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森の声

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2025.08.26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
赤ちゃんは、大人が教えなくても歩くようになります。話すようにもなります。それは、赤ちゃんには「お母さんや大好きな人と話したい」、「大好きな人と同じように歩きたい」という欲求があるからです。

オオカミに育てられた子どもは四つ足で歩いていたそうですから、「人間だから立って歩くようになる」というわけではないのです。自分にとって大切な人が立って歩いているのを見て、「自分も同じように立って歩きたい」という欲求が目覚めるから立って歩き始めるのです。また、大好きな人たちに話しかけられるから、自分もまた「大好きな人に話しかけたい」という欲求が目覚めるのです。

だから、お母さんが日本語で話しかけていたら、子どもも日本語を話すようになるのです。英語で話しかけていれば英語を話すようになるのです。それはつまり、お母さんが話しかけないと、「子どもは言葉を話すようにはならない」ということでもあります。子どもの中に「言葉を話す必要性」が発生しないからです。

テレビなどをいっぱい見せていても、テレビは話しかけてくれません。だから「言葉を話す必要性」は生まれません。赤ちゃんにとって、テレビから流れてくる言葉はただの「音」であって「言葉」ではないのです。

でも、その単なる「音」でもいつも聞いていると覚えます。そして、「音」を発っするようになります。それは、テレビから流れてくる音楽をすぐに覚えて自分でも歌うようになるのと同じです。でもそれは、子どもにとっては「言葉」ではなく「音」に過ぎません。でも大人は、その「音」を「言葉」として受け取ってしまい、「すごーい、もうそんな言葉を覚えたんだ」などと驚きます。

幼い子どもはよく「うんこ」などと叫びます。また、ゲームなどをやっている子は、簡単に「しね」という言葉も使います。子ども自身にとってそれは「音」であって、「言葉」ではないのですが、大人はそれを言葉として聞いて右往左往します。最近の子どもたちはそのような「空っぽの言葉」ばかりいっぱい知っています。

そして、そのような「空っぽの言葉」しか知らない子は、「言いたいこと」は一方的に言うのですが、相手に伝わるように話すことは出来ません。また、「言いたいこと」は言えても「伝えたいこと」は言うことが出来ません。「中身とつながった言葉」を知らないからです。また、相手の言葉に耳を傾けることも出来ません。そういう必要性がない状態で育ったからです。

最初に書いたように、幼い子どもはお母さんやみんなが歩いているのを見て自分も歩きたいと思います。そして歩こうとします。でも、最初はうまく歩けません。まっすぐにも歩けないし、まっすぐに歩こうともしません。興味に従ってあっちに行ったり、こっちに行ったりしてしまいます。それで、危険や面倒くささを感じたお母さんは子どもをベビーカーの中に閉じ込めます。また、近くの所に行く時も、歩くのではなく自転車などを使ってしまいます。

歩きたい盛りの子どもは、最初は嫌がるでしょうが次第にその状態に慣れてしまいます。すると、歩くことに楽しさを感じなくなります。そうなると、「自分で歩いてもいいよ」と言っても、自分の足で歩かなくなります。



その学びが必要な時は、上手に出来なくても、簡単に出来なくても、ケガをしても、その行為をしていること自体が楽しいのです。だから転んでも転んでも、痛い思いをしても、「できなーい」と泣き叫んでも、懲りもせずにまた取り組もうとするのです。
毎回会えばケンカするのに、またその子と遊ぼうとするのです。でも、その「学びたい時期」に、大人の価値観や都合で子どもをその行為から遠ざけてしまうと、子どもは「楽しさ」を知ることなく成長することになります。

勉強も同じです。子どもが「なんで?」「どうして?」と色々と聞き始めた頃に、ちゃんとその疑問と向き合って、一緒に考えてあげていれば、子どもは「考えるって楽しい」ということを学ぶことが出来るのです。そして、「考えるって楽しい」ということが分かった子は、大人が「勉強しろ」などと言わなくても自分の意思で勉強し始めるのです。義務で勉強するのではなく楽しいから勉強するようになるのです。

このときに必要なのは一緒に考えることであって「答え」を教えてあげることではありません。「答え」を教えてもらった子は、知識は増えますが、自分の頭で考えなくなります。でも、多くのお母さん達が、子どもの「なんで?」「どうして?」に対して、子どもの視点に立って一緒に考えようとすることなく「答え」を教えようとしてしまいます。

昨日書いた「基礎を育てる」ということは、「感じるって楽しい」「考えるって楽しい」「他の人と一緒に活動するのって楽しい」「自分を表現するのって楽しい」「学ぶって楽しい」「生きるって楽しい」「遊ぶって楽しい」ということを心とからだの中に染みこませることなんです。そのようにして9才頃までの間に感覚と感情を育てるのです。

ではなぜ、「9才頃までに」と期間が限定されているのかというと、その頃までに「子どもが自分の人生を自分らしく生きるために必要な能力」の大部分が目覚め始めるからです。だから9才頃までが「人生の基礎作り」の時期なんです。





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Last updated  2025.08.26 08:19:49
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