レジャーサービス研究所(東京&上海)

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2003/10/03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
5日間の北京の滞在は、感情の起伏の激しい日々で、帰りの飛行機では爆睡。着陸とほぼ同時に目を覚ます。


シャトルに向かって歩いていくと、
「観光立国日本~」みたいなポスターが並んでいる。寿司、雪国の風景、温泉…などの風景と共に。

そしてなんと小さな箱庭(日本庭園)まで造られている。
ちょっと強引な日本のような気もするが、まぁそんなものでしょう。

入国審査を済ませて、荷物が出てくるのを待っていると、近くにいる中国人らしき女性(20代前半の女の子、22歳くらい?)がなにやらこちらを見ている。

「何かようですか?」
と声をかけようとすると、どうやら彼女の荷物が大き過ぎてカートに一人でのせられないらしい。手伝って欲しいとのこと。


「ありがとう」
「バイバイ」で別れる。

相当に重い荷物2つ。
これはきっと長期滞在だろうな…などと思いつつ、空港のロビーからバス停に歩く。タバコでも吸おうと火をつけると、先ほどの彼女が空港の警備員に何やら必死に聞いている。

ようするに彼女が色々と質問しているのだが、英語も中国語もわからないので、手をやいている様子。そして、「あそこに行けば英語がわかる人がいるよ」と指し示す。

彼女も「これはダメだ」と観念したらしく、途中で諦めて考え込んでいた。その姿が何とも悲しさと寂しさに溢れていた。

大変失礼だが、地味な洋服と後ろに縛っただけの髪の毛(当然、黒髪です)。銀縁のメガネ…と三拍子が揃うほど、なんとも田舎娘な雰囲気が漂っていた。

ここは日頃研修でよく使っている「ひとにぎりの勇気」の見せ所とばかりに、片言の中国語で
「留学生ですか?」
と聞いてみた。

「そうです」と彼女。


「留学先の大学のプログラムの事務局の人が迎えに来ているはずなんだけど見当たらないんです」と。

こう書くとかっこいいが、実は「片言の中国語と英語」の「混合ミックスダブルス」である。

「明白了(わかりました)」と事情がわかってから、さぁどうしたものか?

「留学先の大学の事務局の電話番号かなにかある?」
と尋ねると、あわてて荷物を解きだし、カギ付きのバッグまで開けて中から二枚の用紙を取り出した。それを僕に見せる。



「東大かぁ…」と心の中で、自分の田舎娘的な見方を大いに反省しながらケータイで事務局に電話してみた。

事情を話すと絶対に迎えは入るはずだからなんとか探して欲しいとのこと。しかも、彼女は外国が初めてらしいので、なんとかよろしく…という展開。

再度、ロビーをくまなく探すと、それらしい紙を持って待っている人を発見。よくみると「Tokyo University~」と書いてある。

すぐに彼女のところに連れて行き、一件落着。

事務局の人が現れた瞬間の彼女の笑顔は、なんとも忘れられない。
ちょっと「泣き笑い」だった。

「本当にありがとうございました」
と彼女。
「これから頑張って勉強してね」
で別れる。

その後、彼女は真っ先にカード電話に走って行って国の両親に電話を入れた様子。

…とここまでだけでも色々と気づく点があった。

本当に観光立国したいなら、「寿司のポスター」や「箱庭」もいいが、外国人ゲストの視点に立ってもっと真剣に考えて頂きたい。

入国ロビーの出口には迎えの人々がいて当然。知人、友人、ツアーガイド…様々である。便と時間帯によっては大変混雑する。

迎えの人がたくさんいることはわかっているんだから、迎えの人たちが待機できる場所を用意すればよい。そして、その前を必ず通るようにすれば彼女のようなニアミスは大分減るはず。

数年前に空港関係者にこの話をしたことがあるが、
「そこまでしなくても、外国と違って回りの日本人は皆いい人だから」というお答え。

いい人というのは「親切な人」ということかもしれないが、そうでない人もたくさんいる。

それに「箱モノ王国ニッポン」なのだから、このくらいのことはなんてことはない。大した予算は要らない。その気があればあっという間に作れる。

それと迎えに来る方も、ワードでいくら大き目のフォントを使おうと、A4で6行も英語を押し込んでは歩きながら読み取れるものではない。

ちなみに、ご丁寧に「私たちはこういうモノです」と説明書きまでツラツラ書いてあった。

「東京大学」だけでよい。

立派な大学なんだから堂々として頂きたい。世論に押されて小さくなる必要はない。「グタグタ言うなら入学してみろ」と大声で言って欲しい。

それから、空港職員はもう徹底的に語学教育が必要だ。何しろ日本の玄関である。「へへへ。ちょっとわかんない。アイ キャント スピーク…」であれば<観光立国>への道は果てしなく遠い。

百歩譲って、
<よくわかる英会話BOOK>くらいポケットに入れておいて欲しい。
何も見もしないで「へへへ」では…、「両親に恩返しをしたいから頑張って勉強する」ために入国した彼女に申し訳ない。

これがホテルやテーマパークなら明らかにイエローカードである。

大至急、「1年以内に英検2級合格必須」など、最低条件の整備が必要だ。

もしそれも嫌な人ばかりなら、「英語の勉強が一番好きな県」に国際空港を移すしかない。

でも成田空港がなくなると、周辺の産業で食べている県民が路頭に迷う…というなら、東京ディズニーランドを運営しているオリエンタルランドに運営委託してはどうか?英語はさておき、何か困っている人がいれば放っておかない。「先手必勝」で声を掛けていくに違いない。関連会社まであわせれば<万>という単位でスタッフがいる。

日本人でもはじめての成田空港はよくわからないし迷う。であれば外国人は言うまでもないはず。

いずれにしろサービス業だから、「第一印象」は絶対大事で、「親切」という曖昧な言葉にあぐらをかいている場合ではない。

なにせ「観光立国日本」の入口である。

「親切だから」というくらいなら職員全員に徹底させなければならない。どうせなら「世界一親切な空港職員」を目指して頂きたい。英語では他国にはかなわないかもしれないが、親切だけは…。

がんばれ成田空港!

(そのうちに空港のベンチマークをやってみたいなぁ…)

ということで、無事帰国しました。
しばらくは、タップリと貯めてしまった<北京@見聞録>の連載?です。





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Last updated  2003/10/04 09:38:28 AM
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