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「楽しさ」を意識し… New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2023.08.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
人類は自由に考える能力を得た時点で、仲間からも自然からも切り離された存在になってしまいました。人類は「自由」と引き替えに「つながり」を失い、「孤独」という重荷を背負わなければならない宿命を負ったのです。

その能力こそがアダムとイブが食べてしまったとされる「禁断の木の実」なのでしょう。

そしてだからこそ、人間は常に「つながる努力」をする必要があるのです。

人類が「心の自由」を得た時点で、「つながり」は「遺伝子によって与えられるもの」ではなく、自分たちの意思と努力で、育て、守り、伝えていかなければならないものになったのです。
そうしないと、人間はすぐにバラバラになってしまう宿命を背負った生き物なのです。


それでも、人類がまだ一人で生きるのが困難な時代には、みんなが支え合い、つながり合って生きていました。

人類の能力は、一人で生きて行くのには適していなかったからです。助け合わないと生きて行くことが出来なかったのです。

そして、支え合い、つながり合う努力をする過程で部族のつながりが生まれ、村が生まれ、社会が生まれ、国が生まれ、様々な知識や技術や文化が生まれ、そして受け継がれるようになりました。

でも、社会が大きくなり、そのシステムが固定化してくると、相対的にその「つながり」の役割は小さくなりました。

「人と人のつながり」によって支えられていた社会が、「つながり」ではなく、規則やシステムというものによって支えられるようになってきたからです。

何百人、何千人、何万人という人たちが暮らす社会は「つながり」だけでは維持できないのです。



それでも、「地域社会」が活性化していた頃は、ほとんどの人々は人と人のつながりを大切にして生きてきました。
お金さえあれば、「つながり」から外れても生きて行くことは出来ますが、「つながり」の中にいないと、その土地に根ざした生活が出来なかったからです。

でも、その地域も崩壊し、社会の中に便利な機械や、お店や、生活のシステムが整ってくると、「つながり」は面倒くさいだけの「無駄なもの」になりました。

それでも、人は一人では寂しいので一緒にいようとはするのですが、一緒に何かをするだけでそこに「つながり」はありません。

先日、うちの教室の生徒が「今日は教室に来るまでズーッと○○と遊んでいた」と言いました。
「○○くん」もうちの教室の生徒です。

それで、「二人で遊んでいるときは何をしているの」と聞きました。
すると、当然のことにように「ゲーム」と答えました。

それで、「ネットか何かで対戦して遊ぶの」と聞いたら、そうではなくバラバラのゲームをやっていたそうなのです。

一つの部屋の中で、二人の男の子が別々のゲームをやっていて、それを「一緒に遊んでいた」と表現したのです。

このような状態は子どもだけでなく、大人でも同じでしょう。


そしてそれは現代人の一般的な感覚なのだと思います。

でも、そのような関わり方では子どもが育たないのです。
人間の様々な能力は、「人と人の直接的なつながり」の中での様々な学びと体験を通して育つように出来ているからです。

「つながり」が失われた状態の中で育っている子どもは、意識や意欲が閉ざされてしまうため、いつも同じ事ばかりして遊ぶようになります。
そして、「外の世界とのつながり」を拒否して、「自分だけの世界の中で自由に生きる」ことを求めるようになります。

でもその結果、学ぶ事への意欲が萎えます、つながりの中でしか育たない様々な可能性も消えてしまいます。

子どもの成長には意識を広げるための多様な体験が必要なのです。そして、そのためには様々な形の「つながり」が必要なのです。
「つながり」は「体験」を通してしか生まれないからです。

だから、「子育て」はお母さんたちの「つながり作り」や「仲間作り」と並行して行う必要があるのです。

そして、そのことでお母さんもまた育ち直しが出来るのです。





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Last updated  2023.08.28 08:49:26
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