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桃太郎715

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December 24, 2024
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カテゴリ: 健康

母の安否確認のために電話をするたび、いつも落ち込む。人の悪口しかいわないし、私の悪口も言うし…事実ならともかく、最近はエスカレートしてきた。「あんたは同居していたおばあちゃんの椅子を汚ないって言って座らなかったよね?」

はー?

自慢じゃないが、年寄りやこどもをいじめる程あたしゃ、腐ってなかったぞ。

ばあちゃんをいじめてたのはオカンやんか。

なんで私になるん?

その他エトセトラ、孫はとてもいい子で可愛いけどあんたが育てたんじゃない、あの子は一人で育った、あんな可哀想な子は見たことがないなどなど。

「可哀想だったのは私やお兄ちゃんでしょ。娘は少なくとも親にいじめられたりしてないし」

言い返すとむっと黙り込むが、次の電話でも同じことを言うのだろう。

敵はどんどん増えて、頻繁に電話してくる姪っ子に絶縁を言い渡した。つまり、私の関西に住む従姉だ。彼女は彼女で問題はあるけれど、そこまでみそくそに言うこともなかろう。

挙げ句に亡くなった兄には彼女がいて、お線香を上げにくるので、「お腹に赤ちゃんはいないわね?」と確認したのだととうとうと喋り出す。

私はその場に居合わせたから、その子達がお線香を上げにきてくれているのはありがたかったが彼女たちはひたすら兄に同情していたのである。そして、あまり考えない性格なのか、兄が会社の人にどんなにいじめられたりばかにされていたりしたか、なんでお兄さんは無言で何も言い返さないのか悔しくてたまらなかったのだそうだ。それがあんな亡くなり方をして、同情が込み上げたのだろう。

「お兄さんは年下の人たちにまでばかにされちゃって、もう、聞いてて辛くて辛くて」

ふーむ、遺族には話さなくていい内容だとは思うし、深く考えない子達なのだろう。悪気はないのがわかるだけに返事に困った。

なので母の話はデタラメもいいところ。

日に日にエスカレートしていく作り話、それも自分はいつも悲劇の女王。とても聞いていられたものじゃない。だいたい、兄を最初にいじめたのは母であり、兄はいじめられっこ体質に育ってしまったというだけなのだ。

家でも学校でも会社でもいじめられ、ノイローゼになり、亡くなった兄。

母がたった一つ私を認めているのは私だけが兄をかばっていたということだけなのである。

それを彼女がいたんだと妄想にかられ、否定する元気もない。あり得ないのに。

私は落ち込んでしまい、心療内科の先生に話した。

「ああ、それはね、認知症が始まっているんだよ。被害妄想入ってるんだよ」

「気にしたって仕方ないよ、相手は病気なんだから」

確かに母の被害妄想はどんどん膨らんでいく。私なんか、敵としかみなさない。

それでも体は元気で、一応最低限の家事…食べ物を買ってきたり洗濯したりはする。そして何より犬を溺愛している。犬の散歩があるから母は足腰達者だし、ボケようとボケまいと犬が生きている限り、世話をするのが勤めだと信じている。

犬に感謝なのである。よけいな口をきかず、母に散歩をねだりにくる犬。今度12才になる。

ボケていて、まわりじゅうを敵にまわしてもかまわない。犬が慰めてくれるのだし、犬にとってはあんな母でも最後の砦なのだ。

犬の最期まではしっかりみとりたいというのが母のたった一つの願望なのだ。それならそれだけでも叶えてやりたい。本来なら認知症グループホームの方が合っていると思うが、母の意地だ。まだまだ犬と散歩できるというのが母の支えだ。あと何年続くかわからないが、犬も自分の役割を全うしてほしい。

本当は父に懐いていた犬だった。父がいなくなってしまい、あんな母でも懐かざるを得なかったのであろう。

父を見ると飛び上がって喜んでいた犬。今でも寝るときは父の枕だそうだ。帰ってくると信じていると思うと切ないなあ。

立派な介護犬である。

娘の私は母と話すだけでボロボロになるため、医者からはあまり連絡をとらなくてよい、あなたが壊れるからと言われている。毎日の電話は叔母がしてくれているし、しばらくはお任せだ。

それにしても認知症ってなんだろう。

父も認知症になったが、優しいことに変わりはなかった。

母は被害妄想をふくらませるばかりのたちの悪い認知症だ。

ボケたくはないが、父のように人に笑顔を向けられる年の取り方をしないものである。

これは遺伝らしい。

私はどっちになるんだろう。母のような被害妄想認知症にだけはなりたくない。






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Last updated  December 24, 2024 10:54:27 PM
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