメリカにとってタンブル・ウィードは外来種。本来はアフリカとユーラシアに生育し、アメリカには1877年に持ち込まれました。タンブル・ウィードがアメリカに広まったのは、早くても西部開拓時代の終わりでしょう。(※画像出典:http://karapaia.com/archives/52117483.html)タンブル・ウィードが多数転がり、交通の障害になることもあるようです。下記の動画では、自動車がタンブル・ウィードを押しのけながら進んでいます。どこの国でも、動植物の外来種は困りものですね。
2018.01.13
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有名な毒草、トリカブト。毒薬として使うとき、トリカブトは「ぶす」と呼ばれます。「ぶす」で中毒を起こすと、顔の表情がなくなります。そのため、愛想なく無表情なことを「ブス」と呼んだと言われます。顔立ちが良くないからブスなのではありません。愛想がないからブスなのです。朗らかにありましょう。愛想ないその表情は、人付き合いではまさに「毒」なのです。
2017.12.07
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無性に辛い物を食べたくなることがあります。辛い食物には常食性があります。その原因の一つは、例えば唐辛子。唐辛子のカプサイシンには、常食性、つまり繰り返し食べたくなる性質があります。カプサイシンは健康に良いのか。それは不明です。カプサイシンには発癌性があるという報告も、むしろ癌を抑制するという報告もあります。辛い食事の是非はわかりません。ただ辛い物を食べて、体が温まる感覚は悪くはありません。特に冬は、少し辛い食事で体を温めたい。たとえ健康に良かろうとも、悪かろうとも。
2017.11.29
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最近、鬼灯を見なくなりました。意識はしませんでしたが、鬼灯は農家には必ず植えていたと言われます。なぜなら、7月7日には、鬼灯を薬として飲む風習があったため。実は、鬼灯は毒草です。鬼灯の根にはヒストニンが含まれ、妊婦が飲むと流産の恐れがあります。7月以降、秋にかけては、農家は繁忙期。この時期の妊娠は農作業に支障をきたすため、鬼灯は堕胎薬として使われました。今日でも、お盆には鬼灯の実を提灯に見立てて飾る風習が、残る地域があるそうです。鬼灯には死のイメージが付きまといます。鬼灯を見なくなった事実を祝いたい。物言わぬ鬼灯は、悲しい日本の歴史を伝えているのだから。 ※ウィキペディア フリーライセンス画像より
2017.11.27
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あまりに毎日、米を食べているから、私たちはイネが異常な植物だということを忘れています。通常の植物は、種子ができると地面に落ちるか、風に乗って飛散します。しかし、イネは種子ができても落ちることはありません。種子が落ちることを「脱粒性」、落ちないことを「非脱粒性」と呼びます。種子が地面に落ちないと発芽しないので、イネの非脱粒性は異常です。イネの種子は落ちないから、私たちは米を食べることができます。イネの種子は発芽のためではなく、人に食べられるために熟すのです。子孫を残すことを捨てたはずのイネですが、イネは今日も大繁栄をしています。自ら努力しなくても、人がイネを育ててくれるからです。食べられることで、繁栄する。イネは”死”を選択して、逆に”生”を得ることに成功しました。生きるための選択肢は、正解はひとつではないのです。
2017.11.20
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花には、複数の花言葉があります。それはシロツメクサも同じです。四つ葉のクローバーが象徴する様に、シロツメクサの花言葉のひとつは「幸福」。四つ葉は、キリスト教の三位一体「愛」,「希望」,「信仰」に、「幸福」を加えたものと言われます。四つ葉のクローバーができる原因は、先天的な遺伝と後天的な刺激のふたつに大別されます。遺伝は「幸福」の連鎖としても、問題なのは後天的な刺激。四つ葉は、生長点が傷つくことでも生まれます。踏まれて四つ葉になることもあり、四つ葉が道端でよく見つかるのはそのためです。シロツメクサのふたつめの花言葉は「忘れないで」。道端のシロツメクサは、寂しく忘れないでと呼びかけます。道端の四つ葉は、踏まれ傷つけられたことを忘れてはいません。それなのに、何度も何度もそのシロツメクサは、繰り返し踏みつけられます。踏まれ、踏まれて、傷つけられて、そして忘れられてしまうから、シロツメクサの最後の花言葉は、「復讐」になるのです。【2015年1月の日記】 「幸せ探して - シロツメクサ -」
2017.11.14
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17世紀初頭のオランダで起きた、チューリップ・バブル。チューリップが、異常な高値で取引されました。特にブロークン・チューリップと呼ばれる、縦縞模様のチューリップが最も高価でした。ブロークン・チューリップは、アブラムシなどが媒介するウイルスによる感染でできた奇形種です。画像は最も高価だったブロークン・チューリップです。 ※ウィキペディア フリーライセンス画像よりチューリップ・バブルの原因は、オランダを支えた好景気。当時、海洋貿易で大成功したオランダは、世界有数の経済大国でした。バブルに沸くオランダは、チューリップの高値取引に奔走しました。しかし、所詮は病気のチューリップの異常取引。1637年にはバブルが崩壊し、チューリップの価格は暴落しました。チューリップ・バブルの崩壊で、オランダは蓄えた富を一気に失いました。オランダは経済力を失い、代わってイギリスが世界経済の中心となりました。チューリップの病気は、経済にも感染しました。バブルという病気は、人々の判断力を鈍らせます。空前の好景気と言われる、現代の日本。しかしその実態は、世界有数の借金大国。好景気に見えるのは、借金で得た金銭の市場へのばらまきの結果にすぎません。経済的に、病んだ日本。今日の日本が「ブロークン・ジャパン」と呼ばれる日は来るでしょうか。
2017.11.12
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地獄花、死人花とも呼ばれる、彼岸花。それは彼岸花が、墓場に植えられたためでした。以前の日記にもあるとおり、彼岸花の球根には毒があります。その毒でネズミを遠ざけ、死者の遺体を守るため、彼岸花は墓場に植えられました。しかし、彼岸花は、死者だけを守る花ではありません。洪水を避けた高台の避難場所にも、彼岸花は植えられました。彼岸花の球根には、毒があります。ただ、その毒は水にさらすと抜くことができます。毒抜きした球根は、非常時の貴重な食料にもなりました。死者と生者をともに守る、彼岸花。そのけなげな花に、地獄花の名付けはあまりに酷な仕打ち。ただ、物言わぬ花は抗うことなく、生と死の狭間で、静かに私たちを見守るだけです。【2015年9月の日記】 「曼珠沙華に変わる - 彼岸花 - 」
2017.11.09
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色々な野菜がありますが、メキャベツの姿は受け入れがたいものがあります。群がるようになるメキャベツは、気持ち悪く感じます。 ※ 画像元:「暮らし~の」 https://kurashi-no.jp/I0009335キャベツは植物の葉ですが、メキャベツは脇芽です。キャベツもメキャベツも、人が作り出した植物。キャベツの丸まった葉も、光合成には適しません。キャベツの形ですら、人に食べられるための人造物です。人は自然界には存在しない、奇妙な植物を作ってきました。野菜は、人が望んだ姿をした、食べられるための奇形植物です。人が自然に何をしてきたか。メキャベツのあの姿は、その人の行いを咎めているようで、見るのがつらい。
2017.10.28
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触ると葉を閉じる、オジギソウ。それだけではなく、オジギソウは夜になっても葉を閉じます。以前、オジギソウの葉の開閉は、日光と関係あると思われていました。つまり、オジギソウは太陽の光を感じて、葉を開閉すると考えられていました。しかし、オジギソウは光に当てなくても、葉を開閉することがわかりました。では、何でオジギソウは、昼と夜の違いを知るのでしょう。実はオジギソウは、体内時計を持っています。自身の体内の記憶で、昼と夜を知ります。草木にも、体内時計はあります。時の流れは、草木にも大切な情報。今の時間を大切に。時の流れのはかなさは、草木さえも知るのだから。
2017.09.25
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今日の午前中、愛知県ではあられが降りました。台風接近で発生した急激な上昇気流。この上昇気流が上空の冷気内に水滴を保ち、氷となって降るのがあられ。春や夏のあられは、今までも何度か見ました。しかし、今日のあられは特別でした。外観はまるで牡丹雪の様に見えました。夏に雪やみぞれが降ることはないとのことですから、これは雪あられではないかと思っています。雪あられは、白色不透明な氷の粒。雨と一緒に降れば、みぞれの様に見えるでしょう。真夏に降る雪あられ。台風接近の、まさに嵐の前触れです。愛知県は、これから台風が最接近。皆さんも、台風にはご注意を。
2017.08.07
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現在、日本に影響を及ぼしている台風13号。その台風は”Malou"(マーロウ)、「めのう」の名前を持ちます。台風には、あらかじめ名前が準備されています。”Damrey”(ダムレイ:象)で始まり、”Saola”(サオラー:ベトナムレイヨウ)で終わる、140個の名前。現在の「マーロウ」は、105番目。140個目まで使うと、また初めの「ダムレイ」に戻ります。十二支の様に、ぐるぐる回る台風の名前。何年かすると、「マーロウ」もまた生まれるでしょう。再会は懐かしいもの。でも懐かしい名の台風には、何度も出会いたくはないものです。【気象庁】 「台風の番号の付け方と命名の方法」 ※このリンクには、台風の名前の一覧表もあります。
2016.09.07
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夏といえば、怪談。東海道四谷怪談のお岩さん。お岩さんが飲まされた毒は、トリカブトだったという。トリカブト中毒による神経障害では、顔が無表情になる。不美人を「ブス」と言うのは、トリカブトの毒薬名「附子(ぶす)」が由来ともされる。夫に裏切られて毒を盛られ、容姿も崩れ、命まで落とす、お岩さん。東海道四谷怪談は、どこまでも残酷。間もなく、8月、終戦の月。原爆投下、終戦に、お盆の月。お盆には、フィリピン戦線で他界した祖父も、きっと帰ってくるのだろう。夏には、残酷な怪談がよく似合う。 ※ウィキペディア・フリーライセンス画像より………………………………………
2016.07.27
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トウモロコシは、観賞用の植物でした。南北アメリカ大陸から欧州にトウモロコシが伝った時、人々は戸惑いました。小麦とあまりに違う、トウモロコシ。欧州の人々は、それを食用ではなく、観賞用の植物と見なしました。トウモロコシが日本に伝わった時、やはり観賞用とされました。織田信長は、トウモロコシの「花」を愛したと言います。トウモロコシは、風媒花。茎の先端の雄花から、風で花粉を飛ばします。「トウモロコシの雄花」トウモロコシの雌花は、茎の中ほど。トウモロコシに付くヒゲの様なものが雌花です。「トウモロコシの雌花」雌花は一本一本が、種の一粒一粒につながっています。種の数だけ、ヒゲ、つまり雌花があります。そうはいえ、トウモロコシの花を愛す。信長の心境には、まだ私は至れません。 ※雌花,雄花の画像は、ウィキペディア・フリーライセンス画像から。
2016.07.21
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稲は優れた農作物。収穫倍率という言葉があります。一粒の種をまくと、どれだけ収穫できるかという指標です。欧米の主食の小麦は、収穫倍率20倍。1粒の種から、20粒の小麦が収穫できます。それに対して、稲は収穫倍率130倍。小麦の6倍以上、効率良く収穫できます。欧米では広大な小麦畑が広がりますが、日本の収穫倍率が高い水田は、比較的狭くて済みます。更に畑作では、連作障害が起きます。連作では収穫量が低下するため、畑を休ませる必要もあります。その結果、休耕地も広がります。一方で稲には、連作障害がありません。毎年、同じ田んぼを使うことができます。ますます稲作では、狭い農地でも収穫可能になります。稲は狭い農地で多量に収穫できる、優れた農作物。土地も狭い日本だから、稲作はまさに日本向き。エコが求められる今だから、稲作を、米を見直しませんか?
2016.07.19
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クローバが咲き乱れる季節、四つ葉を探してみる。四つ葉を見つける確率は、およそ1万分の1。思う以上に、見つける確率は高い。奈良は、全国でも四つ葉が見つかる確率が高い地域だという。幸せを見つけやすい地域なのかもしれない。今日も四つ葉を探してみる。それでも、四つ葉は見つからない。幸せはすぐには見つからないから、価値があるものなのだろう。【過去の日記】 「幸せ探して - シロツメクサ -」
2016.05.15
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楽天市場の商品に「ウォーターヒヤシンス」製の商品がありました。ウォーターヒヤシンスとは?不思議に思って、ネット検索。検索結果の画像は、どうみても「ホテイアオイ」でした。ホテイアオイをウォーターヒヤシンスとも呼ぶと、初めて知りました。そして最近では、ホテイアオイはクリーンなイメージもあるようです。私にとってホテイアオイは「汚れた淡水に育つ植物」。汚れて養分過多な淡水に繁殖するホテイアオイに、クリーンなイメージはありません。それをクリーンと呼ぶのは、ホテイアオイに養分を吸収させる浄化法もあるから。繁殖力の高いホテイアオイが育てば、水の浄化に役立ちます。しかし、ご存知でしょうか。ホテイアオイの怖さは、多量に繁殖したそれらが腐ることにあることを。多量に繁殖しては腐り、水底にヘドロとなって堆積する。そのヘドロを栄養として、さらにホテイアオイが繁殖する。「青い悪魔ホテイアオイ」の怖さは、その負の連鎖にあります。ホテイアオイを水の浄化に使うには、ホテイアオイが枯れて腐る前に、かならず回収しなくてはなりません。かつて私が住んだ地域は、ホテイアオイの害に苦しむ地域でした。あまりに旺盛な繁殖力に、河川や湖沼が次々と汚染されていきました。ウォーターヒヤシンスの呼び名は、危険です。クリーンと信じて、無責任にホテイアオイを河川に放つ人もいるそうです。くれぐれも、その様な過ちをなさいませんように。 ※ホテイアオイの繊維で家具類を作ることは、 厄介なホテイアオイの駆除に少しは役立つかもしれません。
2016.04.22
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先日の植物の漢字。皆さん、よく漢字をご存知で驚きました。一方で、読めても書けないという声もありました。それは私も同じです。ホオズキの漢字は、私は「鬼灯」を書いてしまいます。「鬼灯」は、やはり実が提灯に似ていることが由来とか。英語でもホオズキは”ground cherry”の他に、提灯を意味する”Chinese lantern”とも言うそうです。ホオズキが「提灯」に似ていると思うのは、海外も同じ様です。ホオズキを「酸漿」と書くのは、漢方で使う漢字。酸漿は、やや特殊な漢字名かもしれません。イチョウが「銀杏」とも「公孫樹」とも書くのは、ご存知のとおり。「銀杏」は、実が銀白でアンズ(杏)に似ているのが由来。「公孫樹」は、実を食べるには、木を植えてから孫の代まだ待たねばならないことが由来です。由来によって、漢字も変わる様です。私は「風信子」という表現は好きですが、これは自動変換してくれません。【過去の日記】 「勉強しなくちゃ - 難しい植物の名前 -」
2016.04.20
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ワープロの漢字変換力はすばらしく、難しい漢字も変換してくれます。今日は文字変換できた漢字から、植物の名前をご紹介します。今回は読みの問題。次の植物の名前は、何と読むでしょう?(1)蒟蒻(2)大蒜(3)石楠花(4)独活(5)梔子(6)万年青(7)躑躅 (8)公孫樹(9)女郎花(10)杜若(11)羊歯(12)竜胆(13)棕櫚(14)酸漿(15)繁縷難易度は、簡単と思うものから、徐々に難しく並べてみました。いずれも素直に漢字変換できた名前ばかりです。読めるけど、書けないという漢字が多いのではないでしょうか。自動変換できるワープロの性能に驚きますが、自力で書けない自分も情けなくなります。では、答えは次のとおりです。(1)こんにゃく(2)にんにく(3)しゃくなげ(4)うど(5)くちなし(6)おもと(7)つつじ(8)いちょう(9)おみなえし(10)かきつばた(11)しだ(12)りんどう(13)しゅろ(14)ほおずき(15)はこべさて、いかがでしたか?
2016.04.18
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熊本の地震は、日奈久断層帯が原因と考えられています。私にとっては、熊本の地震は予想外でしたが、日奈久断層帯は全国で最も地震発生確率が高い活断層と考えられていたそうです。今後30年以内で、地震発生確率が10%以上の活断層と場所を列挙します。ちなみに、阪神・淡路大震災(六甲・淡路島断層帯)の地震発生直前の確率は、0.02~8%。以下の活断層は、いずれも阪神・淡路大震災直前の地震発生確率を上回ります。「活断層と地震発生確率」(数字は30年以内の地震発生確率)・富士川河口断層帯: 静岡県富士宮市から富士市 10~18% M8・糸魚川-静岡構造線: 長野県松本市・安曇野市から諏訪湖南 14% M8・神縄・国府津-松田断層帯: 静岡県駿東郡小山町から神奈川県小田原市 0.2~16%・中央構造線断層帯: 奈良県五条市から和歌山県和歌山市までの和泉山脈南縁 0.06~14%, 奈良県香芝市から五条市までの金剛山地東縁 0~5%・境峠・神谷断層帯 主部: 長野県松本市安曇から奈川 0.02~13%・阿寺断層: 岐阜県中津川市から下呂町などを通る全長80キロの活断層 6~11%・三浦半島断層帯: 神奈川県 三浦半島 武山 6~11%その他は、下記をご覧ください。【Survial Foods】 「日本の活断層と地震発生確率一覧」特に危険なのは、静岡県、長野県。地震発生確率が高く、しかもマグネチュード8の予測です。そして残念ながら、奈良県中部も危険です。岐阜県、神奈川県も油断できません。皆さんの地域の活断層をご確認ください。そうすれば、救われる命があるかもしれません。熊本県の余震が、少しでも早く収まりますように。・・・・・・・・・「西日本新聞の2015年3月15日の記事」【特集「九州の活断層の現状」(5)日奈久断層帯、発生確率は全国一】九州では警固断層帯以外でも、大きな地震が想定されている活断層がある。文部科学省が公表している主要断層の長期評価(今年1月時点)によると、全国187断層のうち、30年以内の発生確率が最大16%と全国で最も高いのが、日奈久断層帯の八代海区間(約30キロ)だ。熊本県水俣市や芦北町などの沖に位置している。(以下略)
2016.04.16
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植物で、短い名前と長い名前。一番短い名前の植物は「イ」。これは、畳表に使われる植物。通常はもう少し長めの「イグサ」の名前でご存知でしょう。一番長い名前は「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」。漢字に直すと「竜宮の乙姫の元結の切り外し」。普通は「アマモ」の名前でご存知の海草です。アマモの英名は「eel grass(ウナギ草)」。バカボンに出てきそうな名前です。短すぎては物足りない。長すぎても言いにくい。やはり名前には、ほどよい長さがあるものです。・・・・・・・・・・・・しばらく留守をしていました。元気ですので、ご心配なさいませんように。
2016.03.06
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花粉症の原因として知られる、ブタクサ。ブタクサの花粉が猛威を振るうのは、8月から9月。春の花粉症の季節が過ぎ、油断した人々を花粉が襲う。また、ブタクサは要注意外来生物に指定されている。日本の環境上も、ブタクサは嫌われている。その害を知ってか、日本ではブタクサの酷い和名で呼ばれる。しかし、ブタクサの本来の学名は、尊く神聖。”ambrosia artemisiifolia”、それがブタクサの学名。日本語訳は「不老不死になる、神様の食べ物のヨモギの葉」。ブタクサは、豚のための草ではなく、神様のための草である。花粉症の原因、要注意外来生物。しかし、その本来の名は、神の食事。先人の英知と洞察を、称えたい。神の食事を、豚の餌となじった、その勇気を。
2016.02.20
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ナンジャモンジャの木の正体は何でしょう?各地の公園などにある、ナンジャモンジャの木。実はその正体は、各地で違います。クスノキ、ハルニレ、ヒトツバタゴ、タブノキ、・・・。様々な木が、ナンジャモンジャと呼ばれています。例えば千葉県の神崎神社。ここにあるクスノキも、ナンジャモンジャと呼ばれます。徳川光圀が「この木はなんというもんじゃろか」と言ったという謂れから。最も多いナンジャモンジャは、ヒトツバタゴ。多数決では、ナンジャモンジャの代表です。適当感のある、ナンジャモンジャ。しかし、神事に使う木だからの呼び名とも言われます。その木が、その名を口に出せないほど神聖だから。ナンジャモンジャ。口に出してはいけない、神聖な名前。あなたは尊敬する人を、「ナンジャモンジャ」と呼べますか?【ヒトツバタゴ】
2016.02.15
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せめて花の名は - うてな -極楽往生した人が座る蓮台を「うてな」とも呼びます。蓮台を「うてな」と呼ぶとともに、高い建物も「うてな」と呼びます。そのため、漢字の「台」は訓読みで「うてな」と読みます。「うてな」は、花のガクも意味します。化粧品の会社「株式会社ウテナ」は、ガクの「うてな」にちなんで名付けられました。女性の美を花のガクの様に根幹から支えたいという思いから。「台」の訓読み「うてな」は、常用漢字表にはありません。「うてな」の読みを捨てるのは、とても残念に思います。せめて花の名は、「ガク」と呼ぶより「うてな」と呼びたい。
2015.12.29
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先日、公園で蝶が舞うのを見た。クリスマスが近いというのに、落ち葉の積もる公園を舞う蝶。それも1頭,2頭ではなく、少なくとも5頭の蝶を見た。暖かい冬は、虫たちには居心地が良いと見える。12月も、今では虫たちの季節になった。今年の冬は虫も多い、にぎやかな冬だ。これは人の勝手だが、虫には「害虫」と呼ばれる虫もいる。そういう虫たちも、今年の冬は死なず、春まで多くが生き延びるのかもしれない。害虫が生き延びれば、その虫が運ぶ恐ろしい病気も受け継がれる。にぎやかな冬は、人にとっては戦慄の春、そして絶望の夏の訪れを意味している。自然には、生物のバランスを保つしくみがある。虫たちが増えれば、人は減ることになるだろう。きっと、近く迎えることだろう。セミの鳴き声に人が怯える、喧騒の冬を。
2015.12.25
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彼岸花の季節も終わろうとしている。全草有毒、彼岸花は根,茎,葉,花のすべてに毒を持つ。鱗茎には特にアルカロイドが多く含まれ,人を死に至らしめる毒を持つ。その毒性が故に、彼岸花は田のあぜ道に多く植えられた。モグラやネズミが、その鱗茎の毒を嫌うからだ。さらに彼岸花は、墓地にも多く植えられた。土葬の頃、墓地に眠る死者を動物から守るために。彼岸の頃に、墓地に咲く花。それが、彼岸花の名の由来のひとつでもある。彼岸花には、曼珠沙華の名もある。曼珠沙華は仏典に由来し、天上に咲く、白い花だという。9月半ばにして、赤かった彼岸花は、日に焼けて白けている。人が白髪になるように、彼岸花も季節が移ろえば白くなる。9月20日からの彼岸を前に、彼岸花は白く散り始めている。彼岸まであの花は、もう持たないだろう。それでもよい。火葬に変わった今、土の中には、花が守る死者は眠っていないのだから。猛暑に耐え、役目を終えた彼岸花は、今、天上の白い曼珠沙華に変わる。
2015.09.14
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川の中には、たくさんの昆虫がいます。彼らは何を食べているのでしょう?水中の昆虫は、川の水草を食べている。しかし、それは大きな誤解です。水中の昆虫の、餌の大半は落ち葉でした。川の外の陸上から、水中の昆虫の餌は流れてきます。川にはよく、葉脈だけになった葉が沈んでいます。これは、ガガンボの幼虫などに食べられた跡。川に落ちた葉は、とても栄養価が高くなっています。葉の表面には、無数の細菌が繁殖しています。葉から溶け出した成分で、細菌が繁殖しています。水中の昆虫は、栄養価が高い細菌が繁殖した落ち葉を食べます。ある人は、木の葉を「バターを塗ったトースト」と呼びました。山で育った木の葉は、川に落ちて、水中の昆虫を育てます。山と川、陸上と水中は、とても深く結びついています。豊かな山は、豊かな川をはぐくみます。自然には、予想外のつながりがあります。山も、川も、空も、海も、汚してよい、価値のない自然はありません。
2015.07.22
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高い木の天辺まで水が届くしくみは、まだ解明しきれてはいません。圧力差で水をくみ上げるポンプでは、高さ10メートル以上には水は上がりません。しかし、カリフォルニアのジャイアントセコイアは、高さが100メートル以上あります。「葉からの水の蒸発」で、水が吸い上げられるという説があります。しかし、それだけでは、真空ポンプの限界10メートル以上に水は上がりません。「毛細管現象」で説明しようとする説もあります。やはり、それだけでは、100メートル以上に水をあげるのは無理があります。木の細胞内の水は濃いので、水が吸い上げられるという説もあります。この「浸透圧」は考えられますが、高木の説明はかなり困難です。水の引き合う力は、大きな力になると考えられています。サイフォンの原理でもある水の引き合う力「凝集力」は、数十メートルの高さに水を上げる力があると言われます。「葉からの水の蒸発」、「毛細管現象」、「浸透圧」に「凝集力」。個々の力だけでは、高い木が水を上げるしくみは説明できません。仕方なく、今の化学では、それらの力の組み合わせを答えとしています。しかし、それほど複雑な作用の組み合わせを、木は選んで利用しているのでしょうか?木がどうやって水を上げるのか。自然が知るごく基本的なメカニズムすら、人はまだ知り得てはいないのです。
2015.05.31
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古代エジプト人は、知っていました。収穫したイチジクの数個に切込みを入れて置くと、残りの実が熟すことを。古代中国人は、知っていました。収穫した固い梨を倉庫に入れ、お香を焚くと梨が熟すことを。フロリダの農民は、考えました。柑橘類を暖めると、きっと実が熟すはずだろうと。たしかに、石油ストーブで柑橘類を暖めると、その実は熟しました。でも、暖房を電気ストーブに変えると、実は熟さなくなりました。実の切込み、お香、そして石油ストーブ。その共通点は分からないけど、農家にとっては完熟を促す知恵でした。1924年、科学者は、ついに答えを出しました。熟した実、傷ついた実、お香、石油ストーブ。これらからは、いずれも気体「エチレン」が出ていると。実は熟すと、エチレンを出します。そのエチレンを”感じて”、他の植物も熟します。紅葉の葉が色付く時、やはりエチレンが放たれます。そのエチレンを”感じて”、他の木々も紅葉を始めます。実が熟す時、葉が色付く時、なぜ植物はエチレンを出すのでしょう。塾す実、染まる葉、その時は、いずれも植物が死を迎える時。死を前に植物は、悲鳴をあげて、仲間に死の覚悟を伝えます。ひとりで生きてきたけれど、ひとりでは死にたくないから。だから植物は悲鳴をあげて、仲間とともに死ぬことを望みます。ひとりでは、さびしいから。「ねえ、いっしょに、死にましょう。」【過去の日記1】 「君に届け - 接触形態形成 -」【過去の日記2】 「聞こえますか その声が - 悲鳴を上げる植物 -」【過去の日記3】 「引き金を 引くとき - ほうれん草 -」
2015.03.26
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江戸時代、シーボルトは日本で昆虫も収集しました。その昆虫の標本は、オランダのライデン自然史博物館にあります。日本には、国立博物館,美術館,科学博物館などはあります。しかし、国立の自然史博物館はありません。化学,物理学,工学に力点を置く科学博物館に対して、自然史博物館は、動植物や地質学を取り扱う、生物,地学の博物館。アメリカ,イギリス,フランス,オランダなどには、国立自然史博物館があります。それがない日本は、まだ自然への関心が薄いのかもしれません。地球上の個体数では、他を圧倒する昆虫群。啓蟄の時も過ぎて、目を覚ました虫たちに、目を向けては見ませんか。
2015.03.07
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オーロラが発生する高さは、高度100~400キロメートルです。18世紀初め、フランスの科学者ド・メランが、初めてその高さを計測しました。宇宙ステーションから見れば、オーロラを見下ろすことができます。宇宙から見たオーロラは、とても神秘的。いつかは見たい、宇宙からのオーロラ。でもその前に、まずは地上から見たいkopanda06でした。【YouTube】 「国際宇宙ステーションから撮影したオーロラ」 ※宇宙から見たオーロラの動画です。
2015.02.10
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イネや麦は、その原種が分かっています。しかし、トウモロコシの原種は分かっていません。トウモロコシは、人によって多くの改良がされました。テオシントという植物が、最近ではトウモロコシの原種の候補と考えられています。テオシントには、10個程度の実がなります。しかしその実は、食用にはなりません。その姿は、あまりにトウモロコシと異なります。人によって姿を変え、ルーツを見失ったトウモロコシ。トウモロコシは、人に食べられるために姿を変えました。植物の、生きる意味さえ変えてしまう。人の食欲というものは、どこまでも貪欲なものなのです。【筑波実験植物園】 「テオシント」 ※このリンク先で、テオシントの実を見ることができます。
2015.02.07
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いくつかの植物には、他の植物の生育を抑制する作用があります。この作用を、アレロパシーと呼びます。アレロパシーは、アレロケミカルを放出することで起こります。アレロケミカルはまだ研究中で、少ししか明らかではありません。フェノール系物質、テルペン類、アルカノイドなどが、アレロケミカルとして知られます。アレロパシーをもつ植物は多くあります。イネ、ソバ、トウモロコシなどにも、その作用を持つものがあります。今、アレロパシーの研究が盛んです。植物が出すアレロケミカルは、毒性が低い「除草剤」として使えます。研究により、無毒に近い「除草剤」,「農薬」の開発が進んでいます。植物によって、植物を枯らす。自然のしくみを味方に付けて、農業も変わろうとしています。
2015.01.23
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四葉のクローバで知られる、シロツメクサ。シロツメクサの強さは、ストロン(匍匐茎,ホフクケイ)にあります。ストロンとは、直立した茎から地面間際で出た枝が、地面に沿って伸びて、途中から根を出して成長するもの。シロツメクサは、横に伸びた茎で、多くがつながっています。横につながって伸びることには、大きなメリットがあります。環境が悪い場所で枯れたとしても、ストロンから栄養を環境の良い場所に移して、生き延びることができます。横につながることで、良い環境を探すことができるのです。多くの四葉を、一箇所で見つけることがあるでしょう。それはもちろん、互いがつながった同じシロツメクサだからです。ストロンでつながる、弱さもあります。一箇所で病気になれば、全体に病気が広がり枯れてしまいます。つながることで生き延びて、つながることで互いに滅ぶ。人に似た生き方で、シロツメクサは幸せな場所を探しています。幸せ探しをする、シロツメクサ。もっとも四つ葉探しに熱心なのは、シロツメクサ自身なのです。
2015.01.21
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鳴き砂で知られる砂浜を、幾つか整理してみます。・北海道室蘭市 イタンキ浜 戦争の哀しい歴史・北海道斜里郡 小清水海岸・青森県下北郡 猿ヶ森砂丘 砂が汚染され鳴きにくくなった・宮城県気仙沼市 十八鳴浜 震災被害・宮城県気仙沼市 九九鳴浜 震災被害・宮城県亘理郡 鳥の海・福島県いわき市 豊間海岸・石川県輪島市 琴ヶ浜 鳴き砂伝説の地・茨城県北茨城市 長浜海岸・京都府京丹後市 琴引浜 重油被害からの回復・島根県大田市 琴ヶ浜 琴姫伝説・福岡県糸島市 姉子の浜・鹿児島県西之表市 大花里海岸砂が「泣く」というイメージからか、哀しい歴史や伝説が伝わる浜があります。また汚染され鳴きにくくなった浜や、新潟県の角海浜のように鳴かなくなった浜もあります。皆さんも、近くの海岸の歴史を調べてはいかがでしょうか。意外な歴史や伝説が伝わっているかもしれません。
2014.11.01
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日本には、110の活火山があります。気象庁は活火山を、AからCの3ランク、そしてランク外に分類しています。ランクAは「活動度が特に高い活火山」、全13件が登録されています。ランクBは「活動度が高い活火山」、登録数は全36件。ランクCは「活動度が低い活火山」、登録数は全38件。そして、ランク外は、データ不足の23件。海底火山や北方領土の火山が含まれます。ランクAを紹介しましょう。北海道は、十勝岳,樽前山,有珠山,北海道駒ヶ岳の4件。群馬県と長野県にまたがっては、浅間山の1件。 東京は3件。伊豆大島,三宅島,伊豆鳥島。熊本県は、阿蘇山。長崎県は、雲仙岳。 鹿児島は3件。桜島,薩摩硫黄島,諏訪之瀬島。ランクAに、御嶽山はありません。御嶽山は、ランクBでした。同じランクBには、富士山も含まれます。ランクBの活火山の噴火は、予想外と言えるでしょう。被災された方々の、お悔やみを申し上げます。
2014.09.28
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果物の王様がドリアンであるように、果物の女王はマンゴスチンと言われます。そもそも、ドリアンも美味しいから「王様」と呼ばれる訳ではないらしい。栄養が豊富なドリアンを、国王が精力増強のために食べていました。それで「国王の果実」と呼ばれていたのが、やがて「王様の果実」に変わったのです。健康のため、ドリアンの臭いを我慢して食べていた王様。その習慣は、まるで「青汁」の様でもあります。果物の女王、マンゴスチン。こちらは、正統派。美味しいから、「女王」らしい。柔らかい果実と、強い甘みとさわやかな酸味。その上品な味から「果物の女王」と呼ばれるマンゴスチン。日本への生のマンゴスチンの輸入解禁は、2003年から。まだ、日本には多くは輸入されていません。王様の、権威にすがるドリアン。正統派で、まだ見ることが少ないマンゴスチン。どちらが本当の王様か、食べ比べてみたいものです。「左:ドリアン, 右:マンゴスチン
2014.09.07
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