drのブログ

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2019/05/14
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カテゴリ: 雑感
どうしても人を介さないとできないことがある。
人を満足させるのは結局人だ。


一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。

苦役列車 [ 西村賢太 ]

並外れた劣等感に塗れた私小説の黒光りを感じる芥川賞作品。永遠のモラトリアムが、作家の作品を生み出す燃料になるなら、それを生み出すことはきっと苦役ではない。港湾の日雇い役務に日々を浪費するも、抜け出せないでいる主人公の寛多の物語。巻末石原氏の解説に「優れた作家は誰しも作品の中で己の一部を吐露している」とあり、私小説をさらす西村さんの対極にあるような覆面作家が、その素性を隠し通すことは、作品に謎めいた神秘性をもたらすのかもしれないと思う。一方、私小説による己の開示は、作品にリアリティーを担保するはずだ。





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Last updated  2019/05/14 07:16:18 AM
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