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2022.04.09
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カテゴリ: 海外ニュース
​​​​​​​​​​​​​ Milkywayです。お元気ですか?
   20220409

 4月7日、国連総会で、国連人権理事会の理事国として、ロシアの資格停止を決議した。
 193カ国で構成される国連総会が、ロシアがウクライナで「重大かつ組織的な人権侵害」を行ったとして、この理事会からの追放を採択したのだ。
 この決定を受けて、バイデン大統領は、ロシア軍によって「人々がレイプされ、拷問され、処断され、場合によっては遺体が冒とくされている姿は、普遍的な人間性に対する暴挙」だとロシアを非難した。
  一方、当事者のロシアは、この決議案が採択された後、自ら人権理事会から離脱する意向を表明した。

  国連でのこの大きな動きについて、このブログ上で自分の考えをまとめておきたい。
 今回のブログは下記3紙を主な参考にした。
時事通信 https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040800334&g=int
東京新聞 https://www.tokyo-np.co.jp/article/170459
ロイター https://www.reuters.com/article/ukraine-crisis-un-idJPL3N2W503J

​【人権理事国とは】​

また、人権侵害があったとする報告に対しては、独立した専門家を派遣したり、委員会を設置することもできる。これまでにシリアや北朝鮮、ブルンジ、ミャンマー、南スーダンに対してこうした措置がとられた。
 ロシアは23年末まで理事国を務める予定だった。だが今回の資格停止によって、ロシアは決議案の提出など主体的な活動ができなくなる。人権理事国の資格を失うのは、2011年3月のリビア以来、2例目。安全保障理事国を構成する5つの国としては、初の処分となった。

​【表決での反対国・棄権国】​
​ロシアのウクライナ侵略後、193カ国から成る国連総会では「ロシア非難決議」を141カ国の、「ウクライナ人道支援決議」を140カ国でという圧倒的賛成多数で採択してきた。だが今回は、採択に必要な投票国の3分の2以上の賛成を確保したものの、票数は100を割り込んだ。賛成が93カ国で、反対が24カ国。棄権が58カ国、無投票が18カ国もあった。ロシア非難に対する反対票は、過去2回の評決では5カ国だけだったが、今回は、中国や北朝鮮、イラン、ベラルーシ、シリア、キューバなども加わり24カ国にものぼり、前二回の非難決議の5倍近くになった。​

 一方棄権した国は、インドをはじめブラジル、タイ、メキシコなど58カ国。ブラジルやメキシコなどは過去2回のロシアへの国連決議では賛成したのに、今回の「人権理事国の資格停止」では棄権に回り、棄権数は人道決議の際の38から20も増加した。

​【賛成・反対・棄権の投票一覧】​
 どの国が賛成・反対・棄権の投票をしたのか、国連の投票結果を示す画像がこれである。
https://www.ukrinform.jp/rubric-polytics/3451453-guo-lian-zong-huiroshiano-guo-lian-ren-quan-li-shi-guono-zi-ge-ting-zhiwo-jue-ding.html


これを見ると、反対票を投じたのはロシアは当然として、アルジェリア、ベラルーシ、ボリビア、ブルンジ共和国、 中央アフリカ共和国、中国、コンゴ、キューバ、北朝鮮、エリトリア、エチオピア、ガボン、イラン、カザフスタン、キルギス、ヨルダン、ラオス、マリ、ニカラグア、シリア、タジキスタン、ウズペキスタン、ベトナム、ジンバブエの24か国。
ロシアに隣接した国々やアフリカ諸国、共産国が主だ。


 投票結果の裏側に、ロシアからの圧力や脅しがあったとロイターは書いている。ロシアから、決議案に反対しなければ報復するとの書簡が、アフリカやアジアの国に送付されたと伝えているのだ。
 それを反映してか、東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟10カ国の多くが棄権や反対に回った。ロシアの資格剥奪に賛成したのはフィリピンとミャンマーのみ。ベトナムとラオスが反対に回り、残り6カ国のインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ブルネイ、マレーシアが棄権した。そのほかアジアの国では、インドが武器取引などを通じてロシアと密接な関係もあり棄権に回ったし、そのほかの国々では、中立的な立場で自国の国益を優先する思惑が働いた国もあると報じられている。

​【ロシアを追い詰めすぎない方が良いという意見】​
 ロシアの人権理事会での資格停止には、異を唱える国もある。例えば、アラビアは、“資格停止は事態をエスカレートさせる”と主張したし、中国の国連大使は“人権問題の政治化や道具化”として、今回の決議を批判した。
 たしかに「ロシア」を追いつめ過ぎれば、ロシア国内で国粋主義が蔓延し、ナチスの再来を促すことになってしまう危険性があるかもしれない、かつて日本の国際連盟脱退の後、日本が急速に国粋主義に燃え上がったようになる危険がある、という意見だ。今のロシアは、国民の大部分がプーチンによる言論統制によってプーチン側が流す情報を鵜呑みにし、プーチンに対する国民の支持率はウクライナ侵略前の67.2%から、81.6%へと一気に支持率があがっている(4月8日 ロイター )。言論統制によって作り上げられたプーチンを支持する今のロシアは、ヒットラーを支持した第二次大戦前のドイツより危険だ。人口がはるかに多いし、はるかに資源も豊富だし、核を持ったナチスとなりうるというのだ。

 そうした意見については、私自身は組みしない。
ナチス化させないためには、ロシアという国を名指ししないで、追い詰めるのはプーチンとその一味だけに絞ることが必要だ。ロシア国民にはあらゆる方策を駆使して真実を知らせ、このままだと国民生活は破綻に向かうことを教え、国際社会との宥和をするように説く必要がある。報道規制を受けているロシア国民、特に年齢の高いテレビ視聴層には、宗教者からの呼びかけは有効ではないだろうか?
 事実を知った国民からプーチンを突き上げさせ、プーチンに責任をとらせることを示す国際意見が必要だと私は考える。時間はかかるが、今後の国の健全化を考えると、ロシア国民の自覚が第一に来なくてはならないと私は思う。

​【私の意見】​
 私は、人権理事会のロシアの資格剥奪は、当然と考える。人権を守ることを主導する立場の国が、人権侵犯をまさしく国際社会の目の前で行っているのだから。
 さらに、人権理事会のみならず、国連安保理の常任理事国としてのロシアの地位も、プーチンが裁かれその賠償を終えるまで、剥奪した方が良いと私は考えている。そうしないと、理事国としての権利は行使するが、その責任は果たさないということになるからだ。義務と責任は両輪だ。同じ様に動かないと、正しい方向で進まない。今までにない厳しいプーチンへの制裁は、前例となる。そうすれば他の常任理事国の4カ国は、その前例に従わなくてはならなくなる。常任理事国の働きを健全化することによって、国連の機能を元に戻すきっかけにすれば良いと願う。
 ウクライナの人々のこれほどの犠牲を、けっして無駄にしてはいけないと願う。
 それと同時に、もう一方の「非常任理事国」の権限も、強めなくてはならないと私は思っている。現在の大国主義のままでは、国連での民主的な議論ができなくなるからだ。

 もし国連がこのような改革を早急にできないのなら、ウクライナが提案したU−24という新たな国際機関を創設した方が良いとも思う。
 私自身は、多国主義を支持する。自国さえ良ければいいという「自国第一主義」は危険だと考えている。

 もう一つ、今回の人権理事国としてのロシアの資格剥奪や、国連決議には今後の展開のために意義があることを書いておきたい。それは、世界がどの様にプーチンを見ているかを、彼に示す効果もあると私は考えているからだ。プーチンは自ら作り上げた専制体制によって、裸の王様状態になっていると報道が伝えている。彼の周囲は彼が怖くて、本当のことを彼に告げられない。プーチンは真実を知らないが故に、誤った判断をしてしまっていると報道されている。
 そうした裸の王様状態の中で、国際社会が彼をどう見ているか、侵略地でロシア軍が何をしているか、国際社会の潮流は何かを彼が知り、国際機関からの不名誉な扱いを受けることによって、プーチンが事実と向き合うきっかけになると私は思う。
 彼は自分がふりあげた拳を仮に下ろせなくても、戦争犯罪人として裁かれるときに、国際社会はこれこれこのようにして、彼に警告を発してきたという証拠を積み上げることができるのだ。
 彼は国際社会のなかでの大国としての責任と自覚を失っている。大いなる時代錯誤の中にいる。その彼に、国際社会が「目を覚ませ」とメッセージを次々と投げかけている。それが今回の決議である。
プーチンが気づいてくれることを心から願っている。
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最終更新日  2022.04.09 18:04:59
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