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昨日の午前中は、市民病院で乳癌の手術をしていました。検診で見つかった70歳くらいの方です。
蒲郡市の乳癌検診は40歳以上の女性に2年に1回行っています。自己負担金1500円です。そのシステムはこうなっています。まず、保健センターへ電話して、予約をとり、マンモグラフィーを撮りに行きます。そして、次に触診を受ける医療機関を選択します。市内には私の行っているカワイ外科を含めて、もと外科をしていた医療機関5カ所で触診を受けることができます。ナオ君のところも入っています。マンモグラフィーの読影に保健衛生大学の放射線科へ出します。その結果が帰ってくると、本人に通知が行きます。それから選択した医療機関を受診してそこでもマンモグラフィーの読影と触診を受けます。
昨日の方はナオ君からの紹介でした。検診マンモグラフィーでカテゴリー右3、左1がついていました。
そのマンモグラフィーはこれです。
上がMLO、下がCCです。どこがおかしいのかと言うと、
右の乳頭直下に放射状の影があります。検診ではFAD(局所的非対称性陰影)でカテゴリー3となっていましたが、私は構築の乱れでカテゴリー4をつけました。数字が大きくなるほど、悪性の疑いが強いということです。
腫瘤があれば、形や辺縁の状態、脂肪濃度を含むかどうかなどでカテゴリーを決めますし、石灰化は分布と形でカテゴリーを決めます。中心にコア(芯)がなく、辺縁も追えないが、でも何となくおかしいというものはFADまたは構築の乱れで精検に回すものを選びます。
この方は、次の視触診で右乳頭が陥没していましたし、乳頭の下が硬かったので、すぐに細胞診を行い、乳癌の細胞が出ました。
大きさは2cmないのですが、出来た場所が乳頭の直下でしたので、温存手術は無理で全摘となりました。センチネルリンパ節も陽性でしたので、レベル1郭清を行いました。腫れていたのはセンチネルの1個だけでした。
この方の場合右乳頭の陥没に気がついて乳癌検診を受ける気になったようですが、その場合にはすぐに乳腺外来を受診した方がもう少し早く治療が始められたと思います。
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