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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2008.05.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今、子どもたちを襲っている最大の危機は“言葉を学ぶ場がない”ということです。

言葉はテレビでは学べません。テレビから学ぶことが出来るのは「音」だけです。
言葉は本からは学べません。本から学ぶことが出来るのは「言葉の使い方」であって、言葉そのものではありません。「水」という言葉の使い方は本で学ぶことが出来ますが、“水の体験”は本ではできないので「水」という言葉が自分のものにならないのです。
テレビゲームは言葉を必要としていません。
受け身的な生活は言葉を必要としていません。指示語、命令語に従うだけのことなら犬にだって出来ることです。
どんなに勉強したって言葉そのものを学ぶことはできません。言葉は「器」であって、中身が入っていなければ言葉としての価値がないのです。そして、自分の心とからだでの直接的な体験を通してしかその“言葉という器”に中身を入れることは出来ません。

子どもは自分の心とからだで直接体験出来る言葉しか学ぶことが出来ません。
ですから、豊かな言葉を身につけるためには豊かな体験が必要になります。
でも、ただ豊かな体験をいっぱいしても、その体験と言葉が出会わなければ言葉を学ぶことは出来ません。


“立派な杉の木だなー”と言う人が側にいるから“立派”という言葉、“杉”という言葉に中身が入るのです。
“風が気持ちいいね”と言う人が側にいるから“風”という言葉、“気持ちいい”という言葉に中身が入るのです。
言葉は人から“分けてもらう”ものなのです。

でも、それだけではまだ足りません。
そこで物語や、本との出会いが必要になるのです。
人の心の中のことは物語や本の中でしか体験出来ないからです。
ですから愛や勇気や希望といった心の中にしか存在出来ないものに言葉を与えるためには物語や本との出会いが必要になるのです。

また、五感を通してバラバラに入ってきた言葉をつなげ、世界を一つに統合してくれるのも物語や本の働きです。
そして、過去のこと、未来のこと、地球の果てで暮らしている人のこと、地球のこと、幸せな人の話、不幸な人の話、人のために働いた人の話などを子どもに体験させてくれます。
だから、物語や本と出会っていない子は、こういう事を語ることが出来る言葉を身につけることが出来ません。

いっぱい自然体験をしていて、色々な言葉を知っている子でも、物語と出会っていない子、本を読んでいない子は世界について語ることが出来ないのです。


あまり悲観的なことばかり言いたくはないのですが、水が足らなければ草花は枯れてしまうのです。
これは事実であって、希望論で何とか出来ることではないのです。

今、その草花は必死で生きようと頑張っています。ですから、豊かな水を与えてあげて下さい。





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Last updated  2008.05.09 07:14:06
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