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65歳以上の高齢者などを対象にした肺炎球菌ワクチンが10月1日から定期接種化された。
定期接種とは、国が接種を勧める予防接種のこと。
集団予防の観点からは主に小児を対象にした結核、麻疹・風疹、ジフテリア、百日咳など、個人予防のためにインフルエンザ(65歳以上の高齢者など)などのワクチンが対象になっている。
今回、希望者が受ける任意接種から格上げされて定期接種の対象になったのは、23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン「ニューモバックスNP」で、重篤または薬の効きにくい肺炎の原因となる23種類の肺炎球菌への感染を予防する。
重症の風邪が肺炎だと思っている人もいるかもしれないが、肺炎は細菌やウイルスへの感染によって肺に炎症が起こる病気である。
肺炎の原因となる細菌は人の体の中に日常的に潜んでいるものもあり、加齢、インフルエンザ、糖尿病、呼吸器、心臓病などによって抵抗力が落ちたときに肺に入り込んで炎症を起こす。
主な症状は、38度以上の発熱、胸痛、黄色や緑色の痰を伴う咳、息苦しさなどだ。
肺炎による死亡者は日本人の死因のうち、がん、心臓病に次いで3番目に多く、そのうち97%は65歳以上である。
肺炎には乳幼児から現役世代も含めて誰でもなるが、 年齢が上がれば上がるほど死亡率が高くなり、高齢者にとっては命取りになる病気 だ。
肺炎の病原体には、肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ菌、クラミジア菌などさまざまな種類がある。
そのうち最も多いのが 肺炎球菌 で、特にインフルエンザが流行する時期の肺炎の4~5割は肺炎球菌が原因との報告もある。
ワクチンによって 肺炎球菌による肺炎を63.8%、肺炎全体でも44.8%も発症率を減らせることがわかっている。
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