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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2007.09.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
なぜか、最近のテレビ番組には学校で習ったような知識をクイズ形式で出題するお勉強系の番組が多いですよね。

テレビまでが学校文化に支配されてしまっているのでしょうか。

そんな番組の中で“おバカ”を競う某番組があります。
全く人をバカにしたくだらない番組なんですが、私はそれなりに面白く見ています。
学校の価値観を逆手にとって、“バカ”を人気者にしてしまっているのも面白いと感じています。
但し、司会者の人をバカにした態度には腹が立ちますけど・・・。

それと、この番組に出演している“超おバカ”な回答者のおバカな回答を聞いていると、“分からない”ということがどうして起きるのかということがよく分かるのです。
それが面白いのです。

その“おバカの仕組み”が分かれば、“おバカ”と言われている人をその状態から抜け出させてあげることが出来るわけです。



例えば、“空に浮かんでいるフワフワした白いものは何でしょう”などというような問題に対して“綿菓子”などというような答えをするのです。
(この問題は私が勝手に作りました。)

これは別の某番組でお年寄りを対象にしたクイズ番組でもよく出るような答えのパターンです。

この問いの中の“空に浮かんでいる”という前半の部分が消えてしまって、後半の“フワフワした白いもの”というイメージだけで答えを決めてしまっているのです。

もちろん、この回答者達だって雲くらいは知っていると思うのです。
だから、知識の有無で答えを間違えたわけではありません。
(この問題は私が作ったものですが、おおむねこれと似たような間違え方が多いので例としてお考え下さい。)

テレビで見ている限りでは、おバカな回答する人達が、何らかの障碍を持っているわけでもなさそうです。日常的な会話なら困難なく普通に交わすことが出来ているわけですから。
では、どうしてこういうトンチンカンな答えが出てくるのでしょうか。

この“空に浮かんでいるフワフワした白いものは何でしょう”という文章は、二つの要素の入れ子構造になっています。

“フワフワした白いもの”はこの世界にいっぱいあります。


でも、回答者はこの二つの言葉の関係が理解できないようなのです。

ちなみに英語はこの関係性を構造の中にはっきりとした形として含んでいます。
He is not the man which his father wants him to be.
I know a lot of people who live in New York.

(http://www.fumiswebpage.com/furuya08.htm から例文を引用させて頂きました。)



このように、英語やドイツ語などでは言葉をブロックのように組み上げて使います。でも、日本語は言葉をただ平面的に並べて使います。

上の例文で言うと、上が
「彼は彼の父親が(なって欲しいと)望んだような男ではない」
下が
「私はニューヨークに住んでいる多くの人を知っている」
と訳されます。

日本語では、関係代名詞のように前半と後半をしっかりとつなぐ構造がないのです。
だから、簡単に前半と後半が切れてしまうのです。

また、算数のテストの問題が理解できない子どもたちが多いのもそれと関係しているでしょう。解き方は分かっていても、問題が理解できないので解けないのです。

算数の文章題は算数の構造をそのまま言葉に翻訳したものです。ですから、言葉の構造をそのまま式に書き直せば解けてしまうのです。でも、その構造が理解できないから式も立てられないし、問題も解けないのです。

また、今の子どもたちは長い文章が理解できないとも聞きますが、それとも関係しているでしょう。

だから、
「彼は彼の父親が(なって欲しいと)望んだような男ではない」
という言葉に、“え! 父親は女の子を望んでいたの?”などというようなおかしな反応をする可能性が出てきてしまうのです。

またこれは今日さんが以前にブログで書いておられた“上位語・下位語”の問題とも関係しているでしょう。

これは、ただ読書をいっぱいやらせるだけでは解決できない問題なんです。
どのようにして、論理性や構造の理解を子どもたちに伝えていくのか、それは教科書だけでは伝えられないのです。

叱っても、叩いても無駄です。
これは意識やものの考え方そのものの問題だからです。
そして、この問題を解決する糸口は実は意外なところにあるのかも知れません。
言葉は必要に応じて成長するからです。

それは私の専門である造形や遊びとも関係しています。
子どもたちに造形の説明をしても理解できないのです。
簡単な構造のものでも、構造が関係してくるともうチンプンカンプンなんです。

説明が理解できないので、マニアル的に作業手順を指示しています。
さらに、一度作ったものでもそれを想い出しながら繰り返すことが出来ません。
何回やってもマニアルがないと一人では出来ないのです。
それはあきれるばかりです。

構造の理解が出来ないからです。
では、どうして構造の理解が出来ないのか、ということですよね。





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Last updated  2007.09.27 12:07:26
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